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タイトル:Daily Drama Express 2003/06/03 顔(08)  2003/06/30


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/06/03 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル 顔
局  名 フジ系
放映日時 火曜21時
キャスト 平野瑞穂(仲間由紀恵)
 西島耕輔(オダギリジョー)
 神崎加奈子(京野ことみ)
 内村秀夫(海東健)
 今村真一(近藤芳正)
 七尾友子(田中律子)
 本間英一(升毅)
 亀田賢 (矢島健一)
 佐藤勇三(河原さぶ)
 相田咲子(黒坂真美)
 小松浩二(田中哲司)
 朝倉ちあき(立川絵理)
 石田満男(大林丈史)
 中嶋しおり(水橋貴己)
 中嶋健二(甲本雅裕)
 鶴田猛 (益岡徹)
 樋口京子(余貴美子)
脚  本 高橋留美

あらすじ  凶器はモデルガンで作られた殺傷力が強い改造拳銃。容疑者の芥
川には前歴はなし。神埼(京野ことみ)に続いて西島(オダギリジョ
ー)も・・総力をつくして鈴木真寿美(石橋けい)芥川智行(内浦純
一)両容疑者の確保に全力をつくしてほしい。
 箕田(佐野史郎)が慈愛のこもった目を向け「絶対捕まえてやる。
西島くんは大丈夫だよ。刑事は簡単に死んだりしない。特に西島くん
はな」と瑞穂(仲間由紀恵)を励ます。

 捜査一課での散会後、鶴田(益岡 徹)と佐藤(河原さぶ)は意識
が戻らない西島が入っている集中治療室を見舞う。

 瑞穂は回復してきた加奈子を見舞う。加奈子は西島の容態を気にし
ていた。西島を撃った犯人は逃走中で、加奈子を襲った犯人も似顔絵
と名前をマスコミに公表したから反応は早いはず。「加奈子が覚えて
いたおかげよ」「県警も身内が2人も撃たれたらただじゃすまないわ
ね」人って死ぬようなめにあうと本当にやりたいことが見えてくる。
いつかなんてないのよ。今やらずに後回しすると後悔する。そういう
加奈子の言葉を瑞穂はかみしめる。

 集中治療室で眠る西島を見つめながら、あと少しで見えそうな気が
する私の顔。正直少し怖いですけど。私は…私の顔を取り戻します。
でも、あなたの顔はまだ見えない…西島の手を握り「戻って来て…」
と涙を流す。


 県警に戻って来た瑞穂に内村(海東健)が近寄って来る「西島さん
を撃った芥川ってマニアの間では有名だったらしいよ。頼んだ品物は
必ず仕入て来る。でも、仕入先は絶対ばらさない。西島さんって意識
不明だって?」瑞穂はきっぱりと「眠っているだけです。すぐ戻って
来ますから」


 カウンセリング室の樋口(余貴美子)に鶴田は瑞穂の描いた似顔絵
をみせ助言を求める。樋口は似顔絵を見て「この人は幼い頃から男性
として育った。それが本人の意識していることなのかどうかはわから
ないけど。自分のことを男性だと思ってる。生活・服装・行動様式は
男性化していると思う」「172cmの女捜すより、男捜した方が早
いということですか?」樋口は頷く。


 広報室では今村課長(近藤芳正)がまだ広報誌探していた。課員は
「警官2人もやられたのに、広報誌探している場合じゃないだろ」と
陰口をたたくが課長は、平野くんさえ来なければ安泰だったのに・・
と愚痴りながら広報誌を探し続ける。


 箕田は夕暮れ「平野、いったん帰って報告書書いてくれ」と瑞穂を
先に県警へ返す。その帰り道瑞穂は骨董屋のウィンドウに絵が飾って
あるのを見つける。

 「この絵売れたんじゃないですか?」店主は篠原っていう人が瑞穂
へと言って残していったと説明される。どういうことか逆に説明を求
める店主に「この絵を描いたのは私の父かもしれないんです。この絵
ここに置いといてもらえませんか?」巡り巡ってどこまで繋がってる
んだか…自嘲的に言う店主に、「どうして警察辞めたんですか?」と
質問する。単純につくづく人間の裏側見てるの嫌になったんだ。それ
に、どういうわけか人の顔描けなくなって、本気で相手をみつめ隠さ
れた本心をみつける努力。後悔なんてするぐらいなら辞めない。

 店主は忘れるところだったといい、一通の封筒を瑞穂へ渡す。中に
は絵と一緒に写った女の人の写真だった。


 瑞穂は写真を持って育った『青葉キリスト修道院』へ行く。教会で
祈りをささげているとシスターが「久しぶりですね」と声をかけてく
る。卒園して5年になりますか?元気にしてましたか?と近況を尋ね
た後、瑞穂は写真を見せる「この写真の女性をご存知ありませんか?」
「三浦茜さん…」

 瑞穂の名前が瑞穂の包まっていた毛布に刺繍されていたのは本当で
す。昔教会に通っていた信者で、とっても心が優しかった。ただ心臓
が弱くて…シスターは写真を見て「あなたのお母さまです」三浦茜さ
んは23年前この教会に瑞穂を預けたまま亡くなったの。心臓発作で
した。最後まであなたの名前を呼んでいたそうよ。今まで教えなかっ
たのは、皆に愛されて、明るく成長したあなたを見て言い出せなかっ
た・・瑞穂は自分が捨てられたと思っていた。そしてそれを知る勇気
もなかった。しかし、シスターはきっぱり「いいえ違います。お父様
が死んだ後、自分の余命を知って、この教会に預ける決心をしたの。
お母様はあなたを心から愛していたんです」

 礼拝堂に一人になり「お母さん…」と泣き崩れる・・


 鶴田が一課で「鑑識の結果、西島を撃ったのは芥川の改造拳銃じゃ
ない」あの場所に真須美がいた。芥川のぶつの出所は真須美。あの晩
口裏をあわせるために落ち合った。鶴田が推測を口にする。一課の電
話が鳴り尾崎が出る。「鈴木真須美にそっくりな女が東区のコンビニ
現れたそうです」

 瑞穂と箕田はコンビニの店員に似顔絵をみせる。来たのは深夜2時
ごろ。レジに並んでいるときに、「俺が先だ」と言った声で男だと思
ってたが女だとわかった。箕田は店員に「その女は自転車か何か乗っ
ていたか?」瑞穂は怪訝な顔をする。


 鈴木真須美の居住地区が判明、担当地区を課員に配る。「全員拳銃
携帯」鶴田から地図を受けとった一課の面々が一様に緊張する。
 鶴田から一人一人に拳銃が手渡される・・


 集中治療室に入っている西島の脳裏に幼い頃母親が何者かに首を閉
められ息が絶える様子を扉の影から見守っている少年の映像が…・
 西島の目が細くあけられ…意識が戻ってくる・・


 箕田の運転する車で命令地区の西区に向かう。が、向かう先は東区。
瑞穂は警察官には命令の受任義務があると言う。しかし、箕田は西地
区はファミリー向けの住宅外、住むのなら昔からの住宅街の東地区。
目撃されたコンビニは東地区それも徒歩圏内だ。「おまえは仲間が殺
されても命令がなきゃ動かないのか?」「行きます」2人で東地区へ
向かう。

 車から降りると箕田はどんどんアパート街を見て廻る。「ここも一
人暮しだ」箕田は走り出し、瑞穂は箕田を見失ってしまう。
 “バーン”突然銃声が聞こえ、瑞穂は銃声のした部屋へ行く。部屋
には制服や腕章などがところ狭しと陳列されていた。部屋を出ると、
真須美が柵を乗り越え、箕田がその後を追っている姿をみつける。
「箕田さん!応援は呼んだんですか?」大声で叫ぶが、箕田も柵を乗
り越えながら「俺の感に狂いは無かった。行くぞ!」

 瑞穂は真須美の部屋へ戻る。何かを感じ、拳銃を握り締めゆっくり
倉庫に入って行く。「誰かいるの?いるんなら出てきなさい!」

 倉庫の奥から真須美の野太い声で「なーんだ 女かぁ おかしいと
思ったんだぁ 犬みたいにはぁはぁ言いやがって」瑞穂が2階にいる
真須美に拳銃を構える。「安全ゴム。ラッキー本物のお巡りなら俺今
頃死んでたなぁ だから女はだめなんだよ 最高だぜー こっちよこ
せよ ろくに使い方を知らないくせに一人前に銃なんてもってるんじ
ゃえー 男にもてたくて婦警になったんだろ」「死んでも離さない」
「あの婦警もそう言ったよ。素直に離さないから痛い目にあわせてや
った馬鹿な女 あいつ生きてたんだってなー」真須美は突然笑い出す。
ねらいを外さず瑞穂は安全ゴムを外す。

 “バーン” 真須美の銃が瑞穂の肩を撃つ。まさか本当に瑞穂に当
たるとは思わず真須美は動揺する。そこへもう一発の銃声が、真須美
が胸を押さえ・・「なんでだ・・」と言いながら柵を破り2階から落
下する。

 「大丈夫か」撃たれた瑞穂は箕田に支えられる「箕田さ ん」瑞穂
は箕田に支えられたまま気を失ってしまう。


 病院に運ばれて治療を受けた瑞穂のベットに加奈子と七尾係長(田
中律子)が心配そうに見舞っていた「神崎さんに続いて名誉の負傷ね」
鈴木真須美は殆ど即死で死んだ。加奈子は銃を取り返してくれたこと
にお礼を言う。「箕田さんがいてくれたから・・じゃなかったら私今
頃死んでた」


 退院の日。瑞穂は腕に包帯を巻き西島の病室を訪れる。しかし、西
島は部屋にはいない。

 ドアが開き西島が驚いた顔で入って来た「えっ?生きていたんです
か西島さん。退院は加奈子に先越されちゃいましたけど。西島さん撃
ったの芥川の銃じゃないそうです」瑞穂は西島の方を向き庇ってくれ
たお礼を言う。
 またドアが開き樋口が顔を出す。瑞穂の顔をみて「ここにいたの?
退院だと聞いたから急いで来たらもぬけの殻だったの、だから、つい
でに西島さんを・・と思って」「えっ?ついで・・」樋口は冗談よ冗
談・・と西島に声をかける。瑞穂にも大丈夫なの無理しないで、と暖
かい言葉をかける。

 今回いろんな人たちに感謝してるんです。西島さんや箕田さんこの
事件のおかげで、両親に会えました。この前話した絵、あの絵父が描
いた母の絵だったんです。2人ともこの世にはもういませんけど。
23になってやっと会えました。あと、もう一人探していた自分自身
に会えましたから。瑞穂は満足そうに語る。その話を西島は複雑な思
いで聞く。


 県警へ箕田に会いに行く。箕田は同期の装備課の土田係長が自殺を
して、遺書はなく動機は不明だがその葬式の準備で忙しいらしいと加
奈子から聞く。そこへ「芥川の潜伏先が掴めました。山下町です」の
連絡が入る。鶴田らは捜査へ向かう。


 退院した瑞穂は監察官の海老原から聴き取りをされる。真須美の潜
伏先を調べるとき、担当地区が西区だったのになぜ東区にいたのか。
箕田は一人で決めたと言っている。しかし瑞穂は二人で話をしている
うちにそういうことになった。という。犯人のアパートを突き止めた
ときになぜ応援を呼ばなかった。銃の安全ゴムを外したとたん真須美
に発砲され被弾、真須美がパニック状態に陥りもう一度発砲されそう
になった。箕田は話に入る。撃つ前に箕田は真須美に対して警告を発
したか?何も言わずに発砲したのか?「覚えていません…」

 海老原の調査が終わり、廊下を歩いていると「復帰おめでとう」内
村が新聞を手に瑞穂に近付いて来た。「お手柄じゃん」 内村が渡し
た新聞に写った押収品を見た瑞穂は「これ借ります」といい、去って
行く。


 廊下で加奈子に真須美の部屋には全部あったのに、新聞には、制服
・制帽・腕章の3つが写ってない。加奈子は芥川の事情徴収からわか
ったことを瑞穂に言う。警察の備品を横流ししていたのは、自殺した
土田係長らしい。芥川は取調べでひどく何かに怯えている。西島さん
を撃った犯人真須美じゃない。「あの時もう一人いた。私と西島さん
の後ろにもう一人いた。芥川はその人物を見てひどく怯えた・・」


 瑞穂は廊下を走って行く。

 箕田の家にやってくる。後ろから箕田に肩を捕まえられる「入れよ」

 箕田は瑞穂の前で買って来た弁当を食べ出す。がら〜んとした家の
中には家族のぬくもりはない…箕田は瑞穂の具合を心配し、監察官の
調査内容を聞く。瑞穂は問う「奥さんとお子さんは?・・」

 「真須美を殺す必要性は無かったと思います。怪我をさせるだけで
良かった。押収リストの中には、制服・制帽・腕章だけが無かったん
です。そんなことが出来たのはあの晩あの場所にいた私か箕田さん。
なぜならそれらは、警察官と直接売買をしたからです。真須美はその
口封じのために殺された。西島さんを撃ったのも箕田さんですね。あ
の晩芥川はあなたと会う約束をしていた。芥川が恐れていたのはあな
たです、あなたに口封じされるのを恐れて逃げた。それを撃とうとし
て西島さんに当たったんです」

 「おまえそれを誰かに話したか」「ここに来ることも誰にも言って
ません」「おまえは言い子だなあ。私の娘と大違いだ」箕田はゆっく
り瑞穂の首に手をかける。逃げない瑞穂は「警察官には命令の受任義
務があります」箕田は瑞穂の首から手を離す。「…・家も建てたし子
供も希望の学校に入れた。家族のために働いていたと思っていたのに
このざまだ。女房は俺とは暮らせないといって子供を連れて出ていっ
た。そんなときに土田から声をかけられたんだ。俺を刑事として認め
てくれる奴なら誰でも良かった。土田の罠にはまってしまった」「そ
れは言い訳です。家が有って物に恵まれていても、きっと奥さんは心
の奥で寂しかったんじゃないですか?奥さんが出て行くのをほおって
おいたんじゃないですか?自分の問題と向き合うのはつらいですよね
?でも向き合う勇気から逃げていたらこの後ずっとつらくなるだけで
す」「こんなふうに女房と話しが出来ていたら…こんな馬鹿なことは
しなかったのにな…」箕田は瑞穂の手を握り「ありがとう」と頭を下
げる…


 県警の記者会見場で「今回の不祥事をお詫びいたします」捜査一課
長以下、記者たちに深々と頭を下げる。

 その頃、裏口で内村は箕田が連行される写真を撮っていた。苦々し
い顔で内村の様子を見守る瑞穂や加奈子。


 「こんな不祥事始まって以来ですよ」広報課に入って来た今村課長
が机の上に鞄を置こうとしたときに、鞄の口から書類が落ちる。

 「あーー」今村課長の鞄から、間違って配られた広報誌の最後の一
枚が見つかる・・


 屋上で、自分の顔の似顔絵を描いている瑞穂の元に西島がやって来
る「西島さん退院したんですか?」箕田のことを尾崎から聞いた西島
に「前に、顔描けないの西島さんで2人目だと言っていたの覚えてま
す?もう一人は私です。人の顔は描けるのに自分の顔は描けなかった
んです。描きたいのに描けなかったんです。両親がわかったから描け
るようになったと思ったんですが、問題は私自身だったんです。私、
自分が愛せなかった。本当の自分を見るのが怖かった。両親に望まれ
ずに産まれてきたんじゃないかって。そう思っていたんです。どんな
事実でも認める勇気があれば、自分の顔は描けたんだと思います。た
とえどんな自分でも…西島さんはもう少しかかると思います」「おま
えといると本当にろくなことないからな。見つかって良かったな 顔」


 瑞穂と別れて建物に入った西島に、幼い頃の記憶がよみがえる。


寸  評  前半の話で、鏡を見ながら描こうとしていたけどぐちゃぐちゃに
消してしまったのは、やっぱり自分の顔が描けなかったんですね。
 最後の方で制服が夏服に変わりました。雰囲気ががらっと変わって、
画面が明るくなったような気がします。

執 筆 者 田村(tamura_d@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 この間、友達の家で『生春巻き』を作りました。外食で食べたことはあって
も、作ったことはなかったんですが、おいしかったです。たれを一瓶買ったの
で、しばらくはサラダにチリソースでもかけて食べて行こうと思ってます。
(田村)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
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