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タイトル:Daily Drama Express 2003/05/04 笑顔の法則(4)  2003/06/09


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/05/04 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル 笑顔の法則
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 倉沢祐美(竹内結子)
 桜井礼次郎(阿部寛)
 柚原和也(西島秀俊)
 井坂恵(宮地真緒)
 小泉英吉(高橋克美)
 米田良江(柴田理恵)
 大原菜津子(櫻井淳子)
 倉沢幸一(陣内孝則)
 柚原美沙子(野際陽子)
脚本  寺田敏雄

あらすじ  桜井礼次郎(阿部寛)は倉沢祐美(竹内結子)を、自宅にスクリ
ーントーンや手紙を取りに行かせる。

 祐美が桜井のマンションを出ると、桜井の行方を追っている他社の
人に会い、桜井の行方を聞かれる。無視しようとすると、桜井の愛人
と間違えられる。祐美は必死に振り切る。

 祐美が編集部に寄ると、編集長の村岡俊彦(升毅)に、桜井はどん
な状況でも仕事を引き受けてしまうから、くれぐれも他社に見つから
ないように、と念を押す。いよいよ来月より週刊誌が発売される。連
載がはじまると、締め切りに追われる、と編集長。

 祐美が桜井のマンションから取ってきた手紙の中に、桜井の漫画界
での恩人である、ある雑誌の編集長が、来月退職するので、最後の仕
事として桜井の読み切りを出したいという依頼が入っていた。単発読
み切り20ページ。その編集長の名は長谷川。


 桜井は、長谷川の仕事を受けちゃおうか.....といい、祐美はキッ
パリと今の仕事に集中してくれるよう言い、そのためにここに自分が
来ているのだ、と言う。

 桜井は、そういうところが祐美のよくないところだな、と言うと風
呂に行く。


 女将の柚原美沙子(野際陽子)が番頭の小泉英吉(高橋克美)を、
今入っている以外の予約は入れないように言っておいたはずでしょ、
と叱る。小泉は伊集院クラブ13名の予約を受けてしまったのだ。伊
集院クラブは常連のお客様なのだが、今年は去年より従業員が少なく、
受け入れ態勢ができていないから、丁重にお断りした、と女将。コン
パニオンでも.....と言う提案に対しても、柚原の教育を受けた従業
員にしか任せられない、と女将。

 倉沢幸一(陣内孝則)は祐美に愚痴る。伊集院クラブは、毎年ゴー
ルデンウィークに必ず来てくれて、幸一の料理をおいしいと言ってく
れる。板前の喜びを感じられるお客様。女将も経営の苦しい時もいら
してくれて、恩義があるはずだが、今回断ったのは、女将が決めたこ
とだから.....と。

 桜井が祐美を呼ぶ。今回は早くいいものができそうだと。気力が充
実している、と。

 祐美が桜井の部屋へはいると、長谷川がいる。掛け持ちをするとい
う桜井を祐美が止める。連載が終わってからでも、と言うが、長谷川
は来月定年なので、その余裕はない、と桜井。

 争う桜井と祐美を見て、長谷川は帰っていく。

 桜井は祐美に、「お前は仕事に忠実だよ。正しい」と皮肉混じりに
言うと、散歩に行く。


 「女将さんに、信用されていないのかな」と愚痴る幸一に、「すぐ
に舞い上がっちゃうからじゃないですか?」と菅原弘志(斉藤陽一郎)
。そこに大原菜津子(櫻井淳子)が来て、幸一のことをみんな頼りに
している、と言い、幸一はすっかりいい気分。


 桜井は散歩から戻ると、お茶も断り、描き始める。


 村岡編集長は重役から呼び出され、長谷川が桜井にコンタクトを取
った。桜井が長谷川の仕事を受けるのではないか?と叱責される。

 祐美は村岡からの問い合わせに、桜井が長谷川の仕事を受けるなど
と言うことはない、と否定する。


 桜井はネームを仕上げたと言う。予定では明日が終了予定なのに。

 朝、祐美が桜井の部屋へ行くと、桜井は徹夜で描いていた。

 長谷川からの電話を、祐美が受ける。長谷川は祐美に昨日のことを
わびる。桜井にも、「気にするな」と伝えて欲しいという。桜井は、
昔から断るのが下手だから、と付け足し、「同業者として、あなたに
お詫びしたくて」と長谷川。

 上がったネームを見て、祐美はおもしろいと喜ぶ。桜井は、すぐア
シ(アシスタント)を呼んで、ペン入れをするという。でも、締め切
りまでは、まだ4日ある。ペン入れをしながら長谷川の仕事のネーム
を作れる、と桜井。

 長谷川の恩というのは、油(絵)から転向してすぐ賞を取ったが、
次の連載が描けなかった桜井に、昼も夜も長谷川が付き添ってくれた。
だが、その時、長谷川の妻が入院中であと1ヶ月の命だったと後から
知る。そして作品ができた時、長谷川は泣いて喜んでくれたが、その
夜に長谷川の妻は亡くなっていた。その長谷川の妻が桜井の受賞作を
読んで、次の作品を読みたいと言っていたと聞いた。そして桜井は、
2倍頑張ればなんとかなる、と言う。

 祐美は、「本当に締め切り、守れるんですね」と念を押して、協力
することにする。


 柚原の従業員一同、女将に、伊集院クラブだけはお泊めしたい、と
頼むが、女将は今の柚原の従業員に、それだけの力はない、と言い、
もうこの話は終わり、と言う。


 桜井の長谷川のための作品はSFもの。桜井が時代物専門になった
のは、ここ3年。アシ達は桜井の久しぶりのSFに浮き立つ。

 その時祐美の携帯が鳴り、村岡編集長達が来る。祐美や桜井、アシ
達は慌ててSFものの資料を片づけ、他の仕事をするはずがない、と
村岡達を安心させる。

 予定より早くあがっていることに安心した村岡に対して、鴨川さつ
き(滝沢沙織)は祐美に、バイトなんて、簡単にだまされるんだから
気を付けるように嫌みを言う。


 今日は忙しくて、ハンバーガーができないから、と女将は自分が結
んだおむすびを持ってくる。そして、桜井の机の上の宇宙船(?)を
見て、時代物にこんなものが出てくるのかと、不思議がる。桜井は
「壺です」と誤魔化す。

 廊下で祐美は女将に、桜井が掛け持ちをしているが、このことは内
緒に、と頼むが、女将はどっちもダメになったらどうするのか?祐美
がこんなことに荷担していいのか?と問うが、祐美は人間、無理して
でもやらなければならないことがある。長谷川が来月で定年だという
話をし、女将は案外慎重なんですね。幸一が、自分は信頼されていな
かったのかな?と悩んでいた話をする。そして、OL時代、上司が失
敗をおそれ、やるまえから自分たちOLにはできないと決めつけて、
大事な仕事をやらせて貰えなかった。自分は失敗をおそれず、取り組
んでみたいのだという。

 女将は、「前のめりになりすぎて、転ばなければいいけど」と言っ
て行く。


 翌朝祐美が桜井の部屋へ行くと、アシ達が桜井が身を隠すと言って
いたという。


 祐美がミニFM局へ行くと、桜井はそこで長谷川用の作品を描いて
いた。部屋で描いていると、また村岡達が来るかもしれないから、と。
そして、祐美には部屋に戻っていてくれ、何かあった時誤魔化せない
から、と桜井。柚原和也(西島秀俊)は、自分にはそんな大胆なこと
はできないと感心。「親子なんですね。女将さんも慎重で」と祐美は
言い、ついでに、5日発売です、『月下の道』と宣伝。和也は、桜井
さんはいい人と巡り会ったんですね、と言う。


 板場は大混乱。


 桜井は、一度休ませてくれ、と横になる。

 祐美がアシ達の食事を板場に頼みに行くと、女将が従業員達に、な
んとか今回は乗り切ったが、これ以上お客様が増えたら、捌ききれな
い。それは柚原に傷を付けるだけでなく、従業員達にも傷が付く。か
わいい従業員達にそんな思い、させたくない、と女将。


 村岡はまた重役に呼ばれる。もし、連載を初めてから穴をあけるよ
うなことがあるなら、最初から連載しない方がマシと言う。村岡は桜
井は別の仕事はしていない、と否定。

 村岡から祐美に電話が入り、祐美は桜井は他の仕事はしていないと
言うが、その時ふすまが開き、編集長とさつきが入ってきて、現場を
押さえられる。祐美はくびを言い渡される。

 しかし桜井は、『月下の道』の原稿を渡し、それを呼んだ村岡は最
高だ、と感激。

 桜井は、祐美は最初反対していたのに、自分が強引にやった。祐美
がクビなら自分もクビにしてくれ、と言う。村岡は慌ててそんなこと
はしない、と言う。祐美は桜井がすごく充実していて、止めたら、
『月下の道』もよく描けなかっただろう、と言う。

 怒るさつきに村岡は、いい作品ができたのだから、いいと言い、だ
が、重役には絶対秘密だと念を押す。


 長谷川の方の作品も仕上がり、桜井と祐美は原稿を渡しに行くが、
長谷川は載せられない、と言う。作品はできたが、心がこもっていな
いから、と。そして、こんな仕事をさせてしまった自分が悪かったと
謝る。祐美は桜井が徹夜で描いた。長谷川の亡妻のことを気にして、
と弁護するが、長谷川はプロは結果がすべて。ここまでやってくれた
気持ちだけで充分だ、と頭を下げる。

 桜井は公園のベンチで、作品を破り捨てる。


 女将が、桜井と祐美を出迎える。そして、桜井の話を聞く。祐美が
どうして常連さんの頼みでも冷静に断れたのか聞く。

 女将は冷静ではなく、心が痛んだ。だが、2倍の仕事をするには、
それぞれの仕事に2倍の力が要るから、4倍の力が要るのだと言う。
確かに若い時は、情だけで乗りきかれると思ったこともあるという。
だが、それで乗り切れるほど、プロの仕事は甘くない。もう、二度と
来てくれないお客様もいるのだと言う。そして、祐美は失敗を恐れな
いと言ったが、女将は失敗を恐れる。すべての人に満足して貰わなけ
ればならないから、責任がある人ほど、失敗を恐れるのだと。


 祐美は、恥ずかしがる長谷川を書店に引っ張っていく。『月下の道』
の載った雑誌が発売になった。子供達に人気がある。

 村岡も、東京でも人気だと伝えてくる。

 長谷川も『月下の道』がいいと電話してくる。これが読めただけで
充分だと、桜井に伝えて欲しいと言う。代わるという祐美に、桜井も
長谷川自身も照れ屋だから、直接だと言えないから、祐美に桜井をよ
ろしく、と頼む。

 「何か、ようやく仕事ってものが、わかってきたと思います」と祐
美。「今更ながらオレもだ」と桜井。

 幸一も、祐美が『月下の道』作成に役立ったのだと喜ぶ。女将も読
んでくれる。桜井と祐美がそんな女将を覗いていると、女将に見つか
る。「面白いですか?」と桜井。「そこに入ってお座りなさい」と女
将。「あなたねぇ、プロならプロらしく、自分の仕事に自信を持ちな
さい!」「はい」と返事したのは、幸一。


寸  評  桜井が長谷川のために描いた作品、当然、長谷川の雑誌に掲載す
ると思っていたのに、とても意外でした。
 プロの漫画家が、連載を2本や3本同時に抱えることはよくあるこ
とだと聞きますし、また、その合間に書き下ろしを描くこともあるそ
うです。ですから、連載1本の合間の読み切り20ページは、プロな
らば、たいしたことがないと思うのですが。
 逆に言えば、それぐらいもできないから、村岡編集長は、祐美を専
属に付けて、桜井が別の雑誌社の仕事を引き受けないように見張らせ
ているのかもしれませが.....

執筆者  鈴木(sumire_@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 今回のドラマ、結構無理してストーリーを作っているな、と感じるところが
多々ありますが、この『笑顔の法則』は、そういう意味では、割合に破綻無く
書かれていると感じます。

 ストーリーが破綻していて残念に思ったのは、先週の『ダイヤモンドガール』
です。原告である別れた妻には、別に鍋島に責められるべき点はないと思うの
ですが、強引に鍋島のおかげで、お互い愛し合っている茶道家元と再婚できて
目出度し目出度し、になっていますが。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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