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タイトル:Daily Drama Express (2003/04/15) 顔(1)  2003/04/25


===================================================== 発行部数    6 ==
                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2003/04/15 (Tue) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.火曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 火曜日の連続ドラマ
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タイトル 顔
局  名 フジ系
放映日時 火曜21時
キャスト 平野瑞穂(仲間由紀恵)
 西島耕輔(オダギリジョー)
 神崎加奈子(京野ことみ)
 内村秀夫(海東健)
 今村真一(近藤芳正)
 七尾友子(田中律子)
 本間英一(升毅)
 亀田賢 (矢島健一)
 佐藤勇三(河原さぶ)
 相田咲子(黒坂真美)
 小松浩二(田中哲司)
 朝倉ちあき(立川絵理)
 石田満男(大林丈史)
 中嶋しおり(水橋貴己)
 中嶋健二(甲本雅裕)
 鶴田猛 (益岡徹)
 樋口京子(余貴美子)
脚  本 高橋留美

あらすじ  朝、バスの中、高校生のお尻をなでる男。触られた高校生が「や
めろよ馬鹿!変態!」
 バスが止まり、痴漢は降りて走って去って行く。新聞を読んでいた
平野瑞穂(仲間由紀恵)は戸惑う女の子の腕をとり「一緒に来て」と
バスを降り、痴漢の跡を追う。
 袋小路へ逃げたと思われたが、見失ってしまう。瑞穂は元来た道を
走って戻って行く・・

 走って行った先は、勤務先の"神奈川県警察本部"。階段を駆け上が
り、広報課へ入って行く。「おはようございます」課員へ挨拶をする
と、自分の席に座りスケッチブックを取り出して、今朝の痴漢の顔を
思い浮かべながら人相を書き出す。
 「出来た」 気がつくと、広報課の今村室長(近藤芳正)が側に立
っていた。「よーく描けてますね〜 また痴漢ですか?平野さん、君
はもう鑑識ではないんですよ。それより、昨日頼んだ春の交通安全の
広報資料は?君は広報なんですよ。広報なら一応広報らしく、痴漢捕
まえるより、広報の仕事したほうがいいんじゃないですか?いちお
う。」室長は描きあがった人相画を破ってごみ箱へ捨ててしまう。瑞
穂の席の前に座っている 相田咲子(黒坂真美)は、「平野さんお茶
まだ?」 小松浩二(田中哲司)は「平野くんこれ課の回覧。廻して
おいて」回覧資料を小松から受け取り、素直に返事をして、瑞穂は広
報課から出て行く。
 「いつまで鑑識のつもりでいるんだろう〜」今村課長も席に座り
「しょうがないでしょ、これも命令なんだから。とにかく私がいる間
に問題を起こしてくれなければいいのよ。」


 ソファで仮眠を取っていた捜査一課の鶴田 猛(益岡 徹)へ、鶴
田班の西島耕輔(オダギリジョー)はホット珈琲を指し出す。「おお、
気が効くな」珈琲を受け取った鶴田は「移って来たばかりだからって、
あまり気をつかうなよ」「そんなんじゃないです。朝の珈琲は美味し
いですから」「ああ、美味しい。これが、気の効かない女の子だった
ら、ただの茶色いお湯だ。…今夜こそ我が家で眠りたいな」


 警務部へ書類を届に来た瑞穂は、同期の神崎加奈子(京野ことみ)
にくしゃくしゃになった今朝の痴漢の似顔絵を見せる。「今月に入っ
て3人めじゃない」「次はね、現行犯逮捕で行くから」「私も協力す
る」
 警務部婦警担当係長の七尾友子(田中律子)に、「これ広報からの
回覧資料です」と書類を渡す。「平野さん広報の方慣れた?なにか問
題があったら遠慮なく相談して」「ありがとうございます。でも大丈
夫です。皆いい人だから。失礼します」警務部から出て行った瑞穂を
見送り、加奈子は「実際の話あんまり居心地よくないみたいですよ広
報」「警察で女が気持ちがいいところなんてないわよ」七尾係長はつ
ぶやく。


 トイレで、後輩の尾崎省吾(品川祐)へ「捜査会議始まるぞ」と西
島は声をかける。尾崎の顔を見た西島は「なんだよおまえ、また眠れ
なかったのか?そういうときはなぁ吐くまで飲めばいいんだよ。ぐっ
すり眠れるから」「僕やっぱり警察向いてないみたい」「何いってる
の?天下のキャリア様が」トイレから出て、階段を降り捜査会議室へ
向かう西島の後を追い、「西島さんはどうして警察官になったんです
か?団体行動とか縦社会が好きなわけじゃないんですか?」尾崎の方
へ振り返り「決まってるだろ。男社会だったから」「警察には多いっ
て聞いていたけど、西島さんそっちの方だったんですか?」「仲良く
やろうね。尾崎くん」歩き出そうとした西島は、資料を持っていた瑞
穂とぶつかり、瑞穂の資料が床にとびちってしまう。すかさず瑞穂は
「ごめんなさい」と謝り、それを見た尾崎が瑞穂と一緒に書類を拾い
出す。尾崎の様子を見た西島は「何やってる。捜査会議遅れるぞ」
「でも…」瑞穂は西島の方を向き「ごめんなさいでしょ?普通人にぶ
つかったら」すかさず尾崎が「すいませんでした」「おまえが謝らな
くていいんだよ」謝りもせず会議室へ向かう西島の後を追い、尾崎は
「ごめんなさい」と瑞穂に謝る。「まったく」瑞穂は言う。

 "放火事件特別捜査会議"
捜査一課長の本間英一(升 毅)は、会議の前に…捜査の遅れに、住
民から強い不満が上がってます・・」と述べる。「・・まず鶴田班か
ら現在の状況を説明してくれ・・」
 鶴田は手帳を見ながら立ちあがり「犯人につながる情報は得られて
いません」近くに座っていた、ライバルの亀田 賢(矢島健一)は
「段取りと能力の問題じゃないの?」と嫌味を言う。次に亀田班の説
明になり「目撃情報についてはどれも犯人の決め手にかけています。
鶴田は「人のこと言えたぎりかよ」本間課長は「引き続き各班 容疑
者及びパトロールにあたってください」と締めくくる。

 会議が終り部屋から出ると、待ち構えていた記者が捜査状況を聞こ
うとインタビューをしてきたが、思うように捜査が進まないため、一
課長も鶴田もうるさそうにする。

 そんな団体を見送り、そっと捜査会議室に入って来た、東都日報の
内村秀夫(海東健)は、残っていた西島に「勝手に入るな」と見つか
ってしまう。「あなたは確か警視庁からこられた西島さんですよね?
捜査状況どうなっていますか?なにか進展ありますか?」何も言わず
に去って行く西島を見て「おてあげ状態か…」と独り言を言う。


 カウンセリング室
 「ポスターまがってませんか?」カウンセリング室の壁にポスター
を貼っている瑞穂へカウンセラーの樋口京子(余貴美子)は、見もせ
ずに「いいんじゃな〜い」と言う。「先生あいかわらずいいかげんで
すね」樋口は瑞穂の顔を心配そうに見て「どう調子は?」「絶好調で
すよ」「めずらしいわね。あなたみたいな人は」「首にならなかった
だけましですから」「普通の人間だったら今ごろ凹んでるわよ。間違
った似顔絵描いて捜査をかく乱させ、上司は左遷された」「・・あれ
は・・深く反省しています。でも、似顔絵は役立ちましたから」「あ
なたの描く似顔絵はある種特別な能力だからね」「自然に見えちゃう
んですよね、似顔絵を描いてると。描かれている心の中まで。見たく
ないときもあるけど・・」「全部吐き出していいの。相当溜まってる
でしょ?ストレス」「全然。警察官続けられて、好きな絵描けるだけ
でいいです」


 聴き込みに各家庭を廻っていた、西島と尾崎は家人へ安心させるよ
うに「大丈夫ですよ。必ず捕まえますから、時間の問題です。何か気
づいたことがあったら連絡下さい」


 加奈子はカウンセリング室の樋口の元へ書類を持って来る。「先生
備品の請求用紙今週中に出して下さいね」
 「先生瑞穂の様子どう思います?」「神崎さんて瑞穂さんと同期だ
ったわね?」「警察学校からずっと同じだったんです。今の仕打ち本
人が辞めたいっていうの待ってるんじゃないかと思うんです。私瑞穂
がいつか爆発しちゃうんじゃないかって心配なんです」「まぁ、彼女
気持ちを表に出さないタイプだから…」


 広報課に戻ってデスクワークをしていると、電話が鳴る。「もしも
し もしもし」と瑞穂が出るが、プチ ツーツーツー と電話は切れ
てしまう。
 瑞穂の様子を見ている室長の今村へ「無言電話でした」と報告する。


 外廻りから帰って来た西島らと会った樋口は「西島さん」と声をか
ける。尾崎は「僕、先に報告書書いてます」と西島を置いて先に部屋
へ入って行く。「西島さん。昨日も一昨日もその前も、すっぽかした
わね?」「今それどころじゃないです」「診療受けないと次の事件担
当受けれないの・・」西島は樋口の言うことを最後まで聞かずに、一
課に入って行く。入れ替わりに鶴田が出て来る。樋口の顔を見た鶴田
は避けるように去ろうとするが「鶴田さん ちょっと…」と樋口に呼
び止められてしまう。


 カウンセリング室で、「西島さんに診療室に来るようにちゃんと言
って下さってるんですか?一課長への報告は、なんとか理由つけて延
ばしてもらってますけど、これ以上待てません」「ああいう話ですか
ら、ここに連れて来ても本人がその気にならないと」「それでは一刻
も早く本人をその気にさせてください。あなたと私、本間一課長のた
めでもない彼自信のためなんです。部下に同じ過ちを繰り返させたい
んですか?」


 一課に戻った鶴田は「俺に言えることは一つだけだ。刑事続けたい
んなら、カウンセリング受けろ」と西島に告げる。


 その夜、また放火が・・


 「平野くん無駄な残業はしないように、電気も無駄なところは消し
ておくように」「わかりました」室長が帰った後も、一人瑞穂は広報
課へ残る。
 そこへまた電話が鳴る。「県警広報課です もしもし もしもし 
何か言いたいことがあるんならこのまま待ちます。悪戯ならすぐに切
って下さい。警察は逆探知できますから」しばらく受話器を握りしめ
ていると「怖いんです・・」と女の声が。


 放火現場に急行した鶴田班らは「今回は出動が早かった。犯人(ほ
し)は近くにいるはずだ」と連絡を受け、付近を捜す。尾崎が暗がり
を探していると不審者らしき人影が、「なんだ?誰かいるのか?」尾
崎に不審者がぶつかってきて、「西島さん!」と助けを求める。別々
に捜査していた西島はすぐに尾崎の声のした方へ駆け寄る。西島と尾
崎に囲まれた男は、尾崎を倒して逃げて行く。西島は尾崎の元に駆け
よるが、男は逃げて行ってしまう。逃げて行く男をじっと見つめ、西
島は拳銃を腰からはずし、男へ照準をあわせる。「西島・・」佐藤勇
三(河原さぶ)が飛び出してきて、西島の拳銃をもぎとる。

 捜査一課では「目の前で取り逃がしただと?」鶴田が、西島と尾崎
を怒鳴ったいた。「顔ぐらい見たんだろう?」「暗くて夜勤帽を被っ
てわかりませんでした」亀田は鶴田をなだめるように「まあまあ、尾
崎は現場の経験が浅いわけだし、これは一緒にいた西島の責任だと思
いますけどね」「すいませんでした」謝罪する西島に「おまえ警視庁
で問題を起こしてこっちに来たんだってな。県警の看板汚すんじゃな
いぞ」


 広報課で、また電話が鳴る。「もしもし、さっきの人でしょ?大丈
夫ですか?何があったか話してください」「犯人知ってるんです。放
火事件の…」「もっとくわしく・・」電話を切られてしまう。


 時計を見ると、夜の11時45分を少し廻ったところ。
瑞穂が広報課を出ると、内村がいた。「今帰り?」「おつかれさまで
した」「私服だと別人だね。制服もいいけど。ね?ご飯食べよ」「記
者の方とはお食事は出来ないことになってますから」「そんなルール
いつ決まったの」「今です」

 瑞穂が県警を出ようとするところで西島と会う。「ちょっと来てく
ださい」強引に西島を部屋に誘う。

「さっき放火事件の犯人を知ってるっていう人から電話があったんで
す。声の調子から感じたんですけど、絶対何かあると思ったんです」
西島はうるさそうに「尾崎にでも渡しといてよ」「あなた捜査担当じ
ゃないんですか?」「そんな電話一日に何本かかって来ると思うんだ
よ。悪戯電話にいちいち付き合ってるほどこっちは暇じゃないんだ」
いらいらしている様子の西島に「何かあったんですか?」心の中を見
透かされたように感じた西島は「平野さんって言ったっけ、あんた警
察官向いてないよ。頼まれてないのに余計なことするな!広報なら広
報の仕事しろよ。自分のテリトリーから出る必要ないし、でしゃばっ
た真似する必要ないしそれが俺達のいるところ。鑑識で一回失敗した
んだろ。警察で二回失敗したんなら次はないよ」「2人目です。あな
たのような人に会うの」「警察じゃあ俺のコピーは五万といるだろ。
昔の彼氏に似ているのか」「違います」「じゃあなんだよ」「…顔が、
描けないです。顔が…顔がないんです。あなたの顔が見えないです」
「仕事続けたかったらこれ以上余計なことするな」西島は捨て台詞を
残し部屋から出て行く。


 翌日の朝、電話が鳴り今村室長が「はい、県警広報課です」と電話
に出る。そこへ瑞穂が入って来る。電話の様子から昨日の人と思った
瑞穂は今村室長から電話を取り「昨日の人でしょ?良かったらお話聴
かせて下さい」

 無言電話の女のところへ行こうとする瑞穂と廊下で会った加奈子は
「止めなよ!悪質な悪戯だったらどうするんだよ。痴漢ならまだしも
放火は危ないよ」「だって頼ってくる人ほっとけないじゃない」「…
なんかあったらすぐ電話するんだよ。警察手帳はいざとなったら防弾
チョッキ代わりになるんだから」


 婦警の姿でマンションを訪れた瑞穂は、部屋に通される。壁一面に
洋服のデッサン画が貼られている。「へー、デザインの勉強してるん
だ」「学校行ってます」「将来はデザイナー?」「希望だけは…」
 中嶋しおり(水橋貴己)の前に座った瑞穂は「犯人、知ってるって
ホント?」「叔父です。私を殺そうとしてるんです。怖いんです。と
ても」「大丈夫?話してみて」
 「15年前叔父が家に放火して両親が亡くなったんです。それで私
だけが生き残ったんです。私が言ったからです。叔父が家に火をつけ
たって。すごい怖い顔して、『絶対に喋るな。警察に聞かれたら絶対
に喋るんじゃないぞ』私を恨んで殺そうとしてるんです」「信じてな
いんでしょ?」「あれは確かに叔父でした」「叔父さんの写真もって
る?」「家事で焼けてしまって…」瑞穂は棚に置いてあったスケッチ
ブックを手にとり「これ?使っていい?叔父さんの顔話してみて」
 描きあがった絵を観て「叔父です」「でも変ね。とても優しそうな
目をしているわ。そんな人は人を殺せないわ。事件のとき何があった
の?」「わかりません。今わかるのは叔父がすぐ側まで来ている。私
を焼き殺そうとしているんです。」


 捜査一課の資料を見ながら、瑞穂と加奈子が「いつになったら犯人
あがるんだろ」と話ていた。そこへ内村が入って来る。無造作に置か
れた写真の束の中から瑞穂は一枚の写真を手に、「ここに犯人・・」
何か言いかけようとするが、西島が入って来て「勝手に入るなって言
っただろう」と叱る。瑞穂が元に戻した写真を内村はポケットに偲ば
せ「はいはい」と部屋から出て行く。

 「あの。電話の犯人を知ってるという人に会ってきました」「何考
えてるんだ?」「おまえの仕事は広報だ。刑事でも鑑識でもない」瑞
穂は自分で自分で描いた似顔絵を西島に見せ、「中嶋健二15年前に
実の兄夫婦を放火で殺害しています。そのときに生き残った姪が連絡
して来たんです。「その女の思いこみだ」「中嶋健二です。調べて下
さい」西島は瑞穂から受け取った絵を破りゴミ箱へ捨てる。「おまえ
がやっていることは、捜査のかく乱だ。被害者が思いつきでわかった
ような口きくな。所詮警察に女はいらねえんだよ」加奈子と尾崎は黙
っている。「でしゃばった真似をして申し訳ありませんでした」「瑞
穂・・」加奈子は心配そうにつぶやく。


 記者室で、内村は捜査一課から取ってきた写真を手に、放火関係の
新聞記事を読んで考えていた。「やってくれるじゃない」写真と記事
を見比べほくそ笑むと隣にいた記者に「なんか上手いものでもみつけ
たか?」すぐに画像を変更し、あいまいに笑って部屋から出て行く。

 県警から出て来た内村は携帯で「いいネタありそうなんですよ。一
面空けておいてください」と社に連絡をする。


 鶴田の電話が鳴る。「鑑識の木下だ。犯行現場の遺留品にちょっと
妙なものが出て来たんだ。「中嶋健二?」西島が鶴田の方をみる。

 資料室に西島が入って来る。「1988年のファイルならこっちで
す」「なんでおまえこんなところにいるんだよ」「待ってました。絶
対来ると思って」そういった瑞穂がみると西島の手には瑞穂の書いた
似顔絵が・・

 中嶋健二の供述調書を読むが「嘘、13年前に死んでいる…判決は
無期懲役。15年前に逮捕されて、その2年後に刑務所で下着を裂い
て首をくくって死んでいる…」「その指紋がついたお守りが現場で見
つかった…。死んだ中嶋がどうやって指紋を残すんだよ」瑞穂は、石
田という担当者の名前が書いてある欄を指し「とりあえずここに書い
てある担当の人に何か聴けばわかるんじゃないですか?」「俺も今そ
う言おうと思ってたんだよ」「はい」


 石田の家へ瑞穂と西島は向かう。
「検察は実の兄夫婦を焼死させた罪を重くみて、死刑を求刑したんで
す」「どうして2人も殺したのに無期懲役になったんですか?」「そ
れに、せっかく無期になったのにどうして自殺したんですか?」瑞穂
と西島は同じことを石田に聞く。
「実は殺された兄の方が酷い奴だったんですよ。借金があるからと嘘
をついて遺産を放棄させ、金は高級車やギャンブルにつぎこんだんで
す。果ては暴力をふるう。裁判官も死刑は出しづらかったんでしょう。
自殺の理由はわかりません。ただ、裁判が終ってからずっと後になっ
て聞えてきたんです。殺された兄の女房と中嶋健二は結婚前からでき
ていたんです」「姪がいますよね?」「今となっては推測でしかない
ですが、中嶋の子かも知れないです」「全ては中嶋しおりが鍵ってこ
とですね。彼女のとこに行きましょう」「先に言うなよ」「はい」


 しおりの家に上がり、瑞穂は状況を説明する。「嘘です。叔父が死
んでるなんて」瑞穂は冷静に「本当です。警察の資料にも記録があり
ます」「いったい誰がわたしを殺そうとしてるんです?放火されてる
ところがどんどん近くなってきているの・・」「その背中の焼けどは
家事のときに出来たの?」「はいそうです」机の上に置かれた中嶋健
二の似顔絵を見ながら「15年前の新聞を調べたの。あなたは無傷で
助け出されている。火事で出来た傷じゃないでしょ?似顔絵ってね、
描かれた人より描かせた人の心が出てしまうのよ。とっても優しい顔
をしている。その叔父さんが、あなたに仕返しに来ると思う?あなた
は叔父さんが好きだった。思い出して本当のこと…」


  『あついよ あついよ』ストーブの上で沸騰しているやかんのお
湯を抵抗をしないしおりの背中にかける父親。母親は台所で身を縮こ
まらせている。
 しおりは手にライターを持ち家に火をつける。燃え盛る炎の中、健
二が助けに飛び込んで来る。『火をつけたのは叔父さんだ。絶対に喋
るんじゃないぞ。いいな。絶対だぞ』
 …
 警察署の廊下で、刑事に『叔父さんが火をつけるのを見たんだろ?
絶対に喋っちゃいけないって?そうなんだろう?』健二が警察官に伴
われて部屋から出て来る。廊下にいるしおりに『これはね、しおりを
守ってくれる大事なもんだ。ずっと持っていてくれるね』しおりの手
にお守りを握らせ、健二は涙を流す。。


 「そのお守りは私が放火現場に置きました。叔父さんにはそんなこ
とをしてほしくない。両親は私が殺した。私が叔父さんを殺したのも
同然なんです・・」
 「当時のあなたは5歳。あの事件は、捜査も裁判もすべて終ったの」
「これから先、死ぬまでずっと親を殺したって殺人者だって、そう思
いつづければいいんですか?」「本当の自分を生きて下さい。あなた
は、命がけで愛されていたんです。中嶋健二さんに…」「私が、私を
愛してくれた人がいた」「あなたはずっと心の奥で叔父さんを愛して
たんです」しおりは、両手で瑞穂の描いたくしゃくしゃになった似顔
絵を愛おしそうになぜる。2人の様子を西島は隣の部屋から何も言わ
ずに見守っていた。


 しおりのマンションからの帰り道「もしかしたら私、余計なことを
したかもしれません。思い出したくない過去を思いだし、辛い思いを
させただけかもしれません」「彼女にとってはあのまま忘れてた方が
幸せだったのかもな」そこで西島の携帯が鳴る。尾崎が「西島さんど
こにいるんですか?パトロールはどうするんですか?」「わかってる
よ。すぐいく」携帯を切った後「今日こそ本物の犯人を捕まえなきゃ
な」そう言って瑞穂と別れる。

 瑞穂が西島と別れて、地下道を歩いていると、帽子をかぶった不審
な男が横切る。何かを感じた瑞穂は、帽子の男をそっと追いかける。
 男は立ち止まり、手にしていた灯油をかけだす。それを見ていた瑞
穂は「止めなさい。警察です。放火の現行犯で逮捕します」と犯人の
前に飛び出して行く。しかし、犯人に突き飛ばされ、しりもちをつい
てしまう。そこへ、西島が飛び出して来て犯人に殴りかかっていく。
「おまえなんか生きる価値がない」倒れている犯人に、何度も何度も
殴りつける。もう抵抗もしていない犯人とその犯人を殴り続ける西島
を見て、「止めて。止めてください」と瑞穂と後から来た尾崎が止め
に入る。犯人は鼻血を出して、倒れている…


 記者会見場で、「犯人は同所轄管内…」と警察の発表がある。記者
の臼井久夫(渡辺憲吉)は内村に愚痴っていた「ったく、こんな時間
では朝刊に間に合わないよ・・おまえ余裕だな?」「日頃の成果か
な?」
内村は、廊下で会った瑞穂にお礼を言うが、瑞穂は首をかしげる。

 広報室で連続放火事件の犯人が載った新聞を読んでいる今村課長ら
は「どうして一社だけ間に合ったんだろ?誰かリークしたんじゃない
か?」と話していた。


 県警の玄関先で、しおりが「平野さんに一言お礼をいいたくて」
「お礼?」「平野さんに気付かされるまで、一人ぼっちだなとそう思
って生きていたんです。これから今までの事件を、何もかも全部話し
て来ます。私、生まれ変わりたいんです」瑞穂に頭を下げ、しおりは
県警へ入って行く。瑞穂は笑みをうかべ、「がんばって」とエールを
送る。窓からその様子を西島は見ていた。


 県警の屋上で、「どうして犯人があいつだってわかったんだ?」
「放火現場の写真で、この人何か言いたがってる。早く見つけて止め
てくれって。 それより、どうして私と別れてから私の後をついて来
たんですか?」「おまえが男を追い掛けるのが見えたんだよ」「あっ
そっか。捕まえれば大手柄ですものね。今回のことは貸しにしといて
あげます」

 「俺の顔見えたか?」「・・人の本当の顔なんて、そうみえるもの
じゃないものですもんね」「前に、顔が見えないのは2人めだって言
ってたよな。もう一人って誰だったんだよ?」瑞穂が何かいいかける
が、「瑞穂―」昼食を持った加奈子が声をかけて来る。「尾崎さん犯
人と格闘するときに、殴られたんですって。ね?」西島はそれを受け
「だから俺が気をつけろって言っただろ」微笑ましい光景を後に「あ
ー、お腹すいたぁ。私も何か買ってこよー」と瑞穂は去ろうとする。
そんな瑞穂へ西島は「さっきのこと、どうなんだよ」瑞穂は降り返り
「秘密です」


寸  評  全体が暗い感じの画面です。"ケイゾク"の画面に良く似ているな。
と思いました。耕輔がとても怖く感じるときがあり、加奈子が瑞穂を
すごく心配している様子も良くわかります。瑞穂の能力は未知数です
が、耕輔と瑞穂の過去があきらかになるのをすっごく楽しみにしてま
す。
 後は、オダギリジョーくんの髪型ですが、、、まぁ何回も見ていけ
ば見なれるんでしょう。

執 筆 者 田村(tamura_d@anet.ne.jp)

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2. 編集後記
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 春のドラマが出そろいました。当然全部は観てないですが、小雪さんと松本
潤くんが出演している「きみはペット」が面白いです。原作が漫画で、本屋さ
んにはコーナーが作ってありました。さっそく私も漫画を購入して読みました
が、漫画も面白いです。まだ連載中で、漫画では、モモはまだスミレさん家で
居候をしております。次回が楽しみ。
 「顔」が始まる前に、公式サイトのあらすじをみて「なんてあらすじが細か
く長いんだ・・放送まえにこんなに長くていいのか?」と思ったんですが、書
いてわかりました。ここを削るとこの意味がわからなくなる・・と考えながら
書いたらムチャクチャ長くなりました。長い文面が辛い人は端折って読んで下
さいませ。(田村)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv/
url   :http://www.j-drama.tv/
ID  :MM3E195F16414CD 
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