メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 228号  2005/12/27


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               年末年始特大号!

                ☆☆☆ 第228号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■ <ごあいさつ> 

◇ <らいぜんのパチ物語> パチプロ探偵2『消えたカリスマ』第13話

◇ <イッセー岡田のパチ物語> 「パチンコエキスプレス」第54章

■ 「あとがき」

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☆<ごあいさつ> 
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 天下の田舎、三重県は伊勢市在住の万年負け組、イッセー岡田です。
 大変ご無沙汰いたしております。
 忙しくてどうにもこうにも、おかげでスロで負けることも無くなりましたが。
 今年の冬は暖冬の予定が、なにやら厳冬のような状況になってまいりました。
 名古屋の大雪の日には実は東京からの帰りでして、新幹線は20分近く遅れる
 し、近鉄も同様ですから、予定時間を大幅に遅れての帰宅となりました。
 はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、しんどかった!
 毎日寒い日々が続いていますが、皆さんのところは如何でしょうか?

 さてクリスマスイブに妻と大阪の四季劇場でやっている「マンマ・ミーア」の
 ミュージカル鑑賞にいってまいりました。
 ここで見るのは初めてだったのですが、いやはやものすごい人でして、やはり
 若いカップルが多かったような気がいたしました。
 普段は結構年配の方がいらっしゃるのですがね。
 ところで主演ドナ役の保坂知寿さんがさすが四季のカンバン女優だけあって、
 歌って踊って演技が出来て、となかなか良かったですねぇ。
 すっかりファンになりました。
 また最後の盛り上がりは劇団四季ならではですね。
 スタンディングオベーションの連続で、もうヤンヤ、ヤンヤの大喝采でござい
 ました。まだの方がおられましたら、是非ご鑑賞のほどを。
 しばしの間、浮き世のしがらみから解放されますよ。

 さてその後に梅田界隈をブラブラしてきたんですが、時期が時期だけにグッ
 チやコーチ等のブランドショップには若者カップルが大勢いて、バッグやら
 財布やら男が女の子達に買わされておりました。
 明日別れるかもしれないのに、もったいないなぁ、と妻が申しておりました。 

 今時のモテる女性は彼氏に買って貰う物は全て同じブランドの同じ物なんだ
 そうですね。つまりグッチのハンドバッグを彼氏に買って貰った場合には他
 の彼氏にも同じ物を買って貰うのだそうです。
 たとえば5人の男と付き合っている女性はグッチのハンドバッグが5つある
 訳なんですが、その内の4つはネットオークションや質屋に即転売して現金
 化します。
 そしていつもそのバッグを持っていれば、アホな男は
 「俺が買ってやったバッグをいつも使ってるな。うふふ、可愛い奴め!」
 なんて鼻の下を伸ばすことになるわけですが、女の方はちゃっかり現金に換
 金しているわけなんですな。
 最近のおなごはしたたかで御座いますよ。
 世の独身男性諸氏、くれぐれもお気をつけ遊ばせ!(^^;)
 ああ怖ろしや、現代の若者でなくてホント良かったよ。

 さてさて、長い間ご無沙汰しておりましたら、あっと言う間に年末になって
 しまいました。
 今号が今年の発行納めとなります。
 来年は1月松の内の間にはなんとか新年特大号を、と思っていましたが、さ
 すがに「ご無沙汰前科者」で御座いますので、もう今号は年末年始特大号と
 して発行することに致しました。
 「らいぜんパチプロ探偵シリーズ」と「パチンコエキスプレス」の豪華2本
 立てでドーンとお送りいたします。
 おまけに広告も一杯です(笑)

 そんなわけで、これからもよろしくお願いいたします。
 んじゃ、そろそろ行ってみようかぁ!

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■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■       パチプロ探偵2『消えたカリスマ』第13話
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気が付くと、狭い倉庫のような場所で寝かされていた。意識の回復と共に、後
頭部に痛みが走った。そう俺は、健太と亜唯と別れた後、何者かに路上で襲わ
れたのだ。周囲には誰もいないようだ。手に縄とか手錠とかはされていないが
きっとこの部屋と外界とは鍵で遮断されていることだろう。

痛む頭で、どうして自分が襲われたのかを考えてみる。
もし自分が平良または安西のことを調べているのが襲われた原因であると仮定
すると、自分が健太と亜唯のマンション行ったことを知っている者に限定され
る。もしかしたらずっと前から自分に尾行がついていた可能性もある。
だが探偵という職業柄、もし自分が尾行を受けていれば気付く自信がある。確
かに健太と亜唯のマンションに入るまで自分の尾行者はいなかったと断言でき
る。そうすると対象は絞られてくる。つまり自分に健太と亜唯のことを教えた
あの若いADか、それとも当の健太と亜唯・・

いや、まさか・・そんなことは考えたくなかった。あくまでも自分の尺度であ
るが、彼らはどこをどう見ても善良そうでそんな大それた事をするようには見
えなかったからである。

いっぽう通り魔あるいは金品強奪の目的をもって襲われ可能性も考えてみる。
痛みをこらえながら、自分の懐を探ってみる。財布もあるし、携帯電話も身分
証明書もちゃんとある。襲撃や強奪目当ての犯人が、わざわざ自分を襲ってわ
ざわざこんな所まで運んでくること自体無意味だろう。

やはり、平良あるいは安西の足取りを嗅ぎ回っている自分の足止めが目的だと
考えた方が自然だ。
いや、待てよ・・もし純粋に安西の足取りを追っているのが理由で襲われたと
すれば、そもそも安西は、どうして行方不明になったのだ?
彼は取材で平良の足取りを追っていた。その途中で忽然と行方をくらました。
普通に考えれば、平良に関する「あること」をことを知られたくない人物が、
安西を拘束し、そして自分も同じ理由で襲撃された・・この筋書き以外に考え
られない。
確かに、大陸のゴト集団の頭目もろとも海に散ったと思われる平良の背景には
もちろんきな臭いものが感じられる。ある大きな陰謀の渦の中に、安西もそし
て自分も巻き込まれてしまった、ということか・・・

無駄であることを承知の上で、自分を監禁しているこの倉庫のような場所と外
界とを繋ぐドアが施錠されていないかどうかを確認しに、痛い頭に耐えながら
ドアの位置までよろけながらたどり着く。
ガチャ・・L字型の金属製のドアノブは90度回ったが、ドアは無情に開かな
かった。一縷の望みを抱きながら天井を見上げてみる。どこか通気口のような
ものはないだろうか・・だがその僅かな期待も裏切られてしまった。
後は、誰かが迎えに来るか、このまま飢餓死するかどっちかだった。
壁は破壊できないだろうか・・それを可能にする道具は探してみたがなかった。
徐々に頭がパニック状態になる。ドアの重厚さから推測して機密性も高そうだ。
もしかしたら飢え死にではなく、酸素欠乏による窒息死の可能性もある。

自分を監禁した犯人はどう考えているのだろう。
襲撃して監禁して放置すれば死ぬことは分かっているはず。もし殺すのが目的
だったら、そんな面倒な事はせずに、襲撃した時点で殺せば手間が省ける。
自分に何かの利用価値が残っていて、数日監禁して俺が精神的に弱ったところ
につけ込んで、何かに協力させるつもりなのだろうか?
もしそうなれば、チャンスは出てくる。だが、今までの手口の荒っぽさから、
彼らの要求する用件を大人しく遂行すれば、その後用済みとなって、あっさり
と殺されるだろう。
俺は今まで体験したことのない生命の重大な危機にあるのだ。いや瀕死の状態
だと言えるだろう。

思い返せば、しがない人生だった。
親の言いなりで大学は出たものの、定職には就けず、そのままぶらぶらしてい
るうちにパチンコで食うようになった。それじゃあいけないと一念発起して探
偵業を始めたものの、結局は本業はあくまでもパチプロで、探偵自体は趣味み
たいなものに成り下がっていった。しかも、その「趣味みたいなもの」の探偵
で、このまま命を落とすかも知れないのだ。

涙が自然にあふれ出てきた。悲しい訳ではないが、なにか虚しかった。
何故か、自分との対極的な存在として平良のことが頭をよぎった。
もし自分が集めた情報通りだとすれば、平良はまさにカリスマとしての人生を
生き抜き、そして昔の仲間の仇をとって自ら相手と討ち死にした・・
本当にそんな生き方ができる人間がいるのか?
みんな自分の描いたような人生は送れず惨めな思いをし、そしてやり残したこ
とを山ほど抱きながら後悔の海の中で死んでゆくのではないか?
平良だって・・平良だって・・きっと・・そうだ、そうに違いない・・・
・・・・・・・・・

気が付くと、倉庫の天井が見えた。いつの間に寝てしまったようだ。
軽く身震いをする。寒いわけではないが、自分がこの狭い倉庫に監禁されたと
いうことが、夢ではなく現実であること再認識させられたからだ。
寝て起きても何の現実の変化はない。この状況においてこれほど残酷なことが
あるだろうか・・

ふとあることに気付いた。こうやって床に寝そべっていると、床からかすかに
外の音が聞こえてくるのだ。床に直に耳をつけてみると、その音はさらに増幅
して聞こえた。
さーっという音が不定期に聞こえる。建物に風が当たる音だろうか。人の足音
のような音はまったく聞こえてこない。きっとどこか無人の廃墟みたいなとこ
ろ監禁されているのだろう。室内置かれたものを見ると、麻縄とかドラム缶と
かビニールシートそんな類のものだった。
それと意識はしていなかったが、室内の照明がついていることに始めて気が付
いた。もしこれが消されていれば、密閉された室内は全くの暗黒だろう。
犯人はすぐにここに戻ってくることを前提に灯りを点けっぱなしで行ったのだ
ろうか?
幾分さっきより希望が湧いてきた。

美鈴はきっと心配しているだろうな・・
ふとそんなことを思った。一応携帯を確認してみたが、やはり圏外だった。
きっと何度も履歴のない着信があっただろう。もしかしたら今このときも電話
を掛け続けているかも知れない。
俺はここだ、ここにいるんだ!美鈴!助けてくれ!!
みっともないとは思うが、このまま死にたくはない。生きる希望が少し出てく
れば、たとえ悪あがきと思われようが生きる可能性に掛けるしかないのだ。

何か風とは違う音がしたような気がした。聞きようによっては車が止まるよう
な音。かすかなエンジン音が響き、タイヤの摩擦音と共に消える・・
俺を助けに来たのか・・それとも、始末しに来たのか・・
期待と不安が交錯する。いやもしかしたら空耳だったのかも知れない。自分と
してはそれが一番恐ろしかった。何も変化がないまま、このまま放置され死ん
でゆくという恐怖・・奴らに無理矢理連れ出されるにしても、無理を承知で抵
抗することは生きているという証なのだ。万に一つ、そこに活路が見いだせる
かも知れない。

人の足音がした。空耳じゃない。確かにこつこつと靴の音が聞こえてくる。
一人の足音ではない、複数の足音だ。徐々にその音は近づいてくる。かなり足
早な感じがする。敵か?それとも味方か?
この場所を知っていることを考えれば、まず敵だと思った方が自然だろう。
いや絶望の中にまだかすかな希望はある。ドアを開いた瞬間にそれは訪れるの
だ。足下にあった麻縄を持ち、事態の変化を待つ。まずは最初の相手をこの縄
で締め上げればいい。他の奴らは締め上げた奴を盾にすればいい。
ドアの側に立った自分の心拍数が急激に上がっていくのがわかる。

やがて足音はドアの前で止まり、そして静かにドアは開いた。
                            (つづく)
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■■■ ☆<パチバカ物語> 
■■■         「パチンコエキスプレス」第54章
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◇「前号までのあらすじ」
「38才独身、身長158cm体重76kg、この抜群に均整の取れた体型のためか、
彼女いない歴38年の大銀(おおがね)玉三郎は、うだつの上がらない田舎の鉄道
マンだ。JRにいる「恥しらず」「お荷物」「給料泥棒」と三悪の固まりのように
彼のことを言う人は多い。ふざけて書いた新幹線こだま救済策がひょんなこと
から採用と決まり、いきなりこのプロジェクトの室長に大抜擢された!
そしてこだま車内を大改造してパチンコ・スロット列車に仕立て上げたのだ。
評判は経営陣も驚くほどの大反響、赤字路線があっと言う間にドル箱路線へと
変身したのだった。おかげでついに玉三郎は取締役に大抜擢。
そんなおりたまたま常務に貰ったあるディナーショーのチケットが2枚あった
のだが、ひょんなことから同じ課の事務員里中沙織と行くことになった。」

早速封筒を開けて、中のチケットに書いてある内容を見た。
そこにはこう書いてあった。
『布施 明 魅惑のディナーショウ』
「これって『お布施』の『布施』ですよね。
 布施 明………………一体この人誰なんですか?
 まさかお坊さんじゃないですよね?」
どうも沙織には初めて聞く名前だったらしい。
それにしても坊さんはないだろう?
たしかに今時の歌手ではないのだけれど。

「そうか沙織ちゃんは知らないんだ、僕らの時代ではとても有名な歌手だよ。」
「へぇ、歌手なんだ! だったら、きっと歌も上手いんでしょうね。」
「ははははは、一応有名な歌手だからね。
だいいち歌が上手くなかったら『歌手』とはいえないだろ?」
「えっ、そんなことないですよ。
だって中井君なんかも一応歌手ですけど、酷いもんですよ。
 もう、なんて言うか『ありえない』って感じかな、えへへ。
アイドルって言う女の子達の中にも歌の下手な子一杯いるしね。」
まぁ、そう言われればそうかもしれない。
玉三郎にとっては『歌手=歌が上手い』は等式として成り立っているのだが、
この沙織ちゃんの年代では、どうも等式ではありえないらしい。
つまり不等式が成り立っているわけだ。
だから無理矢理等式にするのであれば『可愛い=歌手』『アイドル=歌手』と、
まぁ、こんな感じか?

沙織は大きな瞳を一杯に見開いて、心底驚いた顔でこういった。
「凄いですよ、歌手で歌が上手いなんて、超羨ましい!」
「なっ、なるほどね、まぁ、そういや、そうだよな。
しかし、なんか調子狂うなぁ、君と喋っていると……ははははは!」
玉三郎、今まで気にもしていなかったが、このことに妙に納得した。
確かにあの『ストップ』たらいう男性5人グループの中井君の歌は自分も聴い
たことがある。
そのときにこう思ったものだ。
「絶対に俺の方が上手く歌える!」
『外づら良ければ全て良し』みたいな、粗製濫造アイドルでは『歌手』だと
言っても「上手い」「下手」があって当然だろう。
ビジュアルさえ良ければ、それだけでも商品価値があるのが今の芸能界なのだ。

そして良く出る二者択一問題、「どケチな福山雅春」と「何でも買ってくれる
出川達郎」。
どちらとデートするかといえば、福山雅治が圧倒的多数を占めるのが現代のアイ
ドル事情なのである。
「うーん、なんか複雑な気持ちになってきたよ。」
自分でひいき目に見てもビジュアル的には最悪の玉三郎、なんか生きる意欲がか
なり減ったような気がしてきた。

さて赤坂プリンスホテルまでは会社の前からタクシーで行くことにした。
なんにしても今夜は女性とのデートなのである。
こういうときに地下鉄はないだろ?

車の中では沙織が玉三郎に今の芸能界についてあれこれ良く喋った。
誰と誰が付き合っているだの、アイドルで売り出し中の誰それの胸はパットだ
の、最近デビューしたあの子は整形3回目だの、もう芸能ゴシップ研究家みた
いな女の子だった。
玉三郎が普段話題に全く関心の無かった内容なので、どれもこれも新鮮で面白
かった。おかげで腹を抱えながら、わずかな移動時間ではあったが車中ちっと
も退屈しないですんだのだ。

玉三郎としてもこれは大いに助かった。
若い女性との会話は今まで多少なりともやっては来たが、大抵女の子の興味は自
分が将来買えるだけの値打ちがある株か無い株か、いずれかを判断するための情
報収集的要素が多かった。
 つまり家族構成から持ち家の広さや、家の資産状況、持っている車の種類や現
在の給与、そして役員達の動向と玉三郎自身の上からの評価等、さりげなく、た
まに露骨にそういったことを聞いてくるのだ。
下手すればデートの間中、刑事に尋問されているような気分になってくる。
ひょっとしたら、これって『個人情報保護法』に抵触するのでは、なんて思うの
だ。だからこういう女の子の相手をしていると結構しんどいし、疲れる。
相手の女性が『買い』と判断すればそのままホテルへ直行となり、かなり良い思
いをさせて貰うのだが、『ぼろ株』と判断されれば、途端にあれこれ理由をつけ

その場から立ち去るというのが今まで付き合ってきた女性達のお決まりのパター
ンだった。

 それがこの沙織ちゃんは若いということもあるが、全くそんな話題はなく、逆
に玉三郎の知らない世界の話、つまり芸能界のゴシップや映画、音楽、雑誌、ネ
ット等今風の若者達の生活の一端を一生懸命語ってくれるのだ。
 特に大した芸も持っていないコメディアンの出川達郎の結婚生活の実態を聞い
たとき、不謹慎だが玉三郎は久しぶりに心の底から笑えたような気がした。

そろそろ赤坂プリンスホテルに近づいてきた時に、急に沙織がこういった。
「そういえばこのお布施さんのディナーショーって幾らなんですか?」
「おいおいっ、お布施さんはないだろう? ははは。
 そういや、俺も知らなかったよ。
 どれどれ、ちょっと見てみようか?」

ちょうどその時、赤プリの豪華なエントランスにタクシーが滑るように到着。
きまじめそうな運転手がメーターを操作して、料金の額を言った。
丁度その時、笑いながら和やかに乗っていた二人の客が突然こう叫んできた。
「ひぇぇぇぇっ、何よ、この金額、超高いぃぃぃぃぃぃ!」
突然のこの声に当の運転手、これにはあわてた。
「おっ、お客さん、高いって言ったってメーターちゃんと見てくださいよ。
 ねっ、1780円、間違いないでしょ?」
「あり得ない金額だわ!」
「俺だったら絶対に払わないぞ!」
「もう信じられない!」
「こんだけあったら、どれだけスロット回せると思ってるんだ!」
「私ならストップのコンサートにでも行った方がよほどマシだわ!」
「こりゃパチンコじっくり腰を落ち着けて打てる額だよ!」
「いくら物価の高い東京でも、この金額は無いわよね!」
哀れなタクシー運転手は後ろで憤慨しているこの客を乗せたことを心から後悔
していた。
「わずか1780円で、なんでこんだけ文句言われなきゃあかんのや。」

二人は口々に文句を言っていたが、それは勿論タクシーメーターの料金なんか
ではなく、そのショーのチケットに印刷されている金額を見て叫んでいたのだ。

そこには端の方に小さくこう書かれてあった。
『布施明 魅惑のディナーショウ \45,000』
2枚併せて、なっ、なんと9万円也。
どっひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

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■■■ ☆<あとがき>
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 皆さん、今年はどんな年だったのでしょうか?
 どんなに酷い年だったとしても、止まない雨はないわけで、いずれ事態は
 思いの外、好転するということもあります。(つまり他力本願です(笑))

 悩んで過ごすのも人生ですが、悩んでも楽しく、辛くても笑って、疲れて
 余裕ぶっこきながら、も生き甲斐をもって人生を笑いながら過ごすことが
 出来るように、私は日々精進しているつもりです。(そう、そのつもり!)

 笑いなくして、何の人生か?
 
 今、何故お笑いブームなのかと言えば、バブルがはじけてから10数年経過、
 人々が笑いを求め始めたことが一大要因ではないかと感じています。
 この間の「M1グランプリ」も見ていましたが、笑い飯のファンである私も
 さすがに今回は「ブラックマヨネーズ」に軍配をあげました。
 いやぁ、テンポと言い、ネタと言い、容貌といい、正に腹の底から笑い転
 げることが出来ました。
 おかげさまでここで笑ったことで、
 血圧が正常に戻り、中性脂肪の数値が急降下し、血液もサラサラになった
 ような気がしたのは気のせいでしょうか?(きっと気のせいです。)

 さて私も頑張って、来年は毎月2回は定期的に発行出来るようにしたいと
 思っています(大変小さい目標ですが^^;)。
 そして3行に一度は笑えるような、物語を書いてみたいと思っています。
 (無理っぽいですが,,,,,,,,,,,,,,,,)
 そして熟年離婚しなくてもよいように、古女房を大切にしたいと思っていま
 す(笑)。掃除、洗濯、部屋の片付け、洗い物……ほかに何かやることあるの
 でしょうか? なんだか全て私がやるような感じになってきますが、この際
 料理以外はなんでもやることにいたしましょう!

 そしてもう一つの話題、「24(season4)」の今5巻目を見終えました。
 いやぁ、いいですねぇ、ずっと見ていますが、すっかり嵌っております。
 年内には見たいので、必死で1日2巻ペース(4時間分)で目が真っ赤です。

 では親愛なる読者の皆さん、素晴らしいお正月をお過ごしください。
 バイバイビー!(ええ年したおっさんが何やってんだか(^^;))

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
  ではでは、みなさん、新年までごっきげんよう、あ、さようなら。
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