メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 206号  2005/01/26


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                   2005年アホらしさ全開特集号
             書いた私が馬鹿なのか? 読んでるあんたがアホなのか?
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       _/_/   ★イッセーのあはは天国劇場★  _/_/
            【Ahaha Story&Raizen-version】
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                ☆☆☆ 第206号 ☆☆☆         
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★★★あなたの心にほんのちょっぴり楽しい思い出を!★★★
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☆<目 次> いまだお正月気分の大奮発! 一挙2話掲載!
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  ■<イッセー岡田のパチ馬鹿物語> 
                                 「パチンコエキスプレス」第46章

  ■<らいぜんのパチ物語>
                                 『パチプロ探偵』第15話

  ■「あとがき」

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■■■ ☆<パチバカ物語> 
■■■         「パチンコエキスプレス」第46章
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現代のように国際的なテロの驚異もなく、また戦争も下火でイマイチ盛り上がり
に欠け、政治的にも体制的にも、そして経済的にも丁度何も無かったときにたま
たま東洋の小国での出来事が編集者の目に止まったためか、非常に大きなTIME
の表紙になった玉三郎、あまりにもいろんなところからの取材が多すぎて、その
時はそんなこととは露知らず、言われるままに取材に応じていたのだった。

何と言っても今までが今まで、つまりこういうことである。
・従来の玉三郎→『会社の患部』(涙!)
・現在の玉三郎→『会社の幹部』(偉い!)
同じ音でも、どえらい違いである。
ここが日本語の難しいところであり、面白いところでもある。
いくら外側が違って来ても、玉三郎は玉三郎である。
縦にしても横にしてもこの男がそう簡単には変わるわけがないのだ。

毎度の事ながら、平気の平左でその夜も自宅に遅く戻ったのだった。
…………………というのは嘘で、久しぶりに濃い奴を見たいと思い、行きつけ
のビデオショップについ入っていった。
いつもならすぐさまAVコーナーに一直線に入って行って、あれこれ物色し始め
るのだが、何故か玉三郎が入ってから急に大勢の人が入ってきた。
しかも何故か、玉三郎の周囲にだけ人が異様なほど多い。
「ん?」
……………………何か可笑しいぞ?
ビデオを物色するような格好で、チラチラと自分に視線が降り注ぐのを感じた。

さすがに最近マスコミ取材を受けるようになって、多少身辺のことに注意を払
うようになっていた。
決して鋭敏とは言い難い、彼の神経にも今夜だけはかなり妙に移った。
いつもなら二、三人もいたら良いこの店に、この人数は統計学的にも絶対に可笑
しい。玉三郎の頭の中で、赤いパトライトがクルクルと回り始めていた。

玉三郎は普段あまり見ない洋画コーナーの新作をチラホラとそれとなく眺めなが
ら通り過ぎ、恐くて見たら絶対に夜眠れないホラー物コーナーで目をつむって、
足早に通り過ぎ、「仁義なき戦い」に代表されるやくざものもそれとなく通り過ぎ
さぁ、あとはもうこの先はとっても大好きだったAVコーナーしかないのだ。
こりゃあ困った困った、こまどり姉妹!

『鉄道界の救世主、実はあヘアへ大好き人間!』なんて見出しが翌朝のスポーツ紙
を大々的に飾りそうであった。
さぁて困った困った、コマネチ太った!
何故か芸能人達の苦労がほんのちょっぴり理解できた………ような気がした。

「すけべな豊満パフパフクラブ」なんてHビデオを手に取った瞬間に、自分の周
囲にいる客がさっと隠し持ったデジカメを取り出して、自分を写すのだ。
サースディやらフライディの連中もきっとこの中にいるに違いない。
つぶらな瞳が潰れそうなほどのフラッシュの放列を浴び、翌朝のスポーツ新聞の
トップ、いやそれでなくとも三面記事なんかにきっと面白可笑しく掲載されるの
に違いないだろう。

そんなことされたら、大変なことになる。
やっと別世界の階段を上ることが出来たのだ。
到底上れるはずのない階段を何故か神様のお導きでここまで来ることが出来た。
それをたかだかこんなことで階段を転げ落ちてはたまらない。
だからここでAVは絶対に不味い。
Adlutビデオではなく、Audioビデオにしよう!(アルフィーのライブビデオとか?)
イヤラシイビデオではなく、アタラシイビデオにしよう!
そうだそうだ、ソーダキャンディ!

そんなこんなで玉三郎、迷いに迷ったあげく、仕方なく北野たけし監督の「菊次
郎の夏」と「HANABI」「ブラザー」の3本を借りた。
ちっ、全然新しいビデオってないじゃん!
玉三郎にとっては今夜は実に無念だった。

おかげで翌日の新聞には彼のことは、このように掲載された。
「こだまの救世主は映画もプロ好み、北野武監督作品を一気に3本鑑賞!
ひょっとするとこれは次のイベントアイデアのためか?」
……………………………………………………………..
しかし、あるスポーツ新聞の小さな囲み記事の中に、次のようなコラムがあった。
「今注目の男、某鉄道会社の企画室長が、実はエッチビデオ大好き人間?
昨夜Oさんは自宅近くのビデオショップで、色々物色していたがマスコミ関
係者が張り込みをしていることに感づき、見たくもないビデオを3本借りて
いた。記者の勘では最後までその先にあるAVコーナーに未練がありそうな雰
囲気がありありだったのだ。
信頼できる調査によるとこの今最高に話題の担当者は過去2年間の間に200
本以上のAVを一泊二日のペースで鑑賞していた事実が判明した。
好きなジャンルは痴漢電車シリーズに人妻もの、そしてナースや素人ナンパ
ものと幅広いジャンルをこなしていたらしい。
記者はここに断言します。
きっとかなりのその筋のマニアであると。」
玉三郎、この記事を後で知ったことだが、じっくり読んだら全身冷や汗をかいた。

自室で仕方なく借りてきたビデオを見ていると、ニューヨークにいる商社勤務の
弟慎太郎から、珍しく国際電話があった。
「おお、兄貴か? 久しぶりだな。
でも一体どうしちゃったんだよ、凄く大活躍みたいだな。
こっちでは兄貴の顔がTIMEの表紙になってるんだぞ!
兄貴、知ってるのか?
全くもう、驚いちゃったよ、どこを見ても兄貴の顔があるんだからさ。
一瞬新手のホラー映画の宣伝か、と勘違いしたよ。
わはははははははは、これ、なかなか良かっただろ。
でもさ正直タイムズスクウェアで新聞買おうとしたら、販売スタンドの全面に
兄貴の顔がびっしりあるんだよ、びっしり。
なんかこう電灯に群がっている蛾みたいだっよ、わはははははははは。
これもいい、なかなかいい。
てっきり兄貴が何か悪いことでもしでかしたのかと思っちゃったよ、
あははははははははははははは。これもありえるありえる、エリエール!
でもさ、兄貴のおかげでこっちでもMr.Ooganeの弟か、って、俺までスター扱
いなんだよ。仕事もばっちり行ってるから心配しないでくれよ。
はははははははははははははは、
いや、しかし兄貴のことで初めていい気分にさせて貰ったよ。有りがとう。
礼を言うよ。やはりオレの兄貴だな、大したもんだよ、全く。
ホントに昔の兄貴じゃないみたいだよ。
未だに信じられない思いだけど、ホントなんだよな、ははははは。
『奇跡』って言う言葉を今なら信じられる気分だよ、ははははは。
あっ、もうこんな時間か、じゃあ、オレ忙しいから元気でな。
お袋にもよろしくな。ほんじゃまた。」
出来の良い弟は自分の言いたいことだけ言って、一人笑ってガチャッと切ってし
まった。
玉三郎は最初にたった一言「はい、大銀です」と言ったきりなのに。
すでに電話が切れてから、静かに言った。
「なんなんだ、あいつは?」

毎日のようにテレビ新聞雑誌の取材を受ける玉三郎に変化が生じてきた。
というか、周囲の玉三郎に対する対応が極端に変わってきたのだった。

第一章冒頭(皆さん覚えてまっか?)で述べたように、もともと玉三郎は
「38才独身、身長158cm体重76kg、この抜群に均整の取れた体型のためか、
彼女いない歴38年」
という経歴の持ち主なのだ。

そう、見ただけで「私は女に持てません」と言ってるような男だ。
言い方を換えれば、「ぶ男」という看板を背負って今まで生きてきたのだ。
体型と彼の性格とが完全にシンクロしているわけではないが、ほんのちょっぴり
背が低く、ほんの少し太っている、目と鼻と口の配置が木村拓哉なんかとは微妙に
違っている、ただこれだけのことで世の女性達から全く相手にされていなかった。
正直悲しいにもほどがある青春時代を過ごしてきたのだ!
いや、過去形はおかしい。現実に今でも過ごしているのだ!
「人間を『外見』、いや『容姿』という一つのファクターだけで判断することは
絶対に間違っている。人間っていうのは、要は中身なのさ。
そんな大事なことがどうして世の女性にはわからないのだろう?」
これが彼の痔瘻(じろう/意味の知らない人は辞書を引こう)だ!
あっ、いや持論だ。

本当はこれに『体力』『知力』そして一番大事な『魔法力』という項目も付くわえ
なければならない。
そうでなければ人生というゲームをクリア出来ないではないか?
最後のボスキャラを倒さなければならないのだから…………
…………………所詮、玉三郎の考えはこの程度であった。

ただ玉三郎にしてもパーラーアシスタントを決める際には、それこそ『容姿』
以外は全く問題にしなかったわけで、彼自身もあまり偉そうに言えることでは
ないのだが……………。

★★★ 天上天下唯我独尊ならぬ天井天丼優に独身(意味わからん?) ★★★

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■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■                      『パチプロ探偵』第15話
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いよいよ番組収録の日がやってきた。
安西は裏スポンサーを失っていったんは意気消沈したが、そこはさすがは名プ
ロデューサー、すぐに立ち直り、番組をいかに成功させるかに専念した。

俺から安西にはいくつか注文を付けておいた。
まず、撮影の日取りと場所は極秘で行うこと。各出場者とスタッフ以外はスタ
ジオには入れない。ただし蓮本刑事だけをスタジオに待機させる。

競技は10時間だった。実際の話、たった10時間でパチプロの王者を決める
こと自体無理はあった。しかも出場者の選択は話題性がまず先行していて、他
にもっと凄腕のパチプロがいないか?と言われれば、必ずしも是とは言えない
かも知れない。しかしパチンコという大人の遊びの世界で、自分の食いぶちを
稼ぎなおかつ自分の名前を世に轟かせた者達という意味では、実に良くできた
選択だった。ただタレントである花行美代子と中途半端な探偵兼業の自分を除
いては・・
視聴者による優勝予想では、マウンテン虎本、相川マヤ、黒崎龍頭、花行美代
子、そして俺ということだった。無理もないだろう。知名度ではやはり俺が一
番劣るからだ。

司会の板東太郎が、相変わらずの甲高い声で司会をしていた。アシスタントに
は、いまや人気急上昇中の斉藤麗奈アナが板東に寄り添うように立っていた。
「さぁ、皆様お待ちかねの『第1回・真のパチプロ王は誰か?』です。いや斉
 藤さん、すごいですね。ご覧下さいこのメンバー!現在日本ではいや世界で
 も最強のメンバーが勢揃いという感じですね。」
「はい、板東さん、私、斉藤麗奈もこんな素晴らしい瞬間に立ち会えるなんて
 ホント夢のようです。なんかいまからワクワクしますよねぇ・・」
司会者二人とも、この番組がいかに凄いのか、出場者がいかに凄いのか、そう
やって視聴者を煽るべく大げさに身振り手振りを交えて雰囲気を盛り上げよう
としている。
「はいカット!」
ディレクターの合図でいったん撮影は中断した。
そうやって徐々にコマ撮りで、冒頭の司会者の煽り部分を作っていく作業に1
時間かかった。

いよいよ闘いの時はやってきた。
左から順に、黒づくめのスーツにサングラスのマウンテン虎本、宇宙人のよう
なキラキラの衣装の相川マヤ、格好だけ探偵物語の松田優作のような自分、宝
塚の男役のような颯爽とした花行美代子、そして、黒い革ジャンパーに黒のサ
ングラスの黒崎龍頭・・
5人全員がシマから5メートルほど離れた幕で仕切られたスタートラインにつ
いた。今から、早い者勝ちでこのホールの台を奪い合うのだ。事前にホールを
下見することは一切許されなかった。

「では、行きます!・・よーい・・・スタートぉ!!」
板東太郎の大げさな合図とともに幕が開き、全員、自分の得意な機種へ各自ス
タートダッシュをした。

開始から3時間が経った。まだ何も起きてはいない。
俺のいる位置からは、黒崎と花行美代子の姿しか確認できない。虎本とマヤは
どこか見えないところで打っているようだ。
俺が打っているところに、司会の板東太郎がやってきた。こうやって時折、司
会者が競技者にコメントを求めにやってくる。
「どうです?調子は?」
どこかのお節介なオッサンのような意味のない質問だった。いつもなら俺は、
愛想笑いで適当にやり過ごすところなのだが、今はテレビの収録中だ。何かも
っともらしいことを言わなければいけない。
「そうですね・・最近実戦から少し離れてましたんでね。ようやく本来の感覚
 に戻ってきた・・という感じですよ。」
「探偵業の方が忙しかったんですかね?」
「はい・・ちょっと案件を抱えてましてね・・」
「それは興味あるなぁ・・で、どんな依頼ですか?」
「え?それは・・」
「そりゃ、いろいろ話せないこともあるでしょうけど、ねぇいいじゃないです
 か、少しぐらい」
板東太郎は、番組の趣旨も忘れて、完全にワイドショーのリポーターのように
食いついてくる。

「そうですね・・まぁ一言で言えば・・社会悪と兄妹愛の話です。」
「はぁ?何ですか?・・それ」
「ははは、それ以上はちょっとね。」
「もう、ケチやなぁ・・」
「もしかしたら、これからその場面が見れるかも知れませんよ・・」
板東太郎は、何やわけわからん・・という不満の表情のまま、その場を去った。
蓮本刑事の姿が見あたらなかった。きっとターゲットをピッタリとマークして
いるのだろう。

俺は、一週間ほど前、蓮本刑事に電話で話したときのことを思い出していた。
「おう、テープ届いたぞ。だけど盗聴だからな・・証拠には使えんぞ・・・」
相変わらずのだみ声が電話口から聞こえてきた。俺は、蓮本に新橋の駅から盗
聴した羊蹄のテープを送っておいたのだ。
「分かっています。でもそれで相手の動きが見えるじゃないですか。暴対も動
 きやすくなりませんかね?」
「まぁそりゃそうなんだが。暴対の奴ら、今週中にでも羊蹄のガサ入れに入る
 かも知れん。どうもそんな雰囲気だ。」
「ガサ入れですか?日取りが分かったら、すぐに教えてくれませんかね?」
「いや部外者に教えるわけにゃいかんな・・ははは」
「分かってますよ。いつものように、独り言で呟いてくれればいいんです。」
「ははは、お前にはかなわんな。いっぱいご馳走にならんとな。」
「はいはい、分かってますよ。じゃあそれとは別にもうひとつお礼しますよ。」
「ん?なんだ?」
「蓮本さん、花行美代子のファンでしたね?」
「あ・・いや・・ファンというほどでは・・好みのタイプだけど・・」
「番組収録の日にご招待しますよ。」
「えっ?花行美代子に会えるのか?」
「まぁ、もちろん他にお願いがあるんですけどね。」
「そんなこったろうと思ったよ・・で、何だ?」
俺は、蓮本刑事にある人物をマークしてもらうことをお願いした。
「まぁ、そりゃ普段の捜査に比べりゃ楽な仕事だけど。で、そいつが犯人で決
 まり、なのか?」
「いや、まだよく分かりません。黒崎の証言だとその線が濃厚かな、という程
 度です。」

その時、ホールの照明が落ちた。そして、あたりは完全に暗闇になった。
しまった!
そうは思ったものの、まさに暗黒の闇の中なかなか動くことができなかった。
なんとかしろ!という安西の怒声が聞こえる。スタッフたちは大騒ぎだった。

俺は暗闇の中、左手を台のガラス面にあてながら、徐々にシマを移動した。
黒崎が打っていたと思われるシマへ来た。少し目は慣れてきたものの、黒崎の
姿は確認できなかった。俺は何かに躓きそうになった。かすかなうめき声が聞
こえてくる。
「気を・・つけろ・・」
「蓮本さん!」
苦しげではあったが、それは確かに蓮本刑事の声だった。
「大丈夫ですか?どこか怪我してるんですか?」
「お、俺は大丈夫だ・・黒崎を・・」
蓮本が指さした方向に赤い光点が見えた。光点は動いている。

そうか・・暗視カメラだ。あの光点は、暗視カメラのランプだ。誰かがこの暗
闇の中で、暗視カメラのファインダーを覗きながら動き回っているのだ。赤い
光点はせわしなく動いていた。もし、黒崎を仕留めたのならもう暗視カメラを
使う必要はない。きっと蓮本刑事を昏倒させた犯人は、まだ黒崎を捜している
のだ。
「おーい、誰か非常電灯つけろ!」
安西がまた叫んだ。スタッフがガヤガヤとなった。非常電灯を探しているよう
だ。

どさっ!
誰かが倒れる音がした。

その瞬間、あたりは明るくなった。
どうやら、非常電灯が灯されたようだ。
そして・・そこには信じられない光景があった。

アシスタント司会の斉藤麗奈が、左手に小型の暗視カメラ、右手にナイフを握
りしめて、呆然と立っていた。
「マヤ・・」
譫言のようにつぶやく斉藤麗奈の視線は、目の前で血塗れで倒れている相川マ
ヤを向いていた。
「どうして?・・どうしてなの・・・マヤ・・」
斉藤麗奈の瞳から大粒の涙がこぼれた。

「おい・・マヤ!・・しっかりしろ・・死ぬな!
 誰か!誰か、救急車!救急車を呼んでくれ!」
倒れているマヤの傍には、黒崎龍頭が必死で相川マヤを揺すっていた。事態の
深刻さに顔面蒼白の安西は、はっと気が付いたように携帯で救急車を呼んでい
た。

いつの間にか起きあがって斉藤麗奈に近づいていた蓮本刑事が、手慣れた手つ
きで、呆然と立っている斉藤麗奈の細い手首に銀の手錠を掛けた。
「斉藤麗奈・・傷害容疑で逮捕する・・」
気が付くと、蓮本刑事の腕からも血が滴り落ちていた。きっと斉藤麗奈の刃が
かすったのだろう。

もちろん番組の収録はそこで中止になった。俺はショックから立ち直れないで
いた。
マヤは兄である黒崎龍頭をかばって刺されたのだ。何かが起こるとは予想はし
ていたが、まさかあそこで照明がすべて落ちるとは思わなかった。
重要参考人として、電源を落とした若いADが蓮本に同行させられた。
奇しくも今日、羊蹄企画には、暴対によるガサ入れが行われていることだろう。
そして、犯人である斉藤麗奈も羊蹄の一被害者なのだ。
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※この物語はフィクションであり、登場する個人名・団体名はすべて架空のも
 のです。もし同じ名前や良く似たものが実在しても、やっぱり架空です(笑)。
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■■■ ☆<あとがき>
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 明けまして、だいぶ経ちました、あはは天国劇場のイッセー岡田です。
あっ、どうもご無沙汰してます!

【スロ近況報告1.ドラゴンギャル】
しかし、なんですねぇ、勝てないですわ、今年も初っぱなから(笑)
もう引退をマジで考えています。
あっ、そうそう、『ドラゴンギャル』というSNKプレイモアのパチスロ機。
この『ギャル』という言葉の響きに騙されてしばらく触りましたが、出
てくるのは女の子じゃん! つまんねぇ!
まぁ『レディ』じゃないからしゃあないか(笑)
緑色の7が見にくくて、BB揃えるのに10回も掛かってしまいました!
(祝:自己最高記録更新! 前回記録7回。ほっといて下さい!)
意地になって、ムイムイでは揃えなかったのですが、600円も損した(怒)。

【スロ近況報告2.北斗の拳オカルト攻略法発見?】
大したことではありませんが、北斗の拳でジャックゲームに入る第三ボタン
を打つタイミングですが、最後に残ったザコが剣を左右に振ってますよね、
これのど真ん中のタイミングで打つと連チャンしやすいということなんです
けどね。
オカルト人間の私としては、この間やってみましたよ。

朝一からボーナス0の台で、回転数も27回、前々日87前日32の
良いような悪いような台。
私は英世一枚で27だろうと思い、とりあえず1枚サンドへ。
サウザーからいきなりトキが現れてラオウステージへ。
ベルが落ちまくり、69回まで行く。
こらコイン持ち抜群じゃないですか、と更に千円投入。
ラオウからジャギに入って、スイカ、4チェと結構来る。
ジャギでは捨てられないのでもう千円!
すると128Gでなんとボーナスゲット!!!
これってキンパルのようなストック機なんて思ってしまいました(笑)。
さてここから先ほどのど真ん中止めを実践!
なんとなんと、10連チャン、その後231Gで更に3連、67Gでまたまた
3連、そしてそれからどどどっとはまってすっからかん!
あかんやん、ちょっと(笑)

【Wストーリーの今後について】
まぁ、そんなことはともかくとして、今号もWストーリーでやりました。
私の作品『パチンコエキスプレス』ですが、ここらあたりでちょっと脱線
系の話題を入れていこうかな、と現在考えています。
(今号のものはその伏線です)
新幹線のことばかり書いていると、出張で使うごとに
「これだけ宣伝してるんだから、割引券ぐらい欲しいよ。
それかグリーン空いてるんだったら乗せて!」
という、せこい思いを抱かえつつ書いていたので、新幹線の話から逸脱し
て、ちょっと玉三郎のプライベートシーンでどたばた劇を演じさせようか
な、と思っています。
当然プラチナ(*)覚悟のHシーン満載でやります!
よって、どこまで読者を興奮のるつぼに引き込めるのかを挑戦致します。
ち●●ま●●などの言葉が無数に登場!................するかも(笑)
次回以降の「パチエキ」は絶対に見逃さないようにお願いします。
(*プラチナ=白金から転じて「発禁」を意味する業界用語……って嘘だよ!)

更にらいぜん作『パチプロ探偵』シリーズの第一作もいよいよ次回で終了
致します。どうしてこうしてああなってこうなったのかという、複雑に絡
み合った糸が、ある意図を持ってなされたという、男女共学(?)いや驚愕の
ラストシーンへと、どどどっと怒涛のごとく疾走していく…はずです。
……たぶん!
このラストを読まなかったら、一生後悔しますよ、だから次回も必読!

もともとこの作品は当初よりシリーズ化を前提に書かれておりますので、
近い内に新たなる部隊を引き連れて、違った舞台で大活躍する物語を掲
載させて頂くことを、ここにマジでお近い、いやお誓い申し上げます。

(♪チンポンカーン
業務連絡、業務連絡!
らいぜんさん、らいぜんさん、次作原稿入稿お願いします。
ちょっと三重、いや見栄張って次回面白いぞと書いてしまったので、
やばいんです。
だから私の原稿落ちたときのためにも、至急お願いします!
たっ、たっ、助けて下さい!
チンポンカーン♪)

今メールマガジン業界の中で、小説の中身の薄さ(イッセーver)と濃さ
(らいぜんver)の絶妙なコンビネーションに話題沸騰です!
(その割に読者数が少ない……………わあははははは、うるさい!)

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
  ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、あ、さようなら。
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