メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 171号  2004/03/09


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       _/_/   ★イッセーのあはは天国劇場★  _/_/
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                ☆☆☆ 第171号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■ ご挨拶 
  
■<らいぜんのパチ物語>
                                 『チーム・タイラー』第25話
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<イッセーの独り言> らいぜん作「チームタイラー」後2話で終了予定!
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   ご挨拶 
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あは天発行者、伊勢市在住の中高年サラリーマン、イッセー岡田です。

パチの調子がいいと感じたのは、はてさてあれはいつ頃までのことだったのだ
ろうか? 
今月もあっという間に元の木阿弥、ただいま大赤字状態で、今までの貯金も大
幅に減らしてしまいました。
がーん!
それは猿日曜日の午後。
前日23回の上調子台「シティハンター」で狙い打ちされてドボン、ゴルゴ13
を後ろ目に待つ間大工源でドツボにハマリ、結局目当ての第2四半期は座れず、
止せばいいのにわらをもすがる気持ちでやった、低設定の気まぐれ爆発で何と
か負債を一気に挽回、どころか猪木もビンゴもさっぱり打目駄目ダメ!

 勘と運とあとは天に任せての立ち回りはやはり結果が出ませんなぁ。
らいぜんさんのパチスロ小説のように立ち回れたらなぁ、と思う今日この頃。

では熱いブラックコーヒーを飲みながら、ごゆっくりご堪能ください。
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<イッセーの独り言> 『チーム・タイラー』もいよいよ大詰めですよん。
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■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■                      『チーム・タイラー』第25話
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気がつくと平良の両脇には平良より大きな男が2人立っていた。
彼らは、平良の両腕をそれぞれ掴むと、慣れた手つきで平良を事務室に連れて
行こうとした。

その瞬間!両脇の男のみぞおちに平良の肘が食い込んだ。
声もなく倒れこみそうな両側の店員をしっかりと腕で支え、両側にある椅子を
半回転させ、二人を座らせた。傍からみればただ座ったようにしか見えないだ
ろう。続けて平良は、何が起こったかわからないままぼぉっと立っているもう
一人の店員のズボンのベルトを掴み体を引き寄せ、小声で囁いた。

「おい、滝川会の人間をバカにしてもらっちゃ困るな。わかったら、俺のドル
 箱を運ぶんだ。いいな?」

言われた店員は、おとなしく平良のドル箱をジェットの脇まで運び、流した。
すべてを流し終え、レシートを渡そうとする店員のみぞおちにも軽くパンチを
当て気絶させた平良は、うずくまる店員をその場に放置したまま、悠々とカウ
ンターに行き特殊景品に交換して店を出た。

店からの尾行者は誰もいないようだった。
襲撃に遭うこともなく特殊景品を換金した平良は、通りかかったタクシーを捕
まえ、ホテルに戻った。

 さて、これで上手くいけば山城組と滝川会の紛争は多少は激化するだろうな。


さらに1ヵ月後。
地元遊説のためにM市入りした国会議員の権藤の後援会事務所には、平良の姿
があった。平良は、権藤の熱烈な支持者であると偽ってここの事務所にもぐり
こんでいた。

あの日以来、山城組と滝川会の抗争は、目に見えて激しくなった。今回の権藤
のM市入りも、その辺を心配してのことだった。権藤は、夕方には滝川会寄り
と言われる市長と食事会談する予定だった。

どっちの組織寄りでもないと言われる権藤は、だからといって決してクリーン
な人物ではなかった。典型的な地元誘導型で地元の利権を食い物にする蛆虫だ
った。今の状態のように地元がごたごたした状態では、各組織の息のかかった
公共事業を受注する建設会社の選定が難しくなってくる。うまく山城組と滝川
会の力関係が均衡して平和な状態がもっとも権藤の懐に入る金も大きくなるの
だ。

夕方の市長との食事会に平良も同行した。平良が事務所に入ってまだ2週間足
らずだったが、その交渉力から地元秘書の代理のような役目をさせてもらって
いた。
食事会の開かれる割烹「湯禅」の個室に市長は既に来ていた。その脇には滝川
会の会長である滝川貞水の姿があった。

「これはこれは・・お待たせしましたかな?市長、それに滝川さん。」

権藤が血色の良い顔色で入り、後から付き人のように平良が入っていった。
食事の話題は、差しさわりのないものから徐々に核心に入っていった。

「ですから、悪いのは山城組の方であって、滝川さんの方としては売られたケ
 ンカを買ってるだけなのです。権藤先生もその辺のことをご理解いただきた
 いのですが・・・」
「しかし、昔から『喧嘩両成敗』と言って、売った方買った方も同罪と言うこ
 とです。いや滝川さん、別に悪気があって言ってるのではないのです。ただ
 今のまま抗争が続きますとな、市民の中から皆さんを排除する動きも出かね
 ない。そうなったら私としても、立場上それを支持しなきゃならん・・とい
 う図式ですわ。ですからここは一つ滝川会と山城組の間で休戦協定を結ばれ
 た方がお互いの利益のためになるのでは?と言いたいんですわ。
 どうですかな?ここはひとつ両者のケンカ、この権藤に預けては頂けないで
 すかな?」

ここでずっと黙っていた、滝川貞水が重い口を開いた。

「そりゃ、権藤先生がそこまで仰るなら・・わかりました、お任せしましょう。」
「ありがとうございます。山城の方はこちらでなんとか説得しましょう。
 手打ち式の日程が決まりましたらまたご連絡しますので・・では!」

権藤は満足気に席を立った。

帰りの車の中で、権藤は平良に話し掛けてきた。

「平良君・・どうだね?私の交渉術は・・」
「はい、さすがは権藤先生・・という感じです。」
「そうか、私の見たところ平良君、君は只者じゃないな?狙いは何だ?」

平良は返答に困っていると、権藤は高笑いをしながら言った。

「はっはっはっはっ、私の見立てでは君はこういう世界に向いてるような気が
 するんだが・・どうだ?中央に来て私の仕事手伝わないか?平良君。」
「いえ・・私など・・とてもとても・・」
「そうか・・まぁ、君の考えが変ったらいつでも言ってくれたまえ。」

権藤は、何事もなかったかのように、携帯電話を取り出した。

「あぁ、山城か?権藤だ。滝川はうまく巻き込んだぞ。次はお前がウンという
 番だな。どうだ一杯やらんか?・・うむ・・・
 だからそれは会ってから話す・・あぁ・・じゃあ、いつものところで」

電話を聞いていてはっきりとわかったのは、この権藤は山城とは滝川の時と比
べて、はるかに親しい仲だとということだった。
すぐに目的地に着いた。

山城は、待ち合わせ場所のバーのテーブルで、ボディガードらしき男と二人で
いた。権藤はやあやあと言いながら、テーブルに割り込んだ。その脇に平良も
座った。権藤は平良と山城をそれぞれ相手に紹介した。

「平良君だ。今は秘書みたいな仕事をやってもらっている。
 なぁ平良君、山城は俺の高校時代の同級生なんだよ。しかし今は私は国会議
 員、かたや山城はやくざの親分・・因果なもんだろ?」
「おい権藤、遠まわしな話はもういい。本題に入れや。」
「相変わらずせっかちな男だな。まぁ用件と言うのは・・もうわかってると思
 うが、滝川会と休戦協定を結んで欲しい。」
「おい、先に手を出してきたのは向こうだぞ。こっちが折れることはない。」
「待てよ・・だったらお前のところが『紅龍』という怪しい大陸系の奴らとつ
 るんでることを青龍会に言っても良いんだぞ。そうなったらまずいだろ?」

ボディガードらしき男が、すくっと立ち上がる。それに呼応して平良も立つ。

「まぁ待て・・」

山城も権藤もにらみ合うお互いの連れを座らせた。

「実はな、俺もあの大陸系の奴らには持て余してるんだ。最初はお互いに利用
 価値はあったさ。うちは奴らをショバを守るために利用する、奴らはうちの
 力を利用して我が物顔で滝川会のショバを荒らす・・ところがだ・・」

山城は、氷で一杯になったグラスを手首をうまくゆすってマドラーなしでかき
回す。

「半年以上前の話だ・・・
 奴ら、うちのショバのパチ屋で抜いていた奴らを、こともあろうに俺の許可
 なくそのまま海に沈めちまった。沈められた奴らが他から流れてきたただの
 パチプロだとわかったときには、もうすでに後の祭りだった。
 俺たちは、例えなにがあろうが堅気の人間を殺ることはない。ところが大陸
 系の奴らには、そんな俺たちの考えなどお構いなしだ。
 正直言って俺も、あんな物騒な奴らとははっきり言って縁を切りたい。
 だがな・・・」

平良は、目の前の幸運に感謝した。意外なところから物事の核心に近づけたよ
うだった。山城の話はさらに続いた。

「もし俺と滝川が休戦協定したとしよう。そうなるとどうなるか?」
「どうなるんだ?」
「うちの力で稼げていた紅龍の奴らは、もちろんショバを失うな。そうなれば
 奴らもいなくなって一石二鳥のように見えるだろうが、実際にはそうはなら
 ない。奴らの首領は『陳』という男だ。なんと陳はあの藤咲組とつながりが
 あるんだよ。」
「藤咲組?藤咲組ってあの3大広域暴力団のひとつの・・?」
「そうだ・・つまりうちの組があいつらを排除しようとすると、今度は藤咲組
 が奴らのバックに着くだろう。」
「そうなったら全面戦争だな・・・日本の3大広域暴力団がすべてこの地域に
 集まると言うわけだ・・う〜ん・・・」

権藤は腕組みしたまま考え込んでしまった。

「今までM市はうちと滝川のところで何とか共存共栄でやってきた。しかし2
 年前に紅龍の奴らが入ってきて、そのバランスが崩れた。それを押さえよう
 と俺は紅龍を抱き込んでバランスを保とうとした。しかし、奴らはやりたい
 放題だ。筋者と堅気の区別なく平気で人間を殺っちまう。でも今となっては
 奴らを排除することも出来ねぇんだ・・わかるか?権藤、俺の苦悩がよ。」

筋者の勝手な理屈だった。自分を正当化する表現ばかり使っているのだろう。
ボディガードと思われる男は、ずっと平良を凝視し続けていた。平良はそんな
ことはお構いなしに口をはさんだ。

「すみません、若輩者ですがひとつ聞かせてください。山城組長・・」
「平良さん・・って言ったっけかな?俺を呼ぶときは『山城さん』でいいよ。
 ・・こんな場所で『組長』だけはやめてくれ・・」
「申し訳ありません、山城さん。その紅龍の棲み家はどこでしょうか?
 実は、こんな私ですが、大陸系の連中とは多少のコネがあります。その筋か
 ら話し合いのテーブルにつかすことぐらいなら可能ですが・・・」
「若い君がたとえコネがあったとしても何かできるとは思えないがな・・」

山城は、値踏みするような目つきで平良を見た。そこに権藤が口を挟む。

「山城よ・・この平良という男は俺の見たところ只者じゃないぞ。
 本人はなかなか正体を明かさないがな・・こいつがこう言うからにゃ何か勝
 算があるはずだ。そういう男だ・・・
 でなきゃこの慎重なことで有名な、この権藤がこんな大事な席に連れて歩く
 ことはないだろ?」
「そういや、そうだな・・・平良さん・・じゃあオフレコにしてくれよ。いい
 かい?」

平良は、山城の念押しに対して無言で頷いた。

「紅龍の奴らは、大賀湾に停泊してる客船の中で、首領の陳も含めて全員が生
 活しているんだ。奴らは歴史のある集団で、元々は東シナ海を中心に暴れ回
 った海賊の集団だったんだ。だから陸上の生活は好まずつねに海上で生活し
 ている。」

 船?海の上?
 よりによって、アイツが奴らに沈められた海の上で、奴らはのうのうと生活
 していると言うのか・・・

平良は、自分の心の中に憎悪に似た黒い塊が浮かび上がってくるのを感じた。

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 <イッセーの独り言> クライマックスに向かって一直線! 
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 ■後書き
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 絶好調のらいぜん氏の次回作がすでに私の手元に入稿されています。
  その旺盛な創作意欲は留まることを知らないみたいですね。
  この「チームタイラー」全27話も力の入った物語ですが、次回作も新しい
  境地を開拓した、らいぜんワールドがまたしても炸裂しています。

  らいぜんさんのホムペも大幅に更新されています。
  http://raizen-web.hp.infoseek.co.jp/
  ライブラリーを覗いてみると「おおっ」と驚くかっこよさ。
  プロの小説家として必ず書店に作品が並ぶ日も遠からず来るでしょう。
  イッセーも心から応援しています。
 「ガンバレ、興行師らいぜん!!」
  ん?
 
「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、さようなら。
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<イッセーの独り言> 新作すでに入稿、また新たな境地を開拓!
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