メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 167号  2004/02/09


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       _/_/   ★イッセーのあはは天国劇場★  _/_/
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                ☆☆☆ 第167号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■ ご挨拶 
  
■<らいぜんのパチ物語>
                                『チーム・タイラー』第23話

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 <イッセーの独り言> ♪スロ打って ストレス消えず 金消える! あちゃぁ
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   ご挨拶 
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あは天発行者、伊勢市在住の中高年サラリーマン、イッセー岡田です。
実はあの丈夫な妻がこともあろうにインフルエンザで倒れました。
かといって「鳥インフルエンザ」ではありません。
この日帰ってきた途端に、こう言われました。
「適当に食べて、わたしゃ寝る!」

さぁ、困った。
私は後片付けは何でも出来ますが、料理裁縫は全くできません。
そこで冷凍庫の中を探しに探して、ようやくあるものを見つけました。
それは『ハヤシライスのルー』のレトルト。
これなら私でも出来ます。
さて三男の分も一緒に暖めていると子機から電話が…………………。
「トローチに、ん茶!」ブチッ!

一度言った事は二度と言わないつもりなのか、それっきりブッツリ切れる。
慌ててトローチを探し、茶の葉を替えて熱いお茶を入れる。
そしてお盆に乗せて寝間まで運ぶ。
「げほほげほげほっ」(翻訳:「ありがとう」)
「はいはい、早く良くなってね。」(一応こう言っとかないと。)

ルーが暖まるまで食卓が寂しいので、ありったけの食材を出して並べる。
納豆、海苔、梅干し、シュウマイ、ブロッコリーのボイル(昨夜の残り物)
さてここにとっておきのメニューを追加。
それは「フカヒレスープ」!!!
まぁ、生協のインスタントですが、お湯を注ぐだけでフカヒレみたいな味を
じっくりと味わえる優れものです。

暖まったルーを10種雑穀米の御飯にどっちゃり掛けて、納豆コネコネしな
がら、フカヒレをズーズー言わせながら飲んで、ハヤシライスを食べる。
箸休めはマヨネーズたっぷりつけたブロッコリーやシューマイに芥子醤油
をつけて食べたり、梅干しや海苔を食う。
我ながらバラバラの印象を受けたときに、
「この組み合わせ、絶対に合わないよ、絶対!」
力を込めて三男が言う。
「いいじゃんか、腹に入れば皆同じなんだから。
 大体贅沢言うんじゃないよ、お父さんの若い頃は食べるものが無くてさ、
  もう芋の蔓なんかばっかり食っていたから、これだって大ご馳走だぞ!」
と言ってみたものの、さすがに私の歳で芋の蔓は食った事がない。

さて食後洗い物をし、米を洗って炊飯器にセットする。
「ちゃんと雑穀も入れてよ、げほごほほほ!」
まるで見ていたように妻が子機を使って指示がくる。
おっ、お前は千里眼か?

この日私はつくづく思いました。
「会社帰りにパチンコ行かなくて良かったぁ!
もし行っていて帰りが遅かったら何を言われたか分かったものではない。」

では熱いブラックコーヒーを飲み、せんべいをバリバリ囓りながら、ごゆっく
りらいぜんワールドをご堪能ください。

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   <らいぜんのパチ物語>
『チーム・タイラー』第23話
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アイツは、自分がここに来た経緯を話した。

「今、俺はあるパチンカーに憑依してる。なかなか筋の良い奴でな。もう俺が
 いなくても立派にやっていけると思っている。そいつに憑いて毎日パチンコ
 しているわけだが、昨日久しぶりに『勝さん』にパチ屋で偶然会ってな・・
 といってもあっちからは俺のことはわからねぇんだが・・アンタの噂を聞い
 たんだ。随分有名になったみたいだな。」

 いや有名とまではいかねぇが、いちおう近所じゃ睨みは効くようになったよ。
 アンタのお陰だな。あのままパチンコしてたんじゃこうはいかなかったよな。

「ははは、いや平良さん、アンタはパチンコの才能もあったぜ。でもあのまま
 腕を上げたら俺の喰いぶちまで取られそうだった。だからスロに転向させた
 のさ。」

 お前らしいな・・冗談だと思って聞いとくさ。

平良は、懐かしさが先行して、アイツが死んだ存在だということを忘れかけて
いた。ふとそのことを思い出し、平良は胸が痛くなった。

 なぁ、どこで死んだんだ・・

「そんなこと聞いてどうするんだ・・」

 いいから、答えろよ・・

「M市の『リバー』っていうパチ屋でセットに手を出しちまった・・そいつが
 見つかって大陸のやつらに捕まった。最後は大賀湾の中にドボンさ。それで
 死んだ。」

 死ぬ前に拷問は受けたのか?

「いや・・何もなかった。相棒と一緒に目隠しされて・・・問答無用だった。」

 相棒?相棒って?

「裕太という・・まだ20代だったよ・・俺なんかはもう死んでも後悔するこ
 とは残っちゃいないが、アイツは・・・・」

 裕太・・・

平良には、すべてが見えてきた。桐子の中にいる若者がアイツと一緒に死んだ
相棒なのだ。アイツは若い裕太を死なせたことを深く後悔している・・その裕
太が桐子の中にいることを言うべきだろうか?平良は迷っていた。桐子の顔を
見た。桐子の目は、それは言わない方がいい、と言っていた。ここは彼女に従
った方が賢明なのだろう。

 アンタだって、死んで悲しむ人間は一応いるんだぜ。ここにな・・・

「そうか・・平良さん・・ありがとうな・・・・
 じゃあ俺は宿主の男の所に帰る。そして、もうすぐその宿主はアンタに会い
 にくるだろう。その時はよろしく指導してやってくれ。頼んだぞ・・じゃあ
 な・・」

 ああ・・・迷わず成仏しろよ・・この死に損ない野郎・・

平良の最後の憎まれ口に笑いながら、アイツは平良の意識の中から消えて行っ
た。アイツが平良の中にいたのは、ほんの数分間の出来事だった。

間もなく、アイツが「宿主」と言っていた男が現れた。
平良は、勝さんが言う通り、この男は確かに自分に似てると思った。そしてア
イツがなぜこの男を宿主に選んだかは、なんとなくではあったがわかったよ
うな気がした。彼から話し掛ける前に、平良の方から近づいてきた彼に話し掛
けた。彼は少しびっくりしたように挨拶を返してきた。

平良は10分ほど、自分の思っていることや感じていることをこの男に話した。
彼は、神妙に聞き入りながらも自分の中に吸収しているようだった。
ふと平良は昔自分がアイツと一緒にいた頃のことを思い出した。
何もわからない自分・・しかしいつもアイツが教えてくれた。それをどんどん
覚えていく自分・・きっと桐子の中にいる裕太も良いパチンカーになれるはず
だったのだろう・・しかし・・お互いに肉体を失ったアイツと裕太・・そのや
り場のない残された気持ちは、それぞれ目の前の男と玲子に受け入れられた。

「ありがとうございます。今日は会いに来て良かったと思っています。」

神妙な面持ちで男は平良に頭を下げた。

「私の勘ですが、あなたならこの世界で生きてゆけると思いますよ。頑張ってく
 ださい。あ・・それと、道半ばにして不運にも死なれた、あなたの中にいらっ
 しゃる方にもよろしくお伝えください。」

平良は、こう言うと男は信じられないという顔をして平良を見た。
これはアイツへの別れの言葉のつもりだった。そしてアイツの精神を受け継ぐ目
の前の男への励ましの意味も込めたつもりだった。

男が去った後も平良はアイツとの思い出に浸っていた。
まだアイツが死んでしまったことを認めたくはなかった。しかし、一方でそれを
受け入れなければいけないことも理解していた。二つの相反する気持ちが、平良
をある決心をさせたのだった。

「俺は、今日の稼動は止めておこう・・」

平良がそう言うと、隣にいた健太がびっくりして平良の方を見た。

「平良さん・・稼動しないって?・・さっきの男の人となんかあったんですか?」

平良と男の会話を聞いていなかった平良は、平良と男との間に何かがあったんだ
ろうと推測したのだろう。

「いや、あの男ではなくて・・心の中の存在にな・・・」

そういうと、理解不能の健太は困ったように黙るしかなかった。

「悪いが、俺は今日からしばらく旅に出ようと思う。突然で悪いがな。
 健太・・留守中のことは頼んだぞ。」
「ちょ・・ちょっと待って下さいよ。旅に出るって・・いったい僕らはどうした
 ら良いんですか?それにどれくらいの間、旅に出るんですか?・・・
 ねぇ平良さん・・何とか言って下さいよ!」

執拗に問い続ける健太を亜唯が制止した。

「健太・・平良さんだって自分の都合ってものがあるはずよ。私達のためそんな
 負担かけたらかけたらダメよ。あなたももう少し成長してよ!しばらく平良さ
 んがいなくても立派にチームを引っ張れるところを見せてちょうだい・・」

すでに黙りこくってしまった健太を、亜唯は最後はなだめるように言った。

「なぁ健太。もう充分お前の力でチームを引っ張って行けるはずだ。俺が帰って
 きたときは期待してるからな・・」

うなだれたままの健太の方をぽんと叩きながら、平良は静かに言った。そして亜
唯の方に向き直り、付け加えた。

「できればお前らの式に出たいけどな・・俺の帰りが間に合ったら出ることにす
 るよ。」

亜唯は首を振って言った。

「たぶん式は挙げないかも・・平良さんが帰ってきたら考えるわ。」

勘の良い亜唯は、平良の旅が長くなることをわかっているようだった。
平良は、一人ぽつんと立っている桐子の方に向かった。
平良が何か言う前に桐子はにっこりと笑って言った。

「お元気でね。もし何かあったら私のところに来てね・・」

彼女の言う意味はわかった。たぶんそういうことになるかも知れないな。
漠然とではあったが、平良には予感がした。

「じゃあ俺はいったんマンションに戻って支度をする。お前らはちゃんと稼動
 するんだぞ・・・」

これが最後の指図だ、と言いそうになってやめた。平良は振り返ることもなく
自宅の方に向かって歩き出した。平良は、こんなこともあろうかと、自分の財
産をすべて会社名義に移していた。会社の代表者はまだ平良の名前だったが、
それはそのままでも特に問題はないだろう。

マンションに着いた平良は、30分ほど仮眠を取ることにした。まずは、アイ
ツが死んだことに対する気持ちの整理と、これからどうやって目的にたどり着
くかを考えなければならない。しかしその前にこの自分を包み込んできてくれ
た暖かい住居でひとときの休息がしたかった。

 俺も歳をとったな・・

ふ・・・と誰に向けるともなく微笑みかけた平良は、リビングの椅子に座った
まま、すぐに浅い眠りに落ちた・・・

夢は見なかった。気がつけば目の前に亜唯が立っていた。

「ごめんなさい、起こしてしまったかしら?」
「どうした?亜唯・・」
「根性なしのキンパルだったの。5連チャンで終わってしまったわ。他にもめ
 ぼしい台がなくって・・ねぇ・・平良さん・・」
「ん?」
「いつか私が言ったのを覚えているかしら・・愛する男とついて行く男は違う
 って・・」
「女心のわからない無粋な男には、意味がわからないな。」
「もう戻ってこないつもりなのね。」

テーブルの上に置かれた、免許証や携帯電話を見ながら亜唯は言った。

「自分の身元がわかるすべてのものをこうやって置いていくつもり?」
「独り旅には必要ないからな。」

座った姿勢の平良の視線は、目の前にある亜唯の細い胴体を見ていた。

「さようなら・・平良さ・・」

亜唯が言い終わる前に平良は亜唯の体に手を回し自分の元に引き寄せた。亜唯
は平良に身を任せたまま無言のままだった。平良は自分の行為の意味を考えて
いた。これは健太と桐子に対する裏切り行為だった。自分は彼らにとって裏切
り者になるのだ。そしてそうやってこの行為の動機付けをすることは、亜唯に
とっても裏切りになる。そうやって自分はチーム全員を裏切っているのだ。

平良は、亜唯の体を抱えベッドルームに向かった。

「ねぇ・・平良さん・・こういう時の女の気持ちってわかる?」
「・・・」
「幸せなのよ。陳腐な表現だけど、それしか言いようがないの。」
「・・・」

平良と亜唯は、平良のベッドにたどり着いた。
亜唯の白い肌・・平良の息遣い・・・とろけるような時間・・

亜唯と共有しているだろう快い疲れの中で、平良はタバコに火をつけた。
亜唯は、ベッドから抜け出して衣服を身に着け始めた。

「平良さんの旅の荷物、私・・まとめるわね・・」

亜唯の抜けるような白い肌が徐々に隠れてゆくのを惜しむように、平良は無言
で亜唯を見つめていた。


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 <イッセーの独り言> 金取れば また行きたくなる パチンコ屋! 字余り
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 ■後書き
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 さて以前にもお伝え致しましたが配信システムの『pubzine』(ID: 010226)
 が本日2月9日付けをもって全面配信停止となります。
『pubzine』でご購読の皆様、長い間ありがとうございました。
 連載が途中で終わってしまい申し訳ございません。
もし引き続きご購読を希望の皆さんには他の配信システムに再登録をお願い
致します。
 パチやスロの攻略法など何もない、どちらかというと負けたときの自虐的
な気持ちを延々とつづったメルマガではございますが、よろしければ今後も
末永くお付き合いのほどよろしくお願い申しあげます。 
                   あらあらかしこあらかしこ!

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、さようなら。
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 <イッセーの独り言> 今月はなぁーんか、やばい感じがする! 負けそう!
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