メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 153号  2003/11/23


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       _/_/   ★イッセーのあはは天国劇場★  _/_/
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                ☆☆☆ 第153号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■ ご挨拶 
  
■<らいぜんのパチ物語>
『チーム・タイラー』第15話
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   ご挨拶 
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あは天発行者、伊勢市在住の中高年サラリーマン、イッセー岡田です。

もうしばらくしないでおこう、と誓いを立ててもそれを意図的に破ろうと
する奴がいるのですよ、しかもそれが私の息子ってんだから始末が悪い。
「おやじ、ちょっと行こうぜ! 俺も1万円しかないから。」
なんて言いますので、
「じゃあ、ほんのちょっとだけ」
これがとにかく大間違い。
息子は熱くなって銀行に金を下ろしに走るし、私も資金が底を突いて銀行
へ走る、二人して一体何をやっているんでしょうか?
しかもこの時期全然出ていない。
ある親戚に男が二人、ひとりは9日間でハナハナで25万もやられ、さらに
もう一人は2ヶ月で36万やられました。
スロットって怖いですなぁ。
えっ?
私ですか?
もうすぐ3桁に乗りそうです。
しぇええええええ!
スロットはらいぜんさんの小説だけにしておいた方がよかみたい(笑)

さて今号は圧倒的ボリュームで迫る『らいぜんVERSION』です。
ではバーボンのお湯割りでも飲みながら、ごゆっくりご堪能ください。

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■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■                      『チーム・タイラー』第15話
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■ チームタイラー15
平良と桐子の、スロット漬けの生活に対する「リハビリ生活」が始まった。
最初のうちは、日がな一日二人でぼぉっとしていた。しかしそれもすぐに飽き
た。平良は、自分が日頃いかにスロットのことばかりを考えていたのかを実感
した。それを一時的にでも取り去った今、自分がただの30歳半ばの平凡な人
間のように思えてきた。

桐子も退屈そうだった。朝から風呂に入ったり爪を磨いたりしていたが、すぐ
にすることはなくなり、あとは、あくびをしてるか寝てるかどっちかだった。
桐子は、平良にあくびまじりの間の抜けた声で言った。

「ねぇ、平良さん・・私見つけたの。
 スロット漬けの生活のリハビリの一番良い方法を・・・」
「ん?・・なんだ?・・どんな名案だ?」

平良は、リビングに横になりながら、からかうような口調で桐子に言った。

「あのね・・スロット打つのよ・・」

平良は笑い出した。言った桐子も自分で笑い出した。

「『スロット打つ』って言ってもね、遊びで打つの。平良さんだって、覚え始
 めの時は、わくわくしながら打っていなかった?私はそうだったわ。
 だからね、その時の気分で打つのよ・・」

確かに名案だった。日々張り詰めた緊張感の中で朝の台を確保して、1枚のコ
インの無駄も出さないように、細心の注意を払いつつ打つのと、遊び気分で打
つのでは、まったく違うだろう。平良たちのレベルであれば、そのことで気分
転換にこそなっても、その後立ち回りがいい加減になるようなことは絶対ない。

「良いかもしれないな。でも、ひとつ問題がある。どこの店で打つかだ。」
「それね。私、いい店知ってるわ。それほど設定は入っていないけれど、ゆっ
 たりと遊べる機種が多いわ。だからそれほど負けることもないわ。」
「じゃあお姫様のご案内で、大名スロットとしゃれ込みますかな。」

翌朝、桐子の連れて行ってくれたホールは確かに優良店だった。自宅から1キ
ロも離れていない場所に、こんなホールがあるとは平良も知らなかった。場所
が悪いのか、客付きも余りよくない。こういうホールは、徐々に徐々にという
感じでお昼頃までに全台埋まる、という感じなのだろう。

平良は、消費者金融に勤めながらスロットにのめり込んで行った時代のことを
思い出した。

 あの頃は、四六時中スロットのことばかり考えていた。今みたいにビジネス
 としてでなく、密やかな遊びを覚えたばかりの子供のように、時間があれば
 スロ屋に入り浸っていた。俺にスロットを勧めてくれた『アイツ』は、パチ
 ンコで生活してる割には、スロットのことに詳しかった。いつも親切に手ほ
 どきをしてくれた。『アイツ』は、生きているのか・・


開店の10時ギリギリに行っても、スロットの方はほとんど客はいなかった。
遊びとはいえ、一応台選びはする。「勝ち」に対する執着度合いが違うだけで
台を選ぶ基準はいつもと同じなのだ。

そこそこの設定が入っていそうな台は、花火とキングパルサーだった。大花火
も期待できなくはなかったが、昨日は高設定台が多かったようだから、一律下
げられている可能性は高い。久しぶりに「花火」で遊ぶのも良かったが、中間
設定がメインだろうから、5・6の判別する意味もないし、せっかくの遊びの
スロットなのだから、まったりしすぎるのも考え物だ。そうなると、消去法で
キンパルが残る。とりあえず何台かの昨日の履歴を見る。

昨日のBIGの少ない台のデータを見たら、朝方の連チャンの後捨てられてい
るようだった。この店がストックは抜かないことを確認した平良は、設定の変
更パターンを見てみる。景品カウンターに近い角台が、一昨日は偶数設定で昨
日は奇数設定、他の台を見てみたら、どれも奇数と偶数の設定を交互に入れて
いるようだった。ひとつ気になる台があった。3日間そこそこの回転数を消化
してるにもかかわらず、今ひとつ当たりが引けていない台だった。時間がたっ
ぷりあればこういう台を攻める手もあったが、今日はやめた。

結局、平良は最初に見た角台を選んだ。偶数設定の今日は、前日の奇数設定で
溜めたストックを手早く放出してくれるのを期待した。桐子は何も考えずに平
良の隣の台に座った。

平良の台は50Gほどであっさり連チャンを開始した。何連チャンするかは、
運次第だが、おまじないの範疇だったが、いつも実行してることをやった。ボ
ーナス後の最初のゲームでレバーを叩くタイミングを、ベットランプ点灯から
約0.5秒後に行うのだ。これをやると不思議と連チャンするような気がして
いた。そして実際に連チャンした。平良は、解析に出てこなかった事柄でも積
極的に実践してみるタイプだった。他人がオカルトと笑うようなことでも、害
のないものはどんどん取り入れた。
そして、平良の目論見どおり、キンパルはどんどん連チャンしていった。

ふと気がつくと、桐子は平良とは逆の方角を向いていた。そっちに誰か知人が
いるのだろう。平良が確認しようとすると、桐子は察したように平良に言った。

「ねぇ、この店にきていた時代の知り合いが来てるわ。あなたの連チャンが一
 区切りしたら、ご紹介するわね。」

桐子は立ち上がって、知り合いだという女性に挨拶をしに行った。二言三言か
わしたあと戻ってきた桐子に平良は言った。

「きれいな女性だね。でも何かこう『硬い殻』に覆われてるような、張り詰め
 たような感じのする人だね。」
「そうね、あの人玲子さんって言うの。あの人普段はパチンコで生活してるの。
 だから張り詰めた感じがするんじゃない?それと、平良さんが感じた『殻』
 は、あの人が連れてる『赤ちゃん』を守るために防衛本能が働いているのか
 もね・・」
「赤ちゃん?どこにいるんだ?フロントに預けてるのか?」
「違うわ、いつも彼女と一緒よ。平良さんには見えないのね?まだお腹の中に
 いるときに流してしまった赤ちゃんらしいわ。ちゃんといるのに・・」

少しの間、平良がボーナスを消化する手が止まった。

 そうか、桐子はそんなものまで見えるのか・・

平良は、桐子の不思議な力を再認識した。人が背負う実体のない存在、信じる
信じない別物として、そういうことを感じ取り、そして受け入れる事の出来る
桐子の能力に、平良は深く感服した。

平良の連チャンも一区切りがつき、挨拶のために、この玲子という女の傍に行
った時は、彼女はどの台に座るか決めかねているようだった。平良は、玲子に
簡単な挨拶をした。桐子とのデート中にたまたまこの店の前を通りかかり、つ
い打ってしまった、と事実とは少し違う説明をした。パチプロとして張り詰め
た生活をしてる玲子に対して、「リハビリ中で遊びで打ちにきた」とはとても
言えなかった。

一瞬・・ほんの一瞬だが、平良は彼女の中に、彼女自身でない雰囲気を感じた。
若くして命を落とした男の息吹・・一瞬『アイツ』かと思ったが、もっと若い
感じがした。しかしその一瞬意外は平良には何も感じ取ることは出来なかった。

平良は、玲子にキングパルサーの台を勧めた。玲子はすぐにデータを閲覧し、
平良が最も気になっていた台を選んだ。平良は、正直に玲子の台選びの眼力に
驚き、率直に褒めた。桐子に連チャンが始まったので、平良はとりあえず自分
のコインを流し終え、玲子の打つ姿をみていた。

 桐子は、不安定だが精神感覚の異常発達した女性だ。
 いっぽうこの玲子は、あらゆる面でバランスがとれている。
 しかし、背負ったものが大きすぎるような気がする。
 今の玲子の現状は、実は最も彼女らしくないのだろう。
 何が、玲子を彼女らしくさせることができるのだろう・・・
 いつか必ず彼女を本当に幸せに出来る人が現れるはず。
 その日が来るまで、桐子と影ながら応援しよう・・

その時、玲子の台のリールがバウンドストップし、小役が否定された。長い連
チャンになるだろう。今まで玲子を見続けていて気がつかなかったが、近くの
若者が平良の存在に気がついたようだった。マンション近くのホールにもたま
に打ちに来る若者だった。徐々に他の若者たちも、平良に視線を集めてくる。
このままでは、玲子に迷惑がかかると思い、ちょうど桐子の連チャンが終わっ
たようなので、玲子に別れの挨拶をしてその場を去った。

「彼女・・玲子さんは幸せになれるのだろうか?」

マンションへの帰途、何気なく平良は桐子に尋ねてみた。

「そうね、きっとなれるわ。でもまだ自分の堅い殻を破りきれていないみたい。
 あの人、自分の恋人が自分の元を去ってしまったことも、そしてお腹にいた
 赤ちゃんを流してしまったことも、全部自分の責任だと思っているの。人な
 んか生きていればいろんなことがあるのにね・・。
 でも、さっき会ったら幸せのキューピットがいたから、きっともうすぐ幸せ
 になれるはずよ。」
「キューピット?羽根でも生えていたのか?」
「若い男の人よ。パチンコに関係があったみたい・・。何かの事件に巻き込ま
 れて命を落とした人よ。彼が生きてる間に残した思いが、結果的に彼女を幸
 せにするの。」

平良は、自分が一瞬玲子に対して感じた違和感がその若い男だったのだ、と思
った。平良も、桐子の能力の影響でそういうことに一時的に敏感になってきた
のかもしれない、と思った。

「なぁ桐子。俺には、何かいるかい?つまり、何かそういう霊みたいな・・」
「いるわ。凄く強い人・・恐いくらい。私が始めて平良さんの目をみた時、そ
 う初めて台を取られて日ね・・あの時、あなたにではなくその人に恐怖を感
 じたわ・・。それと私を救いに来た時ね、あの時もいたわ。でも不思議ね、
 今はその存在を感じ取れないわ。」

平良は、恐らく自分が「心の中の野獣」と表現してる存在が、そうなのかもし
れないな、と思った。


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 ■後書き
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 では皆さん、風邪ひかないようにね。
 最近ちょっとまじめに発行しているでしょ?
 だって負けてるから、時間がある!
 エッセーも小説も書けるってもんですよ。
 がははははははははははははははは、はぁぁぁぁぁ。
 アホみたい!

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、さようなら。
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