メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 151号  2003/11/19


{magclick}
{magclick}
■■■◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆■■■
                                
           ☆彡【 バラエティーマガジン 】☆彡     

         _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

       _/_/   ★イッセーのあはは天国劇場★  _/_/
              【Ahaha Raizen-version】
          _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
           
                ☆☆☆ 第151号 ☆☆☆         
■■■◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆■■■
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
☆<目 次>
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
■ ご挨拶 
  
■<らいぜんのパチ物語>
『チーム・タイラー』第14話
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
 当『イッセー岡田のあはは天国劇場』は以下の3つの異なったversionで
構成されております、一度の登録で3種類の奇妙な味が楽しめますよ。
■ 【Ahaha Story-version】イッセーのパチ馬鹿小説連載中!
■ 【Ahaha Essay-version】イッセーのパチ馬鹿エッセー連載中!
■ 【Ahaha Raizen-version】専属ライターらいぜんのパチ小説連載中!
★★★あなたの心にほんのちょっぴり楽しい思い出を!★★★
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
=========================================================[issay PR]== 
 ■【ネットパチプロたいがー山本のパチンコ必勝メールマガジン】
   <じゃんじゃんバリバリ稼いでや!!>  
    毎月7日絶賛発行中!!! イッセー岡田も毎号登場してるよ(笑)
    登録は無料。解除も自由。登録は下記のフォームからどうぞ。
  http://www.mag2.com/m/0000037377.htm(配信提供『 まぐまぐ 』)
=========================================================[issay PR]===
{magclick}
■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
   ご挨拶 
■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
あは天発行者、伊勢市在住の中高年サラリーマン、イッセー岡田です。
すっかり寒くなりましたね。
皆さん、風邪なんかひいていませんか?
伊達の薄着で風邪を引かないように、暖かい格好をしましょう。
若い人はともかく、中年以降の方は無理すると風邪が原因でちーんと
言う結果にならないとも限りませんからね。

さて今号は圧倒的ボリュームで迫る『らいぜんVERSION』です。
では熱いブラックコーヒーでも飲みながら、ごゆっくりご堪能ください。

{magclick}
■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■                      『チーム・タイラー』第14話
■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■■■
■ チームタイラー14

銀座の人ごみに立ちつくしていた平良の携帯が鳴った。健太だった。

「平良さん、すいません、さっきは話しにくい状況だったので・・・
 ところで、何かあったんですか?どうかしたんですか?」

「健太・・大丈夫だ。何も起こっちゃいないさ。さっきのはお前たちが無事に
 郡山についたかどうか確認しただけだ。俺は元気だ。桐子は先にマンション
 の方に返した。だからお前は心配するな。わかったな。今まだ葬式中だろ?
 じゃあな、切るからな・・」

健太と亜唯が無事だということは、桐子を拉致しただろうと思われる奴らは、
最終日の八王子での稼動からマークしていた可能性が高い。恐らく手順は見ら
れていないだろう。だから躍起になって俺を追ってる。
平良は、すべて自分の計画の甘さが招いた事態だと感じ、すべて一人で処理を
するつもりでいた。健太と亜唯が人生の岐路の立っているときに余計な負担を
かけたくなかったから。

しばらくして、ヤツらからの2回目のメールが届いた。

  オンナ マダ イキテイルガ
  イツマデモ ホショウハ シナイ
  8ジニ 新宿ノ エキニ コイ
  ソコデ マタ メールスル

時計をみると7時20分だった。丸の内線を使えばなんとか間に合うだろう。

平良は、飛び乗った電車の中で考えた。
一番の疑問点は、どうして手順を知ってる桐子に直接聞き出さないのだろう、
ということだった。しかし少し考えれば納得いくことだった。つまり、彼らは
目の前で直接手順を実行して、実際に出して見せなければ信用しないからだ。
もし桐子をホールに連れてゆき打たせたとしても、女の桐子がその場で騒いだ
ら、すべては気泡に帰してしまう。だから桐子を人質にして、俺に手順を実行
させる方が安全確実なのだ。奴らの手口はとことん狡猾で卑劣なものだった。
 
平良が新宿につくとまたメールが来た。

  ニシグチニ フレックス
  トイウ ホールガアル
  ソコノ イリグチノ マエデ
  マッテイロ

指定の店は、新宿の駅から10分ほどのホテルの1階にあった。平良はエント
ランスの前に立っていた。パチンコ併設店で、客の出入りが多い店だった。

5分ほどたったとき、2人組の男が平良の腕を両脇からいきなりつかんだ。事
態を考えて平良はおとなしく従うことにした。彼らはこういうことには非常に
手慣れていた。おそらくその道のプロなのだろう。
彼らは終始無言だった。平良は、このまま彼らに手順を見せたら、恐らく自分
と桐子2人とも殺されるのは目に見えていた。

「おい、手順を教えるのは良いが、その前に桐子にあわせろ。そうでなきゃ、
 意地でも俺は教えない。」

2人組は、なにやら日本語以外の言葉で短いやり取りをしたあと、携帯から電
話をかけた。彼らに指示を出している者へいちおう指示を仰いでいるのだろう。
すぐにメールが来た。右にいた男が平良のポケットに手をいれ、メールを平良
に見せた。

  ジブンノ タチバヲ
  ヨク リカイシテ イナイ ヨウダナ
  マァ イイダロウ オンナニ アワセテヤル
  オレタチニモ ニンジョウハ アルカラナ

右の男は、平良がメールを読んだのを確認すると、すぐに平良の携帯を平良の
ポケットに返した。

ホールの前に、そのまま文字でも書けば右翼の街宣車にでもなりそうな黒いマ
イクロバスが道路脇にうずくまっていた。横の窓はすべてカーテンが閉じられ、
内部が見えないようになっていた。フロントガラスは遮光色で運転手の影だけ
はようやく見える程度だった。
平良がそこに連れてゆかれると、2つ折のドアが開いた。運転席は毛布で隠し
てあり、入り口から運転手の姿を見ることは出来なかった。
平良の左脇についた男が、突然平良の左腕を締め上げた。平良は、瞬間うっと
苦痛の声をあげたがそれ以上は何も言わなかった。

桐子は、マイクロバスの後部の席で口に猿轡をはめられ、両腕を縛られた状態
でいた。平良を拘束してる男たちの他には、後部座席の桐子の両脇に1人。メ
ールを寄越したのは多分この男だろう。
つまり、運転手も含めると相手は4人という計算になる。

問題は、運転席の内部だ。人間がいることはすでに外から確認できた。まず桐
子の傍にいる男を倒すことができれば、状況は明らかにこっちに有利になるが、
運転席から銃口で狙われている可能性がある。もし銃口が桐子に向けられてい
たら・・・

平良はあることに気がついた。
彼らはプロだとは思うが、少し手ぬるいような気がした。想像するに彼らの元
締めは大陸系だろうが、彼らは単なる情報収集部員であり、殺人などの手荒い
ことは別の刺客班が行うと考えた方が自然だろう。
その証拠に、桐子の傍にいる男は、桐子にナイフ一つ突きつけていない。

平良の目には、運転席の近くの座席の足元に非常用の発煙筒が取り付けられて
いるのが確認できた。
桐子の傍にいた男が、カエルの様な鼻にかかった声で、少しおかしなアクセン
トの日本語で言った。

「モウイイダロウ オンナニハ アワセタ サァ スグニ ホールニモドレ」

男がそう言い終わるのを待たずに、平良は前転でもするかのように自分の体重
を前方にかけ、両腕を押さえつけていた2人の男の顎に同時に両肘を食い込ま
せた。肋骨が折れる鈍い音がした。両脇でうめく男たちを無視して、座席の下
から非常用の発煙筒を取り上げそのまま車内で炊いた。
またたく間に車内は煙が充満し視界がなくなった。
平良は桐子がいるであろう方向に突進し、傍の男の入ると思われるあたりを至
近距離から蹴り上げた。再びカエルのような声で呻き声が上がった。

車内の煙は開放されたドアから漏れ始め、外の通行人が騒ぎ始めた。これで運
転席にいる人物が発砲することは無いだろう。

立ち込める煙の中、手探りで桐子の縄を解いた。平良は、彼女を抱えるように
車外に飛び出し、取り囲んだ見物人を押し分けるように、甲州街道の方角まで
走り、タクシーを捕まえた。タクシーの車内から振り返ると、誰が通報したの
か、消防車が煙の方角に向かっていた。

無事タクシーの後部座席に納まった平良は、傍にいる桐子に言った。

「大丈夫か? 桐子を一人にしたのは俺の失敗だ。悪かった・・。」

「私は大丈夫よ。特に何もされなかったわ。こんなスリルのある経験も出来た
 しね・・・」

平良は少し笑った。桐子も応えるように微笑み返してきた。どうやら奴らの追
っ手はいないようだった。
その時平良の携帯が鳴った。奴らかと思い一瞬緊張したが、電話に表示された
番号は山木のものだった。

「おい、平良、無事か?」
「あぁ・・おかげ様でな。何とかって言う感じだけどな・・」
「お前の残してくれたデータの裏は取れた。凄いな。何か道具でも使うのか?」
「いや・・びっくりするほど簡単な手順だ。レバーを半クラッチでやるより簡
 単だ。しかもセットは1回きりだ。」
「まさに大攻略だな。恐れ入ったよ。明日また俺の事務所に来れるか?」
「いやその場所はすでに奴らに感付かれている。もう会わない方がお互いのた
 めだ。この話は忘れてくれ。」

平良は、山木が食いついてくることを承知で突き放してみた。

「おいおい、冷たいこと言うなよ。俺はどうしたらいいんだ・・」
「そうだな・・じゃあ最後にもう一度チャンスをやる。
 まず俺の口座に5000万円振り込め。そうしたら手順を電話で教えてやる。
 それが嫌ならもうこの話は無しだ。わかったな。俺の口座は・・・」

平良は早口で口座名を言った。山木は慌てていた。

「おい、そんな分の悪い取引受けられるわけがないだろ?」
「じゃあ、この話は無しだ・・じゃあな」

平良は電話を切った。すぐにしつこく電話が鳴ったが平良はもう取らなかった。

 山木は、明日には全額振り込んでくるだろう。
 今日は別のホテルを取ってゆっくりと眠るとしよう。

平良は、やわらかい桐子の髪を左手でなでながら、右手で、健太に「ちょっと
事件があったが、もうすべておさまった。何も心配要らない実家でゆっくりし
てくれ」というメールを入れた。
平良と桐子は、翌日地元に帰る交通の便を考えて大宮のラブホテルに泊まった。

翌日、新幹線の車内から口座への入金確認をすると、山木からちゃんと500
0万円が振り込まれていた。
さっそく山木に連絡するために携帯電話を取り出すと、すでに山木から100
件以上の着信履歴があった。

「平良だ・・」
「てめぇ、いったい何度電話したと思ってるんだ!」

突然に食ってかかるような山木の声がした。

「悪かったな。でも、せっかちなお前の性格を呪ってくれ。俺は約束は守る。
 じゃあ、いいか?手順を言うぞ。もしこの電話が盗聴されていても俺は知ら
 ん。このあとこの攻略がどうなろうと知ったこっちゃないからな。
 一度しか言わないからな。よく聞けよ。手順はな・・・」

平良は、簡潔に手順を述べた。山木は何か質問しようとしたが、平良はあっさ
り電話を切った。そして山木のしつこい着信に備えて電源を切った。

 終わった・・

言いようのない疲労感が何故か平良には心地よかった。しばらくは桐子と二人
夢のような時間を過ごそう・・そんなことを思っているうちに、平良は降車駅
まで眠りこけてしまった。


マンションにたどり着くと、事務所の電話のほうに健太からの留守電が入って
いた。平良はさっそく再生して見る。

「平良さん、桐子さん、お疲れ様でした。何か事件があったようで少し心配で
 すが、平良さんなら、なんなく処理してることと思います。」

健太の留守電の声は、他人行儀でなんかおかしかった。

「さて私たちですが、葬儀も無事終了しました。亜唯を私の母親にも会わすこ
 とも無事出来ました。どうも二人は意気投合したようで、女同士ぺちゃくち
 ゃとおしゃべりばかりして、男の私は疎外されっぱなしです。でも親父を失
 った母にはいい気晴らしなのかもしれません。
 父の残した事業の方ですが、その件についてはまだ話し合いをしておりませ
 ん。その辺はまた追ってお知らせいたします。
 では平良さん、桐子さん、また・・・」

健太の真面目な声が終わる直前、亜唯の「じゃあね〜」というひょうきんな声
が入っていた。別れ際には2人とも暗い顔をしていたが、どうやら郡山では仲
良くやっているようだ。平良は少し安心した。

長旅で疲れているであろう桐子を気遣って、平良は出前の寿司を注文した。
すぐに届けられた店屋物を食べながら、時間がゆっくり流れるのを二人で楽し
んでした。


{magclick}
=========================================================[issay PR]==
絶好調発行中!!!
あの「らいぜん」が満を持して放つ、究極のパチンコストーリーメルマガ!
「虚構師らいぜんのパチンコ百景」
http://www.mag2.com/m/0000108898.htm
======================================================================
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
 ■後書き
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
あは天読者の皆様にお知らせです。
配信システム運営会社の『pubzine』 http://www.pubzine.com/が来年
2月をもって休止することが決定致しました。
『pubzine』でご購読頂いている皆さんには大変ご迷惑をおかけ致しま
すが、今後も引き続いてご購読頂けます方は大変お手数ではありますが、
別の配信システムにて再度登録をお願い致します。
なお、あは天は『pubzine』休止までの間は平常通り配信を続けます。
以上よろしくお願い申し上げます。

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、さようなら。
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
◎メールマガジン★イッセーのあはは天国劇場★ は以下の配信システム
を利用して発行しています。
 『まぐまぐ』  (マガジンID: 0000047327)  http://www.mag2.com/
 『pubzine』   (マガジンID: 010226)      http://www.pubzine.com/
 『E-magazine』(マガジンID: 333777)      http://www.emaga.com/
 『カプライト』(マガジンID: 1103)       http://kapu.cplaza.ne.jp/
  『メルマガ天国』(マガジンID: 3262)      http://melten.com/
『POSBEE』(マガジンID:0000000306)  http://www.posbee.com/
 『Mailux』(ID: MM3E194C6CD54F5)        http://www.mailux.com/
-----------------------------------------------------------------
 責任編集/イッセー岡田 <じゃんバリ>レギュラーライターの信用と実績
            <専属ライター> らいぜん
      http://www.geocities.co.jp/Bookend-Kenji/6968/
                E-mail mailto:issayokada@mub.biglobe.ne.jp
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
 =================================
  ★『 ★イッセーのあはは天国劇場★ 』の記事の一部、
    もしくは全部の無断転載・無断配布を禁じます。
  ☆掲載記事の著作権は筆者に有り、筆者の許可なく複製・再配信等を
      行うことはできません。したら、あかんよ。めっ。
 =================================

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。