メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 134号  2003/07/18


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                ☆☆☆ 第134号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■ ご挨拶 
  
■<らいぜんのパチ物語>
『チーム・タイラー』第5話
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   ご挨拶 
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どうもです。
えへん、今回は発行早いでしょ?
三重の中年親父イッセー岡田です。
しかし、まだ肩こりがとれておりません。
なんとなく注射に恐怖心がありましてね、まだ打っておりません。
ちょっと右肩の背中側の筋肉(贅肉か?)が張っておりまして痛いんです。
ああ、年は取りたくないものですな。

さて今号も圧倒的臨場感で迫る『らいぜんVERSION』です。
ぞくぞくしながら、お楽しみ下さい。

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■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■                      『チーム・タイラー』第5話
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『チーム・タイラー』第五話


平良は、自分が喋り続けている間に、酒がなくなったことに気づき、店員を呼
んだ。

「君達は何が飲みたい?それとも肉を追加するかい?」

彼らは、はじめにうなづき、後に首を振った。もう満腹なのだろう。
平良は、テーブル脇にあった酒類のメニューを中央に広げ、若者二人に品定め
をするよう促した。
最初に女の方が「カシスオレンジ」という、おそらく平良が一生口にしないだ
ろうと思われる甘そうな酒を指差した。男の方も、彼女に続いて「生レモンサ
ワー」を指差した。

平良は、お盆抱えてやってきた店員に、二人の希望する酒と自分用のジントニ
ックを注文した。

そして話の続きを再開した。

「消費者金融の回収係という仕事に慣れた俺は、早く仕事を片付けた日には時
 間の余裕が徐々にできるようになった。そんな時に、パチ屋の前を通りかか
 ったのさ。

 そうしたら平日にもかかわらず、俺と同じぐらいの年齢の男が店から出てき
 たのさ。そいつの顔には見覚えがあった。

 相手も俺に気づいた。俺の顔を見て一瞬逃げるような仕草をしたが、すでに
 それが必要がないことを思い出したのか、渋々『やぁ』という感じで挨拶を
 返してきた。

 そいつは、前に回収対象になったヤツだった。もちろん回収の担当は俺さ。
 1年前、コイツは最愛の弟が死んで、自暴自棄になった。仕事には身が入ら
 ず、酒びたりの毎日・・酒代は給料を上回り、酒飲みたさで、とうとうサラ
 金の世話になるようなった。
 そして、ある日何を思ったか、突然会社を辞めちまった。

 それまでは、借りちゃ給料で返し・・でなんとか繋いでいたようだが、会社
 を辞めたとなると問題だった。
 最後にアイツが借りた金は20万円というケチな金だったが、会社という保
 証がなくなったから、すぐに会社から俺に対して回収命令が出たんだ。

 さっそく奴の所に行き、俺が返済を迫ると『一週間待ってくれ金は必ず作る』
 と約束した。どうせ会社もやめて収入があるわけないから、もう1週間待っ
 て返済がなかったら他のサラ金に『転がす』予定だった。

 あてにしないで待っていたら、コイツ1週間後に金をちゃんと返してきたん
 だ。どうせどっかでくすねた金だろうと思ったが、その時は金の出所は聞か
 なかった。ところが、とっくに警察にぱくられているものと思ってたヤツが、
 おもむろにパチンコ屋から出てきたんで、ちょっと驚いたよ。

 ふとコイツに興味がわいてきた。
 俺は、できる限り友好的に・・いやアイツはきっと嫌がっていたな・・たぶ
 ん・・ははは・・そのまま近所の喫茶店に連れ込んで話をしたのさ。

 アイツが渋々話した内容を要約すると・・・
 会社にいる頃から、パチンコはよくやっていたらしい。普通はそれで負ける
 もんだが、筋がよかったんだろうな、それで結構勝っていたらしい。
 ある日酒びたりの自分と会社に嫌気がさして、衝動的にパチプロになること
 決めたそうだ。会社はそれで辞めたらしい。
 そして実際にプロ生活を始めて見ると、稼働時間が長いから酒飲んでるヒマ
 もなくなって、稼ぎも税金取られない分給料よりよくなったそうだ。それで
 借金もすぐに返済できたと・・

 パチンコは俺にとっては未知の世界だった。
 生まれてからその日まで、やろうとも思わなかった。

 でもな、何故かその時の自分の生き方に合ってるような気がしたんだよ。
 だから、俺はそのままそいつの首根っこをつかんで、ホールにとんぼ返りさ
 せた。そして釘の見方の解説をさせた。最初は嫌がってヤツが驚いたことに
 見事にツボを押さえた説明をするんだよ。その日はそいつの電話番号だけ聞
 いて開放してやった。

 それでも時々、仕事が一段落して時間ができるとそいつを呼び出した。アイ
 ツは大体はホールにいることが多かったな。何度かアイツのレクチャーを受
 けて台を選んで打ってみたが、なかなか勝てなかったな。そのうちそいつが
 俺に言ったのさ。

 『平良さんは、どうみてもパチンコ向きじゃないよね。どっちかというとス
  ロットのほうかな・・』

 アイツの言い分はこうだった。
 俺のような勤め人で平日に一日たっぷり時間を取れない人間は、常に確変中
 以外は常に等確率で抽選されてるパチンコは不向きだ。早く当たりが引けれ
 ば勝てることもあるが、実際はそうならない事のほうが多い。だから長い目
 で見れば、短時間のパチンコは絶対勝てないのだ、と。
 いっぽうスロットの方は、挙動の怪しい台がたくさんある。沖スロのように
 半分非合法な状態でハマリと連チャンを繰り返させる台がごろごろしてる。
 パチンコで確変中に捨てる馬鹿な客はあまりいないが、スロットなら『裏仕
 様』を理解していない客が連チャン中の台を捨てることもありえる。そうい
 う台を拾ってゆけば、設定のいい台ばかりを打たなくても、短い時間で充分
 勝機がある・・ということだった。

 当時は今とは違って、まだAT機が出始めの頃だった。そんな時代でも俺に
 勝利への道を示唆してくれたアイツには、今でも感謝してるんだ。」

平良は、友人の笑顔を懐かしそうに思い浮かべ、残りのジントニックを喉に流
し込んだ。



ベッドの中で「女」と抱き合ったまま寝た平良は、朝の8時に目が醒めた。
今日は土曜日だから、稼動は休む予定だった。平良はあることを心配していた。

 自分とこの「女」の関係を、あの若い二人がどう思うだろうか?
 俺たちの鉄壁のチームワークに支障をきたすんではないだろうか?

近くに救急車が止まる音が聞こえた。どうやら店長が救出されたようだ。
だが当分の間、店長職は勤まらないだろう。店長代行を立てるか、他店の店長
が兼任するか、いずれにせよ別の人間が設定を打つことになる。設定読みが難
しくなるが、本社へのデータベースの接続URLが、もし以後使えれば、それ
ほどの労力はかからないはずだ。

すぐに部屋の扉の外で、混乱した様子で健太が平良を呼ぶ声がした。

「平良さん、大変です!!
 さっき店長が救急車に運ばれて・・・・それで店のホームページに今日の設
 定が全部乗ってて・・・もう店は大慌てです。
 もう何がなんだか僕にもわかりません。いったい何があったんでしょうね?」

いつの間に起きていた「女」が平良の胸元でくすっと笑った。
彼女の笑顔ははじめてだった。

「そうだな、今日はきっといつもやられているヤツのための『感謝デー』なん
 だろうな。いつも勝ち組の俺たちは、遠慮することにしようや・・なぁ」

平良は、ドアの外の健太にそう言うと、「女」に向かってウィンクを返した。
健太の返事が来るまもなく、今度は亜唯の慌てたような声がドアの外にした。

「ねぇ平良さん、こっちも大変なの。キリコさんがいないのよ。
 あ、これ昨日の女の人の名前ね。」

彼らはいつもこんな感じだ。何か起こるたびに、あわてて平良に報告に来る。
平良はそんな彼らの純粋さがたまらなく可愛かった。

「キリコ?・・っていうのか?アンタ・・」

「そう・・青桐の『桐』に、子供の『子』・・・」

平良と桐子は外に声が漏れないようにひそひそと話したつもりだったが、どう
やら勘の良い亜唯には気付かれたようだ。

「え?・・もしかして桐子さん?中にいるの?・・そう・・それならいいの。
 無事なことを確認したかっただけだから・・ごめんなさい」

そう言って、亜唯の足早に走り去る音が聞こえた。

平良は、亜唯の気持ちが心配だった。今までは男は自分の恋人も含め2人、い
っぽう女といえば亜唯だけだった。彼女は、女王様気分になるような増長する
タイプでは決してなかったが、それでも同性の桐子が同居することに多少の抵
抗があるだろうか?ましてやこんな形で・・・

平良の不安な気持ちは、30分後、桐子と二人でリビングに行ったときに杞憂
だったことがわかった。

食卓には、亜唯の作った、休日の昼兼用の朝食にしては豪華すぎるメニューが
並んでいた。何かと思って亜唯の方を見ると、亜唯は桐子の方を向いて笑顔で
言った。

「桐子さん、よかったね。うちのチームに入るんでしょ?
 仲間になりたいって昨日言っていたものね。平良さんの許しが出たみたいだ
 から、今日は豪勢にお祝いしましょうね。」

 桐子・・この女がチームに入る?・・どうなんだろう・・

 サクラの時に見たところ桐子のスロットの腕前は申し分なさそうだった。確
 かに共同生活のメンバーに加えることはなりゆきからして仕方がないが、一
 緒にスロットを打つ仲間として本当に彼女が戦力になるのだろうか?

食事をしている間、正直言って、平良は困惑していた。
スロットのチームを組むということは、安易なノリ打ちをしてる奴らとは全然
意味合いが違う。普段は各自の戦略で台選びをさせているが、時折チームの戦
略を決めて同じ機種を責め続けるときがある。そんな時に、桐子の役割はある
のか?
ましてや、今は3人で見事に役割分担が出来ている・・・

亜唯が平良の気持ちを察したか、一回り近く年上の平良に向かって、諭すよう
に言った。

「平良さん、もしかしたら平良さんは桐子さんが加わることで、チームワーク
 が悪くなることを心配してるの?それならばまったく心配は要らないわ。
 私たち、昨日あれからいろんな話をしたの。どんな話をしたかは、またいつ
 か詳しく話すわね。でも、大丈夫、女のことは女が一番良くわかるものよ。
 私が保証するわ。ね?いいでしょ?桐子さんはメンバー・・平良さん・・」

亜唯という女は、普段こうやって主張してくるタイプではなかった。その亜唯
がここまで言うのなら、それに賭けるのもいいかな、と平良は思い始めていた。

「そうか、亜唯がそこまで言うなら問題ないだろう。
 ・・よし、今日は新メンバー加入のお祝いにしようか。じゃあ、食事が済ん
 だらさっそく入社の手続きをしよう。」


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らいぜんさんの新作第5話はいかがでしたでしょうか?
「入社手続き?」なんなんだろう?
そう気になりますよね。
でも次回はあははstory-version「パチンコエキスプレス」の予定をしており
ますので、しばしらいぜん渾身の第6話はお待ち下さい。
ひひひひひっ。

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、あ、さようなら。
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