メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 130号  2003/06/27


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                ☆☆☆ 第130号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■ ご挨拶 
  
■<らいぜんのパチ物語>
                                『チーム・タイラー』第2話
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   ご挨拶 
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さて今号はお待ちかねの『らいぜんVERSION』です。

今回は「スロットの立ち回り」について興味深いストーリーになっています。
当地のキング観光伊勢店では「関脇」「大関」「横綱」札やずばり「設定5確定」
札などを指してくれます。
「関脇」でも5がありますし、「横綱」でも4があります。
最初立ち上がりの出方で判断してもなかなかAT機の場合正確には当たりませんね。
他にスーパーマン伊勢店では「高設定確定」や「456」等の札を最初からさして
あります。
たしかに一応の目安にはなるのですが、大抵はそう言った札の付いていない台に本
物があります。
「設定6」スロットをやる人なら涙を流して喜ぶこの別格の設定は、本人が気が付
かないような挙動を見せる台に時々鎮座しております。
最初からすんなり出てくれれば馬鹿でも高設定と理解できますが、「海一番」など
刺さった時に本人が一番びっくりします。
だって全然出ていない状態で刺さるんだからね、もうびっくりです。
諭吉3枚使ってもうやめだ、と思ったときにスコンと刺さったりすると止めるに
止められません。そうこうするうちに確かに出てくるのですが。

最近設定通りに出ない台が、なんか増えたような気がします。
本人の引きに大きく左右される、運が大きなファクターになっているようで、もと
もと運の強くない人は最初の沈んだときに低設定と判断して、その台をぶん投げ、
後で座った人が諭吉1枚以内で連ちゃん街道まっしぐらされたりなんかしますと、
ほとんど気絶するぐらいのショックを受けてしまいます。

そしてその設定が6だったりした日には、もう二度とやるもんか、俺にはスロット
は向いていないんだ、と堅く堅く「禁スロ」を誓うのですが、のど元過ぎればなん
とやら、またまた万枚の夢を見て、低設定らしき台で悪戦苦闘している毎日です。

しかし、最近勝っておりませんなぁ。
皆さんはどうです?
さて作者のらいぜん氏の収支ですが、立派な勝ち組です。
らいぜんの小説にそのヒントがあるかも? ちょっくら参考にしよっと(笑)。

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■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■                      『チーム・タイラー』第2話
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『チーム・タイラー』第二話

早朝、スロット専門店のホールの玄関前に、男女3人組の姿があった。
先頭が亜唯、2番目が健太、次が平良といういつもの順番だ。
他の客の姿はまだなかった。

スロット屋の入場というのは先頭の人間がすべてを決める。先頭の客が走って
入場すれば、2番目以降の人間も負けじと走る。地上1階のワンフロアだけの
店ならこれでも良いが、地下のあるホールなどではこれは事故の元だ。だから
亜唯を先頭にして、続く男二人がそのペースにあわせることで、全体の入場の
規律が保たれる。これはホールも歓迎だろう。
平良達は、そのことでホールにおもねるつもりはまったくなかった。狙いは先
着入場の制度を守るという意味が強かった。もし入場が混乱して店がその方法
を見直す場合、入場抽選になる可能性が高い。いくら狙い台が読めていても抽
選でよい番号を引けなければ意味がないからだ。

「健太、俺は『あの女』が来たら列をいったん離れて、女の真後ろにつく。」

平良は、健太にこう一言だけ耳打ちして、またスロット雑誌に目を落とした。
健太は、平良の言葉に特に意見もせずに無言のままだった。

朝の静かな時間が、4番目以降の客が来始めることで、徐々に賑やかなものに
なっていく・・
そして午前8時。すでに20人ほどの列が出来ていた。

平良は読んでいたスロット雑誌をおもむろにぱたっと閉め、立ち上がり列から
消えた。それを見た4番目以降の若者達は怪訝な表情をしていた。
この街のスロッターの若者の間では、平良は特別な存在だった。彼らはいつし
か、平良と健太と亜唯の3人組を「チームタイラー」と呼び、一種の憧れの対
象としていた。「彼らのようにスロットで稼ぎたい」と、彼らは平良の挙動に
は常に関心を寄せていた。

「この街も動きづらくなったな・・」

平良は誰に聞かせるでもなく独り言のように呟いた。

「女」はすぐにやってきた。色白の生気のない表情で化粧っ気のない顔で列の
最後尾につく。それを確認した平良は彼女の真後ろに並んだ。その瞬間、一瞬
彼女が後姿のまま、その小さな背中をぴくっと震わせたのが平良にもわかった。

しばらく彼女を観察していた。白いレザーのコートに黒いレザーのミニスカー
ト。髪は後ろでまとめ上げ、うなじの後れ毛がさらに女の寂しい雰囲気を醸し
出していた。

彼女が『サクラ』であることは確実だった。しかも、新しい店長専属の・・・
普通なら、サクラはもっと早い時間に来て指定された台の確保に躍起になるは
ずだ。それが一般的だった。しかし少し考えればそんな必要はないことが解る。

この店には、朝の時点で告知札がある。「3or6」とか「2or5」とか「設定
3以上」とか、表現はかなりあいまいなものばかりだった。しかし、一般のス
ロッター達は、まずはこれを目安に台を確保してゆく。この店の告知札は20
枚以上はあるから、若者達は誘蛾灯に吸い寄せられるようにその札の刺さった
台に座ることだろう。

そして彼女は当然のことのように無告知台を確保する・・・
本当の高設定台というのは、そういうものだ。

「平良さん、今日は重役出勤ですか?」

後ろから誰かが平良に声をかけた。「ジャグ吉」だった。
彼は、この店のジャグラーばかりを打つからその名前がついた。歳は平良と同
じくらいだろうか?

彼は、水商売の店を経営してるので、夕方の開店時間まではこの店のジャグラ
ーと戯れる日々なのだ。平良が台にあぶれ夕方ホール内をうろうろしていた時
に、何度かジャグラーの高設定台をもらったことがある。
この店のジャグラーはハウス物なので、平良としてはあまり好んで打たなかっ
たが、ジャグ吉がその日のその台の細かな挙動を教えてくれるので、もらった
台であまり負けることはなかった。

通常ジャグラーは、設定毎のBIG確率は差があまりない。設定1で297分
の1、設定6で240分の1だから、夕方から打つ時にBIG回数を目安に台
を選んでもダメだ。一方REG確率は設定1で655分の1、設定6で364
分の1だから、もし判別をするのならREGの確率で判断しなければならない。

しかし、ここのハウス台は高設定になるほど「REG」をカットして、その分
出玉をBIGに振り替えている。だから、例えばBIG18回、REG17回
なんていう台をみつけ、高設定を確信して座ると痛い目に会うことがある。

「ああ、ちょっと寝坊してね。昨夜はベッドの上で格闘してたからな・・」

平良は、女の反応を見るためにわざと下世話な話題にした。もちろん嘘だった。
しかし、彼女に特にこれといった反応はなかった。聞こえてはいるはずだった
が、きっと興味がないのだろう。あるいは、興味がないフリをしているか?

「羨ましいねぇ・・なぁ平良さん、今度うちの店に遊びに来てよ。若くてピチ
 ピチいい娘が揃ってるよ。」

これは商売熱心なジャグ吉のいつもの決まりセリフだった。
平良は、いい歳こいてランジェリーパブなどに行きたいとはまったく思わなか
ったが、適当に話題を合わせてその場はやり過ごした。


開店までの2時間、「女」は最初に見せた反応以外は微動だにしなかった。

開店時間が来て、先頭の亜唯が入場してゆくのが見えた。続いて健太・・

 二人ともがんばれよ!

心の中で軽くエールを送ってやる。彼らのそつなさと腕前ならば、むざむざと
負けるわけがなかったが、確率という魔物を相手に勝負をしている以上、何が
起こってもおかしくないのだ。

今日も特に走るような愚か者も出ず、無事「女」と平良の入場順番がきた。
彼女は1階の1コースに向かった。特に慌てるような素振りもなく、ゆっくり
と指定席にむかっているようだ。
平良は彼女と1mほどの距離を保ちながら後をついていった。
「猛獣王」の17番台。彼女は、札のない無告知台の前を一瞬通り過ぎるフリ
をして、隣の18番台の位置から17番台にハンカチを投げ入れようとした。
平良は一瞬裏をかかれて少し慌てたが、瞬時に反応して、彼女のハンカチがま
だ宙を舞っている間に、自分の携帯を17番台に投げ込んだ。

彼女のハンカチは、空中で平良の投げ入れた携帯とぶつかり、失速して地面に
落ちた。そして、落ちたハンカチを嘲笑うかのように、平良の携帯は見事17
番台の下皿におさまっていた。

女は無表情に平良を見つめていた。平良は、彼女のハンカチを拾いその無表情
な瞳を見つめながら、埃を払うような仕草をしてハンカチを返した。彼女は素
直にハンカチを受け取り、今入ってきたばかりの出口の方に向かって去って行
った・・・

平良の確保した台は、当然のことながら見事な「当たり台」だった。
最高設定を疑わせないほどのサバチャン突入率、そして『猛獣王』の最高設定
を疑わせるほどの長い連チャン・・・終わってみれば2万枚超えだった。

健太は、狙った『エイリアン』が予想通り据置で4千枚獲得。亜唯は、手持ち
の3枚のコインをこっそりと仕込み済みのタイムパークに入れたところ、すべ
てが設定変更の形跡があったために、前日最も出が悪かった台に座り、これが、
朝早い段階で2千枚出たので即ヤメ。山佐の機種の場合、低設定でも突如吹き
上がることがあるために、彼女の判断は正しかったのだろう。事実、その台は
亜唯が止めたあとすぐに死んだ。


平良は翌日も同じ事をした。
今日の指定席は「アラジン」の88番台だった。
昨日と同様に落ちたハンカチを拾い、彼女に渡そうとした時に、平良は彼女の
右頬に青痣が出来ていることに気がついた。昨日、平良に台を奪われたことで
「男」に殴られたのか?

しかし彼女は昨日と違い、そのまま平良の隣の87番台に座った。
彼女の意外な行動を見て、平良はほんの少しだけ混乱した。

 もしかして「裏の裏」をかかれたか?・・・
 まぁ、いいさ。今日は彼女の隣でその挙動を見つめることとしよう。
 サクラを置く台の両脇はそこそこの設定を入れる可能性も高いだろうから。

店がサクラを使う場合、もちろんサクラ本人に高設定台に座らせるのだが、そ
の両脇の台はバランスを考えて、中間設定あたりを入れてくる可能性が高い。
もちろんそうでないケースも多々あるのだが・・・今の平良はそんなことより
彼女自身の顔の痣のことが気になったので、今目の前にある台をゆっくり打ち
始めた。

昨日は非番だった店長は、今日は背広姿で出勤している。彼女の顔の痣の製造
元は、きっとこの男なのだろう。
普段はバックルームにいて、滅多に店内には出てこなかったが、今日は珍しく
センターの通路の手前に立っている。そして誰に呼ばれるでもなく、空のドル
箱を左手に持ってこちらに向かって歩いてきた・・

そして店長が女の後ろを通り過ぎた瞬間!
スローモーションでも見るかのように、女の体が平良の方に向かってゆっくり
と倒れこんできたのだった・・・



健太と亜唯の二人は平良の焼いた肉を無言で食べていた。
平良はそんな二人には構わずに話を続けた。

「俺は、別に仕事一筋に生きてきたわけではないさ。
 なんとなく有名私立大に入学して、そのまま卒業した。そして就職した。
 自分の設計図は・・・何もない・・
 平坦な人生を送るはずだった。勤めた先は、大手銀行さ。
 退屈な日常は覚悟の上だった。バブル後期から、そしてバブル崩壊・・それ
 でも退屈さは変わりなかった。

 当時の俺の担当は『回収』さ。当時バブルの後遺症で一気に景気が後退した。
 売買価格に会社の運転資金までつけて過剰融資していた得意先は、ものの見
 事に一斉に返済が出来なくなっていた。そんな相手を一件一件回るのさ。
 
 銀行というところは非情なところでな、何十年取引がある得意先でも、1回
 でも返済が滞れば、その時点で『客』ではなくなるんだ。そうすると俺のと
 ころに回ってくるんだ。

 バブルでしこたま儲けた不動産会社あたりを回っているうちはまだ良かった。
 「儲けた」といっても、やつらも自転車操業だったから、豪勢に飲み食いし
 た以外はみじめなもんさ。結局彼らで儲けたのは銀行と当時の大蔵省だけだ
 ったからな・・・彼らは哀れな道化だったよ。
 そういう意味では、彼らにもそういう自覚があったから話は簡単だった。形
 ばかりの差し押さえ判決をとり、登記簿に『差押』の表記をすればそれで終
 わりさ。あとは司法が適当にやってくれる。なれあいだよ。

 ところがある時期を境に状況は一変した。
 不動産会社からの焦げ付きの回収が難しいと判断した銀行は『弱い者いじめ』
 を始めたんだ。町工場や個人宛の融資の焦げ付き分を強引に回収し始めた。
 彼らは『法人』という隠れ蓑が使えない。事業の失敗がイコール家計の崩壊
 という図式なんだ。だから借り手も無理をして返済しようとする。銀行はそ
 こにつけ込んだわけだな。

 俺の回収の仕事は、彼らに死刑判決を届けに行くようなものだった。そして
 ある日、俺の人生の分岐となるような出来事が起こった・・・・」


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らいぜんさんの新作第二話はいかがでしたでしょうか?

パチンコでもスロットでもあまりに爆出ししている人を見かけることがあります。
それも良くその人がその店で出している、それはその店の雇ったサクラという事
がたまにあるようです。
店も景気よく見せる効果があり、客も「我も我も」と欲を出してつい過剰投資に
走ります。
そのときにこんな立ち回りが使えたら?
第二話を読んで、ついついそんなことを考えてしまいました。

しかし、スロットで今月全く勝てておりません。
今までにないぐらいの負けに負けて150Kの負債を抱えてしまいました(汗)
過去最高の「負」の新記録樹立でございます。
全く何と言うことでしょう?
今月は一度もコインを換金したことがありません。
昨年の収支を見たらやはり負けておりました。
一昨年の収支を見たら、や、やっぱり負けておりました。
6月って全く、だ、ダメじゃん!
こりゃマジで行きつけの店のサクラを探して見ようかな?

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、あ、さようなら。
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