メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 124号  2003/05/15


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                ☆☆☆ 第124号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■ ご挨拶 
  
■<らいぜんのパチ物語>
             「あいつと俺Part2」
                       最終話『エピローグ』
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   ご挨拶 
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さて今号はお待ちかねの『らいぜんVERSION』です。

ついにこの【あいつと俺Part2】の最終回です。
今まで皆さんにお届けしてきました【あいつと俺】Part1からPart2までの色々
な出来事が、遂にこの最終話で一挙に収束し、解決します。
さぁ、どうぞごゆっくり堪能してください。

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■■■ ☆<らいぜんのパチ物語> 
■■■             【 あいつと俺Part2 】
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▼ 最終話『エピローグ』 ▼
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裕太がいなくなって6ヶ月が過ぎた。
その間、私は桐子、いや裕太には会いに行かなかった。会ったところで、心が
通じるわけでなく・・そもそも私が自分自身のエゴのために裕太を捨てたのだ。
会いに行ける道理はなかった。

裕太はもう、一つの霊体としての存在を失ってしまっただろう。桐子との融合
がどんな生活だったかは知らないが、それなりに楽しくやったはずだ。裕太に
とっても私にとってもきっとこの方が良かっただろう・・自分でそう思い込む
ことにした。

ここ2ヶ月ぐらい、黒点の誘力で奈菜を消滅させないために、私の精神は疲れ
きっていた。すべてを投げ出したい欲求にとらわれることもしばしばあった。
でも、それでは自分が何のために裕太を捨てたのかわからなくなってしまう。
そして、もうすぐ私は「あの人」に会えるのだ。私がもっとしっかりしていれ
ば、あの人と私、そして奈菜の幸せな家庭を築けていただろう。しかし「あの
人」は私の元を去り、奈菜はこの世を去り・・

しかし・・形こそ違えど、もうすぐ3人の生活がかなうのだ。そう思いつつ、
今の自分の心を癒すしかなかった。


ある朝・・

その日の朝は、確かに日常の感覚とは違っていた。今日が「あの人」に再会す
る日だという確信はすぐに訪れた。

いつものように行きつけのホールに行く。開店10分前にできた行列の中には
「あの人」の姿はなかった。開店。シマを一通り見て歩く。まだ「あの人」は
来ていない。自分の独りよがりの錯覚だったのか?本当に自分は「あの人」に
再会することが出来るのか?いろいろな不安が横切った。

私は、妄想のように沸きあがる自分の不安を和らげるために、ひとつの賭けを
試みた。

昨日自分が出した台。この台は大当たり35回を記録した。CR機としては最
高峰の爆裂ぶりだろう。その台を見てみると釘は据置だった。昨日のベースで
千円あたり30回は回ったから今日もこの台を狙う手はある。
その左隣の台に目をやる。こちらもなかなか開放の調整だ。恐らく昨日自分が
打った台ほどではないにせよ、そこそこの回りは見せるはずだ。
私は迷わず、昨日自分が打った台の左隣に席を確保した。

右の、私が昨日打った台は、恐らく常連客や他のプロは座らないだろう。
「前日出すぎた台は、出ない」というつまらぬオカルトに侵されたレベルの者
達にこの台に座る勇気はないはずだ。

 これは「あの人」の専用席・・
 もし彼がここに座らなかったら、たとえ今日彼がこのホールにきても自分か
 ら再会を拒むことにしよう。彼が「兄貴」の元でパチプロ修行をしたのなら
 迷うことなくこの台に座るはず。そうでなくてはいけないのだ。
 もし彼がまだここの常連やプロ程度のレベルだったら、また同じ過ちの繰り
 返しになってしまう。いやプロとしてのプライドが彼に加わった分、かえっ
 てやっかいかもしれない。

これは、まさに「賭け」だった。

 どうして私はこうやって自分で勝手にハザードを作ってしまうのだろう?
 素直に再会をすればいいことなのに・・きっと裕太が最後に言っていた私の
 欠点とは、このことなのだわ・・常に形にこだわる自分・・

でも今回だけは譲れなかった。これを最後の私の意地っ張りとしよう。見事彼
がこの台に座ったら、もう私は意地を張るのやめにしよう・・・

10時になり、開始の音楽が流れた。まだ右の台は空席だった。
残りパッキーを家においてきたことに気づき、私はメンソールのタバコとハン
カチでを自分の台の下皿に置き、新しいカードを買うために席を離れた。

5000円のパッキーを買い、席に戻って見ると、私の隣の「指定席」にフィ
リップモーリスのタバコがおいてある。「あの人」の銘柄だ。でも、これがあ
の人のものであるという保証はまだない。

言いようのない期待感と不安・・・動悸・・

フィリップモーリスの持ち主らしき人物がシマの角にあらわれた。
私を見ている。間違いない。彼だ・・・賭けは私の勝ち・・・
勝ち?いったい誰に勝ったと言うの?自分自身の中にいる「意地悪な自分」?

一歩、一歩、彼が近づいてくる。

 あなた私は待っていたのよ、この日この時が来ることを・・
 あなたと別れた日・・あの時は、酷いことを言ってごめんなさい
 もう・・離さないわ・・絶対に・・・

「あの人」が無事「指定席」についた。

「3年ぶりね・・」と声をかけたかったが、彼の記憶は戻っていないはず。
替わりにこう話し掛けた・・

「やっと会えたわね・・」

もう少し、声が上ずってしまうだろうと自分では思っていたが、意外に自分の
言い方が冷静だったので、自分でも少しびっくりした。

彼は、いや彼の中にいた「兄貴」は、やはり「裕太」つまり私を探していたら
しく、彼は特にびっくりするようでもなく、素直に私の会話に絡んだ。
彼との会話を進めながら、私は心の中でつぶやいていた・・・

 あぁ、こうやってまた彼と一緒にパチンコをしている・・
 彼の中の私との記憶はもうないけれど、その方が良いのかも知れない
 もう3年のブランクは私たちの間にはないのだから・・
 惹かれあう少年と少女のようにまた新しい恋ができるの・・・
 
 ねぇ奈菜・・この人があなたのお父さんよ
 あなたに一目でもいいから会わせたかったの
 でも一目と言わず、これから3人で仲良く暮らしましょうね・・
 いつまでも・・・ね

 裕太・・どこかで聞いていてくれてるかしら?
 全部、あなたと「兄貴」のおかげよ
 こんな幸せな気分、あなたがたにも分けてあげたい・・

 パチプロ二人が、非情な出来事でこの世から消え
 その二人が私たちを引き合わせた
 あなたたちがこの世で稼げなかった分
 私たちが思う存分稼ぐわ・・あの世で応援してね


その時、ふと何か違和感を感じた。
自分が放った銀玉が、スターとチャッカーに入る寸前に、ふわっと宙に浮いた
感じがしたのだ。その玉は何事もなかったかのようにチャッカーに吸い込まれ
4つ目の保留玉と変わった。

「アイツ等見てるかな、俺たちのこと。」

ふと、彼がはなったこの言葉に、私は確信をもって答えた。

「そうねきっと喜んでるはずよ。彼らの使命はきっと私たちを会わせる事だっ
 たのよ。本人達はそういう意識はなかったと思うけど、いま彼らは大きな意
 識の一部になって、自分達の真の目的が達成できたことを心底喜んでると思
 うわ。」

その答えは、この4つ目の保留玉にある。
私たちの思いを乗せた保留玉は、30秒後には彼の台とともにリーチになり、
2台とも台枠のランプをファンファーレのように光らせた。

その祝福の光はパターンの違う点滅を繰り返しながら閉店まで続いた・・

 ありがとう、裕太、これからも時々お願いね・・ふふふ・・



                         アイツと俺Part2 完




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 らいぜんパチ小説絶好調の最終話は如何でしたか?
この感動的なラストシーンに、らいぜんさんの非凡さが見受けられますね。

さて次回らいぜんver.では新作登場です。
題して、平成与太話『玉川出太郎一座』(序)!
うーん、なんか、これまた変わったパチ台、いやパチ小説題ですぞ(笑)。
いやぁ、こりゃ非常に楽しみです。
さぁ、次回発行は5月中…………………の予定なんですけど(おいっ!)

「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、あ、さようなら。
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