メルマガ:イッセー岡田のあはは天国劇場
タイトル:イッセー岡田のあはは天国劇場 特別5号  2003/01/14


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                ☆☆☆ mailux第5号 ☆☆☆         
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☆<目 次>
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■<イッセー岡田のパチ物語>   第九章と第十章
          
 ■「あとがき」
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■■■ ☆<パチバカ物語> 
■■■         「パチンコエキスプレス」第9章
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若い男が玉三郎の所に重そうな段ボール箱を持ってきた。
「うわっ、応募がこんなに来ちゃいましたよ、大銀さん、どうしましょう?」
あわてふためく部下達に、玉三郎、別に気にした様子もなく、
「いいじゃないか、沢山の中から可愛い子だけを選べば良いんだから。
じゃあ、100ぐらいを書類選考で選んで、あとは実際に面接して決めよう。
言っとくけど面接は水着だぞ。
絶対に水着しかやらん。
こ、これだけは絶対に譲らんからな、いいな。
もし、イヤがる奴がいたら落としてしまってかまわん。」

勿論他の企画室スタッフにしても、まさかこの会社で美人コンテストでやって
いるようなセクシーな「水着審査」をやることに、男だったら反対するわけも
なく、「全員一致」というより誰も反対しないという、暗黙の了解でその方針に
決まった。

ただ同じ部屋にいる女性社員の手前もあり、
「もう、大銀室長がなんたって強引なんだよなぁ。
今時そんなねぇ、美醜だけで採用を決めるなんて事は僕は反対していたんだ
けどね、でもさ、上司には逆らえないしね。
だってそうでしょ、それが組織ってもんじゃないですかぁ。
ああ、辛い、辛い、実にサラリーマンは辛いよなぁ。」
「とか何とか言っているけどさ、ちっとも辛そうに見えないんだけど。
そのにやけた顔とズルッと延びた鼻の下を何とかしなさいよ。
それに室長ばかりに責任押しつけるんじゃないわよ。
 どうせ男なんか、みんなスケベな生き物なんだから、ふん!」
と、女子社員からはボロ糞だったが、玉三郎は全く気にしてはいない。
(まぁ、最初から相手にされていないと言うこともあるが。)

それに女子社員達も室長の力量は今回の提案にもあるように、全く斬新な
企画であり、何とか成功させようとしているのに対して、今までの男達は
とかく女子社員の評判を気にしすぎて、かえって評判を落としていた。
「うちの若い奴らはどうしょうもないわね、ちょっと男前のオダギリ君や
岳斗君に織田君なんかもさ、なんか私たちにベンチャラばかり言ってさ。
本当は敵に回すとうるさいから、なんて思ってるだけなのよ。
ほんと格好ばかりの男は駄目ねぇ。」
この企画室のお局社員にばっさり切られて、さすがの東大出エリート社員達も
為すすべがなかった。

そうこうしている内に、マスコミがこのことをかぎつけ、大々的にテレビや
新聞雑誌のニュース番組の特集で一斉に報じた。

「東海鉄道のイベント列車に各私鉄業界も注目!!! 
あの新幹線のお荷物列車【こだま】に起死回生の妙案か!!!
そのアシスタントに全国の女子高大生の応募殺到!!!
なんと競争率激高0.4%の超難関!」
こりゃぁもうやる前から大反響である。

パチンコも絶好調うわははははは、と言いたいのだが、忙しくてなかなか行けな
い。こうなるとストレスが溜まってくると言うものだ。
「うおぉぉぉぉ、モロほんのパチンコ打ちてぇ、スロット打ちてぇ!!!」

今まで土日も無く企画室でのパチ系各社との折衝と車両改装アイデアのデザインコンペと多忙を極めていた玉三郎、さすがに疲れてきた。
そう玉三郎にもストレス、いや、スロットレスが溜まってきたというべきか。

そしてある日玉三郎は一計を案じた。

その日は各社の見積書を比較検討する会議があったが、数字の羅列を眺めて
「ああでもない、こうでもない」
と議論ばかりするのは彼の性に合っていないのだ。
だ・か・ら、…………………………………………..サボることにした(笑)。

朝起きて飯食って糞して一服してから、7時にスロ専門店の前に並んだ。
そして9時前に携帯から会社に連絡を入れる。
「あっ、山ちゃん、どうも大銀です。
あのさ、ちと腹具合がわるくてさ、糞するとピーピーなのよね。」
「そうなんですか、でも今日の会議どうするんですか?」
「でも寝てないとすぐに肛門に圧力が掛かって落ち着いていられないんだ。
医者にもいかないといけないしね、大変なのよ。」
鼻くそをほじりながら、適当なこと言っていたら、後ろから若者達が、
「うっせぇよ、おっさん、あっちで話せよ、あっちで」
「なんだと、んにゃろう、しばくどぉ」
「あれ、もしもし、室長、しばくって何ですか?
僕が一体何したって言うんですか?」
「ああん? おメエの事じゃねぇよ。ちょっとな、いろいろあってさ。」
「あの、何か周囲が騒がしいのですが? あれ、今、車の音がしましたけど?」
「あれ、あっ、そ、そうかぁ、まぁ、とにかくだなぁ、わりぃけど今日は
お休みさせてくれ。課長によろしく言っといて、ねっ。
じゃあ、後はよろしく。」
玉三郎は慌てて電源を切った。
「危ない危ない、なんたって今日のイベントはnot 1 in 6だからな。
2か6かの一発勝負なんだ。ちんたらした会議なんかやってられっか。
さて今日は何を打とうかなぁ、ミリゴか金ちゃんかアラジンか?
はてさて、どれを打とうかな?

1島1台、奇跡があっても1台あるかないかの6をどうやって掴むか?

玉三郎、並んでいるときから気分はもうハイテンションだった。
「ひーひひひひひっ、今日こそ死ぬほど打ってやるぞ。
今まで俺に似合わず仕事ばかりしていて、ちっとも打たなかったからな。
ああ、何を打とうかなぁ。
漱石10枚以内に掛かってくれると有り難いのだけどなぁ。
ひょっとするとお座り一発だったりして、ドカンドカンドカン。
うおぉぉぉぉぉ、朝一PGG炸裂、一挙に諭吉10枚コースゲットォ!
おおおおおっ、またしてもSGGに突入、ああ、もう止まりません。
誰も止めることは出来ません。
行け、行け、行けぇぇぇぇ、行く行く行くぅぅぅぅぅ。
夕方には万枚ドル箱3段積みだぁ、だぁはっはっはっはぁ!」

さすがに周囲の若者達が、目を血走らせて大声で咆哮している玉三郎を見て
後ずさりした。

そして金持ちも貧乏人も等しく時が経ち、10時間が経過した。

その夜、玉三郎は吉野家の牛丼(並)をみそ汁もなく、寂しく食っていた。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ため息しか出なかった。
ほぼ1ヶ月分の負け金を、今日は一日ですってしまったのだ。
締めて10万両の撃沈!

む、むごい、こんな事がこの夜にあって良いのだろうか?

「朝一ミリオンゴッドでばっちり3箱も出したのにぃ、全部飲まれたぁ」
止せばいいのに追っかけてしまい、傷口に塩までヌル結果となる。

「こんなことなら会社に行っていれば…………」
サボって打って勝てるほど、玉三郎のスロの実力は高くはなかった。
なにせ、ただワァワァ騒がしいだけの男なんだから。

深夜、玉三郎はトイレに長時間座って、さめざめと泣いた。
「腹痛てぇよぉ…………………….んにゃろう、くそっ」
本当に下痢になったのだ。
それも「スロ負け」心因性のものに。
心因性だけに、こりゃ「勝つ」まで直らんぞ。

◇◇◇イベント列車はとにもかくにもえらく大評判で次号へ◇◇◇

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■■■ ☆<パチバカ物語> 
■■■         「パチンコエキスプレス」第10章
■■■          issay-AHAHA special version
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総受験者数3791名を如何にして振り落とすか?

企画室では成績基準や家柄などを主張する旧態依然の採用基準を標榜する先輩社
員が大勢いたが、このプロジェクトの発案者として実権をすでに握った玉三郎は
そんな反対意見の相手に対してたった一言、
「そんなもの関係ないでしょ、まず写真による書類審査で絞り込もうよ。
いいね、じゃあ、8人いるから約500人づつ分担してかかろう。」
と、大量にきた願書を厳正なる、というか、全身写真だけの書類選考で、まず容
姿端麗プロポーション抜群の女性達111名にまで絞った。

さて、お次は待ちに待った『水着審査』だ。
当日の面接は水着審査にて行うことを通知した後、何人かは辞退者が出るかと思
っていたが、誰一人辞退するものはおらず、なんだったらヌードでも良いという
積極的な女性達も何人かはおり、なんとしても競争に勝って就職したいという、
まさにこの面接会場は若い女性達の鉄火場と化していた。

 面接試験会場はマスコミ受けも狙って、東京ベイヒルトンホテルの大会議室を
貸し切りにし、そして玉三郎は自ら先頭切って面接を行うことにした。
なんたって、これが楽しみなんだからね、困ったもんである。

事前打ち合わせに置いて
「いいか、過去の成績や本人の性格の善し悪しは一切問わないこととする。
このイベント列車の基本コンセプトは『夢』だ。
全員素晴らしいプロポーションと美貌の女性達を集めて、パーラーアシスタン
トのドリームチームを結成するんだ、いいな。」
と大胆に宣言。

玉三郎は主席面接官として、次々に入ってくる女性達を一目で判断していく。
いずれ劣らぬ美女達ばかりが派手な柄のハイレグ水着で審査員達を悩殺する。
真っ先に悩殺されたのは他でもない玉三郎だった。

「きみぃ、とっても可愛いじゃないの、スタイルも凄くいいねぇ。
ん? なになに学生時代は体操の選手だったの。そう。そりゃいいね。
あの開脚前転なんて出来る?
うん、そうそう、それそれ。
いやぁ、素晴らしいね、これなら列車の中でバランス崩しても大丈夫だね。
ハイ、君で決まり!」
特に豹柄のビキニスタイルでやってきた女性はとても顔が小さく、8等身の
胸ボインヒップバーンという、迫力のボディで、玉三郎も思わず昂奮した。
「あらま、君って僕好みだよ、なんたってプロポーションが日本人離れして
いるじゃない、あら、そうなの、クォーターなの、ふーん。
いやぁ、やっぱクォーターってのは素晴らしいね。うんうん。
あの………………………………ところでクォーターって何?
あっ、ああ1/4外人ってことね、いいじゃない、これからは国際的な時代だ
からね、はい素敵な体の君にもう決定しちゃうよ!」
とこんな感じでテンポ良く……………ところが調子よく決めたは良いが、人数
をあまり考えず、とにかく自分が気に入った子を次々に決めてしまったので、
結局終わってみれば二次試験合格者が総勢32名にもなってしまった。

「うーん、ここまで来るとさすが甲乙付けがたいな。どうしようか?」
「では室長、やはりこういった場合は学業の成績順で決めちゃいますか?」
「馬鹿者! 絶対に成績では決めてはいかん。
いいか、そんな不公正なことが出来るか、大体勉強が出来たら何でも出来る
と思ったら大間違いだ。
成績が良かったら何にでもなれると思っていること自体が間違っているのだ。
じゃあ成績がいいからって総理大臣や閣僚になれますか?
成績が良かったら、すぐに女優になれますか?
頭が良かったからって、スーパーモデルになれますか?
オール5だったからって、スピード違反許して貰えますか?」
「い、いえ、そんなことはないと思いますが……………」
「だろ、そうだろ。
だからきみぃ、その考え方を即刻改めたまえ。
人間を成績で判断しちゃ絶対にいかん。
いいか、人間の価値は成績では無いんだ、わかったか、んにゃろう!」
「は、はい、申し訳ありませんでした。」
玉三郎、ことこの件になると生来のコンプレックスが吹き出して、絶対に譲ら
なかった。

「分かればよろしい。
君たちは今まで成績だけが頼りで生きてきただろう。
しかし実社会ではそんなものは糞食らえだ。
いいか、じゃあこうしよう、スロットで勝負だ。うん、これが一番公平だな。」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ、就職試験にスロットですか?
それは不味いんじゃないですか?」
「ん? どうして?
駄目かぁ?
じゃあ。パチンコにしようか?」
「し、し、室長、もうスロットもパチンコも同じようなものじゃないですか?」
「おい、オマエ今何と言った?
パチンコとスロットが同じだと抜かしたな?
じゃあ、聞くがどう同じなんだ?」
「い、いや、あの、同じパチンコ屋さんにあるものなので、つい……….」
「冗談じゃないよ、全く別物だ。
一方は玉で他方はコインだ。やり方も全然違う。
オマエ、そんなことファンの前で言ったら、殺されるぞ。バーカ!」

何と言ってもパチもスロも玉三郎は熟知している。
企画室スタッフは全員やったこともない連中ばかりだ。
いくら東大出でもこればかりは歯が立たなかった。

さて急遽二次審査を行うことに決定し、翌週の月曜日朝8時から上野と御徒町
の丁度中間にあるスロット専門館「パサージュ」を会場にお借りし、機種は色
々検討した結果、「サラリーマン金太郎」と「アラジン」「獣王」に決定。
共に爆裂AT機で2時間という時間制限勝負とした。
終了時のコイン持ち枚数の多い順に採用を決定することにしたのだ。

当日夜のニュースでこのことが取り上げられた。
「皆さん今晩わ。HHHニュースの時間です。
 さて今日はとてもユニークな採用試験が行われましたので、これについて
 まずお伝えしたいと思います。

かねてよりちまたで話題になっています東海鉄道の新幹線こだま号のイベン
トアシスタントに応募者が殺到しました。

なんと総勢3791名の女子高大生多数が応募し、厳正なる書類審査によって
約100名に絞られ、本日最終選考に残った人たちは東京ベイヒルトンの16階
の会議室を会場に「水着審査」を行い、激しい競争率を勝ち抜いて32名の方
が残りました。

しかし当初の予定は15名であるため、更に選考を行うことになったのですが
その選考方法が変わっています。
驚いたことにスロットマシンでの出玉勝負という、従来にない選考方法で行
うことになりました。これはこのイベント列車がパチンコ・スロットという
ゲームマシンを車内に設置してあり、乗客達は……………」

おかげで良い宣伝になったと、企画室長の玉三郎は一人ほくそ笑んでいた。

★★★採用の二次試験はなんとスロット勝負! スロウトでも大丈夫?(笑)★★★ 

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素敵でとっても知的癒し系ホムペの代表格
【古代史獺祭(こだいしだっさい)】produced  by  Mr.K
http://www001.upp.so-net.ne.jp/dassai/index.htm
突如古代史の謎に魅せられた中年親父が一念発起して、その解読に挑む!!!
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■■■ ☆<あとがき>
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 新しく配信を開始しましたmailuxの読者の方にはこのメルマガの連載
 もののバックナンバーを読んでいただくことが出来ません。
 Mag2のバックナンバーを探して読んでいただいても良いのですが、そう
いう訳にもいかないでしょう。

 そこで連載のものだけ、まとめて事前に発行しておこうと思います。
 固めて読めるから、かえって良いかもね。
 ただ全ては無理なので、最新作の「パチンコエキスプレス」と専属ライ
ターらいぜんの「あいつと俺パート2」の紹介をしておこうと思います。

 では再編集出来次第発行していきますので、よろしくお付き合い下さい。
 
「笑う角には福来る」きっと皆さんに大きな福が授かりますように....
 ではでは、みなさん、次回までごっきげんよう、あ、さようなら。
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