メルマガ:凄い少年公判傍聴記
タイトル:凄い少年公判傍聴記13 [02/11/05]02:08Tue  2002/11/05


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凄い少年公判傍聴記13 [02/11/05]02:08Tue
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送信者: "山本英司" <ymmteizi@kinet-tv.ne.jp>
宛先: <ymmteizi@kinet-tv.ne.jp>
件名 : 凄い少年第2回控訴審報告
日時 : 2002年9月12日 1:56

凄い少年にゆかりの方等にBccでお送りしております。
転送・転載は自由です。

オウマーBBS
http://www.asuka.net/~d5656/aumerbbs/
が新URLにて再開するまでこのメルマガ方式を続けていこうかと思いますが、
もう関わり合いになりたくないという方はお知らせ下さい。

2002年8月22日に続いて、9月10日、大阪高等裁判所にて、
凄い少年の第2回目の控訴審が開かれました。

そもそもどういう事件だったかという声が寄せられましたので復習しますと、
2000年3月14日、大阪府守口市にて通り魔殺人の現行犯で逮捕、
余罪として前日、大阪市立大東小学校で児童を狙った殺人予備が判明、
起訴前に精神鑑定が関西医科大学の大矢大講師によって実施、
2001年1月17日に一審初公判、以後計13回の公判(判決公判を含む)を経て、
2002年4月10日に一審判決、
判決内容は、懲役15年(求刑17年)、未決勾留算入330日、凶器の包丁没収、
それに対して弁護側控訴、
というものです。

それでは今回の概要から。

事件名:平成14年(う)第771 殺人,銃砲刀剣類所持取締法違反,殺人予備
日時:2002年9月10日(火曜日)15時〜15時37分
場所:大阪高等裁判所第5刑事部 1003号法廷
担当:那須・樋口・宮本・河原 裁判官
※廊下の開廷表より。実際に法廷にいた裁判官は3人。
内容:
◇1 証拠採用
 被告人より文書が提出される。
 前回の被告人質問の補充と思われる。
◇2 被告人質問
 精神鑑定の必要性を判断するためという趣旨。前回からの続行。
 検察官、裁判官、最後に改めて弁護人から。
◇3 精神鑑定申請への判断
 合議の結果、裁判所により却下。
 弁護人が異議を申し立てるも棄却。
◇4 公判日程の協議
 次回は10月3日(木曜日)11時から11時30分まで。
 内容は遺族の意見陳述。

それでは以下、詳報。

15時開廷のところ、15分ほど前に法廷前廊下に到着。
前回と同様、前の法廷がまだ続いている。
廊下に張ってあった開廷表を書き写す。
開廷時刻だけ記すと、

 10:15
 10:30
 11:00
 11:30
 13:15
 13:30
 14:00
 14:30
 15:00 ←これが凄い少年
 15:30

などと超過密日程。

被告人の交替に伴う傍聴人の入れ替えなどはないところ、
前回、気が付いたら凄い少年の公判が始まってしまっていて、
被告人入廷の模様と公判の最初のやりとりを見逃してしまっていたので、
前回の轍を踏まないよう、余裕を持って14時57分に傍聴席に入る。

ところが、いつの間にやら既に凄い少年は、
14時30分に始まっていたと思しき前の被告人と並んで被告人席に座っている。
またも凄い少年と目を合わせることを逃してしまう。

前の被告人にはほとんど傍聴人がいなかったところ、
私に続いて傍聴人が続々と入ってくる。
この日の傍聴人は、途中入廷も含めて15、6人ほどであったか。
ジャーナリストの藤井誠二氏の姿は少なくとも私は見掛けなかった。

そのうちに前の法廷が終わり、前の被告人が退廷していく。
凄い少年、被告人席を右にずれ、真ん中に座り直す。

ちょうど15時に凄い少年の公判が開始、と思われるが、
裁判官は前の法廷に引き続いて座り続けており、
「起立、礼」などの儀式は行われないため、区切りがはっきりしない。
ともあれ、凄い少年の手錠・腰縄が外され、弁護人も交替。
検察官は前の法廷と交替したのかどうかはっきりしない。

裁判長「(弁護人に)これは申請されますね」
弁護人「はい」

裁判長「(検察官に)同意していただけますか」
検察官「はい」

裁判長「弁4号証……内容は、『話した覚えのないこと』。
採用いたします」

前回の被告人質問で、話した覚えのないことが精神鑑定書
に記載されているという話があったが、その件と思われる。
凄い少年は何しろ口下手なので、被告人質問で言えなかったこと
を文書にして出してくるということは一審でも見られたことである。

裁判長「被告人質問の続行(を行います)。
被告人、前へ」

凄い少年、証言台の前に立つ。

裁判長「(それでは)検察官から」

検察官「罪悪感(というのは)罪の無い人を殺してしまったということかな?
今ね、****さん、殺してしまった人と家族の人に対して
どんな風に思っていますか?」
被告人(沈黙)

検察官は被告人の顔を見つめて心を解きほぐすようににこやかに問い掛ける。
何となく江川紹子氏に面影が似ている。メガネだけか。
凄い少年は証言台に手の指先をつきながらじっと立っている。
服装は、灰色の半袖と緑色の長ズボン。

長い沈黙の後、

被告人「申し訳ない」

ここで裁判長、介入。

裁判長「申し訳ないと思っています?」

検察官が引き取る。

検察官「その他にない? それで全てかな?」
被告人(沈黙)

検察官「ありませんか?」
被告人(沈黙)

検察官「他にないですか?」
被告人(沈黙)

また裁判長、介入。

裁判長「具体的に……」

検察官「具体的にないですか?」

裁判長「具体的に謝罪の措置が取れていないので、
そのことをどうですか?」
被告人「申し訳ないと」

裁判長「そのことも申し訳ないと思っていますと?」

検察官「前回、別の動機として、殺されそうになったと(言いましたね)、
具体的に誰からとは分からないということですか?」
被告人「(沈黙の後、小声で)はい」

検察官「今までそういうふうに不安があるんだということを
話したことはありますか?」
被告人「(小声で)いえ、ない」

検察官「鑑定とかで先生は話したりは?
(話してないのは)どうしてですか?」
被告人(沈黙)

検察官「何か理由があるから? 理由ないですか?」
被告人「よく覚えてませんけど、聞かれませんでしたから」

大きな声には程遠いが、心持ちハッキリとした感じの声。

検察官「でも、『どうして殺したんですか?』と聞かれたときには、
あなたは言わなかったんですか?」
被告人(沈黙)

検察官「無かったですか?」
被告人「(沈黙の後)割と……その場しのぎというのか……」

検察官「誰が?」
被告人「私が。
それで……言いませんでした」

検察官「精神鑑定書でね、今回、色々書いてますよね。
こういうことが言いたいわけ?」
被告人「前回、脚色していることが分かっていて
思い出せなかったことをフォローして(書いた)」

検察官「あなたは、あったか無かったか(を)聞くと
すぐ答えが返ってくるんだけど、
あなたの気持ちをお聞きすると時間がかかるのは、
色々と反復して考えているから?」
被告人「ゆっくり答えているつもりはありません」

検察官「終わります」

15時12分、検察側反対尋問終了。

続いて、傍聴席から向かって右の裁判官(左陪席?)が質問。

裁判官「それでは私から尋ねますが、
大矢先生(の精神鑑定書)について、
(被告人は?)『間違いありません』と述べて、
『あれは作文で、私の述べたこととは違います』とは述べていませんが、
それはそれで間違いありませんか?」
被告人「(沈黙の後)言ったことに間違いはありませんけど、
あまりその……話してないこと……(聞き取れず)」

裁判官「検察官や(聞き取れず)話したことは間違いないけれども、
まだ話しきれてない、そういうことですか?」
被告人「(沈黙の後)それも……(聞き取れず)」

裁判官「それで?
あの、本件の現場、大東小学校と****さんの殺害現場、
君はマスクを着けてたんですか?」
被告人「現場検証ではなくて?」

裁判官「現場」
被告人「はい」

続いて、傍聴席から向かって左の裁判官(右陪席?)が質問。

裁判官「控訴趣意書書きましたね。
性衝動について(触れていないとあるが?)この点についてありますか?」
被告人「(沈黙の後)精神鑑定書に性器のこと書きましたけど(?)、
その目的とかは分かりません(?)」

裁判官「例えばね、人を殺すときに、性的快感を覚える人いるようだけれど、
そのことはあなたにあてはまりませんか?」
被告人(沈黙)

ここでふと思ったのだが、「あてはまりますか?」と尋ねるべきであった。
否定疑問文で尋ねられると、「はい」と「いいえ」のどちらで答えるべきか、
そういうところから混乱して何も答えられなくなるのではなかろうか。

裁判官「答えきれますか?」
被告人「いえ、(答えます?)
性的快感かどうかは断言できませんけど、(あてはまる?)のではないか」

裁判官「あてはまると。あと、
(控訴趣意書?)には大矢先生のことを信じられなかったとありますが、
具体的には?」
被告人(沈黙)

裁判官「答える気はありますか?」
被告人「あります」

裁判官「じゃ、待ちます」
被告人「(沈黙の後)そんなにその……変なこと言ってないのに、
何気にしゃべりかけただけでもかなりきつく睨まれました」

裁判官「あなたに対する態度が?」
被告人「はい」

裁判官「怒らせることを言った?」
被告人「そういう意思はない」

裁判官「あなたと相性が悪かった?」
被告人「(沈黙の後)そういうことは……(ありません? 聞き取れず)」

15時30分、裁判官の尋問終了。

改めて弁護人より再主尋問。

弁護人「前回の質問が終わってから、弁4号証出しましたけど、
色々話したい気があると?」
被告人「はい」

弁護人「それは精神鑑定書の中身について逐一問題にしたい?」
被告人「それもあります」

弁護人「それ以外は?」
被告人「前回、(聞き取れず)で述べたんですけども……
重要かどうかは分かりかねますけれども、
ランナーズ・ハイっていうと、(聞き取れず)で言ってたんですけど、
周期があると思うんですね。
それでその……」

弁護人「(さえぎり)つまりあなたが言いたいことは、
ランナーズ・ハイは周期があるんだと、そういうこと?」
被告人「なので……」

弁護人「(さえぎり)次の(聞き取れず)」
被告人「(聞き取れず)」

このあたり、どうして弁護人は発言をさえぎろうとするのであろうか。
あるいは予定の時刻を過ぎていたので早く終わろうとしたのであろうか。

弁護人「犯行当時のこと?
精神鑑定書の細かいことは置いとくとして、その他のことは?
もう1点だけ。
仮に今後、社会に戻るとして、もう二度とこういうことはしない?」
被告人「はい」

弁護人「誓えるわけですね?」
被告人「はい」

弁護人「終わります」

15時33分、被告人質問終了。

裁判長と検察官、遺族の意見陳述について協議。
「今回でない方がいいと」といったやりとりが聞こえたが、
メモが追いつかない。

裁判長「それでは、精神鑑定の採否が残っておりますので、合議いたします」

15時34分、裁判官全員が別室に移る。

すぐに戻ってくる。

裁判長「それでは裁判所といたしましては、
必要ないということで却下いたします」

弁護人「異議申立ていたします。重要な争点である」

裁判長「(却下するのは)違法であると?」
弁護人「はい」

裁判長「検察官は?」
検察官「(聞き取れず)」

裁判長「(異議を)棄却いたします。
それでは次回、(遺族の)意見陳述。
弁護人、(他に何か)考えていますか?」
弁護人「ございません」

裁判長「(検察官に)特に期日は?」

検察官、傍聴席の方を見る。

裁判長「10月3日11時……」

検察官、傍聴席の方を見る。うなづく?

裁判長「11時半までとります。
はい、それでは、今日はこれで終わります。
次回は10月3日午前11時。
終わります」

15時37分、終了。

凄い少年に手錠・腰縄が打たれる。

いつの時点であったかもはや分からないが、
15時30分からの公判の被告人が既に入廷してきている。

検察官と、遺族と思われる男性が、何か紙のやりとりをしている。

凄い少年が退廷していく。
今回もまた目を見合わせることはなかった。

身支度をしてふと気が付くと、弁護人は交替していたが、
検察官はそのままである。
してみると、この1003号法廷においては、
裁判官と検察官はいつも同じコンビで1日中一緒に仕事をしていて、
被告人と弁護人だけが回転寿司のように交替していくのであろうか。

その後、法廷前廊下で16時半まで遺族の方と話をしたが、
了承が得られていないのでその内容はここには記さないこととします。


以上ですが……。
予想通り、精神鑑定請求は却下されてしまいました。
そして次回、遺族の方の意見陳述なわけですが、
弁護側としては今のところ他に何も考えていないということで、
そうなると次回で事実上の結審ということになるのでしょうか。
そして検察側論告求刑(は控訴審だから無いのか?)、弁護側最終弁論、
そして判決は年内という運びになるのでしょうか。

事実関係には争いがなく、責任能力が唯一の争点であるところ、
凄い少年に言い足りない部分があるにせよ、
しかしそれは刑事法廷における判断を左右するほどのものではないでしょう。
また、被害者遺族への慰謝の措置についても、
凄い少年やその家族(よく知りませんが)の経済力を考えると、
宝くじに当たりでもしないかぎり進展は望めそうにありません。
かと言って、凄い少年の言葉や態度が遺族の心を動かすことは、
さらに可能性の薄いことと言わざるを得ません。

ということで幕引きが近づいてきているわけですが、
凄い少年の「お兄さん」はともかくとして(私もしつこいな)、
親御さんとかはどうして1度も証言台のみならず傍聴席にも
姿を見せないのでしょう?(実は見せていたらすみません)

そういう状態で十数年後、凄い少年が出所するとき、
いったい誰が彼を支えてやるのかと、今から心配でなりません。

って、じゃーお前が面倒見ればと言われると困ってしまうのですが……。

−−−
山本英司(龍谷大学非常勤講師)
E-mail: ymmteizi@kinet-tv.ne.jp

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☆於MailuX的編集後記☆

 どもです。前号は発行数121でした。その前が117でしたからほんの
僅かながら微増というところですが、しかし正直申しまして何でこの期に及
んで新規購読者が出現するのかよく分からないのです。ということで前号の
編集後記においてお便りを呼び掛けた次第ですが、あるいはどこかの掲示板
で話題にしてくださっているかも知れませんが、少なくとも私のメアド宛に
は全く反響が寄せられておりません。まあいいのですが。
 ということで、そろそろ凄い少年の「お兄さん」について語ろうかと思っ
たりするのですが、事実関係等を改めて確認した上できちんとした文章にま
とめるという作業の時間が全く取れない状態です。
 ということで、手抜きである以上に著作権法違反ですが、以下、過去のサ
イバッチ!の記事の転載でお茶を濁させていただきます。

−−−転載開始−−−
==========================●OH! CYBER PAPARAZZI●==========================
【サイバッチ!】大阪通り魔殺人犯は河上イチローの"弟"だった[03/18/00]08:50配送開始
===========================================================================
◆配信数:51577◆ HP(登録・解除):<http://move.to/cybazzi>
●無許可転載歓迎。ガンガン転載してください。でも、上記URLは入れておいてね
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ソフトバンク「ネットランナー」(4月号)絶賛発売中!!
【サイバッチ!】の連載・WWW事件ボは、
日本公官庁ハッキング事件を引き起こした中国人ハッカーたちの闇ネットワーク
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「日記に書いた文章。とりあえずそのまま載せてもらってもかまいません」。つい先
ほど、河上イチローから1通のメールが届いた。タイトルにあるように、実にショッ
キングな内容である。あれこれいってもうざいばかりなので、そのまま掲載する。


★★☆=====================================================================
特別寄稿
---------------------------------------------------------------------------

●大阪の通り魔殺人犯は私の「弟」である(2000.03.18.)

昨日、一昨日の日記、意図的に意味不明にしていたのだが、山崎一幸(めたるま
ん)というバカ(metalman@ninjin.net)が、Radicaというそこそこ購読者数の多
いメールマガジンに、無神経きわまりない記事を載せたため、広く知られること
になった。ほかにもいい加減なことを書いてセンセーショナルにあおり立てよう
というバカが出て来かねないので、黙っているほうがまずいと思い、きちんと書
いておくことにする。

<blockquote><b>● Mail Magazine[ R a d i c a ]ラディーカ
2000年 3月16日(木) 第631号</b>

[NEWSFLASH]==================================○○●
● 早読みネット情報
------------------------------- http://ninjin.net/
[RADICA] 14日に大阪で会社社長を刺し殺した、通り魔殺人の高
木志朗容疑者が、オウマー(オウムについての情報・グッズなどを
集めるマニア)としてその世界では有名だった、「凄い少年」「里
有美香」と名乗っていた人物だったということがわかった。
http://www.asahi.com/0315/news/national15014.html【河上注:下の記事】
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/5886/【河上注:里有のページ。Radica
配信直後に垢デリ(アカウント削除)】
http://www60.tcup.com/6019/angriff.html【河上注:私のオウムネタ掲示板。悪
用されることを懸念して一時停止中。データは残してある】

【守口市で会社員刺され死亡、容疑者「だれでもよかった」】
14日午後10時45分ごろ、大阪府守口市八雲西町1丁目の路上で、歩いて
帰宅途中だった同市外島町、住宅設備機器販売会社社長、大鞭(おおむち)輝司
さん(58)が、近づいてきた若い男に家庭用の包丁でいきなり刺された。大鞭
さんは病院に運ばれたが、胸など数カ所を刺されており、間もなく死亡した。近
くを歩いていて悲鳴を聞いた同市内の会社員男性(36)が男を取り押さえ、通
報で駆けつけた守口署員が殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。男は「だれでもいい
から、刺したかった」などと供述しており、同署は殺人容疑に切り替え、詳しい
動機などを調べている。
 逮捕されたのは、大阪市旭区生江3丁目、無職高木志朗容疑者(23)。調べ
に対し、「京都の事件(小学2年男児殺害)のように、人を殺したら騒ぎになっ
て、私の言うことを聞いてもらえると思った。包丁は家から持ってきた」と話し
ているという。高木容疑者は現場に「私は神です」などと書いたメモ計8枚を残
していた。
 調べでは、現場の約100メートル先に、高木容疑者のものとみられる自転車
が放置してあった。守口署は、高木容疑者が自転車で現場にやって来て、通行人
を待ち伏せしていた可能性があるとみている。
 守口消防署によると、大鞭さんは右胸、左首、左顔、右目じりの4カ所を刺さ
れたり、切られたりしており、ほぼ即死状態だったという。
 守口署などによると、高木容疑者は数年前に大阪府内の大学に入学したが、3
年で中退し、今はアパートで1人暮らしだった。アパートの管理人(76)は
「ふだんから部屋に閉じこもりがちで、おとなしい青年だった」と話していた。
14日は午前9時ごろ、布製のかばんを持って外出しようとしたので、「どこへ
行くの」と声をかけたが、返事はなかったという。
 現場は、京阪本線守口市駅から北へ約1キロ。松下電器産業本社の西側に広が
る住宅街で、一戸建てやマンションの中に駐車場が点在している。
 大鞭さんの自宅は現場から約500メートルの所にある。近所の人の話による
と、大鞭さんは1995年の阪神大震災後、揺れを怖がった家族のため、3階建
ての一軒家から近くのマンション1階に引っ越してきたという。 

何ということだ。私は彼と親しいネット仲間の一人だった。しかし、誤解、ある
いは意図的曲解が広まる可能性があるので、きちんと話しておきたい。といって
も今は概略。詳細はいずれメールマガジン
href="http://member.nifty.ne.jp/~cybazzi/" target=cybazzi>【サイバッチ!】
に寄稿することにする。

まず、オウマーとにはおおざっぱに分けて2種類いる。西村しんじんるいやd5
656、河上イチローのように、オウムネタを本格的に扱っているディープなマ
ニアがいて、これを「元祖オウマー」と呼ぶことにしよう。もう一方には、オウ
ムネタを話す場に何となく集まってきて、そういうネタを話すことに抵抗はない
のだけれど、むしろ仲間と雑談するほうが主となっている人たちである。これは、
かつて「トシ耳」という雑談掲示板に集っていたので、「トシ耳系」と呼ばれる。
今はトシ耳掲示板は存在しない。

里有はトシ耳系の典型的な人物だった。最初は「凄い少年」と名乗っていた。彼
はオウムが云々というより、トシ耳系の人なつっこいオウマーたちが遊んでくれ
るので、その輪の中に入ってきたようだった。

彼は確かに変な奴だった。書いている文章も結構意味不明、というより、背景事
情を知らないとわけのわからない身内ネタを、あちこちの掲示板に書き込みまく
るので、意味不明な掲示板荒らしと思われていたこともあった。どうも、私の掲
示板リンクにある掲示板に片っ端から書き込んでいたようだな。

過去の書き込みを改めて見てみると、結局、自分のページと、親しい人間のペー
ジの宣伝ばかりしていた。で、彼のページも、内容はかなり乏しい(苦笑)。今、
報道を見て、彼が何とかして認めてもらいたかったのだ、というのは切実にわか
る。

その中で、私は彼となぜか親しかった。パソコンの設定がわからないといっては
メールをよこしてくる。クリスマスや正月には、グリーティング・カード発行シ
ステムを利用してメッセージを送ってきた。

なるべく、返信ください。
届いたか、心配なので。。。
あと、この先アドレス変わったら、教えてください。
仲良くして下さいネっ。ちゅぱ>ε¨)

と書いてくる彼からの最後のメールは、1月28日。バレンタインカードは来なか
った。

私は彼から「大師匠」と認識されていたようだ。実際に会ったことはなかったの
だが、彼のページのhtmlをいじってやったこともあった。彼が私の掲示板ページ
を完全にマネしていたこともあった。

彼の「師匠」がハシシという人物である。ハシシは里有と一緒に泊まったことも
あったようだし、電話でもよく話をしていた。ハシシは元出家者で、事件後、脱
会していた。そして、オウマーとしてネット上で活動していた人物である。ハシ
シはもともと宗教に入るくらいだから面倒見のいいところがあって、里有もなつ
いていたようだ。だが、そのハシシが、絶対に戻らないと彼自身思っていたオウ
ムに再入信してしまったのが去年のことである。発表はちょうど1年ほど前だっ
た。私もそれを聞いて、ほとんどあり得ないことが起こった、と思って驚いたし、
一番ショックを受けていたのは里有だったようだ。彼はその件で掲示板に「ショッ
クだ。多分自分が一番ショックに思ってる」というような内容の書き込みをして
いる(正確な文章はそのうち出す)。

里有としてみれば、話し相手がほしかっただけなのだ。宗教にも、あるいはオウ
ムグッズにも興味があったかどうか疑わしい。いや、なかったと思う。「意味不
明のわけわからんことを書き込んでも許してくれる」、という一点のみにおい
て、彼はオウマーであったのだと思う。だから、親友ハシシがオウムに入っても、
彼は相変わらずわけわからん奴のままだった。オウムにも入っていなかったはず
だ。彼はオウムグッズもほとんど持っていないだろう。ハシシにもらっていたら
別だが。

というわけで、里有とオウマーやオウムを結びつけて論じる奴が出てきたら、そ
いつは単なるアホである。さもなくば、センセーショナルなものを煽って売り上
げを伸ばしたいだけの三流イエロージャーナリストもどきである。でなければ、
知ったかぶりをしたがるエセ文化人というやつであろう。

里有の書き込みは変だったが、なぜか憎めない雰囲気があった(こう書くと問題
があるが、最近のライチュウ/ハマカダの書き込みに一脈通じるところがあると
思う)。変な内容だし、自分の掲示板の宣伝ばかり(ときには「見ろ」だけだっ
たり)なのに、なぜか「こいつ、しゃーないな」という目で見られていたように
思う。多分、彼が注目を集めたがっている――そうでなければやってられない―
―ということに、薄々みんな気づいていたからではないだろうか。

世の中には電波系のメールを送ってくる人がけっこういる。私が何かメールをの
ぞき見していると執拗に抗議してきて、あちこちの掲示板にそんなことを書き込
むバカもいた。だが、里有のメールは、変ではあったが悪くは思わなかった。い
や、必ず返信を求めてくる彼に、一種のあやうさというか、返事を出さないとこ
いつ自殺でもしかねないな、という危険な雰囲気があったのは確かだ。だから、
彼のことはいつも気になっていた。だからといってしょっちゅう構っていたわけ
ではないが。

いってみれば、手の焼ける、甘えん坊の弟みたいな感覚だったのだ。その上、大
師匠などと慕われてしまっては、義理と人情の私の意識の中ではほとんど彼を
「舎弟」扱いしていたようである。

その舎弟である彼が、大師匠にも相談なく、いきなりキレてしまった。私は彼が
やったことを正しいとは決して思わない。犠牲者の方とその身内の方々も、意味
なく殺されたことに怒りのやり場もないだろうということはよくわかる。

そして、昨今の風潮では、犯罪被害者の人権を声高に叫ばなければ、あたかも犯
罪者を肯定しているかのような論調が見られるから、彼を誹謗中傷し、バカにす
るのが「正しい」ことなのだろう、多分。すでにそうやっているオウマーもいる
らしい。

だが、里有の味方であり続けたいと思っている。それは、犠牲者の身内の方々と
敵対するということではない。繰り返すが、私は彼の犯罪を決して肯定しない。
だが、彼自身を受け入れてやりたい。里有があんな事件を起こすところまで追い
つめられていったことは、いくら彼を罵って「反省」させたところで、決して解
決されることはない。

今の社会は、やり直しを認めようとしない。一度失敗した者は容赦なく切り捨て
る。犯罪者は、司法的な懲罰(逮捕・勾留・服役)をすでに受けているというの
に、全然関係ない一般の“市民”が「何となく怖い」という理由のみで私的にリ
ンチを加えることが認められている(たとえばマスコミ報道)。犯罪者は、犯罪
のみならず、全人格が否定される。彼という人間の存在さえも。そんな冷酷無惨
な社会にあっては、彼が大師匠と慕ってくれた私くらい、彼の味方になってやら
なければ、あまりにも悲しすぎるじゃないか(まあほかにもいるだろうけれど)。

おそらく、私はこの文章を書いたことで、世間を敵に回すであろう。しかし、そ
れを私は覚悟した。私は高木志朗の兄貴である。戸籍上は知らないが、任侠の世
界の義兄弟みたいなもんだと思ってもらっていい。彼を攻撃したい奴は私を攻撃
するがいい。だが、被害者の方の身内ならいざ知らず、「犯罪者ならいくら攻撃
・批判してもかまわない」と思っている連中には、徹底的に反撃をくらわす。彼
と会いもしないでいい加減なコメントを出すような精神科医には、貴様のほうが
キチガイだ、と言ってやる。バカなことを書き飛ばすマスメディアは、その誤り
を大々的に公開してやる。

私たちに必要なのは、単に犯罪者を非難し、バカにして日頃の鬱屈をはらし、そ
して「自分はあんな奴とは違う」という自尊心を満たすことではない、断じて。
彼がどうしてあんな犯罪を犯さなければならなかったのか、彼自身の心を受け止
め、そして彼の心の中で、あんな手段を取ったことを間違っていたと思わせるだ
けの環境を整え、そして最終的にはこの社会に融和させていくことのはずだ。

だから、私はここであえて高木志朗の側に立つ。もし、今の社会がやり直しを認
める寛大な社会であったら、私はいちいちこんなことは言わない。もっとも、私
は彼をよく知るオウマーたちがここまでの宣言をしなくても、それはもっともだ
と思う。単に見守るだけでもいいと思う。ただ、手のひらを返すように彼を誹謗
し始めたり、あるいはセンセーショナルにあおり立てるとするならば、そいつは
もはや人間ではない。自称・人間汚物というのがオウマーのならわしだが、いや、
確信犯的汚物ならまだしも、単に自分だけいい子になりたいだけの話だろう。

高木志朗の兄として、私は彼を擁護し続ける。人権も何も関係ない。彼は私を慕
ってくれていた。だから、裏切れない。少なくとも、彼を見捨てるなんてできる
わけ、ないじゃないか。ただそれだけの理屈である。いや、理屈も何もない。

こういう立場をとるには、ちょっと覚悟も必要だった。だから、昨日の歌詞を引
用した。

まとまりがないが、今の気持ちはこんなところだ。もうちょっと整理して【サイ
バッチ!】に改めて記事を寄稿したい。

取材は拒否しない。ただし、超多忙(休みもない)状態なので、できればメール
にてお願いしたい。もしその取材依頼メールの内容が気に入ったら電話なり会っ
てなりして話すかもしれないが、メールでの取材を基本に考えていただければ幸
いだ。


※彼の家族、弁護士さんへの連絡先を知っている方は教えてください。


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サイバーパパラッチ的編集後記
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今回の事件は発覚直後から事実を掴んでいたがあえて記事にしなかった。当然、俺
たち蛆虫がマスコミ諸氏のように高尚な倫理基準が持っているはずがなく、そんな
もんで記事化を控えたわけではない。まあ、いってみれば、記事にしなかったのは、
蛆虫流の美意識だったのだろう。今回の事件は中途半端な書き方をするとみっとも
ないな、.....と思ってペンディングにしたところだった。
ちょうど、そこに河上イチローからメールが届いた。河上の主張と俺たちの主張は
違う。が、おもしろいのでのでそのままの形で掲載することにした。なお、河上が
記事中に書いている通り、この事件は今後も続報で掘り下げていく予定だ。

この事件はネット内の人間関係も絡んでおり、奥は深い。一瞬、URLだけを記
して、「後はご自身の目でお確かめください」といういつもの責任放棄の便所の落
書きスタイルで逃げようと思ったが、あんまりみっともないのでやめた。
【サイバッチ!】は高尚なマスコミではなく、蛆虫なプライベートメディアである。
だから、自分たちとは関係ない(と感じる)事件については、無責任に煽り立てて、
無責任におもろがる。その逆の場合であれば、その逆のように対処する。そういっ
た意味で俺たちの姿勢は一貫している。【サイバッチ!】の倫理基準は俺たちの主
観と気分だけなのである。
メールマガジン@蛆虫とはそういうものだ。いくら部数が増えたところで、しょ
せんはケツもふけない三流メディア。蛆虫が"高貴な"メディア@アカ野郎のマネを
して"良識"や"社会正義"を振り回してもみっともないだけである。
今回、ちょっと良識的な記事を掲載したからといって、【サイバッチ!】がアカ
に転向することはない。そのあたりはくれぐれも誤解のないようにしていただきた
い。今後も俺たちが気に入らないと思うキチガイやガキの人殺し&強姦魔や捏造記
事を書き飛ばす知恵遅れの新聞記者の人権は、ビシバシと蹂躙していく所存である。

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編集・発行人:毒島雷太 
編集・HP:Kamezo 
Mail Address<mailto:kamezo@tomato.ne.jp>
Copyright(C), 1998-1999 Cybazzi
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解除するには下記URLにアクセスして下さい。
http://www.emaga.com/tool/automail.cgi?code=cybazzi&mail=beyond@big.or.jp
−−−転載終了−−−

 はい、山本英司の文章に戻ります。
 ということで凄い少年の「お兄さん」とは河上イチロー氏だったわけです
が、ええと、以上に転載したサイバッチ!の記事を含めて、当メルマガの購
読者の大体の方はご存知ですよね?
 私は何度か会ったことがありまして、救援連絡センター系が主催したオウ
ムへの破防法適用反対集会に一緒に参加したりオウマーオフ会で盛り上がっ
たりしたもんでしたが、まさかオウムの現役サマナ(当時、形式的には脱会
届を出していたとしても、少なくとも元サマナ)だなんて夢にも思わなかっ
たなあ。実は同じ大学に同じ年に入学していて、麻原彰晃氏が学園祭に来た
ときに同じ会場に居ただなんてねえ。向こうはひょっとして、「山本は知っ
てて見逃してくれている」なんて思っていたのかしら。「河上イチローはオ
ウマー界のゾルゲか」なんていう声もありましたが、いやあ見事なものでし
た。って、狭い世界の話ですが。
 ちなみに河上イチロー氏のその後ですが、2000年10月23日、西村
新人類氏にオウムであると暴露されて、厳密に言うと因果関係及び時間的前
後関係には微妙なところがあるのですが、ともあれ同日、ネットから姿を消
します。詳しくは
河上イチロー極限資料集
http://www.makani.to/cult/special/kawakami.html
をご覧下さい。
 で、今どうしてるかと言うと、ご存知の方も多いでしょうが、
http://deva.aleph.to/
というサイトを運営していたりします。
 それではこの辺で。あ、メールお待ちしてます。

★お知らせ                            ★
★2002年11月12日10時15分 大阪高等裁判所1003号法廷★
★凄い少年控訴審第5回(判決)公判                ★

編集・発行:山本 英司(やまもと えいじ)
E-mail: ymmteizi@kinet-tv.ne.jp
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