メルマガ:凄い少年公判傍聴記
タイトル:凄い少年公判傍聴記07 [02/10/12]06:02Sat  2002/10/12


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凄い少年公判傍聴記07 [02/10/12]06:02Sat
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凄い少年第9回公判報告
投稿者:山本英司 [non hostIP] 投稿日時:2001年10月24日(水)20時36分  削除:

です。

1月17日、1月31日、3月5日、4月25日、6月4日、6月25日、8月20日、9月17日
に続いて、大阪地方裁判所にて、凄い少年の第9回目の公判が開かれました。
アルバイトのため、第5回目と同様、今回も中座してしまいました。
よって公判の最後に行われる次回期日の打ち合わせにはいませんでしたが、
小うるさおじちゃんさんは最後まで傍聴されたのでしょうか。
まあ、いずれ凄い少年から手紙で知らせてくれるかと思いますが。

それではまずは恒例の概要から。

日時:2001年10月22日(月曜日)13時30分〜(16時5分中座)
場所:大阪地方裁判所第14刑事部 1004号法廷
担当:上垣、岩田、田辺裁判官
内容:
◇1 滝本太郎弁護士の証人尋問
 犯行前のオウマー関係の被告人の人となりと、
捜査段階における弁護人として知り得たことなど。
◇2 被告人質問
 情状関係という趣旨の模様。
 質問途中で中座。

さて、感想ですが、まずは滝本証言についてですが、
思い違いや記憶違いはともかくとして、
別に嘘は言ってないと思うのですが、ご自身のネット活動や
オフ会を開いた目的、オウマーたちの評価など、
何かあまりに整いすぎていて、何だか嘘臭く感じられてしまうと、
当事者の1人としての率直な感想です。
まあ裁判での証言となるとそうならざるを得ないのでしょうが。
あと、凄い少年の衝撃の性遍歴(笑)。
何かとフロイトを持ち出そうとするのも何だかなあ。
仮に性的なものが事件の背景にあったとして、
それが判決なり遺族感情の慰藉なりにどう関係してくるのかしら。
それと、弁護人として接見で得た情報を証言しているのは
非常に違和感を覚えましたが、被告人が承諾しているからいいのか。

被告人質問についてですが、冒頭の以下のやりとりに象徴的なものを
感じざるを得ません。

−−−
弁護人「ひどい風邪?」
被告人「はい」

弁護人「2週間ずっと寝続けた?」
被告人(沈黙)

弁護人「2週間じゃない?」
被告人「3週間」
−−−

このとき、

「寝続けた?」→はい
「それは2週間?」→いいえ
「ではどれくらい?」→3週間

などと、1つ1つ区切って質問すればすらすらと答えられたであろうに、
「2週間ずっと寝続けた?」などと2つの事項が含まれており、
一方についてはイエスでもう一方についてはノーという質問に対して、
どう答えたらいいものかパニックをきたしてしまったというわけです。

しかしそもそもの話、弁護人は質問をしようとしたわけではなく、
質問に入る前に緊張をほぐそうとどうでもいい話をしたに過ぎません。
そういう、おそらくは人工知能や機械翻訳が最も不得手とするであろう
「どうでもいい話」を凄い少年はいちいち真剣に受け取ってしまい、
正確に答えるにはどうしたらいいかと頭を悩ませているわけです。

そういうことを配慮の上で質問がなされたらと願わずにいられません。

それでは以下、詳報。
例によって口調は必ずしも再現できておらず、
また推測で補った箇所もあることをお断りしておきます。

また、証言・発言中、個人名がいくつか登場しますが、
公人以外の個人の実名は当公判報告シリーズにおいては
原則として匿名にしておりましたが、
インターネット界において自ら実名を明らかにされている方については
そのまま報告させていただきました。

13時30分開廷のところ、13時26分に傍聴席に入る。
既にあらかたの傍聴人は入廷しており、
この日証言に立つことが17日の当掲示板への書き込みで予告されていた
滝本太郎弁護士の姿も見かける。
4月25日の第4回公判以来の再会。
ちなみにこの日の傍聴人は20人前後。
また、いつも向かって左奥の方にいた司法修習生はこの日はおらず。
検察官はいつもは中年の男性が1人であったが、
この日は若い女性が1人ついている。

13時26分、開廷に先立ち被告人入廷。
滝本証人の姿を認めて軽く会釈する。
私も軽く手を振るなどしたが目が合わず無反応。
被告人は無精ひげを生やしており、灰色の服を着ている。

13時31分、裁判官入廷。起立、礼。

被告人の拘束が解かれる。

裁判長「弁護人から証人の申請が出ていますが」

弁護人が2人いるうち、後から付いた若い方のハシグチ弁護人のみ
少なくとも私が傍聴している間は法廷で発言。

弁護人「滝本弁護士を証人申請したい」

裁判長「検察官はどうですか」

検察官「しかるべく」

ということで滝本証人、傍聴席からそのまま中を通って証言台に進む。

裁判長「職業等はカードのとおりですね」
証人「はい」

裁判長「旅費日当は放棄されるとのことですね」
証人「はい」

一同、起立を促され、証人宣誓。
宣誓後、裁判長がいまさらながら証人に注意を与える。

まず弁護側が主尋問に立つ。

弁護人「証人は横浜弁護士会に所属しておられますね」
証人「はい」

弁護人「期で言うと?」
証人「35期です」

弁護人「大和で法律事務所を開いておられますね」
証人「はい」

弁護人「証人はオウム問題に携わっておられましたね」
証人「今も引き続き携わっております」

弁護人「そのことについて説明していただけますか」
証人「坂本弁護士事件の後、被害対策弁護団に加わり、
脱会カウンセリングをやってきました」

弁護人「カウンセリングとはどういうことですか」
証人「オウムに戻らせないようにして、
完全に無くしていくことです」

弁護人「オウムに攻撃されたことはありますか」
証人「サリンとVXで攻撃されました」

弁護人「かかる事件について裁判所で証言されたことは」
証人「(検察側申請何件、弁護側申請何件、相互申請何件と具体的に
数字を挙げた後)中川智正、青山吉伸、遠藤誠一、
(しばし沈黙の後)麻原彰晃こと松本智津夫(の法廷で)」

弁護人「カウンセリングは続けておられますか」
証人「はい」

弁護人「被告人との関係は?」
証人「98年、平成10年3月頃、掲示板で」

弁護人「(被告人の)ハンドルネームは?」
証人「凄い少年」

弁護人「掲示板とは何か説明していただけますか」
証人「インターネットにある、アドレス、URLさえ明らかになれば
誰でもアクセスできるもの。
オウム関係の1つに自分も投稿、凄い少年も出て来た」

弁護人「掲示板の名前は?」
証人「トシさん掲示板、オウマーBBS、上祐ファンクラブ。
あと夜にチャットも」

弁護人「(掲示板にアクセスする証人の)目的は?」
証人「事件後、オウムに入っていく人もいた。
(オウムの)現役も(掲示板に)参加している。
垣根を下げて、オウムを阻止するため」

弁護人「どれくらいの頻度?」
証人「日によって違うが、1日3つも4つも書き込みしたりも。
あとチャットも」

弁護人「メールの交換も?」
証人「ええ。オウム側ともやりとり」

弁護人「活動の一環として?」
証人「はい」

弁護人「被告人とも(メールの交換を)?」
証人「はい」

弁護人「どれくらいの数?」
証人「両方で(?)38通。削除もしてるので百数十通では」

弁護人「(被告人以外も含めて)メールの件数?」
証人「1日20通。ほとんど返事を書いていない」

弁護人「被告人とは?」
証人「6、70のうち4分の1は私が出した」

このへん、結局証人と被告人との間には何通のやりとりがあったのか、
矛盾した証言のようにも聞こえるが、あるいは私の聞き間違いかも。

弁護人「被告人とのやりとり、他に誰がいましたか」
証人「大勢いました」

弁護人「どういう人?」
証人「ゆきさん、ハシシさん、他にも山本さん、西村さん、
オウムの現役出家者の河上イチローさん、
海野さん、d5656さん、公安調査庁のしまたんという人も」

弁護人「(その人たちと)メールでやりとりしていたと
どうして分かるのか」
証人「(掲示板で)『あとはメールで』とかで分かる」

弁護人「(インターネットでのやりとりを通じて被告人について)
どのように感じられた?」
証人「凄い少年という名前から分かるように、
若い男性で不安定なんだと。
最初は人を馬鹿にしたり罵倒したりしていた。
(それに対して)鷹揚に構える人もいた。
ゆきさんはお姉さんのように優しく接していた。
(被告人は)メールにすぐ返事を求める。
『返事を下さい。チュパッ』とか」

弁護人「最初は罵倒していた?」
証人「掲示板によっては追い出されたこともあるのでは」

弁護人「どう感じられた?」
証人「このままオウムに行かれても困る、何とか会いたいと」

弁護人「ゆきさんはお姉さんのような存在?」
証人「一般の人にもよく返事を書いていた」

弁護人「(『ゆき』というのは)ハンドルネーム?」
証人「はい」

弁護人「(被告人とやりとりの)頻度が多いのはハシシさん?」
証人「はい。95年にいったんオウムを辞める。
公認会計士の試験に受からなかった。99年に組織に戻る」

弁護人「(被告人と)お会いになったことは?」
証人「98年、平成10年8月8日、第1回滝本オフ会で」

弁護人「それは居酒屋で?」
証人「いいえ、カンダパンセの会議室を借りて。その後居酒屋へ」

弁護人「オフ会とは何か説明していただけますか」
証人「パソコンの電源をオフにして実際に会うこと」

弁護人「(オフ会を開いた)目的は?」
証人「オウムに行きそうな人を止めるため。
また、オウムの現役とも接触しようと。
参加者は匿名でいいからと。出席の確認はしない」

弁護人「凄い少年が来るか来ないかは話題になっていた?」
証人「はい」

弁護人「どれくらいの方が参加?」
証人「十数人」

弁護人「自由に話を?」
証人「ハンドルネームを名乗ってもらって後は自由に。
いかにもオウムな人といかにも公安調査庁みたいな人も」

弁護人「(被告人について)メールや掲示板での印象と
実際の印象が異なっていた?」
証人「あれっ? とみんな驚いていた。
背が高く、髪が長く、がっしりしていた」

弁護人「被告人、どんな言動?」
証人「自分からペラペラしゃべる人では全くない。
話しかけられてニコッとする」

弁護人「甲56号証の写真を示します。
被告人のパソコン、MD(MO?)から押収されたもの。
滝本オフ会の写真はありますか」
証人「(番号を指摘していく)」

弁護人「この5枚ぐらい?」
証人「はい」

弁護人「この中からは?」
証人「7、8、……(番号を指摘していく)」

弁護人「(会議室から居酒屋に移ってからも)
被告人は無口という印象は変わらなかった?」
証人「変わらない。アルコールも飲まなかったように思う」

弁護人「オウムや公安調査庁も参加していた?」
証人「あとから分かったが、ユミカさん、在家の信者」

弁護人「オウムの勧誘という逆の目的もあったのでは?」
証人「だから公安調査庁も来ていた」

弁護人「(被告人は)オウムに入りたかった?」
証人「興味は持っていたが、入りたいとまでは思っていなかったはず」

弁護人「どういうところから(オウムに興味を持ったのか)?」
証人「オウムの教義を知りたがるところがあった。
さびしがりや。オウムに入る危なさとは別に人間としての不安定さ」

弁護人「本当に入りたいわけではないというのはどういうところから?」
証人「いろんなハンドルネーム、捨てハンで……(聞き取れず)
ノストラダムスや占いに興味」

弁護人「オウム側の反応は? オウム側が積極的に勧誘してた?」
証人「してなかった」

弁護人「なぜ?」
証人「身体や精神にあまりに障害を持っている人は、
財産を持っていない限り、使えないから」

弁護人「コミュニケーションを求めて一時のつきあいがあったと?」
証人「はい」

弁護人「異性との関係は?」
証人「オフ会のあと、ユミカさんにお付き合いしたいと手紙を渡した、
と聞いたことがある」

弁護人「会っていきなりというのは(オフ会では)よくあること?」
証人「会う前にメールで色々悩みとか語り合っているので、
オフ会でいきなり会って恋人になることもよくある」

弁護人「(ユミカさんと)その後?」
証人「本件事件のあとユミカさんに会って話をした。(それによると)
8月8日のオフ会のあと電車に乗るとき手紙を渡された。
じゃあ東京にいらっしゃいとユミカさんが答えたところ、
(被告人は)交通費が無いということでユミカさんが
(被告人が住んでいる)大阪に来ることに。
現役信者だが、ユミカさんも精神的に不安定。
待ち合わせて通天閣などでデートしたが無口で、
とてもデートという雰囲気ではなかった、と」

弁護人「(デートは)初めてという感じ?」
証人「初めて。人にものを聞けない。
酒に酔った人に声掛けられそうになったら逃げちゃった、と」

弁護人「少し話が戻りますが、8月8日、カラオケに?」
証人「はい」

弁護人「カラオケに参加するのも初めて?」
証人「はい。ハシシさんにあとで(そう)聞いた。
場慣れしていない感じ。
イメージと違っていたんでその日は人気者だった」

弁護人「ゆきさんに対するやりとりは? 多かった?」
証人「はい」

弁護人「ゆきさんに対する感情は?」
証人「ゆきさんにあこがれの気持ち。お姉さんという感じ。
実際会ってみれば相当程度年上だった。
(ゆきさん宛に)用意していた手紙もユミカさんに渡してしまった
というのが私の想像」

弁護人「被告人の家族に対する評価は?」
証人「私には明らかにしなかった」

弁護人「他の者に対して明らかにしていた?」
証人「ゆきさんやハシシさんへのメールを転送してもらったり、
ハシシさんには会ったりもした。
親から虐待されたとか真宗大谷派のお坊さんだとか、一部に嘘もあった」

弁護人「虐待とは?」
証人「何も言わない。聞かないでくれとも(言われた)。
親御さんに聞いても何も無い。
心理的、主観的な虐待では」

弁護人「お母さんについては?」
証人「世話焼き、うるさい、と」

弁護人「きょうだいに関しては?」
証人「お姉さんは好き。信頼を持って会いたがっていた。
弟についてはいい感じを持っていない」

弁護人「お姉さんに会いたがっていたとか」
証人「住所を知りたがっていた。結婚して独立している。
(手紙を送ったりしたら)迷惑がかかるよ、と(教えなかった?)
お姉さんの話をすると白い歯を見せて笑う」

弁護人「それは接見後に知ったこと?」
証人「それもあるし、ゆきさんとのメールからも(分かる)」

弁護人「弟については?」
証人「それは聞かないでくれ、と」

弁護人「オフ会後、被告人の人物像は(どう変わった)?」
証人「凄い少年(というハンドルネーム)が、
凄い少年大王、凄い少年大統領などとしきりに変わった。
(被告人自身で)ホームページを開く。
自分自身を扱いあぐねているような印象。
(反応が無く?)ガクッと落ち込んでいた。
正月にメール、おめでたいのたいは死にたいのたいなんだとか
最後のメールが2000年1月5日(事件は3月14日)。
ハンドルネームがサトユウミカ(里有美香)に変わった」

弁護人「名前が変わった経緯?」
証人「(本人からは)説明は無い。名前変わりましたとのみ」

弁護人「(精神鑑定で出てきた)ハシモトミモトとかは?」
証人「全く無い。事件が起こってから初めて知った」

弁護人「大学については?」
証人「行ってる気配無い。
アルバイトもクビになりそうとか(言っていた)」

弁護人「メールへのレスポンス、返事が少ないことに不満?」
証人「当初は(被告人に)返事を書いていた。
しかしマルチメール、全く同じ内容を何人にも、
アンケート調査と称して送り付けていた。
だんだん(被告人への返事が)減ってきたよう」

弁護人「他に(被告人が)お付き合いした人は?」
証人「ユミカさんと1日デート。
関西地方のとある人、パソコン直してあげた。
あとハシシさんとか。ハシシさんの下宿に泊まったことも。
(ハシシさんは)当時オウムの組織から離れていたが
麻原さんのことが頭にあった。
初めての外泊で嬉しそうだった、とハシシ氏より聞いた。
2000年に(1999年の間違いと思われる)ハシシさん、
オウムに組織的に戻った。(被告にとっては)ショック。
自分もオウムに誘ってくれたらよかったのに、
見捨てられたという気持ちではないか」

弁護人「お金がないからとユミカさんに東京に行くのを断った
とのことだが、金銭的な状況は?」
証人「困っていた。アルバイトがクビになりそうとか。
『愛の修練室』というホームページでお金を募集していた」

弁護人「『愛の修練室』はその後?」
証人「最初はみんなのぞいていたが、やがて続かなくなった」

弁護人「異性関係は無かった?」
証人「大阪で付き合っていた人にソープランドに連れていかれた」

弁護人「それは福原? いつ?」
証人「平成10年10月。(その大阪の人が言うには)本人鬱屈している、
大人の男にするために(連れていった)、と。全く初めてだったよう。
ハシシさんとの最後の出会いは99年10月頃。
掲示板に『最近凄い少年の姿見ないけど生きてるのか』
と書き込みがあったりした。
普通すぐに『生きてる』と反応があるものだが無かった。
凄い少年どうしてるのかと不安だった」

弁護人「不安とは?」
証人「自殺です。
おめでたいのたいは死にたいとか(言っていたし)」

弁護人「ところで証人は(事件後)守口署から依頼の電話?」
証人「守口署だが通り魔殺人だと」

弁護人「***という名に心当たりは?」
証人「記憶に無かった。凄い少年とか里有美香なら分かるが
(心当たりがないので依頼を断った?)
その日の掲示板を見てあっと思い、守口署に電話。
(2000年)3月19日に接見(事件は14日)」

弁護人「守口署での被疑者の様子は?」
証人「目が据わってました。
本当に気が狂ったのかなと」

この時、被害者の未亡人の携帯電話の着メロが鳴り、審理が一時中断。

弁護人「(接見時の)様子?」
証人「何もしゃべらなかった。
父親が疎外していた、と。
しかし具体的なことは何も言ってくれない」

弁護人「年上の男性が嫌いということは?」
証人「聞いていた。
むしろ驚いたのは前日、小学校を狙ったこと」

弁護人「1回目の接見で子どものことは?」
証人「聞きもしなかった。
1時間半の接見で、事件現場も見ておきたかった」

弁護人「カチナカタ(門命半諮堂)というペンネームについて?」
証人「『門命半諮堂は自分のこと』と言うので、
『自分は神様なの?』と聞くと『そうかも』と。
『門命半諮堂はどこにいるの?』など禅問答」

弁護人「門命半諮堂がメールや掲示板で(登場したこと)は?」
証人「全く無い」

弁護人「ハシモトミモトは?」
証人「ミモトもミサキもモトミも全く無い。
最後の接見は8月2日。目を合わすことが出来ない。
現実感覚がまだ戻っていない」

弁護人「差し入れを求められたことが?」
証人「イボイボの付いた健康サンダルとかもありましたが、
姓名判断の専門書とか漢和辞典など(を求められた)。
漢和辞典と国語辞典は差し入れしたが、
姓名判断は探しもしなかった」

弁護人「それはどうして?」
証人「現実判断を取り戻させて真の反省のため」

弁護人「(被告人は)漢字の字体、字画にこだわり?」
証人「あります。
門命半諮堂について延々聞かされた」

弁護人「親御さんには?」
証人「会った。
(そのことは)本人にも言った。いやだろうけど弁護人として、と」

弁護人「虐待については?」
証人「物理的虐待が無いとは本人も言っていた。
心理的虐待、客観的には無かったんだろうと。
主観的にはあったんだろうが。
親、なぜだなぜだと問い詰めていた。
きょうだいの中で埋没していたのでは、と」

14時29分、警備員交替。

弁護人「埋没とは?」
証人「1人でご飯食べていた。
一人暮らしで、大学にも相談したが(聞き取れず)」

14時30分、速記者交替。

弁護人「(速記者に)弁護人のハシグチですけど。
両親を通じて差し入れは?」
証人「親宛の手紙を預かった。
中空の下敷きにはさんでいた予備校時代のチューターの女性の写真をと」

弁護人「何の意味?」
証人「何も言わなかったが一番大事なものと。
予備校のチューターと一緒に5、6人、本人も(写っている写真)」

弁護人「ところで最終的に弁護人を解任されたが、
先生、いや失礼、証人は辞任? それとも解任?」
証人「最終的には解任では。遠いところ大変でしょうと。
あと、姓名判断の本、いつまでも差し入れてくれないと。
あと、親やチューターに接触するのが(嫌だったのでは)。
現実感覚を取り戻してもらおうとカウンセリングのつもりだったが、
しかしとうとう切られてしまった」

弁護人「費用は?」
証人「(オウマーから)メールで申し出があり、口座番号を書いたら、
全部で70万円ほど集まった。来るたびに3万円ずつ差し入れした」

弁護人「(カンパの)趣旨は?」
証人「凄い少年がとんでもないことをしたんだということを
早く自覚してもらって心を開いてもらいたいと。
もともとオウムの事件に興味があったことからも、
あのときああすれば止められたんじゃなかったかという思いから」

弁護人「ナカセコさん(被害者遺族の代理人弁護士?)に連絡は?」
証人「取った。手紙を書いて送った。70万円のお金使って下さいと」

弁護人「手紙の写しを見ると、経緯について詳しく書いてあるが」
証人「6、7枚ほど。いきなりでは何なので説明」

弁護人「ナカセコ先生からは?」
証人「今受け取ることは出来ない、預かることも出来ないと、」

弁護人「言いたいことは?」
証人「不安定な人、ほんとに多いんです。
もっとでしゃばって大阪に来たとき会えばよかった」

弁護人「接見の秘密性を解除すると被告人に面会を?」
証人「はい」

弁護人「弁護人のハシグチも同席一般面会で?」
証人「はい。精神鑑定書じっくり見せてもらった」

弁護人「証人が弁護人として接見中も精神鑑定が行われた。
鑑定に意見?」
証人「見てまず驚いたのは、一番肝心なこといくつか抜けている。
親との面会1回だけ。お姉さん、ゆきさん、ハシシさんに連絡取っていない。
性の問題に触れていない。もともとフロイトによると……。
そこを聞いていないのがおかしい」

弁護人「(性の問題については鑑定書においても)
チューター、ユミカさん、ゆきさんについて触れているが?」
証人「ある程度はあるが……。
私は『マスターベーションするの?』と率直に聞く。
気が付くと部屋の中で裸で寝ていたのはなぜとか福原のこととか。
オウムは性的欲望をクンダリニーで昇華する。
女性は生理が止まり、男性は夢精が止まる。
そこがオウムに興味を持った理由ではないか。
そこを鑑定人は全く聞いていない」

弁護人「被告人と久しぶりに面会して?」
証人「落ち着いているのかなと」

弁護人「何を期待します?」
証人「人1人殺した。聞けば聞くほど素敵なお父さんですよね。
私も1人子どもを交通事故で亡くしたんですが、
高度の自閉症だったんですが、大きなショック。
姓名判断に逃げないで、包み隠さず何でも話してほしい。
そうでないと被害者も浮かばれない。
他には裁判所には、本人、言語能力衰えている。理解力も。
本人に分かりやすい判決をお願いします」

弁護人「それでは終わります」

14時45分、引き続き検察側による反対尋問。

検察官「どういう理由でオウムに興味?」
証人「色々(? 聞き取れず)」

検察官「カルト教団に入ってしまう人に共通点?」
証人「不安定な点」

検察官「彼の場合、インターネットで人を罵倒するのが不安定と?」
証人「いえ、罵倒する一方で甘えたりするところが(不安定)。
オウマーと違ってオウムを笑い飛ばすことが出来ない。
真面目に受け取ってしまう」

検察官「被告人自身が宗教を作りたいと?」
証人「(そういうことは)無かった。ただあとで見直してみると、
『私自身が神様になりたい』と掲示板に(投稿していた)。
自分が大統領で法務大臣滝本とか、自分中心にものを考える。
凄い少年というハンドルネームが危ない人」

検察官「姓名判断の本というのは特定の本?」
証人「はい。特定の。第何版とか」

検察官「事件について反省をうながしたりとかは?」
証人「その前に現実感取り戻させる必要」

検察官「現実感が無いとは?」
証人「人の話を聞いてない。悪意を持って聞いてないのではなく、
人の話を聞けない」

検察官「被害者に対しては?」
証人「申し訳ないとは言っていたが、本心ではない。
(被告人は)そのときのことを覚えていない。
申し訳ないと言って涙も出さない。とんでもない。
それを取り戻すにはまず現実感、と」

14時53分、反対尋問終了。

引き続き、傍聴席より向かって左側の裁判官より。
裁判長以外の裁判官が発言するのは珍しい。

裁判官「子どもを狙ったことについて疑問点は解消された?」
証人「解消されない。
行っても出来ないのではと。
露悪趣味がある。自分は大物なんだと見せようとする」

続いて裁判長より。

裁判長「この件で最初に弁護人?」
証人「はい」

裁判長「何で刺したか(被告人からの話は)?」
証人「歩いている男の人を殺した、と。
直接はなぜ、なぜと聞いていない。
答えられる状態に無いと思っていたので。
それよりも生活状況をと。
(動機については)『殺したかった』とのみ」

裁判長「『なぜ殺したかった?』とは?」
証人「(尋ねてみたところ)お父さんの話が出てきた」

裁判長「殺すということが(まず)あって、
それなら自分の親に似た人を殺すという(順序な)のでは?」
証人「誰でもいいからまず殺すというのはなかったと思う。
子どもの件について、『本気だったかどうか分からない』と」

裁判長「なぜ子どもを先に狙ったのか、人を殺すのが先だったのでは?」
証人「人を殺すのが先だったのでは。
弱い相手ということで子どもだったのでは。
てるくはのる事件の影響もあった」

裁判長「何のために殺すのかという話は?」
証人「門命半諮堂を広めたい、自分は神様だし、と」

裁判長「広めたい手段として子どもを殺すというのでは?」
証人「……そこはあんまり煮詰めて聞かなかった」

裁判長「姓名判断の本の名前?」
証人「覚えてない」

裁判長「特定の本?」
証人「マニアックな、まず聞いたことのない本」

裁判長「字画も関係する?」
証人「字画も関係するようです」

裁判長「性との関係でこの鑑定書は不十分と?」
証人「性衝動ですよね。神戸の事件も。
若い男性の犯罪の場合、性が無ければ話が始まらない。
フロイトもそう言っている。
これを分析しなければ」

裁判長「一般論として?」
証人「一般論としてもそうだし、その前の具体的なこともある」

裁判長「具体的なこと?」
証人「その可能性があるかどうかを調べる必要」

裁判長「仮説として先生のお考えは?」
証人「仮説というほどのものは無い」

裁判長「一般論以上のものは?」
証人「女性と話も出来ず、自分の性を扱いかねていた。
性的嗜好をどう発散しようとしたのか。
殺人に至るエネルギー、若い男性の場合……。
一般論と言えばそうかも。
精神鑑定で臨床心理士の女性に伝えたいことがあるとあったのは、
(単にその女性に)会いたかったのではないか」

裁判長「犯行の動機について?」
証人「お金のこと、家族のこと、掲示板で追いつめられていたこと……。
自暴自棄になった。他殺だけど本質は自殺。
自分が神様になってしまえば何をやってもよい、と」

裁判長「自暴自棄というのは?」
証人「掲示板での書き込みから判断」

裁判長「現実感を取り戻しつつあるというのは本当?」
証人「先週、30分でしたから……。
単に久しぶりに会ったからか?
拘置所にいて、重い処罰が予想されている」

裁判長「裁判に出て重い犯罪を犯したことを分かったということと
現実感を取り戻したこととは違うのでは?」
証人「本当はカウンセラーが接触した方がいい」

裁判長「言語能力が劣っているとは?」
証人「普通の人は10言って9分かるうち、
(被告人は)10言っていくつ分かっているのかなと。
じれてしまうけれども返事が来るのを待って、と(言いたい)」

15時10分、証人尋問終了。

証人はそのまま傍聴席に戻る。

「起立」との声。

休憩に入る。

被告人、再び拘束され、奥に。

トイレに行くとおそらく一般人らしい傍聴人、
「弁護側証人として弱かったんじゃないの」
などと会話をしている。

滝本弁護士と二言三言会話。

15時19分、被告人が再び入廷。
今度は私とはっきり目が合い、会釈。笑みが浮かんでいる。

15時22分、裁判官が再び入廷。起立、礼。

被告人の拘束が再び解かれる。

裁判長(被告人に)「前に出て。そこに座って」

被告人、証言台の前に座る。

弁護人が質問に立つ。

弁護人「弁護人のハシグチです。
滝本証人もあなたの人となりについて話をしていただきましたが、
あなたからも自分の人となりについて話をしてもらいます。
自分の言葉で語って下さい」
被告人「はい」

弁護人「ひどい風邪?」
被告人「はい」

弁護人「2週間ずっと寝続けた?」
被告人(沈黙)

弁護人「2週間じゃない?」
被告人「3週間」

弁護人「裁判所への手紙まだ完成していない?」
被告人「はい」

弁護人「1年浪人なさって大学に?」
被告人「はい」

弁護人「中学であなたにとって友達は?」
被告人(沈黙)

弁護人「単数? 複数? いない?」
被告人「2、3人」

弁護人「*******君は友人の1人?」
被告人「はい」

弁護人「どんなことをして遊んだ?」
被告人(沈黙の後)「テレビゲームとか」

弁護人「男性?」
被告人「はい」

弁護人「大学に浪人して予備校に通いましたよね」
被告人「はい」

弁護人「そのとき友人は?」
被告人(沈黙の後)「ありませんでした」

弁護人「大学に入りましたよね。動機は? 大工大ですよね」
被告人(沈黙の後)「家から遠いところ」

弁護人「家から離れたかった?」
被告人「はい」

弁護人「お姉さんまだ独立してないよね」
被告人「はい」

弁護人「(両親と姉と弟とで)当時家にはあなたも入れると5人?」
被告人「祖父母がいるから7人」

弁護人「何で家から出たかったの?」
被告人(沈黙)

弁護人「何でかな?」
被告人(沈黙の後)「あまり居場所が無かった」

弁護人「あなたのお父さんに対する気持ち?」
被告人(沈黙)

弁護人「居場所が無いことの1つの原因?」
被告人「はい」

弁護人「お父さんに身体的な虐待を受けたことは?」
被告人「無いです」

弁護人「心理的に虐待?」
被告人「はい」

弁護人「それはどういうこと?」
被告人(沈黙)

弁護人「不完全でいいから自分の言葉で言ってごらん」
被告人(沈黙)

弁護人「あまり言いたくないですか?
それとも言葉が見つかりませんか?」
被告人(沈黙の後)「虐待……」

弁護人「うん? 虐待?」
被告人(沈黙)

弁護人「心理的な虐待と?」
被告人(即座に)「はい」

弁護人「いつも言い負かされていたこととか?」
被告人(即座に)「そう」

弁護人「他のきょうだいに対する反応と違う?」
被告人(沈黙)

弁護人「同じ? 違う? 意識してない?」
被告人(沈黙の後)「(聞き取れず)」

弁護人「低く扱われるように思っていたというのは?」
被告人(沈黙)

弁護人「ちょっと質問の趣旨難しい?」
被告人(沈黙)

弁護人「あなた、今日は自分からお話しようと?」
被告人「そうです」

弁護人「ところでお母さんに対してはどういう気持ち?」
被告人「口うるさい」

弁護人「お姉さんに対しては? 優しかった?」
被告人(沈黙の後)「はい」

弁護人「一番打ち解けるのはお姉さん?」
被告人「はい」

弁護人「弟さんとは打ち解けない?」
被告人(沈黙)

弁護人「そういう状態が高校出るまで続いてた?」
被告人「はい」

弁護人「大工大に入られて初めは大学に通っていた?」
被告人「はい」

弁護人「半年後には行かなくなった?」
被告人「はい」

弁護人「住んでいたところはどうやって選んだ?」
被告人「(聞き取れず。母と?)」

弁護人「何で(大学に)行かなくなった?」
被告人(沈黙)

弁護人「嫌気がさしたから?」
被告人「嫌気がさしたわけではない」

弁護人「大学に入って半年で親しい友達は?」
被告人「ない」

弁護人「サークルは?」
被告人「いいえ」

弁護人「サークルに入ろうとは思わなかった?」
被告人「はい」

弁護人「タチバナ荘の自室にこもりきり?」
被告人「はい」

弁護人「友達が訪ねてきたりは?」
被告人「いつ頃ですか」

弁護人「(入学後)半年頃。両親が来られてますよね」
被告人「はい」

弁護人「それ以外は?」
被告人「同級生が1人」

弁護人「男性?」
被告人「はい」

弁護人「どう過ごしていた?」
被告人(沈黙)

弁護人「じゃあこう聞きましょう。
平成9年に1年間休学してますよね、休学してたのはなぜ?」
被告人(沈黙)

弁護人「こう聞きますね、それより前と後で変わるキーポイントは?」
被告人「あります」

弁護人「ある、どういうところでありますか?」
被告人(沈黙の後)「休学する前はゲームばかりしてても、
一応大学には行かないといけないと(思っていた)」

弁護人「休学してからは?」
被告人「そういうストレスが無くなった」

弁護人「どういうストレス?」
被告人「同級生とか」

弁護人「同級生が?」
被告人「どう思っているかとか」

弁護人「生活のサイクルは?」
被告人「あまり……(聞き取れず)」

15時42分、速記者交替。

弁護人「弁護人のハシグチですけど。
休学していた5月に神戸で酒鬼薔薇の事件起きたの知ってますか?」
被告人(沈黙)

弁護人「その情報をインターネットで求めようとされたことは?」
被告人(沈黙)

弁護人「あまり無い?」
被告人(沈黙)

ここで裁判長が介入。
以下、随時介入。

裁判長「酒鬼薔薇聖斗の事件どうやって知りました?」
被告人「テレビ壊れてたので。
どうやって知ったか知りません」

裁判長「新聞は?」
被告人「見ません」

裁判長「学校は行ってない?」
被告人「朝起きて……(聞き取れず)」

裁判長「可能性としてテレビ以外あるの?」
被告人「ないです」

弁護人に戻る。

弁護人「神戸の事件についてどんな印象を持ちました?」
被告人(沈黙)

弁護人「特に感想は無い?」
被告人(沈黙)

弁護人「僕の聞いてる質問の意味は分かりますよね?」
被告人「はい。(沈黙の後)事件のだいぶあとに知ったんで……」

弁護人「リアルタイムでないと。だから?」
被告人(沈黙の後)「あまり(聞き取れず)」

弁護人「あなた休学してから大学のパソコンいじったり、
掲示板にアクセスしたり?」
被告人「はい」

弁護人「パソコンの購入資金はおばあちゃん?」
被告人「はい」

弁護人「いつ?」
被告人「休学した年の10月か11月」

弁護人「休学中は大学の情報管理課へ行っていじっていた?」
被告人「はい」

弁護人「掲示板に書き込みしたことは?」
被告人(沈黙の後)「ありますけど……ワードの使い方分からなかった
のでその練習を……」

弁護人「掲示板への書き込みは平成10年3、4月頃?」
被告人「だいたいそうです」

弁護人「凄い少年というハンドルネームはなぜ?」
被告人「あまりよく覚えてません」

弁護人「ゆえんについて?」
被告人「よく覚えてません」

弁護人「書き込みしたのは事実ですよね、メールの交換も。
滝本証人にもあったようにハシシさん、ゆきさん」
被告人「はい」

弁護人「誰が一番やりとりしてた?」
被告人(沈黙の後)「ゆきさん」

弁護人「それはわりと丁寧に返事?」
被告人「はい」

弁護人「レスポンス、反応がよかったんですか?」
被告人(沈黙の後)「はい」

弁護人「掲示板はオウマーとか裏BBS(裏オウマーBBSのことか)とか、
それ以外は?」
被告人(沈黙)

弁護人「証人が気が付かないところでは?
オウマー関係の掲示板? オウム関係の掲示板?」
被告人「その前に……あぐりさん」

弁護人「それはどんな関係の? オウム関係のものではないの?」
被告人(聞き取れず)

弁護人「オウムに関して入信したいとかそういう気持ちは?」
被告人「少しはあった」

弁護人「少しはあった? 結局あなたは入信してませんよね。
勧誘された事実は? それはないですか?」
被告人(沈黙)

裁判長「勧誘されたことはあるんですか無いんですか。
全く無いの」
被告人「いえ」

裁判長「何回くらい?」
被告人「勧誘ってゆうか、こちらの生活は楽しいよと」

弁護人「それは誰を通じて?」
被告人(沈黙)

弁護人「ハシシさん?」
被告人「1回」

弁護人「ユミカさんは?」
被告人「無かった」

弁護人「ハシシさんからどういう勧誘?」
被告人「勧誘……」

弁護人「失礼、勧誘ではなかったと。
東京拘置所の周りをめぐったりしたと(聞いたけど)。
あなた自身入信しなかったのはなぜですか?」
被告人(沈黙)

弁護人「あまり興味が持てなかった? 最終的に」
被告人(沈黙の後)「現実的問題がたくさんありました」

弁護人「どういう問題?」
被告人「授業」

弁護人「あなた復学後は結構授業出てたんですか?」
被告人「はい」

弁護人「授業以外では?」
被告人「生活費」

弁護人「生活費無かった?」
被告人「はい」

弁護人「お父さんから生活費いくら(送金)?」
被告人「だいたい10万」

弁護人「タチバナ荘(の家賃)は?」
被告人「だいたい3万」

弁護人「いつぐらいから送ってくれなくなりました?」
被告人(沈黙)

弁護人「休学中は送ってくれてた?」
被告人「はい」

弁護人「復学してからは? 送ってくれてた?
被告人「はい」

弁護人「送ってくれなくなったのは?」
被告人「平成11年1月の頃から」

弁護人「それ以前、自由に使えるのは7万、
めちゃめちゃ使えるわけでも(聞き取れず)」
被告人「それもありますけど」

弁護人「それもありますけどとは?」
被告人「父が送金に積極的な態度でなかった」

弁護人「積極的でなかったとは?」
被告人(沈黙)

裁判長「お父さんが下宿に来て、それで送ってくれなくなった
わけでしょ?」
被告人「それもあると思うんですけど(聞き取れず)」

裁判長「あんまり出してくれなかった?」
被告人「はい。1、2回分、飛んだことがある」

裁判長「お父さんは何て言った?」

といったやりとりの中、16時5分、中座。

以上です。
今日は1日傍聴ノートの入力でつぶれてしまった。
背中が痛い。
読み返す気力が無くなったので誤字脱字があればご容赦を。

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☆於MailuX編集後記☆

知り合いの方が登録してくださったとのことで、この号から2部以上発行さ
れることになりそうです。

今回の傍聴記の元となった投稿に対して「小うるさおじちゃん」のハンドル
ネームで滝本弁護士より訂正・補足の投稿が「裏オウマーBBS」になされ
ておりましたので、その部分のみここに引用します。

−−−引用開始−−−
一部についてのみ
投稿者:小うるさおじちゃん [non hostIP] 投稿日時:2001年10月25日(木)03時56分  削除:

山本さん、早速にありがとうございます。報告すべきものなので、ありがとうございます。

ニュアンスは別として、一部の明確な所だけ。

>来るたびに3万円ずつ差し入れした」
は来るたび、金3万円を交通費として受領。

>弁護人「ナカセコさん(被害者遺族の代理人弁護士?)に連絡は?」
>証人「取った。手紙を書いて送った。70万円のお金使って下さいと
は残っていた50万円ほどをお受け取れ下さい」

あたりです。
−−−引用終了−−−

★告 知                             ★
★2002年11月12日10時15分 大阪高等裁判所1003号法廷★
★凄い少年控訴審第5回(判決)公判                ★
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