メルマガ:凄い少年公判傍聴記
タイトル:凄い少年公判傍聴記01[02/10/10]04:03Thu  2002/10/10


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凄い少年公判傍聴記01[02/10/10]04:03Thu
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凄い少年第1回公判報告
投稿者:山本英司 [non hostIP] 投稿日時:2001年1月17日(水)14時59分  削除:

新年初めての投稿がこんなんだったりしますが、
年が明けてからネットに向かう時間がなかなか取れなかった次第です。

本日午前、大阪地方裁判所まで凄い少年の第1回公判を傍聴しに行ってきました。
オウムとは直接関係無いのですが、裏ということで、以下、報告。

法廷の廊下にあったホワイトボードによると、

大阪地方裁判所第14刑事部 合
上垣、山田、田辺裁判官

とのこと。東京地裁では検察官や書記官も含めてフルネームで掲示されていたのだが。

10時からと聞いていたところ、寝坊してしまったため、10時5分頃、大阪地方裁判所に到着。
受付で「傍聴したいんですが」と尋ねると、公判の一覧表を見せられる。
ところが東京地裁と異なり罪名は記されているものの被告人の名前が記されていない。
人権への配慮だろうか。そこで被告人の名を告げると、「○○さんですか」と、
手元に隠し持っていた別の一覧表で調べてもらえる。10階の1008号法廷とのこと。
エレベーターで10階に向かい、10時10分頃入廷。手荷物検査等は無し。
法廷内は50ほどの傍聴席がほぼ満席であったが1、2あった空席に着席。

法廷は検察が何かを読み上げているところ。その時は起訴状だろうと思ったが、
その後罪状認否が無かったので、起訴状朗読と罪状認否が済んだ後の
冒頭陳述であったのかも知れない。
まさに犯行状況を描写しているところ。それに引き続き犯行後犯行声明を撒こうとした
などといった描写に移るが、気分を落ち着かせようとしてほとんど記憶に残っていない。

向かって正面に裁判官(人数失念)、その前に書記官?1人がパソコンを前に座っている。
右手に年配の弁護人が1人、左手に検察(人数失念)。そして証言台の後方、
傍聴席との仕切りにほとんどひっついて、係官に両脇をはさまれて、凄い少年が座っている。
傍聴席に背を向けているので表情はうかがえない。服飾についての知識が無いので
うまく説明できないが、最近話題のフリースとやらに似た防寒着を着用。
まあ普段着といった感じ。色は灰色だったかな? 自信が無い。

廷内を把握しようとしているうちにあっという間に冒頭陳述?が終わる。
弁護人の質問に答えて、証拠だか求釈明への回答だかは追って、などと検察が発言。
裁判官(おそらく裁判長)が、追起訴はいつになるかと検察に尋ねる。
「2月いっぱいには」と私の耳には聞こえたが、「1月」の聞き間違いの可能性が高い。
そうしたことも踏まえた上で、次回日程の打ち合わせになる。
弁護人が、もう一人弁護人が付くので相弁護人と相談して、などと言う。
それではということで、1月31日の11時ということになる(10時の聞き間違いかも知れない)。
そして10時15分頃、閉廷が告げられる。
ぞろぞろと傍聴人が退廷していくなか、私は留まって凄い少年が振り返ってくれないものかと
期待していたが、傍聴人が退廷している途中なのに被告人に手錠・腰縄が付けられて退廷。
東京地裁とは異なるルーズなやり方に少々驚く。

法廷の廊下で弁護人を取り囲んでのマスコミによる取材が始まる。
ここで改めて、現時点での起訴罪状が殺人と銃刀法違反であることが確認される。
予定されている追起訴の内容について、犯行前日に小学校の付近をうろついて、
小学生を襲おうとしていたとして殺人予備であることが明らかにされる。
やりとりより、被告人か弁護人かあるいはその両方が、罪状認否を留保している
らしいことがうかがわれる。ただし「被告人は事実関係は認めている」とのこと。
私は聞き逃していたが、犯行の動機が起訴状の通りであるかどうか疑問であるとのこと。
心神耗弱を主張して精神鑑定を求める方針であることが明らかにされる。
また、記者に問われて国選弁護人であることが改めて確認される。

被害者の遺族への賠償はと問われて、「お父さんが申し出たが、受け取りを拒否された」
と答えたところ、廊下の一角から急に騒々しい声が上がる。遺族のようであった。
「そんなことは一切無い。電話一本掛かってこない。謝罪は一言も無い」とのこと。
「いや私は聞いたことを話しているだけで」と弁護人が応じると、
「事実も確認しないでどうしてそんなこと言うんですか」などと言い合いになる。
この過程で、「今日は人定だけだった」といった発言を耳にする。
またマスコミに対しても「絶対書かんといて」と言う。
それから何か弁護人が口を開こうとすると、遺族の未亡人と思われる女性が
弁護人の口元に手を近づけて、「もう何も言わんといて」と言い、
それで弁護人の記者会見?も何となくお開きになってしまう。
裁判所の係官が「先生、裏口からどうぞ」と奥の方へ案内していく。

その後廊下では先程の女性が「マスコミは事実を確認しないで垂れ流す」
「これでマスコミや裁判がどういったものか初めて分かった」などと
発言した後、支持者?に対して「本日はお集まりいただきありがとうございました」と
頭を下げて散会となる。

以上、報告でした。

−−−
山本英司(京都大学大学院経済学研究科研修員)
E-mail: eyamamo2@ip.media.kyoto-u.ac.jp

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☆於MailuX編集後記☆

唐突ながら、メルマガを発行することになりました。
慣れないもので、不体裁なところがあろうかと思われますがご容赦下さい。
なお、1行字数を含めて発表当初のままで再現しております。
末尾のシグネチャもそのまま再現しておりますが、現在の私の肩書とは違い
ますし、メールアドレスも今は無効になっておりますのでご注意を。

そもそも「凄い少年」って誰?と言われると説明に困ってしまうのですが、
まあ分かる人には分かる、と言うか、凄い少年の「その後」が気になるとい
う方を対象に、地理的及び時間的都合から(全部ではありませんが)裁判の
傍聴に行くことのできた私が、その情報を共有していただこうということで
これまで傍聴記を公開してきた次第です。
当初は「裏オウマーBBS」なる掲示板に投稿させていただいておりました
が、同掲示板は、投稿数が少ないということもあり、一審判決までは存続さ
せていただきましたが、一審判決後ほどなくして消滅してしまいました。
発表の場を与えていただいたことに対し、同掲示板の管理人であったd56
56さんにこの場を借りて改めてお礼を申し上げます。
「凄い少年公判報告」のデータがネット上から消滅してしまったことについ
て、それはそれでいいかなと当時は思っておりましたが、こうしてメルマガ
を発行するにあたり、全てのデータをアクセス可能な状態にしておこうと思
った次第です。

今回の内容への注記ですが、法廷の場所は1008号法廷ではなく1004号法廷で
した。訂正いたします。当時の報道等から判断すると、私が聞いたのはやは
り冒頭陳述のようです。起訴状朗読と罪状認否は既に済んでおり、罪状認否
の際に凄い少年が起訴事実を認め、弁護人が認否を留保するとともに精神鑑
定を求める意向を示し、併せて求釈明を行ったということのようです。追起
訴は殺人予備についてで、その後2月9日に行われました。次回公判は1月
31日の11時からでした。
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