メルマガ:近現代史を考える
タイトル:近現代史を考える(37)  2003/12/17


37.「マルコポーロ」廃刊事件
   (その17)



その変化とは、ドイツにおける言論
規制の強化でした。即ち、ドイツに
おいては、それ以前から、「ホロコ
ースト」に疑問を投じる様な言論が、
法的に規制される状況が有ったので
すが、そうした言論規制が、強化さ
れる動きが、1994年頃から目立
つ様に成ったのです。ドイツばかり
ではありません。ドイツ以外のヨー
ロッパ諸国でも、こうした言論規制
の立法化が行なはれる動きが、この
時期に見られ、「ホロコースト」に
関する自由な言論が、世界的に規制
される動きが、この時期に進んだの
です。


そうした動きは、日本の新聞などで
知る事が出来ましたが、当時の報道
を見ると、それが「ネオナチ」に対
する規制であるかの様な報道が一般
的でした。即ち、日本のマスコミは、
それを良い事の様に伝えて居ると、
私には感じられたのです。この事に
私は、危機感を感じずに居られませ
んでした。何故なら、言ふまでも無
い事ですが、ガス室があろうと無か
ろうと、それを論じる事が法律で禁
止される社会など、民主主義社会で
はないからです。それなのに、そう
した動きがドイツやEU諸国に広が
り始めた事に私は民主主義の危機を
感じましたし、何より、日本のマス
コミが、そうした動きを批判しない
事に、左翼リベラル派であった私は、
危機感を抱いたのでした。


            (続く)











平成十五年十二月十七日(水)

















            西岡昌紀

(内科医・元厚生省医務官・「アウ
 シュウィッツ『ガス室』の真実」
 日新報道・著者)

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