メルマガ:近現代史を考える
タイトル:近現代史を考える(20)  2003/01/29


20.ソ連に運命を変えられた
   アメリカ




毎日新聞のこの記事が語る事は、
日本を真珠湾攻撃に追い込んだ
「ハル・ノート」は、ソ連の諜
報活動の産物だった、と言って、
間違いではない、と言う事です。
(違うでしょうか?)


つまり、日米双方に何百万人と
言う犠牲者を出し、人類を核時
代に導いたあの戦争の切っ掛け
は、ソ連の諜報活動だったと言
う事ですが、当時この事を知っ
て居たのは、極く一握りの人間
たちだけでした。即ち、ここが
重要な事ですが、当時アメリカ
人の圧倒的大部分は、自分の国
の政府が、「ハル・ノート」と
言う外交文書を日本政府に突き
つけた事自体を全く知らなかっ
たのです。ましてや、その文書
が、ソ連諜報部の意向を反映し
て書かれた物だった事を知るア
メリカ人など、当時皆無だった
訳ですから、当時のアメリカ国
民は、自国の運命をソ連諜報部
によって動かされ、しかも、そ
の事に全く気が付かなかった事
に成る訳です。



悲劇としか言い様が有りません
が、ここまでお話した事は、真
珠湾攻撃を巡る歴史の闇のほん
の一端でしかありません。



この真珠湾攻撃の背景について
は、まだまだお話ししたい事が
沢山有りますが、ここで一旦、
話題を変える事をお許し頂きた
いと思います。




  *  *  *  *




さて、明日は、1月30日です
が、皆さんは、この日が何の日
であるか、御記憶でしょうか?




明日は、「マルコポーロ」廃刊
事件から8年目の日に当たる日
です。この日に当って、あの事
件であった私は、当時全く報道
されなかった事件の裏側などを、
これから数回に渡ってお話した
いと思います。
(例えば、厚生省が、この事件
の際、どんな事をしたか、等。)




明日(1月30日)が、その日
なので、一旦、話題を「マルコ
ポーロ」廃刊事件に移し、真珠
湾攻撃については、後日、再び
お話したいと思いますので、ど
うかそれをお許し頂きたいと思
います。







平成十五年一月二十九日(水)














        西岡昌紀

(内科医・元厚生省医務官)

ファックス(03)3431−9564

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