メルマガ:近現代史を考える
タイトル:近現代史を考える(14)  2002/12/14


14.第二次世界大戦における
   ソ連の役割





日本では、殆ど知られて居ませ
んが、近年、欧米では、第二次
世界大戦勃発におけるソ連の役
割について、或る、驚くべき議
論が持ちあがっています。


それは、真珠湾攻撃と同じく、
第二次世界大戦における大きな
節目の一つである独ソ開戦につ
いての議論なのですが、皆さん
は、ドイツは、何故、突然、ソ
連に侵攻したかと考えた事がお
有りでしょうか?


試しに、図書館に行って、第二
次世界大戦に関する本をお読み
になってみて下さい。或いは、
本屋さんに行って、第二次世界
大戦に関する本を立ち読みして
みて下さい。そして、第二次世
界大戦の大きな節目である、独
ソ開戦が何故起こったか?言い
代えるなら、ヒトラーは、何故
突然ソ連に侵入したのか?と言
う問いに対する答えをお探しに
なってみて下さい。


どの本を読んでも、はっきりし
た説明は書かれていない筈です。
書いてあるとすれば、歴史家の
想像だけだと思いますが、そう
した想像による記述はともかく、
ヒトラーが、突然、ソ連に侵入
した理由を、資料的根拠に基い
て説明した本を皆さんは、何処
で探しても、見つけられないと
思います。即ち、ヒトラーが、
1941年6月22日、突然、
ソ連に侵攻した動機を、文書等
の根拠を示して説明した歴史家
は、これまで、居なかったと言
って間違いでは無いのです。


この謎について、近年、ロシア
やアメリカから、驚くべき説を
述べる歴史研究者が現われて居
ます。それは、ヒトラーがソ連
に侵攻する直前、スターリンが、
ドイツと西欧に侵攻する計画を
立てて居て、ヒトラーは、それ
を察知した為、開戦は不可避と
考え、逆に、先手を打ってソ連
に奇襲攻撃を加えた、と言う説
なのです。つまり、スターリン
の方が、ドイツと西欧を一挙に
支配下に置こうとし、電撃作戦
を準備して居たと言うのです。
そして、ヒトラーは、それを察
知し、先にやらなければやられ
ると言う判断から、先手を打っ
たのだ、と言う議論が、旧ソ連
の文書などを根拠に議論され始
めているのですが、「週刊金曜
日」はもちろんの事(笑)、産
経新聞も「正論」も「諸君!」
も、文芸春秋も、この事を全く
皆さんに伝えないのです。
(何故なのでしょうか?)




これには、新たに発見された新
資料も有り、極めて興味深い、
重要な問題ですが、詳しくは、
後日お話する事とします。



今、私が、お話しているのは、
真珠湾攻撃についてですが、先
ほどもお話した通り、今日、私
達は、日米両国があの悲劇的な
戦争に突入した真珠湾攻撃の陰
に、アメリカ国内に潜入して居
たソ連工作員の工作が有った事
を知っています。つまり、日本
とアメリカが、戦争に突入した
直接の切っ掛けを作ったのは、
ソ連であったと言って間違い無
いのですが、先ほどの独ソ開戦
の原因と言い、真珠湾攻撃にお
けるソ連工作員の工作と言い、
第二次世界大戦勃発におけるソ
連の役割は、私達が、学校の授
業で教わる事をはるかに越えた、
極めて大きな物だったのです。


はっきり言うなら、あの大戦を
起こしたのは、日本でもドイツ
でもなく、スターリンのソ連と
それを支持したルーズヴェルト
政権だったと言えると私は思う
のですが、一体、ルーズヴェル
ト政権とは、何だったのでしょ
うか?・・・


          (続く)






2002年12月14日(土)











         西岡昌紀
(日新報道「アウシュウィッツ『ガス室』
 の真実」著者)

http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=roosevelt






追伸:真珠湾攻撃の切っ掛けと成った
   「ハル・ノート」の作成において、
   ソ連工作員ホワイトが演じた役割
   に関心の有る方は、最寄りの図書
   館で毎日新聞の縮刷版を探して、
   1995年(平成七年)11月21
   日(火)朝刊の一面を御覧下さい。
   驚かれる筈です。

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