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タイトル:非公式情報 第204号  2006/05/05


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イランの核開発とブッシュ政権

By StrangeLove

イランの核開発をアメリカ政府が問題視しているのは奇妙な話である。アメリカ軍がイラクに対して先制攻撃を開始する前からイランの核開発をCIAは知っていた、つまりアメリカ政府もこうした情報を聞いていたはずだからである。

その当時、イランの核開発を監視していたCIAのチームはある女性に率いられていた。その女性とは、バレリー・プレイム・ウィルソン。イラクがアフリカのニジェールからウランを購入しようとしているとする情報は嘘だと暴露したジョセフ・ウィルソン元駐ガモン大使の妻である。

ところで、イランは王制時代に核兵器の開発を始めている。そのプロジェクトをイスラエルが支援していたことも知られている。「非アラブ国」のイランとイスラエルは手を組んでいたのだ。このため、イラクを湾岸産油国の防波堤と位置づけていたアメリカの主流派エリートとイスラエルとは水面下で対立していたことも忘れてはならない。

この辺の背景は三一書房から出版された『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』に詳しく書かれている。なお、同書の筆者はこの出版社のサイト(http://www.san-ichi.co.jp/)でコラムを書いている。

さて、ジョセフによる暴露の直後、コラムニストのロバート・ノバクは、プレイムがCIAの人間(作戦局の非公然オフィサー)だという事実を明るみに出した。このため、CIAによる核拡散の監視能力は大きなダメージを受けてしまう。イランの核開発に関する調査に対しても大きな影響を与えている。

イラク侵攻作戦が始まる前、CIAはイラクに核兵器の開発計画はなく、イランにはパキスタンから核関連技術が渡っていることを承知していた・・・要するに、核問題に関してイラクよりもイランの方が優先順位が上であるべきだったのである。この点からも、アメリカ政府がイラク攻撃を急いだのは奇妙なのだ。

いや、カマトトぶるのはやめよう。親イスラエルのネオコンは1990年代からイラクのサダム・フセイン体制を打倒してヨルダンやトルコのような「親イスラエル」の政権を樹立させようとしていたのである。イラク攻撃はネオコンにとって長年の夢だった。イラク攻撃が実現した現在、イランへの侵攻をネオコンが反対する必要はなくなったと言えるだろうが。
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