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タイトル:非公式情報 第203号  2006/04/29


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テロ帝国としてのアメリカ

By StrangeLove

第2次世界大戦後、アメリカは「テロ活動」を繰り返し、民主的に選ばれた政権を暴力的に潰してきた。そうした実態を思い起こさせる出来事が4月にも起こっている。スペイン語で放送しているテレビ局のインタビューで、「CIAのテロリスト」が自らの旅客機爆破について語り、EU議会がCIAによる違法工作に関する中間報告を行ったのだ。

4月の初め、亡命キューバ人オルランド・ボスチがマイアミのテレビ局チャンネル41の番組に登場、キューバのカストロ政権を倒すためなら旅客機を爆破したり、船を沈没させたりするのは当然だと主張している。

1976年10月、キューバの旅客機が爆破されて73名が死亡するという事件があった。犠牲者のうち24名はキューバのフェンシング・チームのメンバー。この破壊工作にボスチはルイス・ポサダらとともに参加している。このふたりを含む4名が実行犯だとされているが、いずれもCIAのエージェントだった。

テレビでこの事件について質問されたボスチは工作を正当化する目的で乗客を列挙し始める。彼が「殺されて当然」と考える乗客とは、4名の共産党メンバー、5名の朝鮮人、5名のガイアナ人(実際は11名。全員が医学生)だ。

実は、爆破計画をCIAは事前に知っていて、事件の3カ月以上前にホワイトハウスへ警告しているのである。この当時、アメリカの秘密工作を取り仕切っていたのがヘンリー・キッシンジャーであり、CIA長官はジョージ・H・W・ブッシュ。このふたりも計画を知っていたはずだが、キューバ政府に警告することはなかった。

その後、カストロ首相暗殺未遂でポサダはパナマの刑務所に入れられるが、2004年8月に特赦となり、翌年3月にメキシコ経由でアメリカへ違法入国、アメリカ政府に対して政治亡命を求めている。約40年もの間、CIAのために活動したのだから亡命を求める権利があるというわけだ。確かに、ポサダはイラン・コントラ工作でも彼はCIAに協力している。

さて、チャンネル41のインタビューをアメリカの「有力メディア」は無視した。取り上げたのはごく一部のジャーナリストだけである。勿論、日本でも無視された。ボスチやポサダは事実上、アメリカ政府の保護下にある。アメリカ政府は「テロリスト」を匿っているのだ。

一方、ヨーロッパでは、イタリアでは22名のCIA工作員に対し、エジプト人を拉致した容疑で逮捕令状が出ている。ヨーロッパ全域でCIAが展開してきた拉致工作にからんでのことだ。

もっとも、アメリカが行ってきた秘密工作、破壊工作はこれだけではない。氷山の一角にもならない。詳しく知りたいなら、昨年9月に三一書房から出された『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』を。筆者のコラムを同書房のサイト(http://www.san-ichi.co.jp/)で読むこともできる。
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