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タイトル:非公式情報 第200号  2006/04/08


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「一党独裁体制」としての「二大政党」

By StrangeLove

民主党の新代表として、かつて自民党の中枢にいた小沢一郎が選ばれた。この政党の象徴としては適任者であり、日本の「二大政党」が事実上の一党独裁体制だということを的確に示している。この二党は事実上、「大政翼賛会」の2派閥にすぎない。

20世紀の終盤以降、日本のマスコミは「二大政党制」の旗ふり役を果たしてきた。自民党と社会党を中心とする「55年体制」から抜け出し、自民党と民主党、ふたつの保守系政党の体制を作り上げようと宣伝していたが、世界的に見て純粋な二大政党制の国はアメリカとニュージーランドくらいしか存在しない。イギリスの場合、選挙制度の問題もあって議席は多くないものの、有力な第三政党が存在している。

その数少ない二大政党制の国のうち、二政党ともに保守系というのは唯一、アメリカだけである。ニュージーランドには労働党が存在、2党の政策は明確に違っている。ニュージーランドの情報機関はアメリカやイギリスの情報機関からコントロールされ、労働党は不利な状況にあるのだが、それでも国民にはそれなりの選択肢が存在していると言えるだろう。

アメリカは保守政党による独裁体制の国である。それでもいくつかの利権団体が背後で対立、日本のような「党議拘束」はなく、多様性を吸収するシステムがあることはある。小選挙区制の導入や資金調達のルール変更で多様性を吸収する能力が急速になくなりつつある日本とは違う。

そうした中、日本のマスコミは「大本営発表」にどっぷり浸かったままである。2003年に事実上の米英軍がイラクに軍事侵攻する際、フセイン体制が崩壊してもゲリラ戦が続き、泥沼化すると懸念する声がアメリカ軍やCIAの内部にも小さくなかった。こうした意見を彼らは知らなかったというのだろうか?

マスコミによるミスリードもあり、日本ではブッシュ政権を支持すれば石油利権など経済的な見返り(しばしば「国益」と表現されていた)を期待できると思っていた人が少なくなかったようだ。日露戦争後に起こった日比谷の焼き討ち事件を連想させる。1930年代に日本は中国侵略を本格化させるが、そのときにも「多くの日本人はそうした行為を支持していた」と元「大陸浪人」から聞いたことを思い出す。イラクに対する先制攻撃の口実、「大量破壊兵器」の話が嘘だと聞いても多くの日本人が無反応なのは当然だと言えるだろう。

かつて、アメリカ海兵隊を率いていたスメドレー・バトラー少将は、戦争を強請りやたかり、あるいは押し込み強盗のような犯罪行為になぞらえた。日本の「二大政党」はそうした「稼ぎ」を否定しているようには思えない。
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