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タイトル:非公式情報 第195号  2006/03/05


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イタリアでまたまたプロパガンダ?

By StrangeLove

ヨハネ・パウロ2世銃撃事件を調査していたイタリア議会の委員会は、ソ連が黒幕だとする報告書をまとめたと報道されている。銃撃犯のトルコ人、メーメト・アリ・アジャは右翼団体「灰色の狼」のメンバーで、1979年には新聞編集者の暗殺容疑で逮捕、起訴されている。公判途中で脱獄に成功、1981年に教皇を銃撃したわけだ。

事件当初、アメリカとイスラエルの情報機関は「ジャーナリスト」と共同でソ連黒幕説を宣伝していたが、途中で「ジャーナリスト」の背景にCIAの存在する事実が露見、アジャにイタリアの情報機関が接触していたことも明らかになった。イタリアの情報機関のコントロール下にあったテロリストが灰色の狼の幹部とアメリカへ堂々と入国していたことも判明している。

戦後、1980年頃まで続いたイタリアの爆弾テロを操っていたのは同国の情報機関と秘密結社P-2だとされているが、1990年代に入ると、その背後にNATO/CIAの秘密部隊が存在していると信じられるようになった。グラディオである。(この辺の話に興味があれば、三一書房から出版された『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』を参照)その破壊工作に従事していた「テロリスト」が灰色の狼の幹部と行動をともにしていたわけだ。

このところ、イタリアではアメリカをめぐる悪い出来事が起こっている。例えば、自国の情報機関員がイラクでアメリカ兵に射殺され、イタリア国内でCIAがテロ容疑者を拉致している。拉致事件ではCIAの工作員13名に逮捕令状が出ている。

さて、今回の調査を行った委員会の委員長はシルビオ・ベルルスコーニ首相の政党フォルツァ・イタリアに所属するパオロ・グザンティ上院議員である。ベルルスコーニは、少なくとも過去にP-2メンバーだったことがある親ネオコン派である。

今回の調査の基礎となったのは、1992年にイギリスへ亡命したKGB(ソ連の情報機関)の文書係ワシリー・ミトローキンの証言だとされている。1970年代から80年代にかけてアメリカやイスラエルの情報機関が展開したプロパガンダに酷似した展開である。

ちなみに、イラクに対する先制攻撃の口実にされた「大量破壊兵器」に関する偽情報の発信元はイタリアの情報機関だと言われている。その辺の事情も『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』に書かれている。
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