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タイトル:非公式情報 第191号  2006/02/05


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デンマークの「挑発漫画」

By StrangeLove

イスラム教の預言者ムハンマドを嘲笑/愚弄する漫画をデンマークの新聞が掲載、その後に複数の新聞が同様の漫画を載せてイスラム教徒を挑発している。イスラム教との戦いで押され気味のアメリカ政府に取ってはありがたい展開だと言えるだろう。イスラム教徒とヨーロッパ諸国との関係悪化は米英両国政府にとって朗報である。フランスでの暴動以上に今回の騒動はネイコンにとってありがたいことだろう。

日本のマスコミは問題の漫画を「風刺」と表現しているが、これは正しくない。その漫画では中東での自爆攻撃とムハンマドを結びつけているようだが、この預言者と爆弾攻撃とは何の関係もないからである。権力者の実態を批判しているのならば「風刺」と呼べるだろうが、今回の場合は明らかに違う。イスラム教の本質的な問題を批判しているわけでもない。イスラム教を攻撃するため、爆弾攻撃を利用、口実にしているだけだ。

イラクで掃討作戦を指揮しているウィリアム・ボイキン中将はイラクで自分はサタンと戦うのだと発言しているが、今回の漫画も似たような話だ。「表現の自由」を使ってイスラム教徒を挑発し、「テロとの戦争」の継続を図ったのだと見えなくもない。(もし「テロとの戦争」の実態に興味があるならば、三一書房から昨年9月に出版された『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』に是非、目を通していただきたい。)

嘘八百を並べてイラクを先制攻撃したジョージ・H・W・ブッシュ米大統領はプロテスタント、つまりキリスト教徒である。1930年代から1945年までドイツを率いていたアドルフ・ヒトラーもプロテスタントである。いつヨーロッパのメディアがブッシュやヒトラーの責任をキリストに押しつけたのだろうか?

キリスト教徒が多数派を占めるアメリカでは、キリストの絵を表紙にした雑誌は売り上げが伸びると言われている。キリストと大量虐殺とを結びつけるような絵を掲載した有力メディアが欧米に存在するのだろうか?寡聞にして知らない。

最近、「漫画問題」以外にも中東を不安定化する出来事が相次いでいる。かつてイスラエルから支援を受けていた「強硬派」のハマスがパレスチナで主導権を握り、イランの核開発問題も複雑化している。シリアと欧米との対立も解消されていない。勿論、イラクでの抵抗運動も沈静化する気配はない。泥沼にはまったアメリカは今、ヨーロッパや日本を道連れにしようとしているのではないだろうか?
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