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タイトル:非公式情報 第177号  2005/10/31


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起訴された主席副大統領補佐官

By StrangeLove

ネオコンの中核グループに属するI・ルイス・リビー主席副大統領補佐官が偽証や公判妨害などの容疑で起訴された。最大で懲役30年、罰金125万ドルの判決を受ける可能性があるという。バレリー・プレイムという女性がCIAの秘密工作員だとする情報を漏洩した疑いに絡んだ話だが、肝心の秘密情報漏洩は起訴事実に含まれていない。

リビーはエール大学の出身だが、その時にポール・ウォルフォウィッツから政治学を学んでいる。卒業後、RAND研究所の時代にエイブラム・シュルスキーと一緒になり、ジョージ・H・W・ブッシュ政権ではチェイニー国防長官/ウォルフォウィッツ国防次官の下で働いている。ジョージ・W・ブッシュ、つまりブッシュ・ジュニア政権が偽情報を流す目的で設置した機関、OSPの責任者を務めていたのがシュルスキーである。

シュルスキーとウォルフォウィッツのふたりはシカゴ大学で同じ教授の下で博士号を取得した仲。そのときの担当教授、レオ・ストラウスこそがネオコンの思想的な柱になっている人物だ。

パレイムに関する秘密情報の漏洩は、ジョセフ・ウィルソン元駐ガボン大使の告発と関係があると考えられている。イラクがアフリカのニジェールからウランを購入しようとしていたとする情報は嘘だということをウィルソンは2003年7月に暴露したのだが、彼の妻がパレイムだ。

ニジェールからのウラン購入という偽情報の発信源はイタリアの情報機関SISMIだと言われている。2001年秋、「9/11」の直後にCIAへ伝えられたのだが、CIAは信頼できないと判断している。この時にウィルソンも調査に加わっていたのだ。

しかし、これで「ニジェール話」が消えたわけではなかった。2002年になるとイタリアの雑誌「パノラマ」を経由してこの「情報」はワシントンに流れている。そして同年12月、米英両国政府のイラクに対する非難につながる。

ところで、イタリアの情報機関は第2次世界大戦後、左翼を装って爆弾攻撃を実行、クーデターも計画したことで有名。その背後で動いていたのがCIA内部の秘密部隊だと信じられている。

さて、イスラエル系ロビー団体、AIPACを舞台にしたスパイ事件の摘発に続き、「親イスラエル」の大物ネオコン・・・イラク攻撃を実現させ、シリア、イラン、朝鮮、中国に対する再強硬派のリビーが起訴された意味は大きい。ネオコンの立場はますます苦しくなってきた。ネオコン色の濃い日本も人ごとではない。
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