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タイトル:非公式情報 第157号  2005/05/02


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JR西日本の脱線事故

By StrangeLove

4月25日、JR西日本の宝塚線で脱線事故があり、107名が死亡した。負傷者は約460名に達するという。事故原因の詳細は不明だが、その背景に同社の安全を軽視した拝金主義があったことは否定できないだろう。この「病気」が日本全域に蔓延していることを考えると、この事故は日本の近未来を暗示していると言えるかもしれない。

国鉄が民営化されるとが安全を軽視するだろうと指摘する声は分割民営化される前からあった。そうした警告が杞憂でないことを示す事故が民営化の直前、山陰本線余部鉄橋で起きている。突風のために臨時列車「みやび号」の客車7両が鉄橋から転落、直撃を受けたカニ加工場の従業員5名と車掌が死亡したのだ。

事故を起こした列車はイベント向けの「お座敷列車」で、香住駅で乗客を降ろし、回送のために浜坂駅へ向かう途中だった。民営化をにらみ、増収目的で計画されたのである。

実は、香住駅で降りた客の中に福知山鉄道管理局の今井眞喜雄運輸部長が含まれていた。香住港でカニ料理を食べながらどんちゃん騒ぎしていた本人はタクシーで福知山方面へ逃げたが、この事実は共同通信によって暴露されている。

今回の事件後、JRの拝金主義とともに労働者管理のシステムに問題があるとする声をマスコミは取り上げている。「日勤教育」という名のイジメがJR内で横行している事実も報道されている。

この指摘自体は正しいが、管理システムの問題は以前から関係者の間で問題になっていたのだ。そうしたシステムを無視してきたマスコミの責任は問われねばならない。彼らが知らなかったはずはない。「大切なスポンサー」であり、「タイアップ」で世話になっているなどということは免責の理由にならない。

民営化直前の国鉄には組合員が約35万人にいたが、そのうち国労が24万5000人、鉄労が4万5000人、そして動労が4万4000人である。7割が国労の組合員だったわけだが、民営化から1年後には2割を切っている。それだけ露骨な組合差別が実施されたのだ。こうした裏で「不当労働行為」があったと地方労働委員会は認めたものの、裁判所は事実上経営側の肩を持った。マスコミ同様、司法にも今回の事故の責任はある。

ところで、国鉄の民営化を強引に進めたのは中曽根康弘首相である。この人物がどのようにして出世の階段を登り始めたのかは、前回指摘した通りだ。
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