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タイトル:非公式情報 第152号  2005/03/27


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イスラエルは妥協しない

By StrangeLove

25日、イスラエルの新聞はアメリカのブッシュ大統領とイスラエルのシャロン首相とのパレスチナ問題に関する遣り取りを報道した。アメリカのクルツァー駐イスラエル大使の発言に基づくとされている。それによると、両国首相はイスラエルが1967年以前の国境線に戻ることは「非現実的」だとしている。

1967年6月、イスラエルは奇襲攻撃でエジプト、ヨルダン、シリアなどを6日間で屈服させ、ヨルダン川西岸やガザ地区などを占領した。第三次中東戦争(6日戦争)である。この侵略戦争が原因でフランスとの関係が悪化したイスラエルはアメリカへ急接近していく。この戦争で圧勝したイスラエルに心酔したのがアメリカのキリスト教原理主義者たちだった。

この戦争でイスラム諸国は抵抗らしい抵抗をしていない。そうした中、果敢に戦ったのがファタハである。このファタハのスポークパーソンだったのがアラファトだ。ファタハが中心となったPLOをイスラム諸国の一般国民が支持したことは当然だった。だからこそ、イスラム諸国の権力者たちはイスラエル政府と同様、PLOを恐れたわけだ。

パレスチナ和平を話し合う前提としてイスラム側が1967年以前の国境線にこだわる理由は当然だということがわかる。1948年4月にシオニストが実行したパレスチナ占領作戦「ダーレット計画」を持ち出さないだけでもパレスチナ人にとっては譲歩なのだ。

しかし、イスラエル政府と同様、アメリカ政府は1967年の侵略戦争を肯定している。両国がパレスチナ和平を真剣に考えているとは思えない。

その理由を本ニューズレターは何度か指摘している。現在、アメリカの中東政策は親イスラエルのネオコンが動かしているのだ。その中心にいるのがイラン・コントラ事件やベネズエラのクーデター計画で名前が浮上したエリオット・エイブラムズ。

パレスチナ側にとって今はイスラエルから妥協を引き出す好機だとする見方もできるが、イラクやイラン、レバノンの情勢が一段落すれば、状況は一変するだろう。
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