メルマガ:非公式情報
タイトル:非公式情報 第151号  2005/03/21


****************************************************
---------------------| 非公式情報 |---------------------
【マスコミが報道しない事実を伝える無料メールマガジン】
<http://www.mailux.com/mm_dsp.php?mm_id=MM3D384F43742FA>

追いつめられたベルルスコーニ

By StrangeLove

3月15日、イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ首相はイタリア軍を9月以降、イラクから撤退させるとテレビのトークショーで語った。イタリア国民の撤退要求に圧倒されてのことだ。イタリア国民の70から80%はベルルスコーニ政権のイラク政策に反対しているのだが、こうした不満が3月4日の事件で爆発したのである。

その日、イラクの抵抗勢力から解放されたイタリア人記者を乗せ、バグダッド国際空港へ向かっていた車列にアメリカ軍が銃弾を撃ち込んだ。この事件ではイタリア国防省情報軍事保安部のエージェントひとりが殺害され、解放されたジャーナリストと他の機関員2名も負傷している。

ところで、イラク占領軍の現時点における主な構成国はアメリカが15万人、イギリスが8850人、韓国が3600人、イタリアが3000人、ポーランドが1700人(撤退を表明)、ウクライナが1650人(撤退を表明)、オランダが1500人(撤退を表明)、オーストラリアが900人(4月まで1350人)、ルーマニアが800人、そして日本が600人といった具合。

この中からイタリアが抜けることはアメリカのブッシュ政権にとって大きな痛手になる。当然、ベルルスコーに首相を「説得」したはず。そして16日に同首相は前日の発言を大幅に軌道修正、駐留を継続すると発言している。

ベルルスコーニ首相の権力母体が秘密結社P2だということを考えれば、ブッシュ政権に逆らえるはずはない。1950年代から1980年頃にかけてイタリアではクーデター未遂や爆弾テロが相次いだ。当初、「右」や「左」の過激派が行ったとされたが、実際はイタリアの情報機関が黒幕だった。そうした機関の幹部を含む将軍や提督たちが名を連ねるP2が重要な役割を果たしたことも後に判明している。

その秘密組織を背後から操っていたと強く疑われているのがアメリカの情報機関だ。そのアメリカはNATOをヨーロッパ支配の道具として利用してきた。1965年、フランス大統領がNATOの軍事組織からの離脱を宣言した理由はここにあると言われている。

当然、少なからぬイタリア国民はこうした事情を承知、アメリカに対する反発は根強いはずだ。こうした世論をコントロールするため、ベルルスコーニは「規制緩和」を利用して同国のマスメディアを支配している。プロパガンダで何とかイタリアを支配してきたわけだが、それも限度が近づいているように見える。
 ****************************************************

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。