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タイトル:非公式情報 第150号  2005/03/13


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ボルトンを国連大使に指名

By StrangeLove

3月7日、アメリカのジョージ・H・W・ブッシュ大統領はジョン・ボルトンを国連大使に指名した。第1期ブッシュ政権では国務次官として国際協調を図ろうとする省内の動きを妨害、ネオコンの一員として大活躍した人物だ。

ボルトンはリチャード・パールの腹心だが、今回の人選はディック・チェイニー副大統領の意向が大きく影響したと言われている。この副大統領が軍需産業の利権を反映していることは言うまでもない。

前任者のジョン・ダンフォースは昨年7月にジョン・ネグロポンテの後任として国連大使に就任したものの、半年足らずで辞任している。ネゴルポンテは1981年から85年にかけてホンジュラス駐在の大使を務めているが、この当時のホンジュラスではアメリカの教会関係者を含む多くの人が「死の部隊」による反体制派狩りの犠牲になっていた。ネグロポンテがどの程度虐殺に加担したかは不明だが、少なくとも黙認したとは言えるだろう。

そのネグロポンテをブッシュ大統領は初代の国家情報長官に指名したが、イラクを離れたわけではない。3月4日、ネグロポンテはイラク駐留米軍の司令官との夕食会を予定していた。そのために設けられた臨時の「検問所」で殺害されたのがイタリアの情報機関員だと伝えられている。

米軍による銃撃が意図的だったのかアクシデントだったのかは不明だが、イラク情勢が安定化していないことは間違いない。この混乱をネオコンは歓迎しているはずだ。1990年代に彼らは中東のイスラム世界を混乱させることを目標に掲げていたことは広く知られている。単に混乱させるだけでなく、イラクのサダム・フセイン体制を崩壊させ、シリアやイランも体制を変革しようとしていた。

現在、アメリカ政府の中で中東政策を指揮しているのはネオコンのエリオット・エイブラムズであり、キリスト教原理主義の狂信的な信者であるウィリアム・ボイキン中将が反米勢力の掃討作戦を指揮している。一連の作戦にイスラエル軍が関与しているとする報道もある。

アメリカ国内では人権を否定するアルベルト・ゴンザレスが司法長官に就任、「テロ容疑者」は正当な弁護活動を受けることのできない状況になっている。なにしろ、そうした容疑者の弁護活動を行うと違法活動があろうとなかろうと逮捕されそうな雰囲気なのだ。

ボルトンを国連大使に指名した背景にはネオコンと主流派エリートとの対立があると考えられる。ネオコンはアクセルを踏み込み、暴走するしか生き残る道は残されていない。ブレーキをかけると、過去の犯罪的な行為も明らかになってしまう。
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