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タイトル:非公式情報 第139号  2004/12/20


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プロパガンダ映画

By StrangeLove

12月16日、ユニバーサル・ピクチャーズはアメリカ軍によるファルージャ攻撃を題材とした映画を制作すると発表した。「インディアナ・ジョーンズ」(ハリソン・フォード)がファルージャ攻略を支援するという内容になるそうだ。要するに、アメリカ軍が行った皆殺し作戦を擁護するプロパガンダ映画を作ろうというわけだ。

そのファルージャでは未だに戦闘が続いているため、避難していた住民が戻ることはできないでいる。アメリカ側にとっても外部の人間に入られたくないだろう。特にジャーナリストや医療関係者、人権擁護団体などに調査されては困る。開戦直後からアメリカ軍/情報機関はジャーナリストを攻撃し、イラクから追い出そうと努力してきたが、ファルージャでは特にジャーナリストは邪魔な存在だ。

しかし、厳しい報道管制にもかかわらず、ファルージャの惨状は外部に漏れている。アメリカ人の動揺を少しでも和らげるたいのかもしれないが、ネオコン(親リクード派)とキリスト教原理主義者の同盟軍は異教徒を殲滅するつもりであり、ファルージャでの虐殺を気にはしていないだろう。都市部でイラク戦争に反対していたグループにも効果はないように思える。以前からハリウッド映画はイスラム教徒を野蛮人として描いてきた。今回はさらに露骨な描き方になるのだろうか?

イラク戦争の前、「アラブ人は力に弱い」とネオコンたちは宣伝していた。圧倒的な力を見せつければ簡単に服従するというのだが、パレスチナの闘争を見てもこの主張に説得力のないことはわかったはずだ。それでも先制攻撃を実施、泥沼状態だ。

ファルージャへの皆殺し攻撃でイラク人がアメリカを恐れるようになるとは思えない。憎しみが増すばかりだ。シーア派とスンニ派との対立を利用して統治しようという戦略も崩れるかもしれない。イスラム教のリーダーたちは別にして、一般民衆は共通の敵、アメリカと戦うために一体化する可能性も小さくない。アメリカ兵の死傷者数も増えるだろう。

その一方で2005年は戦費がアメリカ国民の肩に重くのしかかり始める。その影響は日本にも波及するはずだ。不満が高まる前に「テロ対策」を口実として「治安維持法」を成立させようとするかもしれない。
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