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タイトル:非公式情報 第69号  2003/07/18


---| 非公式情報 :マスコミが報道しない事実|----
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イタリアの闇

By STRANGELOVE

何らかの事件で容疑者が逮捕されると、日本のメディアは裁判が開始される前から犯人扱いすることが珍しくない。が、そうした報道は名誉毀損に当たるとする判決が東京地裁で6月30日に言い渡された。今後、逮捕直後から犯人視したり実名報道することができなくなる、というわけではなさそうだ。この人物は特別な存在らしいのである。

この特別な人物は2001年にイタリアのミラノ地裁から終身刑を言い渡されている。1969年にミラノの国立農業銀行を爆破した実行犯だとされたのだ。1989年に日本国籍を取得したこの人物の身柄を日本政府はイタリア当局に引き渡そうとしていない。16名が死亡した同事件は『フォンターナ広場爆破事件』と呼ばれている。

この事件の5年前、イタリアでは『ソロ作戦』と名づけられたクーデターが計画されていた。黒幕はイタリアの情報機関(当時はSIFARと呼ばれていた)の長官だったジョバンニ・デ・ロレンツォ。『容共的』だと見られていたアルド・モロ首相の暗殺も予定されていた。

1965年に情報機関は再編され、誕生したのがSID。名称は変更されたが、その実態に大きな変化はなく、1969年には爆弾テロ、そして翌1970年には『トラ・トラ』と名づけられたクーデターが計画される。

テロとクーデター計画、いずれも黒幕はイタリアの情報機関だったと信じられている。そして1977年に再び組織替えとなり、SISMIが誕生した。1980年にボローニャ駅が爆破されて85名が死亡しているが、この事件の黒幕はこのSISMIだったとされている。このSISMIと協力関係にあったのが非公然結社『P2(プロパガンダ・ドゥー)』だ。

この当時、P2やイタリア情報機関の手先はラテン・アメリカでも活動しているが、その話は別の機会にゆずる。

イタリアのテロ・グループの黒幕は同国の情報機関だと信じられているが、その背後にはNATOの秘密グループ(実態はCIAの組織だとされている)が存在しているとも言われている。1990年、この組織の存在をアンドレオッチ首相は議会への報告書の形で認めた。

将来、この組織の実体、活動内容について公表する機会があるかもしれないが、ここではこれ以上触れないことにする。

戦後、アメリカはイタリアをヨーロッパにおける秘密工作の拠点として利用してきた。シチリア島はキプロスとともに中東支配の前線基地でもある。

イタリアの現首相、ベルルスコーニは6月にイスラエルを訪問して同国のシャロン首相と親密なところを内外に見せつける一方、PLOのアラファト議長とは会おうとしなかった。また、その翌月にはドイツ選出のEU議員に対し、「イタリアでナチの強制収容所に関する映画をプロデュースしている人物がいる。その所長役はどうかね。君ならパーフェクトだよ」と発言して物議を醸している。さらに、イラクがニジェールからウランを購入しようとしているとする偽情報を流したのはイタリアの情報機関、SISMIだとする報道もある。

ブッシュ、ブレア、ベルルスコーニ、シャロンを結び付けている歴史的な背景を忘れてはならない。単純に『ネオコン』なる題目を唱え、何かを理解したつもりになってもいけない。6月30日に東京地裁は何を守ろうとしたのか、日本人は真剣に考えるべきだろう。

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【内容】
第2次世界大戦後、アメリカには要人暗殺やクーデターを一手に引き受ける極秘チームが存在した。OPCである。1950年10月にCIAの中に潜り込むが、その後も破壊活動、秘密工作をOPC人脈は続けた。英国のある学者に言わせると、CIAはこうした人脈が隠れ蓑に使ってきたにすぎない。この特別レポートを読まずにアメリカの戦後史を語ることはできない。

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