メルマガ:子どもと自然 -環境教育メールマガジン-
タイトル:【子どもと自然】-環境教育メールマガジン- 特別号 2003/11/ 9  2003/11/07


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【週間】子どもと自然-環境教育メールマガジン- 特別号 2003/11/ 9
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 一部の配信システムで(マグマグ、メルマ)で発刊日前(11月5日)に配
信してしまいました。大変ご迷惑をおかけしました。本日は休刊とも考えた
のですが94号まで連載していました。天城先生の論説を掲載し、発刊しま
す。(著者による手直しがされているため、連載したものとは多少異なりま
す。)また参考とした文献も加えられています。

21世紀を展望する新教育システムの提言

                  著作・デザイン設計 天城健太郎
〔まえがき〕
――――― ますます必要な学校自然化教育システム ―――――
さきに私は「教育の構造改革をすすめ人間性を育てる教育への転換をは
かる新教育システムの提言」として「学校自然化教育システムの構築」
という小論を提起し、文部科学省や県の教育委員会など教育行政の関係
者に提示しました。
 しかし、わが国の子どもたちや青少年をとりまく環境は改善したとは
思われず、青少年犯罪の増加、凶悪化、低年齢化は、マスコミがその現
状を伝えているとおりです。
 豊かな先進国として健全であるべきはずの教育現場まで非行の深刻化
や倫理感の低下が日常化しているといっても過言ではありません。
 ここにその具体的な事例をあげて、当時の評論や対策をかえりみても
何の改善にもならなかったことは過去十年以上の歳月を経てもなおいま、
十二歳の殺人事件、幼児の虐待の事実をみれば明らかです。
 これは、先進国でありながら人間らしさを失った、人間性を持たない
人類以前の感情しかない、豊かな社会にありながら人間としての社会を
築けない異常な人類の出現といえましょう。
思うに、さまざまな要因が複合しているには違いありませんが一般に異
常な事態に対する本能的な危機感が今の日本人社会には欠落しているの
ではないでしょうか。食物も生活に必要なエネルギーも、あたかも自然
発生するかのような感覚で消費し、爛熟しきった社会にどっぷりとつか
っていれば、こうも人間性の失われた社会になるものだろうかと思いま
す。
 日本という国は、かつては今よりも犯罪も少なく、倫理感の高い礼節
ある国民の住む社会として世界中から認められてきました。
商品の豊かさや生産技術、GDPのような経済力だけが、その国の先進性を
語る指標ではありません。
人間らしい魂を失った社会、人間性を伴わないような経済社会は物は豊
かであっても心の貧困によって衰亡の道をたどること明らかです。なぜ
なら経済を動かしているものは、物自体ではなく人であるからです。
 では、人間性を育て、人間らしい魂を持った国民の住む日本人社会を
再びこの日本列島に取り戻すにはどうすればよいか。
何もしなければ現状よりもさらに悪化することは、ここ10年の統計を
見れば分かるとおり誰もよくなったという人はいません。
 人間性を育てるには、人を教育するしかないのです。徳川から明治に
以降した際の明治政府がとったすさまじいばかりの教育の普及改革は明
 確にそれを物語っているでしょう。
その結果はともかくも、日本国民をして東アジアの後進国から知性や徳
性をもった国民として先進国家群の仲間入りを果たし、今日の繁栄を築
いたことは誰も否定できない歴史的な事実であります。
 では、人間性を育てる教育とは何をすればよいか。百年前の昔にかえ
ることができない以上、親も子も学校も教師も社会も一体となって取り
組むべき手だてはないのか。またそれを実現しようとする意思ははいの
か。ということになります。幸いに先般、教育改革国民会議が設けられ
て、各界の有識者を集め、人間性を育てる教育という視点から、基本的
な提言がありました。その中では、道徳教育の確保、国語や音楽におけ
る伝統文化の尊重、体験重視の総合学習、また奉仕活動の義務化推進、
公共精神を育てるなど人間性を育てるのに有効と思われる提言がなされ
ております。これは、ひとつには戦後教育の修正であるとも言え、遅き
に失しましたが、教育の改革は、歪んだ社会を正すということでもあり
ます。戦後の諸法令の中でも進展変貌する社会に対応できなくなったも
のは、すばやく改正するのは当然のことであり、今日の情報化社会はそ
の怠慢を許しておかないでしょう。
 すでにわが国の憲法も教育基本法もその他のいくつかの法令は、時代
遅れのものがあることを国民の大多数が知っています。教育改革国民会
議の提案は、文教当局によって実施に移され、学校現場でもそれなりの
取り組みや教育プログラムが実施されてさまざまな努力が行なわれてい
ます。
 しかしながら冒頭に述べましたように青少年の非行もますます凶悪化
しており、子どもの暴力や反社会的行動も、少子化にもかかわらず減少
していないのが現実です。そこで今の子どもたちの生活環境が心身の望
ましい成長を阻害している大きな原因であると考え、こうした研究を進
めている専門的な知見をふまえ、人間性を育てる教育への転換をはかる
のに必要な新しい環境づくりやそれにふさわしい教育システムの構築を
再度提言するものであります。
 この小論が多くの方々の共鳴となって未来を担う子どもたちの心身の
すこやかな成長につながりますよう願っています。

第一部  21世紀を展望する新教育システムの提言
§1 失われた子どもも自然環境
 おとなが人間性の育たない子どもの生活環境をつくってきた。
 わが国が戦後、経済発展を続け先進国型の社会を形成するに伴い子ど
もをとりまく環境は次のように変わりました。これは経済の成長期以前
と以後の子どもの生活の状況からみて厳然たる事実であります。

1)野あそびをしなくなった 
 全国的に農山村まで都市化がすすみ、遊びの場であった自然環境は破
 壊され、行き場がなくなりました。
2)野道、路地での遊びは危険なものとなった
 自動車交通の普及により、車が近隣での子どもの遊び場を次々と奪っ
 てしまいました。
3)子どもらの群れあそびを失わせた
 上の1)、2)の野あそびや近隣での子どもの遊び仲間は集う所がなく、
 屋内での独り遊びになってしまいました。
4)子どもどうしのコミュニケーションも失わせた
 群れ遊ぶ子どもの中から、言葉や感情、知識の交換といった知識を啓
 発するコミュニケーションができなくなりました。
5)子どもたちの群れ遊びによるコミュニケーションの消滅は、文化的
 な基盤(ベース)まで奪うことになった。
 子どもは、遊びを通して、その時代の歌や昔からの遊びや物づくり、
 虫取り、魚取りなどを伝承し、それらが原体験となり、さらに学校教
 育の中で教材化されて、伝統文化学習の素地を作っていました。それ
 も失われました。
6)子どもが自然環境に接して育つ感情も失わせた
 森や川、草原の空地などで遊びを失うことで、そこの動植物に親しん
 で体感する多様な感性、たとえば夕やけ、おぼろ月夜、花吹雪、蝉し
 ぐれ、木枯らしなど自然現象を交えた感情もなくなり、その文学的表
 現や意味も体験・体感を通して知ることもなくなりました。

§2、子どもの遊び場としての自然環境をなくしてしまった結果、子ど
   もはどう変わってしまったか
 おとながさらに子どもの心身を弱体化させた
1)群れ遊びもなくなり、路地での遊びもしない子どもたちは、独りで
 家にこもり勝ちになりました。そして
2)テレビゲームやテレビを見ることが野あそびにとってかわりました。
3)体を使うことが少ない屋内でのテレビを見る、ゲームをする遊びは、
 当然運動量を減らし運動神経の発達を妨げました。
4)さらに、食糧の豊かさから過食し、肥満や子どもの成人病へと発展
 してきました。
5)0歳から10歳までの運動不足は、さらに身体の発達のバランスを
 崩し体の様々な機能を、特に大脳・前頭葉の発達を遅らせていること
 を専門家は指摘するようになりました。
6)さらに重大なことは、前頭葉の知性を司る領域は、自然環境からの
 入力刺激によって人間らしくなるという指摘にもかかわらず、孤独に
 こもり、テレビゲームによる、歪んだ心が妄想をふくらませ、心の暗
 闇から凶悪事件へと発展しているのは、明白な事実となりました。
 
こうした事例が次々と、日常化している日本の世相に私は慄然とし、
 強い危機感を持たざるを得ません。

―― 人間性を育てる教育の必要性―――
 人間性を育てる教育とは、終身教育の復活ではなく、具体的には子ど
もに自然環境を取り戻し、本来子どもが持っている遊びや自然体験を復
活させ、人間らしい魂を育てようとするものです。素直な子どもらしい
魂を持たない子どもにいくら学習態度を良くせよ、しつけがない、乱暴
するなと説いても、基盤(ベース)になる所のものを育てない以上、学
力向上はもとより、そもそも学級、学校そのものが成り立ちません。
 最近のこの学習基盤にあたる人間の脳に関する研究は、先進各国でも
日進月歩の勢いで進んでおり、小児医科学、脳科学、発達神経学、進化
生物学、幼児運動学などの知見は、この問題の解明に迫っています。
 こうした自然科学的な補強を受けながら、学校教育の場に人間性を回
復する手段を講じなければ、もはや地域社会での昔ながらの子どもの遊
びを通した魂の復活は絶望的と言わざるを得ません。ここに学校自然化
教育システムの研究・普及を説くゆえんがあります。
  なお、小論では、特に子どもの成長と人間性について、人類史的な広
い視点から新しい提言をしたいと思います。

§3 人類進化の視点
1)ヒトの子ども期は、人類進化の過程を追っている。
  私たち日本人の多くの方々は、快適な住居に住んでいます。しかし、
  今から何万年か前、いや何千年か前までは、自然の森や川のある環境
  で雨や風をしのいで生きてきました。
 つまり、ヒトは猿類に近い動物から進化という時間の経過(何万年と
も言われます)を経て、今の人類らしき人間社会を作りました。その進
化の環境は、自然そのものの環境であって、決して現代のような住宅や
都市ではなかったことは想像できます。つまり人類の進化は、テレビの
あるリビングルームで始まったのではないという事実です。
 いま、その人類進化の特徴をたどれば、子どもたちの体を動かさない
室内での遊びは、人間になるための進化に逆行したものであることは明
白です。この視点は、また今日の社会で起きている子どもの非行の深刻
化や青少年の犯罪、増加、凶悪化の要因解明と、戦後教育の欠陥をただ
すことへの決定的なヒントを与えるものであります。
2)人類の進化は、自然環境と深くかかわっている
われわれの遠い祖先である原人たちの生活圏は、食料のある森林環境で
あって、この環境は、猿類や類人猿の住む自然環境でもありました。こ
の環境はヒトの進化に深く関わっているのは事実です。猿類から人類へ
の進化は、他の動物と異なる特徴を持っています。即ち、次のような事
実です。
イ)後肢は、直立歩行になりヒトの足に進化した。
ロ)前肢は、ヒトの手に進化し、自由な機能をもった
ハ)手の機能は、感覚刺激と連動して道具を作った
ニ)直立歩行や手の機能は、ヒトの大脳容量を大きくした
ホ)大脳の進化と共に早産と長い子ども期というヒトの特有な成長過程
  のパターンを生じ知能の進化につながった。
ヘ)ヒトの成長過程の特徴は、小さい大脳で早産し、以後、急速に大き
  く発達し、幼児期と思春期には短期間に体は急成長し、反対に、子ど
も期は9〜12年と長く、全成長期の50%ぐらいにもなるゆっくりし
た低成長期である。

§4 学校教育に欠けていた進化の原体験
 人類の進化から見た子どもの遊びは何を物語るか。
ヒトの成長期が低成長で長い間続くという人類進化のうえで起きた特筆
すべき事件(特徴)は、何を物語るのでしょうか。
 原人から進化するうえで、類人猿との比較、自然環境の変化と原人類
へのプロセスなど、いくつかの要因究明は、専門家の研究に、おゆずり
するとして、現実にヒトの子どもが、まさにその低成長期に、自然の中
で遊び、夢中で身体を活動させている姿を見れば、その現況が、ヒトの
進化の過程そのものではないかと。私は現実に子どもの姿から、そこに
その事実を認めないわけにはゆきません。
「これは、ヒトが人に進化するうえでの原体験を追っている姿そのもの
ではないか。自然と向き合い、体の五感でもって、言葉や知識よりも先
に行動でそれを習得しようとしている。」「化石のように進化には物的
な証拠もあるが、進化のプロセスが現に個体の中に残っているものも見
られる。ヒトの子どもの遊びは、おとなの遊びと違い、人類進化のプロ
セスである子ども期を遊びという行動でヒトになろうとする本能的なも
のではないか」
 私は夢中で遊ぶ子どもの姿に敬意と畏れすら感ずるようになりました。
子どもたちは「それが面白いから」「幼いから珍しいのですよ。」では
済まされない気がします。なぜ、かすり傷を負っても、雨が降ってきて
も、服がよごれ、ぬれてもやっているでしょう。ヒトという生物は、子
ども期という長い教育期間を進化の過程で与えてくれた教育システムに
より、社会がどう変わろうとも、いま、野あそび、群れ遊びという形で、
人間らしい人間になろうと懸命な努力をしているのではないでしょうか。
 この行動をおとなが阻害することは、つまり進化への逆行であり、人
間性を育てることへの反逆であると断定できましょう。すでにこの反逆
のツケは、冒頭に述べたような形で社会にはねかえっています。
 私は、このような子どもの夢中になって遊ぶ体験をまとめて「進化の
原体験」と呼ぶことにしています。


§5 野あそび、群れ遊びは進化の原体験
子 どものおとなに対するおとなの責務
 上に述べましたような進化の原体験が人類の人間性を育てるのに必要
なプロセスであるとすれば、子どもの遊びは、単なる遊びではなく本能
的なものであると言えます。
 したがって、この本能を阻害するさまざまな要因を文明社会がいま作
っていて、その強いストレスに子どもたちはさらされているのだと断定
することは間違いではありません。
 国連のNGOに認められたIPA(International Playground Association,
現在のInternational association for Childs Right to Play)は19
98年のIPA会議で「子どもの権利宣言」を次のように述べています。
(抜粋)
○遊びは本能的なものであり、強いられてなすものではなく、自ずから
  生じてくるものです。
○遊びは、体や心や感情や社会性を発達させるものです。
○遊びは、生きてゆくために必要な様々なことを身につける手段であっ
  て時間の浪費などではありません。
○遊びは仲間どうしが各自の考えと行動を結びつけて、心を通わせ自己
  を表現するものです。そして、満足感と成就感をもたらします。
○遊びは教育の一環です。
 このように、子どもの遊びをより良く育てることは、万国共通のおと
  なの責務です。

§6 新しい教育への展望
 学校自然化教育システムは、新しい世紀の教育を創る
20世紀の工業社会を担った教育システムが破綻し世は挙げて自然環境
を命の親とする認識が、日々拡大し続けてやみません。さらに少子化と
いう世界的な状況のなかで子どもの心身は、先進国ほど劣化しているの
も事実です。
 子どもを薬漬け、テレビ漬け、飽食漬けにしたことへの反省がいま、
自然に帰す、原点に立ちかえる重要性が叫ばれ始めました。原点とは、
人類進化の原点に他なりません。教育システムに人類進化の重要なプロ
セスとしての子ども期の遊びという、持って生まれた教育課程を取り入
れることは、子どもの心の成長にとっては、知識や技能の習得より重要
で不可欠なことなのです。
 また、学校教育という立場では、この子どもの遊びについて、教育外
の問題として、深く取り上げず、教育学や教育理論は、この人類史的な
視点を欠き、生物としての人間のありよう考えに入れた基礎づけを今ま
で怠ってきたことは否定できません。
 教育における倫理、道徳の教育活動がなぜ弱いか、またその結果とし
て、子どもの非行、犯罪の低年齢化、青少年の凶悪化も抑止できないか
は、学校教育の原点である人間の成長過程に子ども期の基礎付けがあい
まいであり、子どもの遊びなどは人間性を育てることとは関連ない校外、
教育外の問題として扱われてきたのも一因でしょう。
 したがって、学校教育のなかに、野あそびや群れ遊びができる教育環
境を創生し、教育システムとして進化の原体験を組み込んだ枠組み、新
しいパラダイムを提起しなければならなくなったのです。ここに新しい
教育への展望が見えてくるのではないでしょうか。
 第2部では、具体的なプログラムや手だてについて考えてみたいと思
います。

〔参考文献〕
・動物行動の謎 脳のしくみを発見する  青木満 NHKブックス
・ヒトはいつから人間になったかRichard leakey 馬場悠男訳 草思社
・木のぼりの人類学;香原志勢  リヨン社
・古代日本人の謎;安田徳太郎 たま出版
・手のなかの脳;鈴木良次 東京大学出版会
・CRN YEAR BOOK 2002  
  子ども学研究会Report 2002
・子どもの遊びと遊び場 Playgrounds and  Play ; 
Elizabeth Hanan assisted by Geoge W Lucking訳;IPAなごや  萌文社
・松本大学研究室紀要;柳沢秋孝 松本短期大学幼児教育学科
           寺沢宏次 信州大学医学部環境生理学科
・心の進化 人間性の起源を求めて 松沢哲郎、長谷川寿一編 岩波書店
・心の進化 比較認知科学の視点から  松沢哲郎
・脳と心の共振化、赤ちゃんの姿勢と手のはたらきの進化  竹下秀子
・言語の起源   Rotin  L.M DANBAR
・人間社会の由来  山極寿一
・コドモ期が長いという人の特徴  濱田譲
・人類の成立 諏訪 元

・校庭の芝生化で教育再生; 亀山 章 読売新聞
・保育の質を考える こころとからだを育む視点から 
  CRN実践保育センター
・緑豊かな学校づくり; 市川市教育委員会
・市川市の校庭芝生化のユニークな点  浅野義人 千葉大学大学院

・身体活動とコミュニケーションを重視したキャンプ活動が子どもの前
  頭葉機能に与える影響と教育的提案の位置;
  東京理科大学諏訪短期大学教養科、信州大学教育学部、松本短期大学幼
  児教育科、山梨学院短期大学経営学科、信州大学共通教育センター、
  日本体育大学、
・日本生理人類学会誌Vol,5,No22 00年5月 研究報告;同上

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 手づくり井戸に挑戦!--自分で掘れる打ち抜き井戸-- 曽我部正美著
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