メルマガ:いいオトコ研究会
タイトル:いいオトコ 自分人生の経営 要約編(3)  2004/03/31


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  ◆いいオトコ研究会(いい男とは?)◆  04年3月31日 第105号
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    それは、自立成長型の男、自分人生の経営者である男
       http://members.at.infoseek.co.jp/fineguy/
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▼▼今号のテーマ▼▼

>>いいオトコになるための自分人生経営 要約編(3)

人は一人では生きていけない!
そんなこと、誰もが知っていること。

でも案外、他人の重要性って忘れがちになるもの。
今号「要約編(3)」は、自分人生の経営で非常に重要な「人」について。


▼人ヒトひと

いいオトコは、他人を使うのも上手。
これはまさに「いい企業」の経営者と同じ。
そう、優れた企業経営者は、社内外のヒトを上手に使いこなしています。

既存経営者が出来なかった日産自動車の再生、なぜゴーン氏が出来たのか?
その1つ目は、目標の明確化です。
ゴーン氏は、企業理念やビジョンを明示し、目標を明確化しました。
しかも目標未達の場合は、自身が責任を取ることも宣言して。

2つ目は、社内のコミュニケーション(意思疎通)。
ゴーン氏は、掲げた目標を関係者と共有すべく、
社員とのコミュニケーションに最大の努力を払ったと言われています。

3つ目は、関係者への動機付け、やる気を起こさせたこと。
ゴーン氏は、ルノーのやり方を一方的に押し付けるのではなく、
日産のアイデンティティを尊重し、従業員の持つ潜在力を信じることを、
各人への動機付けの基本原理に置いていました。

以上、リーダーシップ能力を発揮し、日産の再生に邁進したゴーン氏は、
あるインタビューで次のように述べています。
「挑戦的な目標に社員を駆り立てるのが社長だが、
そこに困難があれば、彼らを助け、勇気を与えるのも社長である」と。

また、単にリーダーシップの発揮だけではなく、
部下たちに裁量権を与えたことも、成功の1つの理由になっています。
部下たちに明確な責任範囲と一定の裁量権を認め、意見のぶつかり合いを
奨励し、問題点を顕在化させ、自らその克服に参画させることを
進めてきたのです。

以上のことを、自分人生の経営者である貴方に当てはめてみてください。
周辺の人々に対し、貴方が言ったこと、実行していますか?
約束したことを厳守していますか?

実行する際には周辺の誰かの協力が必要となるのでしょうが、
納得して、協力してもらっていますか?

何かを他人に指示する場合、明確にその目的を説明していますか?
目的達成に苦労している他人に対し、力になってあげていますか?

そうです。まさにゴーン氏と貴方は同じ発想でいいのです。
成功する企業経営者と、いいオトコの自分人生経営は。
http://members.at.infoseek.co.jp/fineguy/article0306.html#vol.73


▼人の心理 

自分人生を経営する上で、他人の協力が必要なわけですが、
金や地位だけでは人は動きません。
そこで、人を動かすために、まずは人の心理を理解しておきましょう。

「なぜあいつは協力してくれないのか。」、
「どうすれば彼を満足させられるのか。」
を漠然と考えるのではなく、その基礎となる人間心理を知っておくことが
重要。

1つ目の基礎知識は、「マズローの欲求階層論」。
「低次の欲求が満たされると、より高次の欲求へと段階的に進んでいく」
というもので、人には「5次元」の欲求があります。

一番低い次元の欲求が、「生存や生理的な欲求」で、
睡眠欲・食欲など「生きるために絶対不可欠」な欲のこと。

二番目が、「安全や安定を求める欲求」で、
痛いこと・危ないこと・不安などから回避欲、保障されたい欲。

三番目が、「社会的な欲求」で、
誰かに必要とされたい、愛されたい、どこかに属したいという欲。

四番目が、「自尊・尊厳的な欲求」で、
評価されたい、褒められたい、認めてほしいという欲。

五番目が、「自己実現欲求」で、
自己成長、自己向上、自己実現となります。

人が仕事をしたり誰かに協力するのも、こうした欲求がその動機となる。
また、一度その欲求が満たされると、同レベルの欲求では次の行動の
動機付けにはなりません。
自分人生の経営者は、この欲求階層論を念頭に置いてから、
他人への協力依頼や、友人関係構築に努めたいもの。

人の心理でもう1つ重要なのが「ピグマリオン効果」。
これは「目にかけてあげることが、その人の生産性を高めるには
最も有効的である」というもの。

例えば、同じ能力がある部下2人に対し、
片方には「君は優秀だ、仕事が出来る人として有名らしいな。」と褒め上げ、
もう片方には「君はどのセクションの人だっけ?まあがんばりたまえ。」と
ぞんざいに扱うとします。

結果は、同じ能力にも拘わらず、褒め上げられた方がほぼ間違い無く
高いレベルの業務を達成します。

つまり人は、他人ましてや上司や経営陣に目をかけられ誉められると、
ますます仕事に励み、実力以上の業績を上げるよう自立的に努力し、
結果いい業績を達成する。
そして更に誉められるという好循環を生むのです。
http://members.at.infoseek.co.jp/fineguy/article0306.html#vol.74


▼リーダーシップ

自分人生の経営者は、「自分の人生は、自分が引っ張っていく。」
という意志を貫いていくことが求められます。
また、自分人生を引っ張るには、他人の協力が必要なこと、
良好な人間関係・人脈構築が必須であることも、知っています。

他人の協力を得て、自分人生を引っ張っていく。
それには、「貴方という経営者」が、第三者である他人に対し、
「自分人生」の”リーダーシップ”を取ることが重要。

但し、誤解の無いように。
友人や仕事関係の中で、リーダー格になる必要がある、ってことではなく、
貴方自身が「自分人生」のリーダーシップを取るべきということです。

自分人生のリーダーシップを取る上で重要なのが、
誰かに物を頼んでも、その結果責任は、全て貴方が負っていると思うこと。
つまり、頼んだことが失敗であっても、それを相手のせいにしないってこと
です。

妻や恋人、友人や部下に何かを依頼しが、思い通りにやってくれない。
そんな時に、「何やってんだよ」って愚痴るだけならまだマシ。
ところが、依頼先に対し怒ったり叱ったりって場合が多いのではない
だろうか。怒ったり叱ったりってのは、最も簡単だし単純な行動。

その場では、依頼先のヒトは従う、うなずく、あやまるかもしれません。
でも、長続きはしないことでしょう。
結果が芳しくない場合、依頼先の責任ではなく、貴方の責任。
これくらいの強い考え方を持つことを、お薦めします。

話は変わって、エンパワーメントという概念を解説します。
エンパワーメントとは、貴方が誰かに物事を依頼・指示する場合に、
相手の人が自立的に考え行動するよう、側面的にサポートすること。

「あれやっといて。」、「これ頼む。」だけではダメ。
かと言って「ああやってこうやって、こうしろ」って全て指示するのもダメ。
手取り足取りでもなければ、任せっきりの自由放任でもなく、
エンパワーメントというやり方で、第三者に物事を依頼するのです。

リーダーシップの最後は、「影響力」について。
依頼される側は、貴方の何らかの「パワー/ちから」に応じるから、
あるいは何らかの理由があるから、依頼事項を「やってあげる」のです。
その「パワー/ちから」や「理由」のことを「影響力」と言います。

影響力には、金に物を言わせる「報酬という力」、
ペナルティを課すなどの「強制という力」、
上司や親という地位を利用した「権威という力」、
優秀な人からの依頼だから応じたくなるという「優秀という力」、
好きな人に頼まれたから応じるという「愛情の力」があります。

金だけでケリをつけようという人は、金の切れ目が縁の切れ目。
愛情だけで何かをやってくれるのは理想的だが、現実的にはやや難しい。

何かを依頼し、第三者がそれに応えてくれるには、何らかの理由がある。
その理由となる「影響力」を、たくさん、強く、深く持つ事が、
人生のリーダーとして、あるいは経営者として必要ですね。
http://members.at.infoseek.co.jp/fineguy/article0309.html#vol.75


▼そして、協力を得るには

以上、自分人生の経営において、人の協力を得るための考え方や
手法を述べてきましたが、もう1つ重要なのが「モチベーション」。
モチベーションとは、依頼されたことを「やってあげる理由、動機」のこと。

モチベーションには、「生活に必要な金銭を得たい。」という
生きる上での根本的なもの、いわゆる「金銭的動機」があります。

また、「価値観を共有出来る組織・友人関係・家族関係の中で生活をし、
そこで注目や評価を受けたい。」という「社会的動機」もあります。

更には、「自分を成長させたい、社会的使命感を満たしたい」という
一段高いレベルの「自己実現動機」というのもあります。

「補完関係」を構築するというのも、他人の協力を得る上では重要です。
依頼主の貴方が上司であろうと夫であろうと、それは別に「偉い」わけ
ではない。単に部下や妻と役割が違うだけ。

だから、部下や妻に「偉いという立場」で依頼や指示をするのではなく、
「自分の不足していることを補ってもらう。」という姿勢が重要です。

また、「妻だから、洗濯をやるべき。」、
「部下だから、コピーをやらせてもいい。」なんていう発想もダメ。
相互補完の観点から「どちらがやった方が効果的か、効率的か。」を考え、
結果的にそれが妻や部下なら、そう依頼するというようにすべきです。

場合によっては、夫が洗濯をしたり、上司がコピーを取ったりする方が、
効果的な相互補完になることも、ありえます。

野球チームは、4番バッターも9番バッターもそれぞれに求められている
機能がある。どちらが偉いわけでもなく、相互に補完し合う。
そういうチームが強い。
個々人の関係でも同じですね。

一方、他人に何かを依頼したり、関係を構築する際、
モチベーションという「手法」ばかりが先行してもダメです。
一番大切なのは、何と言っても「コミュニケーション」。
そう、依頼先や関係先との「意思疎通」ですね。

メッセージの送り手である貴方と、受け手である依頼先。
このコミュニケーションがうまくいかないと、トラブルの発生、
業務の滞りなどに結びついていく。
一方、円滑なコミュニケーションは、迅速な意思決定や問題解決に繋がり、
結果として、貴方も依頼先も効果が高まっていることになります。

効果的なコミュニケーションを行うには、
自分がどういった人物であるかをさらけ出すという自己開示、
自分の考えを表に出すという自己表現、
同時に相手の話をよく聞く傾聴、
そして明確な表現が求められます。

相手に「自分がオープンになり、明確に表現し、且つ相手の話を十分に
聞いてあげる。」、という姿勢が無いと、決して相手は心を開かないこと
でしょう。

コミュニケーションとは、「相互に意思疎通が出来た」場合のみを指す。
つまり、「言っただけ、言いっ放し」はコミュニケーションとは言えない。
そして、コミュニケーションが下手な人ほど、自分は上手だって思っている
もの。
http://members.at.infoseek.co.jp/fineguy/article0309.html#vol.76


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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

以前、あるプロジェクトを任された私は、
部下や社外の協力を得られず、大失敗したことがあります。

部下には、「ともかく言われたことをやれ。」という指示。
社外には、「報酬払うのだから、やってもらって当然。」という姿勢。
今思い出すと、そんな感じだったようです。
これでは、人は動きませんね。
失敗して当然。

最近、ある交流会があって参加しました。
そこの主催者は、ともかく人の使い方が上手。
「自分の実力は大したこと無い。」、
「いかに人の協力を得られるかが、交流会成功のポイント。」
と明確に教えてくれました。

所詮 人は、自分だけで出来ることって、ちっちゃなこと。
本当にデキる人、優れた人は、他人の使い方にも優れている。
これに尽きますね。

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▼▼次号のテーマ▼▼ >> マーケティング

消費者のニーズを集めること。
ニーズを商品化し、消費者に販売すること。
これらの行為を「マーケティング」と言います。
マーケティングこそ、企業活動の命。

で、同じことが「自分人生の経営者」にも言えるのです。
上述の「商品」を貴方自身に置き換えてみて下さい。
次号4月7日は、「人にもマーケティング」の要約編です。


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 発行人     上原 貴志 (いいオトコ研究会 代表) 
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