メルマガ:いいオトコ研究会
タイトル:自分って、安全?  2004/03/10


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  ◆いいオトコ研究会(いい男とは?)◆  04年3月10日 第102号
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    それは、自立成長型の男、自分人生の経営者である男
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▼▼今号のテーマ▼▼ >> 自分の「財務分析」

見えない資産を重視した余りに、借金漬けとなってしまった。
それでは元も子もありません。
今号は、「自分という会社」の財務分析についてです。


▼財務分析

自立している企業ほど、「明日のCash」に多大なる注意を払い、
いわゆる「自社の安全性分析」をしています。

成長している企業ほど、「成長の中身」に最大の関心を払い、
いわゆる「自社の成長性分析」をしています。

そして優良な企業ほど、「自社の姿」を多面的に把握しており、
いわゆる「自社の財務分析」をしています。

いいオトコ、自立成長型の男、自分人生の経営者も同様。
自分を「会社」と見たてて、
明日のCash、自社の成長、そして自社(自分)の財務分析を
常日頃行っています。


▼何を分析

では、「自分の財務分析」って、何を分析するのでしょうか?
主に次の3つに分かれます。

1 個別分析
不動産や株への投資という「お金の投資」や、
時間という資源を使って給料を貰う「時間の投資」など、
具体的な投資に関しての分析です。

2 安全性分析
世の中、金が全てではないこと、言うまでもありませんが、
お金が足りなくなって、自分倒産(いわゆる自己破産)は避けたいもの。
そのために行うのが「安全性分析」です。

3 成長分析
自分という資産の価値を高めていくのが自立成長型の証となるが、
どのくらい成長したのか、その内容や成長速度を分析する。
そのために行うのが「成長分析」です。

では、これら3つの「自分財務分析」を以下解説してまいります。


▼個別分析

アパート経営とか不動産小口化商品など、不動産投資がブームです。
また、株や債券、ファンドへの投資も、その熱は高まる一方。

自分という会社(資産)を経営するに際し、
見えない資産を増やすことが最も重要だ、とは申しましたが、
それでも「見える資産」の代表であるCashも、
それなりに増やしていきたいというのが、多くの人々の本音では?

ここで挙げる「個別分析」とは、そんな「お金や時間」を投資する際に、
必ず身に着けておきたい分析手法です。


▼ネットで計算

まず、お金の投資で大切なのが、収益をネットで計算すること。
ネットとは、「収益から経費を差し引いた、純利益」という意味。

よく、「高利回り8%」なんていう投資商品を目にしますが、
中身をジックリ読んでみて下さい。
不動産などの場合、利回り8%と言いながら、
実際にはそこから税金や修繕費、管理費などが別途かかり、
それら経費を控除すると、ネット利回りが5%にも満たないものがあります。

ネット利回り5%と言っても、投資した不動産に賃貸人が入らなかった場合、
収入はゼロ=利回りはゼロ、となります。
いや、税金等の経費は賃貸人がいなくてもかかるので、
利回りマイナスですね。

このように賃貸人が入らないという「期待した収入が入らない」リスクも
勘案して、その投資は得なのか損なのか、考えるべきですね。

場合によっては、そのリスクを勘案すると、
0.01%の銀行預金の方が、得な投資、となるかもしれません。

同じように、いろんなファンドが世の中に出回っていますが、
ファンドには、必ず「ファンド運営者」の手数料がかかります。
当然、利回り計算は、これら手数料を控除したネット利回りで行うべき。


▼時間投資も同様

お金の投資と同様に、「時間」という投資も、ネットでの分析が必要です。
時給いくら、年収いくら、というのはあくまで表面上のこと。

社会保険負担費などどらくらいを企業側が負担しているのか。
交通費は、住宅費は、その他福利厚生費は。
など、プラスマイナスを総合したネットでの収入を計算し、
投資すべき(投資した)時間で割ったもの。
これが、時間投資に対する金銭的利回りとなります。

これは、金銭的な利回りだけに用いられるのではありません。
何かプロジェクトを行うとき。
実際に得られる成果を、かけた時間で除する(割る)という、
時間当たりの成果という「成果利回り」もあります。

何週かにわたって「投資」に関するメルマガを配信しましたが、
自立成長するのは、日々の投資の積み重ね。
それだけ投資という概念や、その分析は、
自分人生経営に重要だということなので、
是非、自分投資の個別分析を、心がけてください。

そして個別分析では、ネットの利回りで比較すること。
お金の投資も時間の投資も、それが基本となります。

また、最近の女性は「お金」の運用についてもシビア。
それなりに分析し運用することを男性に求めるケースも増えている。
これが現実です。


▼安全性分析

次に「安全性分析」について述べてみます。

「宵越しの金は持たねえ!」
っていう江戸っ子気分も、男らしくていい。
でも、現実問題、明日のCashくらいは心配したいもの。

企業でよく見られるのが「黒字倒産」。
そう、利益をあげている(黒字)なのに倒産する、という不思議な現象です。
黒字倒産は、「明日のCash」をしっかりと分析・把握していなかったことが
主な要因です。

企業では、そうならないために安全性分析というのを行います。
これは、返さなくてはならない借金と、
その原資となる資産(あるいはCash)と比較するというもの。

具体的には、資産を負債(借金)で割り(資産/負債)、単位は%です。
そしてこれを、「自分人生の経営」にも当てはめてみましょう。


▼流動比率

預貯金や、いつでも売却できる上場株式など、
「一両日中に現金に変えられる資産」を、流動資産といいます。

住宅ローンの今年の支払額とか、友人から借金したお金など、
「1年以内の返済義務のある負債」を、流動負債といいます。

そして、流動資産を分子に、流動負債を分母に(資産/負債)計算し、
その%を算出して下さい。
それが「”自分”という会社の流動比率」となります。
200%以上、少なくとも150%以上になっていれば、まあ安全でしょう。

借金とは、「必ず返さなくてはならないもの」だし、
返さないでいると、銀行の場合、個人破産に追い込まれ、
友人だと、信用を失ってしまう。

一方、現預金や株式などの資産は、いつ目減りするかわからない。
なぜなら、銀行の倒産、株式の下落などがあり、
今日100万円だと思っても、明日10万円になるリスクがある。

以上より、1年以内の返済義務の額の2倍、200%程度は、
一両日中に現金に変えられる資産として、持っていたいものです。


▼カバレッジ・レシオ

流動比率と並んで「短期の安全性」を分析するのが、
カバレッジ・レシオです。

これは、分子に「この1年間で得られる見込みの現金」を置いてください。
給料、投資した先からの配当などがメインでしょうか。
分母には前述同様に、この1年以内に返済義務のある借金です。
(得られる見込みの現金/1年以内の返済義務借金)

150%以上、少なくとも100%以上であれば、まあ安心ですね。


▼固定比率

住宅や自動車など、長期使用(保有)するものを固定資産といいます。

来年以降に返済する住宅ローンや自動車ローンの残高など、
返済義務が長期に渡るものを固定負債といいます。

そして、固定資産を分子に、固定負債を分母に(資産/負債)計算し、
その%を算出して下さい。
それが「”自分”という会社の固定比率」となります。
150%以上に、少なくとも100%以上であれば、不安がる必要は
ありません。

借金(負債)のうち、長期に渡るものは、
「将来の収入」を返済に充てようとしている人が多いのでは。
その際、万が一、将来の収入が得られなくなっても、
きちんと返済できるだけの「固定資産」を持っていたい、ということです。

尚、固定資産の計算は、いわゆる「時価評価」して下さい。
時価評価とは、「もし今売るとしたら、いくらになるのか」です。

例えば住宅の場合。
Yahooなどの不動産ポータルで同様の不動産を選んでもいいし、
駅前不動産屋に言えば、5分で概算を教えてくれます。

自動車、オーディオなども同様。
中古として売られている同式同型の金額の5掛けくらいで計算。
わからなければ、これも買った値段の2掛けくらいで算出しましょう。


▼安心して生活、積極的な攻め

以上、自分という会社の安全性を分析しました。
借金が返済できずに個人破産することを避ける。
それは、結婚するにも女性が最も心配することの1つ。
もちろん「宵越しの金は持たねえ!」的な男性を好む女性もいますが。

いずれにせよ、安全性分析の目的はこれだけではありません。
いや、どちらかと言うと、次のことが目的です。それは、
1 日々のCashに関心を寄せずに生活するため
2 積極的に人生を攻める時のため
です。

人間、日々のCashやその他の義務に振り回されると、
本来、やるべきこと、やりたいことが出来なくなります。
つまり、自分人生の経営において、やるべきことが出来ずに、
返済やその労苦のために時間が取られてしまうということ。
これは是が非でも避けたいですね。

また、自立成長するためには、ある機会・時期に、
冒険というのが必要になるかもしれません。
ところが、Cashの心配をする余り、冒険を回避せざるを得なくなる、
あるいは冒険心が萎縮してしまう恐れがあります。

安全性分析はこのように、倒産を避ける目的のみならず、
自分経営、自立成長のためにも必要だということですね。


▼成長分析

自分財務分析の最後が、成長分析です。
要は、「どれだけ自分が成長したか」を分析するもの。

前々号で、自分という資産の価値を、昨日現在で100と置き、
いろんな項目にそれを細分化しました。

成長分析とは、細分化した各々の項目が、
前年と比べどれだけ増えたのかという「項目分析」と、
自分資産の価値100が、
総合でどれくらいの割合増えたのかの「総合分析」に分かれます。

項目分析は簡単ですね。
100という自分資産の中に占める「見えない資産」は85。
85のうち、人脈という資産は30。
これが、前号のやり方で36になったとすると、増えたのは6。
よって、6/30=20%が増加率となります。

人脈という資産を含め、自分資産が10増えたとします。
すると、10/100=10%が、自分資産総合計の増加率。
これが総合分析となります。

ここまでであれば、成長分析もあまり意味がありませんが、
翌年から意味を成します。

つまり、同じ増加率で自分成長するには、
100が110に増えた翌年、10の増加ではダメです。
分母の「自分資産」の総量が増えているので、
同じ増加率を達成するには、増加する量も増やす必要があります。

こうやって、自分資産の総額が増えていくに従い、
毎年増やそうとする自分資産の量も、
前年と同じでは満足しなくなる、この循環が望ましい姿となります。
要は、今年は10増えただけで満足なのが、
来年は10だけでは不満足、もっと増やそうという意識になる。


▼最後に

自分という「会社」が投資する個別の分析。
自分という「会社」の安全性の分析。
自分という「会社」の成長性の分析。

実際には、あまり数字に拘る必要はないでしょう。
ただ、少なくとも一度、数字化してみて、
「安全や成長」を漠然と望むのではなく、
もう少し明確に意識して生活すること。
これが何よりも大切ですね。

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▼▼上原貴志の「編集後記」▼▼

過去、私の「安全性分析」は、一桁%の時がありました。
カードローンの支払い額が、ネットの受け取り給料よりも多い、
そんな月もあったくらいです。

「個別分析」もしていませんでした。
なんとなく値上がりするのでは、程度で、
投資を行っていたもの。

「成長分析」なんて、念頭にすらなかった。
だからいつまで経っても、自分が成長しているのか否か、
わからない状態でした。

なんとも悲惨な、情けない時代が、随分と長かったのだなー
っていうのが、今の実感です。

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▼▼次号のテーマ▼▼ >> 自分人生経営のおさらい

昨年4月から連載している「自分人生の経営」。
戦略、マーケティング、人、ファイナンス。
各主要項目が今号で完了。

ついては、4月から始まる「新シリーズ」を前に、
3週に渡り、そのおさらいをお送りします。

次週、3月17日をお楽しみに。


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 発行人     上原 貴志 (いいオトコ研究会 代表) 
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