メルマガ:【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-
タイトル:【トランスマガジン VOLUME 86】-翻訳会社が教えるプロの英語-  2003/02/20


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【トランスマガジン】-翻訳会社が教えるプロの英語-   2003/02/20 第86号   
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 株式会社トランスワード
 http://www.transwd.com
 book@transwd.com
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 当マガジンは当社翻訳教室の生徒さんおよび登録翻訳者の方を主な対象にし
 翻訳実務に役立つ情報を定期的にお送りするものです。
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■もくじ■

1. お知らせ
2. 最近の翻訳業界 
3. 翻訳しよう
4. SOHOしよう
5. リンクしよう

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1. お知らせ 
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■ 3月8日 特別翻訳セミナー ■ 

第一部では最近の翻訳業界の現状をお話します。不況が深刻化する中で翻訳家
を目指す人が増えています。ライバルが多くなるこの業界でいかに競争に勝ち
残るかについてお話する予定です。同時に弊社が新規に募集する和訳の翻訳者
に関する説明をおこないます。

第二部では「翻訳しよう」の著者である荒井邦彦氏を東京からお招きし、翻訳
の基礎レッスンを実演していただきます。荒井氏のレッスンは過去にも当社の
セミナーで実績がありますが、その丁寧さ、わかりやすさ、そして的を得た指
摘がいつも好評です。今回は翻訳勉強中の人向けに基本的な翻訳テクニックや
勉強に取り組む望ましい心構えなどを話していただきます。

申込方法:メール本文に住所・氏名・電話番号をご記入の上、件名を「セミ
     ナー申込」としてbook@transwd.comへ送信してください。

詳細はこちらから
 http://www.transwd.com/seminar0318.htm


■ 4月からの新講座 「極める 技術翻訳熟達コース」の御案内 ■

1月から実施している「稼げる 技術翻訳実践コース」の続編としてこのコース
を始めます。翻訳で多く稼ぐには翻訳の品質向上と同時に生産性アップが不可
欠です。
いわゆる「稼いでいる翻訳者」の多くは自分なりの用語集や翻訳文例集をデー
タベース化し効率化を実践しています。新規講座ではベテラン翻訳者の翻訳
データベースの一部を生徒さんに提供しその使い方を伝授します。そして自分
なりのデータベース作りをすることにより品質と生産性を極める翻訳者になっ
てもらうことを目的にします。

詳細はこちらから
 http://www.transwd.com/school/k_juku.htm

申込はこちらから
 http://www.transwd.com/school/k_order.htm


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2. 最近の翻訳業界(仲谷) 
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SOHOとしての翻訳

企業の中で生きていく人が減りつつあります。
自分の才覚で稼ぎ、個性ある自分流の行き方をする人が増えています。自分の
力で稼ぐとなると人により収入が大きく変わってきます。できることならなる
べく多く稼ぎたいものです。

翻訳は人によって大きく生産高(収入)が変わります。レベルの高い人は翻訳
単価が高く、かつ短時間に大量の翻訳ができます。翻訳を始めたばかりの人は
調べ物ばかりして、一日1ページくらいしか翻訳できないものです。時給にし
たら数百円です。レベルが高くベテランの翻訳者はほとんど調べ物をしませ
ん。必要な知識は全て頭の中に入っているからです。このような人はタイプが
できる速さで翻訳ができるので1日数十ページの翻訳ができることもありま
す。また翻訳メモリーなどのツールを使えば時給1万円も夢ではありません。

高い能力を身に付けるには普段の努力が必要です。楽して儲かる仕事はこの世
には存在しません。


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3. 翻訳しよう(荒井)
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もう10年近く前のことなのですが、社長から社員に向けたニュースレターで、

To all employees,
My company is currently in the situation of …

と続いていくのがありました。これを和訳するのに、

『全社員に告げる
我が社は今や、・・・という状態なのである』

と絶叫調の翻訳をされた方がありました。翻訳者がどういう方か − 年配の男
性か、いやむしろ若い女性か、残念ながら忘れてしまいましたが。

「告げる」「我が社」、さらに私が一番驚いたのは「…なのである」という表
現です。会社で使う文書で、こういうのがあるでしょうか。もっとも、社風に
よっても異なります。その点は考慮に値しますけれど−

翻訳者はおそらく、上の英文を与えられてから、社長さまの発するコトバとし
てはどういう表現が一番適切か、考えたことでしょう。そのステップは正しい
です。ですが、考えた範囲が、テレビの「社長ものドラマ」だけだったのでは
ないかという気がします。

『従業員のみなさん(へ)
当社(あるいは、私どもの会社)は現在、…という状況にあります』

とシンプルにすればよいのではないでしょうか。

これに関連して、日本語には、企業や経済活動、あるいは働く人々をちゃかす
表現がよくあるように思います。「左遷」「お偉方」「下っぱ」「高給取り」
「金かせぎ」「ゴマすり」「お茶くみ」「新米」「古株」「とりまき」「欠陥
製品」など。実際に企業の中で動く文書の中で、これに類した語を使うのは不
適切です(企業批判が目的の文書でさえ、こういう語を使うと下品になって逆
効果です。○○党の宣伝ビラによくあります)。

昨今の経済状況の中で、従来からの給与体系を見直そうという動きがあります
が、Some physical workers are overpaid. を「何人かの肉体労働者は高
給取りすぎる」は不適切です。これほどデリケートなテーマはないのですか
ら。一例として、「直接員(あるいは作業員など)の一部に、報酬が厚くなり
すぎている場合がある」など。


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4. SOHOしよう(神垣)
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「質と時間の相関関係」

好きなことを仕事にできるのがSOHOの魅力のひとつ。仕事へのこだわりやモチ
ベーションが高いほど、つい時間を忘れて熱中してしまうこともよくあります。
けれど、時間をかけ、自分なりのこだわりを追求したからといって仕事の質が
それに比例するわけではないのがつらいところ。

どんなに時間をかけて一生懸命頑張ったとしても、その仕事本来の目的からは
ずれていたり、納期に間に合わなければアウト。評価を得ることはできません。

比較的、時間の自由のきくSOHOスタイル。だからこそ、効率よく質の高い仕事
をするよう心がけていくことが大切です。

ボリュームのある仕事を限られた納期で仕上げなければならない時は、あまり
細部にまでこだわっていると時間を消費するばかり。かといって質を二の次に
してイージーに流してしまうと、次から声はかからないでしょう。

スピードか、クオリティか、その両方か? 限られた納期でスピードとクオリ
ティを両立させるためには、こだわる部分とそうでない部分にある程度の線引
きが必要になってきます。

120%こだわりたいところを80%ぐらいに抑えて、その分処理能力を上げる。
余力のあるときは少しスピードを落として100%まで質を上げたり、どんなに
急いでも70%以下には質を落とさない、というふうに自分の中でスピードとク
オリティの比率をうまく調整していくことが大切だと思います。

な〜んて偉そうなことを書いていますが、このこだわり具合の調整に日々、四
苦八苦しているのはほかでもないこの私。仕事と家庭、仕事と恋愛、なにごと
も上手に調整していくのは結構骨が折れるもの。抑えるべきツボの見極めがポ
イントといえそうです。


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5.リンクしよう  
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[ニシキプリント] http://www.nishiki-p.co.jp/

ニシキプリントは、究極の高品質・短納期・低価格を追求する広島の印刷会
社。DTPはもちろん、オンデマンド印刷、アナログ印刷まで幅広く手がけ、
価格・品質とも最適な印刷物を提案します。毎月1回、メルマガも配信。
“賢い印刷発注”に役立つ実用的な印刷情報を提供します。


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