メルマガ:少女の性シリーズ
タイトル:少女の性 726  2026/06/07


少女の性 第七百二十六部

「ホテルはどうするの?」
「太平洋が見える部屋っていうのが希望なんだけど」
「場所は?」
「中華街で食べた後に入れるホテルならどこでも」
「それだと、チェックインが10時頃になるね」
「だろうね」
「部屋だけでいい?」
「うん、その代わり、ちょっと良い部屋にしてよ」
「良い部屋ね。三谷さんのレベルでちょっと良い部屋か・・・・・。ちょっと待ってよ・・・・・・・うん、ある。あるよ。ジャグジー付きのが」
「へ?ジャグジーの付いた部屋?」
「そう。評判も良さそうだよ」
「それはすごい」
「それに、本来は食事とセットでしか売らないんだけど、当日だから食事抜きで値段もそれなりだし」
「値段のことは良いよ。信用してるから。いつも値段以上のものしか手配しないから」
「おやおや、ここで褒めても安くならないよ」
「いやいや、信用してるって話」
「ありがとうございます。それじゃ、メールで送っておくね。ホテルのチェックインは10字にしておくから、中華街からタクシーだけど9時より遅く出るなら三谷さんから電話してね」
「分かったよ。9時より遅くタクシーに乗るなら電話だね」
「そう、お願いね。毎度ありがとうございました」
「またね」

宏一はそう言って電話を切って結衣の元に戻った。

「おそいー」

結衣は気持ちを早く切替えたいのに、宏一がなかなか戻ってこないので文句を言った。

「ごめんね。予約に手間がかかっちゃって。でも、夕食の中華街もホテルも予約できたよ」

「それなら良いけど・・・・」

結衣はまだ少し怒っている。

「なんか、ジャグジーがあるそうだから、これから水着を買わないとね」
「水着?」
「うん、ジャグジーに入れるよ」
「ジャグジーって・・・・・・」
「泡の出るお風呂がバルコニーデッキにあるの」
「そんなの水着なんて着て入りたくない」
「まぁ、そう言わずに騙されたと思って。ね?良いだろ?お願い」
「・・・・・・宏一さんがそう言うなら・・・・・でも・・」

結衣は明らかに渋っている。まだ納得できないみたいだ。どうして宏一に水着姿を見せなければならないのか、まだ納得できない。

「行ってみて、やっぱりこんなところに入りたくないと思えば入らなくて良いから。だから水着だけは入るときのために買っておこう」

「わかった・・・・・・」

結衣は不機嫌にOKを出した。その結衣を見て、宏一はどうも結衣の様子がおかしいことが気になった。単に水着を着たくないのを無理やりOKさせたから不機嫌になったのだろうか?それがどうしても気になる。しかし、今聞いたらとんでもないことが起きそうな嫌な予感がする。宏一は取り敢えず様子を見ることにした。

「それじゃ、水着とか、結衣ちゃんが泊まるのに必要なものとか、買わないとね。出ようか」
「はい」
「どこに行けば良いか、結衣ちゃん分かる?」
「たぶん・・・・・だいじょうぶ」

結衣は立ち上がると、宏一を伴って歩き出した。すると、意外に近くにドンキがあり、結衣はここで効率よく買い物を済ませた。宏一は結衣が迷わずに次々と買い物をして行くので驚いた。ドンキの圧縮展示の店内は、知っていないとどこに何があるのか分かりにくいからだ。宏一はドンキで下着や水着など買ったことがなかったが、結衣にとっては普通のことのようだ。

ただ、さすがに女の子らしく水着を決めるのには少し時間が掛かったが、選んだものはタンキニ+ショートパンツスタイルの人気のブランドらしい。宏一は5千円という値段が高いのか安いのかさえ分からなかったが、結衣は真剣な表情で気合いを入れて決めたので、たぶん高めのものなのだろうと思った。

「宏一さん、ありがとう」

結衣は買い物が終わると、宏一に礼を言った。さっきの暗い表情に比べて明らかに表情が豊かで明るい。どうやら買い物の間に気分転換ができたようだ。

「結衣ちゃん、気に入ったものを買えた?」
「はい」

結衣は明るく答えた。どうやら本気らしい。

「それじゃ、今度は中華街に突入だね」
「突入?」

結衣は驚いた表情をした。

「そう、二人でいくのは初めてだろ?俺たちにとって中華街がどんな世界になるのか分からないから突入」
「そう言うことか。確かにね」
「結衣ちゃんは言ったことあるの?」
「ママと言ったことあるけど、パパとはない・・・・宏一さんは?」
「俺も何回か行ったことあるけど、久しぶりだし結衣ちゃんと行けるなんて考えたことなかったから、今日は凄くラッキーだよ」
「私とが?そんなの、言ってくれればいつでも行くのに」

結衣はそう言って笑った。その笑顔は中学3年らしい可愛らしいものだ。宏一はベッドでの結衣の表情を思い出してグッと肉棒に力が入ってしまった。もちろん、そんなことはおくびにも出さない。
渋谷から横浜中華街へ行くなら東急なので、二人はそこから渋谷駅に向かい、ヒカリエ方向に行って下へ下へと降りていき、東横線のホームで普通の始発を待って乗り込んだ。運良く座っていける。

「座れて良かったね」
「初めて座れた。こういうこともあるんだ」
「普通だからね。特急とかじゃ先ず無理だけど、これは渋谷発だから。座って行けるなら、10分くらい余計に掛かっても良いだろ?」
「10分なの?そんなもんなの?・・・・・そういう行き方もあるんだ」
「結衣ちゃんはいつも特急に乗ってたの?」
「うん、ママと行くときはいつも。でもずっと立ってた。今度ママに言ってみる」
「うん、そうだね。ところで、結衣ちゃんは中華街で何を食べたいの?」

宏一は時計を見て聞いた。買い物をして時間を使ってしまったので、約束の6時にはギリギリだ。

「よく分かんない・・・・・・・でも、肉まんは前に食べた」

宏一は『しまった』と思った。見かけは大人っぽい結衣だが、まだ中学3年生なのだ。好きな中華料理を言えるほど詳しいわけがない。

「そう。肉まんは美味しかった?」
「うん、いろんなのが入ってて、おっきくて、お汁も出て、美味しかった」
「それは良かったね。他には何か食べた?」
「ママと入ったお店で焼きそばとか八宝菜とか」

宏一はそれまで結衣と中華料理のフルコースを食べることを前提としていた。しかし、結衣にとっての中華街は本格的な焼きそばとか八宝菜を食べる場所だったのだ。そこで改めて聞いてみることにした。

「ねぇ、それじゃ、焼きそばとか八宝菜とかその他いくつかを食べるのと、コース料理になっていて前菜から始まって次々に少しずついろんな料理が出てくるのと、どっちが良いかな?」
「コース料理ってよく分かんない・・・・・」
「挑戦してみたい?それとも、知ってる好きな料理をいくつか頼む方が良い?」
「う〜ん、好きなのがいい。だめ?」
「そんなことないよ。それじゃ、結衣ちゃんの好きなのを頼むことにしよう」
「今決めなきゃいけないの?」
「ううん、そんなことない。確か、ミールクーポンになってたはずだから、金額だけ決まっているだけで、中味は決まってなかったはずだから。聞いたのは結衣ちゃんがどんなのを食べたいのか、知りたかっただけだよ」
「よかった」
「ねぇ、肉まんの食べ歩きって楽しそうだけど、他には何か食べた?」
「肉まんの他は・・・・・・・・あ、小さなパイみたいな奴。卵のクリームが載ってた」
「エッグタルトだね」
「たぶん、そう」
「それも美味しそうだ」
「でも、ママは食べ歩きはだめって。だからお店の横で食べたの」
「ははぁん、そうか。それもそうだね。仕方ないね。それでも楽しかったろう?」
「うん」

そこまで結衣は自然に会話していたが、そこから突然暗い表情になって何も話さなくなった。

「結衣ちゃん、どうしたの?」
「ううん、なんでもない」

結衣はそう言ったが、地下鉄を降りても結衣は暗かった。それでも、二人が中華街に入ると華やかな雰囲気と人通りの多さで結衣は再び明るい表情になった。

「お店はどこなの?」
「確か、真ん中よりは入り口に近い側だと思ったけど・・・・・」

宏一はそう言って、メールで届いたミールクーポンの店にナビを設定し、結衣を案内した。時間はギリギリというか、ちょうど6時だ。店には行列ができていたが、受付で名前を告げると直ぐに席に案内された。聞いてみたところ、ミールクーポンの金額が金券と同じ働きをするようで、やはり何を頼んでも良いようだ。そしてクーポンの金額を超える場合は別払いで注文できるらしい。結衣はキョロキョロしながらもメニューを見始めた。

「さぁ、何を食べようか?好きなものを注文していいよ。それに、俺は間違いなく結衣ちゃんよりたくさん食べるから、いろいろ頼もうね」
「でも・・・・・・・」

結衣は困ったような表情だ。

「あんまり堅苦しく考えずに、食べたいものとか、目に付いたものから頼んでごらん」

宏一にそう言われても、結衣は考え込んでいる。

「焼きそばもあるし、美味しそうだよ」
「それはそうなんだけど・・・・・・・」
「ダイエット中とか?」
「そう言うんじゃなくて・・・・・・・」
「どうしたの?」
「やっぱり分かんない。宏一さん、宏一さんが頼んで」
「それじゃ、結衣ちゃんの好きなものを順番に頼もう・・・・」
「私の好きなものじゃ無くて良い。宏一さんが選んで」
「どうしたの?」
「ううん、別に。でも、宏一さんが頼んだ方が良いと思ったから。順番にいろいろ食べてみたい」
「そうか。分かったよ。それじゃ、俺が考えてみるね」
「うん、お願い」
「それじゃ聞くけど、結衣ちゃんは中華料理で有名な奴を食べてみたい?例えば北京ダックとかフカヒレとか」
「食べたい」
「最初に言っておくけど、それほど美味しくないかもしれないよ?それでも良い?」
「それは・・・・・・」

結衣は考え込んだ。食べ慣れた知っているものの方が良いかどうか迷っているようだ。

「それって、高いの?」
「値段のことは考えなくて良いよ。ここは全体的にリーズナブルな値段だからね。でもここは歴史のある老舗だよ」
「それじゃ、食べてみる」
「わかった」

宏一はメニューを見て、少し考えてからコース料理と飲み物を頼んだ。少し高めの奴だ。ミールクーポンの金額は超えてしまうが気にしなかった。どのみち、宏一が払うのだ。

「もし、お腹に余裕があったら結衣ちゃんの好きなものも頼もうね」
「うん、じゃなかった、ハイ」
「リラックスしてていいよ」
「でも、このお店、雰囲気が・・・・・」
「ちょっと緊張しちゃうかな。でも直ぐ慣れるよ」

宏一はそう言うと、店員にオーダーした。

「それでさ、俺に言いたいこと、あるんだろ?聞いて欲しいこととか」
「あるけど・・・・・今はいい」
「そうなんだ」
「うん、せっかく中華街に連れてきてもらったんだもの」

どうやら結衣の悩みはやっかいなもののようだ。宏一はホテルに行ってから話を聞こうと思って頭を切替えた。

「分かった。それじゃ、せっかくの中華街だものね。いっぱい楽しもう」
そう言うと宏一は出てきた前菜盛り合わせでビールを飲み始めた。
「きれい」

結衣は前菜の盛り合わせが気に入ったようで、写真を撮った。

「インスタに上げるの?」
「ううん、インスタは友達用だから、他ので使う」
「友達に見られたら困るってこと?」
「困るっていうか、面倒だから。友達同士で行ったところとか食べたものとかは上げるけど、プライベートは上げないの」
「そういうものなんだ・・・・」
「そう。あ、ママから来た。羨ましいって」

どうやらラインに上げたらしい。結衣はニコニコして更に出てきた北京ダックの写真も送った。

「私ばっかりずるいって」

結衣は笑っている。

「あんまり送ったら可愛そうだよ。奈緒子さんは今日は仕事なんだろう?」
「そうだけど・・・・・・でも、やっぱり送っちゃう」

結衣は悪戯っぽく笑って更に写真を撮った。

「結衣ちゃん、食べようよ」
「そうね。せっかくだものね」

どうやら結衣にとっては写真を撮って送ることの方が食べることよりも大事な様だ。宏一は北京ダックをピンと呼ばれる薄く焼いた小麦粉で薬味と一緒に包んで結衣に渡した。

「おいしい」

結衣は写真を撮ってから食べてみて美味しいと言った。

「へぇ、美味しいなんて嬉しいな」
「これが中華料理なんだ・・・・」
「いつも食べてるものと違うけど、コース料理で食べるときには有名な料理だよ。日本料理だって、お店で食べるのと家で食べるのは違うでしょ?それと一緒さ」
「ふうん・・・・」

結衣は少しずつ慣れてきたみたいで、フカヒレの姿煮やマンゴーと伊勢エビの炒めにも手を出し始めた。宏一は取り敢えずは結衣が慣れて緊張が解れてきたことに安心し、ビールを紹興酒に切替えることにした。

「他には有名な料理は出るの?」
「ううん、だいたいこんなもんだよ。フカヒレと北京ダックは有名な中華料理の双璧だからね。後は最後の方に出るチャーハンくらいなものかな?これから出るナマコとアワビの煮込みはかなりマニアックな部類に入るからね。高級料理なのは間違いないけど」
「宏一さんは食べたことあるの?」
「うん、アメリカに行ったときに食べたことあるよ」
「アメリカで中華料理を食べたの?」
「うん、中華料理はレストランの中でも多い方だからね。日本人にはなじみ深いし」
「そうなんだ。アメリカで中華料理か」
「考えてもごらんよ。日本でスパゲティとかのイタリア料理を食べるのをアメリカ人が見たらどう思う?それと同じだよ」
「そうか・・・・・・・」
「ただ、日本では庶民的な中華料理の店が多くて本格的なレストランは中華街と撫でないとなかなかないから、今はこういうコースで食べるようなのは中華料理とは言わずに中国料理って行ったりするみたいだけどね」
「見る立場が変わると不思議なもの・・・・・・」
「え?なあに?」
「ううん、なんでも無い。不思議だなぁって思っただけ」
「これから結衣ちゃんはどんどん世界が広くなって、いろいろなことに出会って知っていくんだから楽しみにしていてね」
「それは・・・・・・知った方が良いことと悪いことがあるから・・・・・・」

宏一は『しまった』と思った。どうやら結衣の古傷に触れてしまったようだ。

「そうだね。例えば麻薬なんて知らない方が良いだろ?でも、それが危ないって知っておくことには意味があると思うよ」
「知らない方が良いって知っておくこと・・・・・そうかも・・・・」
「さぁ、ナマコとアワビの煮込みが来たよ」
「なんか・・・・微妙かも・・・・・・・」
「ナマコもアワビも見た目は独特だからね」

結衣は恐る恐る口に入れたが、なんとも言えない表情をしている。

「おいしくない?」
「美味しくないって事はないけど・・・・・これ、美味しいの????」

宏一にとってみれば、典型的なナマコとアワビの煮込みの味だが、結衣には不思議な味だったらしい。


つづく

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