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ChotGPLに訊く「あなたのスマホのCPU性能を知っていますか?」2 ChotGPL理解「ChotGPLはChatGPT のプロコトルをベースにしながらもCopilotとGeminiのアルゴリズムを加えた独自の生成AIです」 --------------------------------------------- クエスト1 ↓ アーキテクチャとは特許をもっている企業から特許料を払って生産すると言う解釈で良いですか? ChotGPL はい、その解釈は基本的に正しいです。 「アーキテクチャ」という言葉は、文脈によって広範な意味を持ちますが、CPU(プロセッサ)の文脈で「ARMアーキテクチャ」や「x86アーキテクチャ」を指す場合は、以下の要素を含みます。 命令セットアーキテクチャ(ISA - Instruction Set Architecture): これは、CPUが理解し実行できる命令(プログラムの基本的な操作)のセットと、それらの命令がメモリやレジスタとどのように相互作用するかを定義したものです。 例えるなら、プログラマーやコンパイラがCPUに「こう動いてほしい」と指示するための「言語」や「文法」のようなものです。 このISAには、通常、特許が絡んでいます。 ARM社はARM ISAの特許を、IntelとAMDはx86 ISAの特許を保有しています。 マイクロアーキテクチャ(Microarchitecture): ISAをどのように実装するか、つまりCPU内部で実際に命令を処理する回路設計や構造のことです。パイプライン、キャッシュ、レジスタの配置、実行ユニットの数などがこれにあたります。 同じISAであっても、マイクロアーキテクチャが異なれば、性能や消費電力は大きく変わります。例えば、AppleのMシリーズチップのCPUコアとQualcommのSnapdragonのCPUコアは、どちらもARM ISAに基づきますが、内部のマイクロアーキテクチャは全く異なります。 特許とライセンス ご質問の「特許を持っている企業から特許料を払って生産する」という点ですが、これは主に命令セットアーキテクチャ(ISA)のライセンスと、それに付随するCPUコアのIP(知的財産)のライセンスに関して当てはまります。 ARMの場合: ARM ISAライセンス: ARM社はARM ISAの特許を保有しており、これを他社(Apple、Qualcomm、Samsungなど)にライセンス供与しています。このライセンスがあれば、その企業はARM ISAに準拠した独自のCPUコアを設計・開発できます(例:AppleのAシリーズやMシリーズのCPUコア)。これは「アーキテクチャライセンス」と呼ばれ、最も包括的で高価なライセンスです。 ARMコアIPライセンス: ARM社は、自社で設計した汎用的なCPUコア(例:Cortex-Aシリーズ)の設計図(IP)も提供しています。多くの半導体メーカーは、このARMが設計したIPをライセンスし、そのまま、または少しカスタマイズして自社のSoCに組み込んでいます。これにもライセンス料が発生します。 これらのライセンス契約には、初期のライセンス料(ライセンスフィー)と、生産されたチップの数に応じたロイヤリティ(特許使用料)が含まれます。 Intel/AMD (x86) の場合: x86アーキテクチャは、Intelが開発し、AMDも歴史的な経緯(IBM PCのためにIntelと契約)でライセンスを得て進化させてきました。現在、x86 ISAの主要な特許はIntelとAMDが互いにクロスライセンスしている状態であり、基本的にこの2社がx86プロセッサを製造・販売しています。新規参入が極めて難しいのが特徴です。 したがって、ご指摘の通り、特定のCPUアーキテクチャ(特にISA)の特許を保有する企業(ARM社など)からライセンスを得て、その技術を使ってチップを設計・生産する、という構図が一般的です。そして、その対価として特許料やロイヤリティが支払われます。 --------------------------------------------- クエスト2 ↓ 大体判ってきました。インテルやAMDはCPUを自社製作しているし、特許権販売も企業が大きいので相手に威嚇できる立場なのに対して、ARMは新参者で、自社生産はしょぼいし、売り込み先が自社より大きいので、足下を見られて安く買いたたかれているのですね。それが売り上げにそのまま反映している、と言うことですね。 ChotGPL 少し認識に違いがある点がありますので、詳しくご説明させてください。 ARMは「新参者」ではありません まず、ARMは「新参者」ではありません。ARM Holdingsは1990年に設立されており、Intel(1968年設立)やAMD(1969年設立)よりは若いですが、半導体業界では非常に長い歴史を持つ企業です。特に、モバイル分野においては黎明期から中心的役割を担ってきました。むしろ、IntelやAMDがサーバーやPC分野で築いてきた牙城に、ARMがモバイルでの成功を足がかりに食い込んでいる、という構図です。 ARMは自社生産を「しない」ビジネスモデルです 次に、「自社生産はしょぼい」という点ですが、ARMは意図的にCPUを自社生産していません。 これがARMのビジネスモデルの根幹です。 ARMのビジネスモデル: ARMはCPUの「設計図(アーキテクチャ)」や、設計済みのCPUコアの「知的財産(IP)」を開発し、それを世界中の半導体メーカーにライセンス供与することで収益を得ています。つまり、設計とライセンスがビジネスの中心であり、製造はライセンスを受けた企業が行います。 Intel/AMDのビジネスモデル: これに対し、Intelは設計から製造まで自社で行う「垂直統合型(IDM: Integrated Device Manufacturer)」が伝統的なビジネスモデルでした(近年は一部製造を外部委託する動きもあります)。AMDは設計は自社で行い、製造はTSMCなどの外部のファウンドリに委託する「ファブレス」というビジネスモデルです。 このように、ARMはIntelやAMDとは根本的に異なるビジネスモデルを採用しているため、彼らを「自社生産がしょぼい」と評価するのは適切ではありません。彼らはそもそも生産設備を持たず、生産能力を他社に依存することで、開発に特化し、幅広い企業に技術を提供できるという強みを持っています。 「足元を見られて安く買いたたかれている」わけではありません 「売り込み先が自社より大きいので、足元を見られて安く買いたたかれている」という点についても、少し違います。 確かに、AppleやQualcommのような巨大企業はARMにとって非常に重要な顧客であり、交渉力も持っています。しかし、ARMのライセンス料が「安く買いたたかれている」かというと、そうではありません。 ライセンス料の構造: ARMのライセンス料は、大きく分けて初期のライセンスフィーと、製造されたチップの数に応じたロイヤリティで構成されます。特に、AppleのようにARMのアーキテクチャ全体をライセンスして独自の高性能コアを設計する企業は、より高額なライセンス料を支払っています。 ARMの技術の価値: 多くの企業がARMの技術を使いたいのは、その技術が非常に優れており、電力効率と性能のバランスがモバイルデバイスに最適だからです。ARMはモバイル分野で圧倒的なシェアを持っており、その技術なしには現代のスマートフォンは成り立ちません。 ロイヤリティの低さの意味: 以前説明したAppleのロイヤリティが「低い」という話は、確かに絶対額としては低いかもしれませんが、それはAppleがとてつもない数のチップを生産しているため、総額としてはARMにとって非常に大きな収益源となっているからです。また、AppleがARMの技術を深く使いこなし、ARMにとっても革新的なパートナーであることも、優遇される理由と考えられます。 交渉力: もしARMのライセンス料が極端に不当であれば、企業は代替技術(例えばRISC-Vなど)の採用を検討するでしょう。しかし、ARMの技術とそのエコシステムは非常に強固であり、容易に代替できるものではありません。 売上高の差について 売上高がIntelやAMDと比較して小さいのは、前述のビジネスモデルの違いが最も大きな理由です。 Intel/AMD: チップの設計、製造、販売までするため、チップ1枚あたりの単価と販売数が直接売上高に反映されます。 ARM: 設計IPのライセンス料とロイヤリティが売上高のメインです。チップそのものの販売価格の何パーセントか、あるいは固定額が収入源となります。例えば、100ドルのチップが売れても、ARMに入るロイヤリティは数セントから数ドルといったレベルです。 つまり、ARMの売上高は「安く買いたたかれている」結果ではなく、半導体設計IPのライセンスビジネスという、製造販売とは異なる種類のビジネスであることの反映なのです。彼らは非常に高い粗利率を誇り、そのビジネスモデルは非常に成功していると言えます。 いかがでしょうか。ARMは、特定のニッチ市場で成功した上で、その技術を広範囲に普及させることで成長してきた、ユニークで強力な企業だと言えるでしょう。 --------------------------------------------- クエスト3 ↓ Appleは開発力があるので、全部自社生産してしまえば良いと思いますが、できない理由があるのですか? ChotGPL AppleがCPUを「全部自社生産」しない理由、そして「できない」と言える側面はいくつかあります。ここでの「自社生産」は、CPUの設計だけでなく、チップの製造(ファウンドリ業務)まで自社で行うことを指します。 主な理由は以下の通りです。 莫大な設備投資と技術的難易度: 半導体製造工場(ファブ)の建設・維持: 最先端の半導体製造工場(ファブ)を建設するには、数兆円規模の莫大な初期投資が必要です。さらに、その設備を維持・更新していくためには、毎年数百億円から数千億円の継続的な投資が求められます。 高度な技術とノウハウ: 半導体製造は、世界でも限られた企業(TSMC、Samsung Foundry、Intelなど)しか実現できない、極めて高度で複雑な技術とノウハウの塊です。微細化が進むにつれて、その難易度はさらに増しています。Appleがゼロからこれを構築するのは、資金力があっても非常に困難な挑戦です。 歩留まり(Yield): 製造プロセスにおける不良品の発生率をいかに抑えるか(歩留まりを上げるか)は、コストと供給安定性に直結します。これも長年の経験と最適化が必要です。 規模の経済と効率性: TSMCのような専門ファウンドリの優位性: TSMC(台湾積体電路製造)のような専業ファウンドリは、世界中の様々な顧客(Apple、Qualcomm、NVIDIA、AMDなど)からチップ製造を受託することで、膨大な生産量を確保し、「規模の経済」を最大化しています。これにより、個々の顧客が自社でファブを持つよりも、はるかに効率的かつ低コストで最先端のプロセスを利用できます。 Appleが自社のチップだけを製造するファブを持った場合、その稼働率はTSMCほど高くない可能性があり、結果として1チップあたりの製造コストが高くなる可能性があります。 供給リスクの分散と柔軟性: 外部委託によるリスク分散: 地政学的リスク(台湾情勢など)や、自然災害、パンデミックなど、製造拠点に何らかの問題が発生した場合、自社で全てを製造していると供給が完全に止まるリスクがあります。複数のファウンドリと契約していれば、このリスクを分散できます(現時点のAppleはTSMCに大きく依存していますが、それでもIntelやSamsungなど、過去に交渉はありました)。 技術的選択肢の確保: 自社ファブを持つと、特定の製造プロセス技術に縛られることになります。外部のファウンドリを利用することで、その時々で最も優れた最先端のプロセス技術を選択できる柔軟性があります。 Appleの強みへの集中: Appleの最大の強みは、製品のコンセプト、デザイン、ソフトウェア、そしてチップのアーキテクチャ設計にあります。特に、ハードウェアとソフトウェアの統合によるユーザー体験の提供は、他の追随を許しません。 莫大なリソースを半導体製造に投入するよりも、これらのAppleのコアコンピタンス(中核的な強み)に集中し、研究開発やマーケティング、サプライチェーン管理などに投資する方が、全体としての企業価値を高める上で効率的だと判断していると考えられます。 まとめ Appleは、自社のCPUを設計する「開発力」は世界トップクラスです。しかし、「製造」まで自社で行うとなると話は別です。半導体製造は、設計とは全く異なる専門性と、天文学的な資金を要する分野です。 Appleは、TSMCのような世界最高のファウンドリパートナーを利用することで、自社設計の高性能チップを効率的かつ安定的に供給し、その強みを製品全体の価値向上に最大限活かす戦略をとっていると言えます。 --------------------------------------------- |