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タイトル:609studio No.474◆現代時評「フクシマに思うこと」  2011/05/17


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【609 Studio 】メール・マガジン 2011/5/17  No.474
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◆現代時評「フクシマに思うこと」:片山通夫
◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2011年5月13日号
◆ロシアの話題・事件
◆編集長から
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◆現代時評「フクシマに思うこと」:片山通夫
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 菅首相が中部電力の浜岡原子炉運転停止を要請し、中部電力がその要
請に応じたというニュースがあった。しかしながら電力会社と言うもの
は、東電や中電に限らず、威圧的だということが最近よくわかった。慇
懃無礼なのだ。国民を、日本の産業を人質にとって居丈高になっている
としか思えない。それは例えば先月行われた計画停電でよくわかる。
 実際に(疑わしいのだが)電力が足りなかったら、先ず「節電」を国
民に要請するのが筋だろうとおもう。いきなり「計画停電」はないだろ
う。このあたりからして、官との癒着が感じられる。単純に比較はでき
ないが、原発トラブル隠蔽事件の影響で2003年に「すべての原発」
を停止したことがあった。しかし停電、つまり電力不足は起こらなかっ
た。この時もマスコミは「大キャンペーン」を張った記憶がある。電力
不足で「東京大停電」の危機をあおった。しかし何事も起こらなかった
。もう一度書く。東京電力が持つ17基すべての原発を、20日間だっ
たが完全に停止したのだ。無論、火力発電など他の発電所をフル稼働し
た。それに他の電力会社から受電したことも事実だ。
 菅政権に至っては、東京電力を延命させる手立てを懸命に考えている
としか思えない。福島原発で壊滅的な事故を起こした東京電力に対して
「首都の電力安定供給」を人質にされて何も言えない体たらくである。
筆者は今月初めに福島県に赴き原発周辺を取材して回った。最初にショ
ックを受けたのが、ホテルで何気なくつけたテレビ放送が福島県内各地
の「放射能測定値」をテロップでながしていたことである。天気予報で
各地の気温が放送されるように、放射能測定値が放送される…。
そんな町にしてしまったのが国であり、原発推進者であり、その利権を
利用した東京電力をはじめとする電力会社である。
 最初に戻る。菅首相は「浜岡原発の停止」を要請し、中部電力はその
要請に応えた。しかしここにも国民を人質に取った「恫喝」が感じられ
る。そんな中、中部電力管内にあるスズキ自動車の鈴木修会長は「地元
企業として、一人の日本人として高く評価したい」と明快だ。福島の惨
状を見て、それが浜岡で起こったら、社員の安全などに懸念が生じると
いう。
 我々は鈴木会長に学ばねばならない時が来たと思う。
 そういえば、嘘か誠か東京電力労組が40億円かけて東京・浜松町に
あるビルを買ったという。本来なら、汚染地となってしまったフクシマ
に東京電力本社を移転させ「(汚染)地域の発展と雇用」や「風評被害
(?)の解消」に努めるべきだ。いったい何を考えているのか。ともあ
れ、原発事故は現在進行中である。また東京電力の「再建策」も、政管
民の原発推進派らしきあたりで現在企まれているようだ。いやしくとも
、我々国民の税金を一民間企業のためにとめどなく使われないように監
視しなければならない。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版:2011年5月13日号
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戦争老兵たちに謝意

 5月9日・戦勝の日。記念式は午前11時からユジノサハリンスク市
スラワ(栄誉)広場の聖火へ顕花式からスタートし、軍人らの閲兵式へ
続く。州知事を始め各界各層の人事が出席し、第2次世界大戦を勝利に
導いた戦争老兵たちに謝意を表した後、祝賀公演が行われた。夜8時半
には勝利の広場で花火を打ち上げることで一日に多様な記念行事が幕を
閉じた。

石炭輸出の道を探る

 さる5日のサハリン州政府会議によると、エネルギーのガス化に伴い
、余った石炭の輸出が課題になっている。現在、サハリン州には16の
石炭企業が年間400万トンの石炭を採掘している。今年に入って過去
4カ月間、昨年同期に比べ21.2%増加した141.2万トンを採掘
しており、州内消費量が徐々に減っていくために新たに輸出先を見つけ
る必要があるとのこと。

教育機関にCCTV設置

 先週、市政府会議で採択された「2011−2014年ユジノサハリ
ンスク市教育機関安全対策」により市内全学校と幼稚園の建物外部にC
CTVが設置される。反テロ及び火災防止策の一環でもある同政策に市
政府は600万ルーブルの予算を割当てることにした。

チェーホフ山へ登山

 さる7日、勝利の日を記念しての住民登山大会が開催された。約15
00人の住民が寒さの中でチェーホフの山頂まで上った。1977年に
始まった同記念行事は暫く中止になったが、2002年から再び毎年行
っている。主催はサハリン州体育観光青年局。最近は若者参加者が増え
つつある。

技術学校学生らの直販展示会

 さる6日、ユジノサハリンスク市内で州内12の職業技術学校生徒達
が作った創作品を展示、販売する催しがあった。今年で23回目を迎え
る同行事は特に老人たちに人気がある。老人たちは学生達の手作り道具
を安い値段で買えるからである。

韓人文化センターでも戦勝記念日を祝賀

 さる8日、サハリン韓人文化センターで韓人会が主催する戦争老兵慰
安コンサートが開かれた。民族を問わず第2次世界大戦に参戦した老人
たちを招待して楽しい一時をプレゼントした。

両親の日を記念して

 最近はサハリン韓人たちも5月8日を「母と父の日」として記念して
いる。韓国は1956年から5月8日を「母の日」と決め、後1972
年からは「父母の日」と名前を変えて、両親への感謝の気持ちを忘れな
いようにしている。サハリンでも毎年、韓国のように、お年寄りを招待
してコンサートを開くなどして楽しい時間をプレゼントしている。

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◆ロシアの話題・事件>>>引用元:ロシアの声 http://japanese.ruvr.ru
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http://japanese.ruvr.ru

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◆[編集長から]              片山通夫
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  メルトダウンとか恐ろしい言葉が新聞やテレビで聞かれるような時代。
しばらく、フクシマの成り行きを注視。

 電子雑誌Lapizの特別号を編集中。
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発行     2011年5月17日   No.474
編集・発行  609studio Michio Katayama
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