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━━━[PR]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[PR]━━━ ★★★↑↑↑「ヘッダー広告」募集中です。料金等、詳細については、一番下を 御覧ください。 ==========================================ROADSHOW REVIEW===== ★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★ 2007/04/21 No. 318 (週刊) 前回発行部数:3,721 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映 期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分 かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。 お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記 憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう 場合があります。その際は御了承ください。 ==================================================================== バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。 ★2006年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2005年分につ いては、サイトを御覧下さい。 http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html 犬神家の一族 01/06 シャーロットのおくりもの 1/13 ラッキーナンバー7 1/20 マリー・アントワネット 1/27 幸せのちから 2/03 墨攻 2/10 守護神 2/17 ドリームガールズ 2/24 ディパーテッド 3/03 蒼き狼 地果て海尽きるまで 3/10 どろろ 3/17 ステップ・アップ 3/24 ホリデイ 3/31 デジャヴ 4/07 大帝の剣 4/14 フラガール 4/21 ==================================================================== フラガール ( ) U.S. Release Date: ■監督/脚本:李相日(リ・サンイル) ■キャスト:松雪泰子/蒼井優/富司純子/岸部一徳/豊川悦司 ■音楽:ジェイク・シマブクロ ■字幕: ■お勧め度:★★★★★ 「炭坑の閉山で活気を失った町の再生を期して計画されたレジャー施設“常磐 ハワイアンセンター”(現・スパリゾートハワイアンズ)誕生にまつわる感動秘 話を映画化したハートフル・ストーリー。施設の目玉となるフラダンスを教える ため東京から呼び寄せられたダンス教師と地元の炭坑娘たちとの葛藤と心の成長 を描く。主演は「子ぎつねヘレン」の松雪泰子、共演に蒼井優、山崎静代。監督 は「69 sixty nine」の李相日。3ヵ月の猛特訓を積んだという出演者たち自らが 披露する迫真のフラダンス・シーンも見どころ。 昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町。時代は石炭から石油へと変わり、閉山が 相次ぎ、町は先細りの一途をたどっていた。そこで、起死回生のプロジェクトと して豊富な温泉を利用したレジャー施設“常磐ハワイアンセンター”が計画され た。そして、目玉となるフラダンスショーのダンサー募集が地元の少女たちに対 して行われた。この町から抜け出すチャンスだと考えた早苗は紀美子を誘って説 明会へと向かう。説明会では、セクシーな衣装で踊る姿に、大半の応募者が逃げ 出し、残ったのは紀美子と早苗の他には初子と小百合のわずか4人だけだった。 そんな中、元SKD(松竹歌劇団)のダンサー平山まどかがフラダンスの教師と して東京から招かれる。しかし、とある事情で渋々やって来たまどかは、教える 相手がズブの素人と分かり、完全にやる気を失ってしまう…。」 (allcinema.net/より。) この作品は松竹系では2週間の1000円「特別上映」で、昨日、終わり。これ は2006年の作品なので、他の劇場では既に上映済みか。チラシの松雪泰子が 綺麗になったのと、東洋人のフラダンスが見たかったので、(喋りがガキっぽく て嫌いな)デカプリの作品を後回しにして、期待度、大で観に行ったら、素晴し い作品。監督で脚本も書いている李相日は、リ・サンイルと読むらしいので、韓 国人か。経歴を調べても数本しか撮ってないが、監督としても凄い手腕を感じる。 分り易くて無駄がなくて台詞もかなり深いものがある。国籍的には邦画であって も邦画らしくない良さがあって、それでいて当時、昭和40年という事は1965 年、ちょうど東京五輪の次の年、その時代というのを、その後に来る経済成長の 時代と上手く対比させて描くというような、時代背景もはっきりと捉え、かつ、 どこかの全国ネットのテレビ局がやるような小道具で時代考証でっちあげて中身 が何も無いような作品とは雲泥の差がある。 何故、フラダンスを東洋人で見たかったかというと、当然のことながらフラダン スはハワイのネイティブの伝統的な踊り、というより文化。それをスタイルのい い白人とかが踊ると、まるで様にならない。という事が分っているかのように、 最初、少女たちに見せるフラダンスの8ミリ実演フィルムでは、八頭身の白人が 踊っていて、特に最後の方で見せる、30人ぐらいで踊るフラダンスのステージ を見事に引き立てている。このダンサーは、出演者(女優)とプロを混ぜたもの だろうか、見分けがつかない。むしろプロたちより特訓を受けたという松雪泰子 と少女たちのリーダー格の蒼井優が見せるダンス、これはフラダンスにタンゴを 混ぜた振りで、これだけでも見る価値ある。プロを効果的に使ってアマである女 優たちのダンスをプロっぽく見せるというのも監督の手腕か。松雪泰子はベテラ ンの域に達しているので、放っとけるとしても、特にいいのが蒼井優が踊る時の 表情。これは監督が徹底的に作ったとしか考えられない。彼女の母親が昔かたぎ の富司純子。「犬神家」でも書いたが、切れのある鋭い演技で、「男は炭坑で働 く」という考え方から、娘の踊る姿を見るうちに、「人を楽しませる仕事もあっ ていいのじゃないか」という考え方に変り、母娘の絆を取り戻し、同時に「ハワ イアンセンター」成功への貴重な役割を演じる。この二人の対比、富司純子の考 え方の変り方の描き方、焦点の当て方も上手い。炭坑業は第一次産業(当時の分 類)、「人を楽しませる仕事」というのは、この後、高度経済成長の時代を経て 台頭する第三次産業、特にサービス業のことで、炭坑が閉鎖され、生活に苦しむ 少女たちが、最初はお金のためであっても、やがては夢の実現として、プロのフ ラダンサーになりたいという、この後の経済成長と第三次産業の台頭(と、いわ ゆる価値観の多様化、これも少女たち、あるいは富司純子の考え方の変化に如実 に描かれている)という大きな歴史の流れを、まさにその理由(第一次産業の崩 壊)と動因(第三次産業、人を楽しませるサービス業)の二つを、母子関係の中 に極めて分り易く、印象に残る形で凝縮。時代の流れと人物の描き方が完璧に一 致していて、かつ、あらゆる無駄(東京五輪やらテレビやら力道山)を爽快なま でに省いている。(60年代を描くのに東京五輪やテレビや東京タワーを映せば 足りると思っているような某テレビ局があったが。)これをするのに炭坑町を選 んだというのも、考えてみれば当然ながら、常識の「じ」の字も持たない某テレ ビ局とは大違い。(60年代の東京の風景を再現すること自体に、何の意味があ るのか。博物館じゃあるまいし。) フラダンスを題材に選んだというのも、意図が明確で、かつ効果的。タイトルも 忘れたが(覚えていたくもない)、同じダンスを扱った作品のダサいストリート ダンスに比べると、フラダンスは言ってみれば「踊る手話」。一つ一つの動作が 言葉であり、踊る側と観る側のコミュニケーション。このコミュニケーション性 を人物描写に活かして、重要な部分でフラダンスの手話で相手に思いを伝えると いう演出(このシーンは泣ける)。このことを実現するために、少女たちがフラ ダンスの基本を学ぶシーンを、「フラダンス入門」のような形で描き、その手話 性を確実に分らせるというような意図も効果的。この作品に関しては、監督を誉 めちぎるしかない。出演者もそれに充分、応えて、特訓の成果は素晴しい踊りと ステージに結実。チラシによると今、空前のフラダンスブームらしいが、ブーム というものには一切、興味が無いので、他の作品と平等に見た場合でも、色々な 意味で本年(まだ早いが)最高傑作。ただし、作品で見られるフラダンスはかな り振りに凝っていて、タンゴとプロの社交ダンスの動きを混ぜているので、実際 のフラダンスを見た場合、幻滅するかもしれない。まあ、ブームは知った事では ないので、関係ないが。 ヒアリング度: 感動度:★★★★★ 二度以上見たい度:★★★★★ 劇場で見たい度:★★★★★ ビデオ/DVDで欲しい度:★★★★★ ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★★★ ムカつく度: 考えさせられる度:★★ (「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合) 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