メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]310  2007/02/24


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2007/02/24 No. 310 (週刊)            前回発行部数:3,913

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2006年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2005年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

犬神家の一族 01/06 シャーロットのおくりもの 1/13 
ラッキーナンバー7 1/20 マリー・アントワネット 1/27
幸せのちから 2/03 墨攻 2/10
守護神 2/17 ドリームガールズ 2/24
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ドリームガールズ (Dreamgirls)

U.S. Release Date: 12/15/06  

■監督:ビル・コンドン
■キャスト:ジェイミー・フォックス/エディ・マーフィ/ビヨンセ・ノウルズ
/ダニー・グローヴァー/ジェニファー・ハドソン
■音楽:ヘンリー・クリーガー    
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★

 「ブロードウェイの大ヒットミュージカルを「シカゴ」の脚本を手がけたビル
・コンドン監督が映画化。モータウンによってブラック・ミュージックが白人文
化へと広く浸透していった60年代から70年代のアメリカ音楽シーンを背景に、
女性ボーカル・グループが辿る波瀾万丈のサクセスストーリーを豪華なキャスト
陣で華麗に綴る。主演はビヨンセ・ノウルズと「Ray」のジェイミー・フォック
ス、共演にエディ・マーフィと新人ジェニファー・ハドソン。
 1962年、アメリカの自動車産業の中心地、デトロイト。エフィー、ローレル、
ディーナの3人は音楽での成功を夢見て“ドリーメッツ”というグループを結成
し、新人オーディションへの挑戦を繰り返していた。中古車販売会社のカーティ
スはそんな彼女たちに大きな可能性を見出し、マネジメントを買って出る。そし
て、地元で抜群の人気を誇るジェームズ・アーリーのバック・コーラスに抜擢さ
れると、彼らのパワフルなステージはデトロイトのみならず全米中の注目を集め、
一躍スター街道を歩み始めるのだったが…。」(allcinema.net/より。)

かわいいダニー・グローヴァーが久々に見れて、あのシリーズ(題名を忘れてし
まっている)が懐かしい。

最初の方は、なんかつまらないミュージカル(??)だと思っていたのが、後半
から最後に、やたらマジなテーマが扱われ、ミュージカルというのは楽しければ
それでいいのじゃないか、という偏見を覆えそうとするような作品。妙に人物描
写に重点を置いて、音楽界という業界物作品とミュージカルが合体したような作
品で、何か違和感を感じる。もう一つズレを感じるのが、この作品はモータウン
/モタウン(社)の発足と発展を描いたと思われるものの、ジェイミー・フォッ
クス社長のやり方というのは、むしろCDの時代のそれのように描かれている。
“ドリーメッツ”のリーダー、リードヴォーカルだったエフィー(これがジェニ
ファー・ハドソンという新人らしい)を切り捨てて、ディーナ(ビヨンセ・ノウ
ルズ)をリードヴォーカルにした理由が、ルックスが良いというより歌に個性が
無いから、売れるようにミックス出来るからという事になっているが、このディ
ーナはダイアナ・ロスの事じゃないだろうか。当時のダイアナ・ロスが良かった
のは、声に個性があったからで、個性の無さからすれば、クビになるエフィーの
方。ミックスして客受けするようにするというのは、1980年代半ば、ディス
コや「クラブ」という形で音楽が殺されて、ダンスの手段に成り下がった後のこ
とじゃないか。これは60年代後半から70年代にかけてのモタウンのコンセプ
トとは逆なのじゃないか。ジャクソンファイブ時代のマイケルにしても、「ベン」
という曲だけを取っても、彼にしか歌えないような歌い方、それこそ個性が売り
だったような。それとジェイミー・フォックス社長のやり方が、かなり悪どく描
かれているが、モタウンが受けたのは、ベトナム戦争(反対運動)、人権運動、
それと音楽全般の凄い盛り上がり、ウッドストック(1969年)等といった背
景があって、その波に乗り、かつ従来のジャンル(ソウル、R&B)とはちょっ
と違う、それこそモタウン独自の個性があったからじゃないか。この流れは、自
然発生的なもので、なにも国中のDJを買収しなくても、モタウンの成功は、黒
人レーベルというものが出来た時から、いわば約束されていたようなものだった
ような記憶がある。それは時代の流れで、モタウンやその社長の功績では無いの
ではないだろうか。ところが作品で描かれているのは、社長の手腕や、ルックス
だけのディーナ、これは確かにCDの時代になって必要になってきた事だろうが、
それはモタウンが成し得た業績とは別のような物のような気がする。結果として、
ミュージカル作品の中で歌われる曲としては、それこそ没個性、ルックスとイメ
ージだけで、音楽性の全く無い曲ばかりで、ダンス向きかもしれないけれど、劇
場で座って観る作品としては、残るメロディーが一つも無いという悲惨な結果。
15年ほど時代をズラした結果、描かれるべき事が描かれず、ただウルサいだけ
の作品。ついでに、最初の方がつまらないと書いた理由は、この作品はそもそも
ミュージカルになっていない。古典的なミュージカルというのは、なにか一貫し
た流れ、ないし雰囲気があるが、人物描写に重点を置いた結果、この流れがブツ
切れになってしまい、単に歌の多い映画、という印象しかしない。だったらむし
ろ普通の映画にして、その中に歌を混ぜた方がはるかに効果的で、音楽も生きた
のじゃないだろうか。


ヒアリング度:★★
感動度:
二度以上見たい度:
劇場で見たい度:
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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2006年分:
痩身男女 01/07 長恨歌 01/14
THE 有頂天ホテル 01/21 レジェンド・オブ・ゾロ 01/28
フライトプラン 02/04 ミュンヘン 02/11
ジャーヘッド 02/18 ナイト・オブ・ザ・スカイ 02/25
ダイヤモンド・イン・パラダイス 03/04
ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 03/11
イーオン・フラックス 3/18 SPIRIT 3/25
サウンド・オブ・サンダー 04/01 ALWAYS 三丁目の夕日 04/08 
プロデューサーズ 04/15 連理の枝 04/22
ニュー・ワールド 04/29 レント 05/06
Vフォー・ヴェンデッタ 05/13 明日の記憶 5/20
ダ・ヴィンチ・コード 5/27 夢駆ける馬ドリーマー 6/03
ポセイドン 6/10 インサイド・マン 6/17
バルトの楽園 6/24 ウルトラヴァイオレット 07/01
トリック劇場版2 7/08 M:i:III 7/15
日本沈没 7/22 
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 7/29
ゲド戦記 8/05 釣りバカ日誌17 8/12
東京フレンズ The Movie 8/19 スーパーマン リターンズ 8/26
UDON 9/02 マイアミ・バイス 9/09
X-MEN:ファイナル ディシジョン 9/16 出口のない海 9/23
イルマーレ 9/30 レディ・イン・ザ・ウォーター 10/07
ワールド・トレード・センター 10/14 ブラック・ダリア 10/21
ユナイテッド93 10/28 父親たちの星条旗 11/04
地下鉄(メトロ)に乗って 11/11 太陽 11/18
椿山課長の七日間 11/25 プラダを着た悪魔 12/02 
007/カジノ・ロワイヤル 12/09 硫黄島からの手紙 12/16
エラゴン 遺志を継ぐ者 12/23 大奥 12/30 

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