メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]300  2006/12/16


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★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2006/12/16 No. 300 (週刊)            前回発行部数:3,879

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2005年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2004年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

痩身男女 01/07 長恨歌 01/14
THE 有頂天ホテル 01/21 レジェンド・オブ・ゾロ 01/28
フライトプラン 02/04 ミュンヘン 02/11
ジャーヘッド 02/18 ナイト・オブ・ザ・スカイ 02/25
ダイヤモンド・イン・パラダイス 03/04
ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 03/11
イーオン・フラックス 3/18 SPIRIT 3/25
サウンド・オブ・サンダー 04/01 ALWAYS 三丁目の夕日 04/08 
プロデューサーズ 04/15 連理の枝 04/22
ニュー・ワールド 04/29 レント 05/06
Vフォー・ヴェンデッタ 05/13 明日の記憶 5/20
ダ・ヴィンチ・コード 5/27 夢駆ける馬ドリーマー 6/03
ポセイドン 6/10 インサイド・マン 6/17
バルトの楽園 6/24 ウルトラヴァイオレット 07/01
トリック劇場版2 7/08 M:i:III 7/15
日本沈没 7/22 
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 7/29
ゲド戦記 8/05 釣りバカ日誌17 8/12
東京フレンズ The Movie 8/19 スーパーマン リターンズ 8/26
UDON 9/02 マイアミ・バイス 9/09
X-MEN:ファイナル ディシジョン 9/16 出口のない海 9/23
イルマーレ 9/30 レディ・イン・ザ・ウォーター 10/07
ワールド・トレード・センター 10/14 ブラック・ダリア 10/21
ユナイテッド93 10/28 父親たちの星条旗 11/04
地下鉄(メトロ)に乗って 11/11 太陽 11/18
椿山課長の七日間 11/25 プラダを着た悪魔 12/02 
007/カジノ・ロワイヤル 12/09 硫黄島からの手紙 12/16
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硫黄島からの手紙 (Letters from Iwo Jima)

U.S. Release Date: 12/20/06 

■監督:クリント・イーストウッド 
■キャスト:渡辺謙/二宮和也/伊原剛志/ 加瀬亮/中村獅童
■音楽:クリント・イーストウッド 
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★

 「硫黄島での戦いを日米双方の視点から描く2部作の「父親たちの星条旗」に
続く第2弾。アメリカ留学の経験を持ち、親米派でありながらアメリカを最も苦
しめた指揮官として知られる知将・栗林忠道中将が家族に宛てた手紙をまとめた
『「玉砕総指揮官」の絵手紙』を基に、本土防衛最後の砦として、死を覚悟しな
がらも一日でも長く島を守るために戦い続けた男たちの悲壮な最期を見つめる。
主演は「ラスト サムライ」の渡辺謙、共演に人気グループ“嵐”の二宮和也。
 戦況が悪化の一途をたどる1944年6月、日本軍の最重要拠点である硫黄島に新
たな指揮官、栗林忠道中将が降り立つ。アメリカ留学の経験を持つ栗林は、無意
味な精神論が幅を利かせていた軍の体質を改め、合理的な体制を整えていく。上
官の理不尽な体罰に苦しめられ絶望を感じていた西郷も、栗林の登場にかすかな
希望を抱き始める。栗林の進歩的な言動に古参将校たちが反発を強める一方、ロ
サンゼルス・オリンピック馬術競技金メダリストの“バロン西”こと西竹一中佐
のような理解者も増えていった。そんな中、圧倒的な戦力のアメリカ軍を迎え撃
つため、栗林は島中を張り巡らせた地下要塞の構築を進めていく…。」
(allcinema.net/より。)

主演はむしろ二宮和也(という全く知らない)人で、パン屋をやっていたが突然、
召集され、硫黄島という最前線に送られ、様々な仲間、全くタイプの違う上官に
ほとんど翻弄され、戦争とはどういうものなのか、それを知り、上の「絵手紙」
というのも、栗林中将の「燃やせ」という命令に逆らって地中に埋めた。それが
出てきたことからこの作品が作られたような構成。したがって彼の目で見た硫黄
島の戦いの実態が描かれる。

前作の「父親たちの星条旗」でも変だ変だと書いたが、この作品も変なところが
多い。二宮(演じる)兵士は銃もろくに撃てない新兵で、「無意味な精神論」に
も、あまりそまっていない。それよりも何より、この当時の硫黄島守備隊の指揮
系統というのはめちゃくちゃで、栗林中将や「バロン西」は今で言えば「まとも」
な精神である一方、他の古参将校たちは、「無意味な精神論」にどっぷり浸かっ
たタイプで、上官の命令よりも自分勝手な精神論を貫くことが目的のような人物
として描かれる。「無意味な精神論」と言っても、これを手段にして国が勝手に
始めた戦争に国民を巻き込んで殺した訳だから、「無意味」と言っても、この精
神論が無かったら、そもそも戦争自体、始める事すら出来なかったかもしれない。
とにかく不思議なのは、これだけめちゃくちゃな指揮系統で、硫黄島の戦いが
36日とかだったか、続けられたという事だろう。

いわゆる邦画の場合だと、「無意味な精神論」自体を批判するか、それをなんと
かして良い方向に解釈し直すことが多いが、本作品では、二宮に代表されるよう
な「一般人」、およそ日本兵とは言えないような若者、栗林中将のような合理的
な精神の持ち主、そして「無意味な精神論」に浸かった将兵が、対比されるよう
に描かれる。そして一番、惨めな最後(捕虜になるという意味で)を迎えるのが、
後者の代表のような中村獅童演じる中尉。そして作品中では唯一、生還するのが
「一般人」の二宮。この事から勘繰ると、日本軍の内部崩壊、軍隊としては脳味
噌欠乏症の海兵隊員以下のような使い物にならない(負けそうになったらすぐに
自決して死んでくれるというような)兵隊、その実態を描いたような作品。ここ
まで日本軍の軍隊としての弱さ、使い物にならない実態を暴露したのは、これは
フィクション部分に当たるので、さすが「外人」が描いた作品と変な所で感心し
たが、冷静な目で見た場合、やはり「お国のため」とか「皇軍」とかが、でっち
上げの精神論に過ぎず、国民を戦地に送るためには機能したにせよ、実際の戦い
では、何の役にも立たないどころか、そもそも軍隊の呈をも成していなかった事
が分る。これは(邦画が描くような)悲劇というより喜劇に近い。作品を観る前
までは、硫黄島で彼らが頑張ったおかげで、多くの日本の民間人が救われた、そ
の様子が描かれた作品かと思っていたが、観た後では、これだけ弱い日本軍を撃
滅するのに、アメリカ軍が36日もかかったという事、その理由が金欠症のため、
爆弾や砲弾をあまり使わず、大量の犠牲を覚悟で、生身の海兵隊員を注ぎ込むし
かなかった、そうしたアメリカ軍の状況を批判的に描いたのかもしれない。実際、
栗林中将という有能な指揮官が、アメリカ海兵隊を持っていたら、硫黄島は数カ
月もったかもしれない。岩肌に掘った洞窟に篭城戦なわけだから、充分な食料と
時間があれば、そうなっていただろう。「父親たちの星条旗」では少なくとも戦
闘シーンは観る価値があったが、本作品では、....。


ヒアリング度:
感動度:
二度以上見たい度:
劇場で見たい度:★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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★★最終更新:2006年05月28日
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2005年分:
ターミナル 01/01 エイリアン Vs. プレデター 01/08
カンフーハッスル 01/15 東京タワー 01/22
オーシャンズ12 01/29 レイ 02/05
アレキサンダー 02/12 ボーン・スプレマシー 02/19
運命を分けたザイル 02/26 オペラ座の怪人 03/05
ローレライ 03/12 大統領の理髪師 03/19
ナショナル・トレジャー 03/26 アビエイター 04/02
ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 04/09
コーラス 04/16 コンスタンティン 04/23
Shall we Dance? 04/30
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 05/07
海を飛ぶ夢 (2004) 05/14 キングダム・オブ・ヘブン 05/21
ザ・インタープリター 05/28 ミリオンダラー・ベイビー 06/04
クローサー 06/11 戦国自衛隊1549 06/18
バットマン ビギンズ 06/25 ダニー・ザ・ドッグ 07/02
宇宙戦争 07/09 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 07/16
逆境ナイン 07/23 アイランド 07/30
亡国のイージス 08/06 妖怪大戦争 08/13
サヨナラCOLOR 08/20 マジック・キッチン(魔幻厨房) 08/27
奥さまは魔女 09/03 マザー・テレサ 09/10
チャーリーとチョコレート工場 09/17 ファンタスティック・フォー 09/24
シンデレラマン 10/01 シン・シティ 10/08
ステルス 10/15 忍 SHINOBI 10/22
ドミノ 10/29 ティム・バートンのコープスブライド 11/05
ブラザーズ・グリム 11/12 エリザベスタウン 11/19
イン・ハー・シューズ 11/26 ハリー・ポッターと炎のゴブレット 12/03
Mr. & Mrs.  スミス 12/10 SAYURI 12/17
キング・コング 12/24 男たちの大和/YAMATO 12/31

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆↓↓これより下は、毎回、同じです。
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                     2006/12/16 No. 300 (週刊)    
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