メルマガ:面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)
タイトル:[ROADSHOW REVIEW]233  2005/09/03


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==========================================ROADSHOW REVIEW=====

★★★★★面白かった映画、つまらなかった映画(ロードショー)★★★★★
     2005/09/03  No. 233 (週刊)            前回発行部数:3,350

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
毎週見ているロードショー映画の感想です。出来るだけタイムリーに(上映
期間中に)おとどけします。個人的な趣味で選んでいるので参考になるか分
かりませんが、見たまま、思ったままを書きます。

お断り:この「感想」は、通常、一週間ほどかけて書いています。その間、記
憶違い、想像力の逸脱等から、本来作品には無かったような事を書いてしまう
場合があります。その際は御了承ください。
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バックナンバーと発行日は下記のホームページにてご覧いただけます。
★2004年分は、「感想」の下に移しました。2001〜2003年分につ
いては、サイトを御覧下さい。

http://www003.upp.so-net.ne.jp/syd/roadshowmm.html

ターミナル 01/01 エイリアン Vs. プレデター 01/08
カンフーハッスル 01/15 東京タワー 01/22
オーシャンズ12 01/29 レイ 02/05
アレキサンダー 02/12 ボーン・スプレマシー 02/19
運命を分けたザイル 02/26 オペラ座の怪人 03/05
ローレライ 03/12 大統領の理髪師 03/19
ナショナル・トレジャー 03/26 アビエイター 04/02
ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 04/09
コーラス 04/16 コンスタンティン 04/23
Shall we Dance? 04/30
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 05/07
海を飛ぶ夢 (2004) 05/14 キングダム・オブ・ヘブン 05/21
ザ・インタープリター 05/28 ミリオンダラー・ベイビー 06/04
クローサー 06/11 戦国自衛隊1549 06/18
バットマン ビギンズ 06/25 ダニー・ザ・ドッグ 07/02
宇宙戦争 07/09 スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐 07/16
逆境ナイン 07/23 アイランド 07/30
亡国のイージス 08/06 妖怪大戦争 08/13
サヨナラCOLOR 08/20 マジック・キッチン(魔幻厨房) 08/27
奥さまは魔女 09/03
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奥さまは魔女(Bewitched) 
U.S. Release Date: 6/24/05

■監督:ノーラ・エフロン
■キャスト:ニコール・キッドマン/ウィル・フェレル/シャーリー・マクレーン
/マイケル・ケイン
■音楽:「オルディーズ」系
■字幕:戸田奈津子
■お勧め度:★★★★

「普通の恋を夢見て人間界へやってきた魔女、イザベルは、街で出会った落ち目
の俳優ジャックにスカウトされ、テレビドラマ『奥さまは魔女』のサマンサ役に
大抜擢される。ジャックとの恋の予感に興奮するイザベルだが、実はジャックは、
この番組で映画界復帰を図るべく、自分を引き立てる無名女優を探していただけ
だった。現場で横暴な態度を見せるジャックに怒りを爆発させたイザベル。それ
をきっかけに、ふたりは本当に惹かれあっていくのだが...。」
(goo映画レビューより)

上の「だが...。」というのは余計。
この作品、二つの事が分かっていないと、まるで〜ほとんど楽しめないかもしれ
ない。

一つに、テレビドラマ「奥さまは魔女」の面白さというのは、これは遠い昔の記
憶に頼ってのことなので、確かとは言えないが、女房が「魔女」であること、そ
の事を友人、親戚や隣人から必死に隠す夫の四苦八苦ぶり、それにも係わらず、
なにかにつけては魔術で事を済ませてしまう女房やらその母親、というのが有っ
たような記憶があるが、本作品は、二人の出会い〜結婚までを描いたこともあっ
て、この面白さは完全にパスないし「温存」した。(という事は、続編があるか
もしれないという事だが。)

第二に、ニコール・キッドマンが演じている「イザベル」役、これはマリリン・
モンローが、いわゆるセックス・シンボル的な女優に祭り上げられる前の、もの
すごくかわいかった時代の喋り方をデッドコピーしている*。ウィル・フェレル
がヒドい大根役者ぶりを発揮、というかそのように意図的にオーバーに演技して
いるが、これは「マリリン・モンロー役のニコール・キッドマン」のカモフラー
ジュだろう。オリジナルのテレビドラマからは、「サマンサ」の母親役にシャー
リー・マクレーン、父親役にマイケル・ケインが出演し、この二人が恋に落ちる
という展開になるが、これもやはりカモフラージュっぽい。したがって作品は
「故マリリン・モンローに捧ぐ」的なものになっており、この事が分からないと、
「ものすごくかわいかった時代のマリリン・モンロー」を演じるニコール・キッ
ドマンは、かわいい分、弱々しいし、「奥さまは魔女」の「リメーク」的なもの
を期待すると、完全に期待はずれになる。監督の意図としては、下手にオリジナ
ルを「リメーク」するよりか、女性監督として、とかく誤解ないし歪曲されがち
なモンローの本当の良さ、素敵さに、作品をすり替えたかったのじゃないだろう
か。という事を考えるなら、本作品でのキッドマンの、ある意味ではキッドマン
らしからぬ「かわいさ」(皮肉にあらず)というのも、充分、納得がいく。この
事を知らずに作品を観た場合、キッドマンの演技は女、あるいは人妻的な色気に
欠けるというような印象を受けるだろう。しかしこれは、かわいい時代(ないし
側面)のモンローを描いた結果であり、頭脳明晰なキッドマンが観客に対してし
た挑戦とも受け取れる。したがって、モンローの件を抜きにした作品の評価は、
作品の意図を完全に見損った評価と言える。ましてや、キッドマンの「サマンサ」
役を、オリジナルのエリザベス・モンゴメリー(Elizabeth Montgomery)と比
べるというのは、タダでは映画に出ないキッドマンの挑戦に、完膚なきまでに騙
された結果と言える。むしろそうした酷評を読むのは痛快なので、巷の「評論」
を参照されたし。

*キッドマンのブロンドのヘアスタイル、赤い衣装、この赤は、1949年、無
名時代のモンローがヌード・モデルとして撮った有名な写真(ポスター)の背景
色、と言えば、分かる人は分かるだろう。作品でもモンローは赤を好んで着てい
たかもしれない。「ナイアガラ」(1953)など。このポスターと本作品のチラシ、
あるいはオフィシャルサイトの写真のキッドマンを比べてみれば分かる。

モンローのヌード写真: 
http://www.marilynfineart.com/redvelvetimages.html#new
「ナイアガラ」のポスター:
http://us.imdb.com/title/tt0046126/
オフィシャルサイト:
http://www.sonypictures.jp/movies/bewitched/

いつも作品を観る前に読んでいる「James Berardinelli 」氏は、作品を以下のよ
うに酷評している。

Warning: vicious personal-sounding attacks to follow. I want revenge 
on those who stole 100 minutes of my life. 
(意訳:「注意:以下のレビューは「金返せ!」的な内容を含む。」)

The motion picture version of Bewitched is a travesty of monumental 
proportions that belongs in the "What the hell were they thinking?" 
category.... 
(「"What the hell were they thinking?" 」=「何、考えてんだ!」=氏の場合
の四文字言葉の婉曲表現)

氏の場合は、時として、本当に思っている事とは逆の事を書くので、彼が褒めた
作品は駄作である可能性があって期待できるし、酷評した作品は、面白い可能性
があるので、観る前に読むのだが、本作品は後者に当たる。

監督(ノーラ・エフロン)が女性であるということが、上記に加え、もう一つ、
面白味を加えている。一例として、「サマンサ」の「鼻」の件で、「ジャック」
(ウィル・フェレル)の元妻が「その鼻、整形、うまくいったじゃない」とか皮
肉るが、どうだろう、男の監督だと、女優の「工事」を笑いのネタにするという
のは、ある意味でタブーじゃないだろうか。少なくとも男性監督がこうした事を
した事は記憶に無い。女性監督であるからこそできる「快挙」、それをシレッと
聞き流すキッドマンというのも、「さすが」の感がある。

作品がオリジナルから取ったのは、「奥さまは魔女」のキャラと表面的な設定、
というより当時(1960年代)の雰囲気だろう。それこそマリリン・モンロー
ばりの、ほんの少しだが歌と踊りが見られる。監督としては、もっとミュージカ
ル的な要素を取り入れたかったのかもしれないが、どうもキッドマンの歌からす
ると、彼女は歌は歌えないようだ。(天才にも弱点はある/天は二物を...)

これらの事が分からないと、作品の面白さは、ごく最初の部分で、イザベルが
「普通の女の子に戻りたい」(これも30年ほど前の台詞になるが)と言って人
間界に来て、人間界の事が分からず、ズレまくるという場面に限られてしまうか
もしれない。この後というと、「ジャック」のヒドくオーバーな(臭い)演技だ
けが目立つ作品、という印象しか残らないかもしれない。

逆に、マリリン・モンローが「ものすごくかわいかった時代」を知っている場合、
作品は、きわめて感慨深い。彼女が自分で一番好きだった写真には、本名の
「Norma Jean」と記されていたような記憶がある。親に捨てられ孤児院育ちと
いった悲惨な過去から、1950年代に女優としてブレークし、二人の有名人と
結婚/離婚し、一人の大統領と不倫関係になるといった、どん底の生活から当時
のアメリカ社会の頂点を極め、当時はまだ危なかった睡眠薬だか麻薬だかで死ぬ
(自殺か他殺か解らない)といった悲劇的な最後をとげたモンロー、その一番、
かわいかった時代の容姿、喋り方からノリまで演じ切るキッドマンを見ていると、
モンローの女優、人間、女としての悲劇性がひしひしと伝わってきてしまう。彼
女は遺作である「荒馬と女」(The Misfits (1961))で、セックス・シンボル性
を排し、初期の「かわいかった時代」のイメージを残してくれているが、これが
本当の「Norma Jean」であり、それと「世間」が彼女に押し付けたイメージと
のギャップに苦しみ、「大統領」との事もあったかもしれないが、自殺の道を選
んだとすれば、時代と映画業界の犠牲になった「普通の女の子」とも言え、この
部分を、敢て色気を排して演じるキッドマン、その起用と技量は、もしかすると
今日の映画ファンの誰にも分からないかもしれないような作品に仕上ってしまっ
た(というのが酷評の一つの理由かもしれない)。

というような事なので、これは個人的な感想。お金を貰って書いている評論家で
あれば、「James Berardinelli 」氏のように、オリジナルの失敗リメイク、「金
返せ!」、「何、考えてんだ!」という評価が、「世間」の期待するもの、とい
う事になるのだろう。なお、初期のモンローの台詞は分かり易いので、そのデッ
ドコピーに近いキッドマンの台詞も、分かり易いものになっている。彼女の台詞
や演技から、本当のマリリン・モンローがどんな女優/女性であったか、知って
もらえれば、嬉しいような気がする。


ヒアリング度:★★★★
感動度:★★★★
二度以上見たい度:★★★★
劇場で見たい度:★★★★
ビデオ/DVDで欲しい度:★★★★
ビデオで見た方がいい度:
ムカつく度:
考えさせられる度:★★★★
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)

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-今後楽しみな映画:



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2004年分:
すべては愛のために 01/03 ミシェル・ヴァイヨン 01/10
ミスティック・リバー 01/17 タイムライン 01/24
シービスケット 01/31 ハリウッド的殺人事件 02/07
ラブ・アクチュアリー 02/14 ロード・オブ・ザ・リング3 02/21
(旧)バイ・バイ・バーディー 02/28 マスター・アンド・コマンダー 03/06
レジェンド・オブ・メキシコ 03/13 ペイチェック 03/20
イノセンス/INNOCENCE 03/27 恋愛適齢期 04/03
イン・ザ・カット 04/10 ディボース・ショウ 04/17
オーシャン・オブ・ファイアー 04/24 映画館、邦画について 05/01
キル・ビル Vol.2 05/08 コールド マウンテン 05/15
ビッグ・フィッシュ 05/22 トロイ 05/29 
レディ・キラーズ 06/05 デイ・アフター・トゥモロー 06/12
ロスト・イン・トランスレーション 06/19 21グラム 06/26
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 07/03 ブラザーフッド 07/10
スパイダーマン2 07/17 ウォルター少年と、夏の休日 07/24
キング・アーサー 07/31 マッハ! 08/07
リディック 08/14 サンダーバード 08/21
華氏9/11 08/28 LOVERS 09/04
ヴァン・ヘルシング 09/11 テイキング・ライブス 09/18
アイ・ロボット 09/25 バイオハザードII アポカリプス 10/02
アラモ 10/09 アラモ 10/16 『その2』
ツイステッド 10/23 シークレット・ウインドウ 10/30
コラテラル 11/06 キャットウーマン 11/13
80デイズ 11/20 2046 11/27
スカイキャプテン−ワールド・オブ・トゥモロー 12/04
ポーラー・エクスプレス 12/11 僕の彼女を紹介します 12/18
マイ・ボディガード 12/25

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