hebdofrance 04082003 2003/08/04

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タイトル：hebdofrance 04082003 2003/08/04

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ Davide Yoshi TANABE vous presente 　　　　　　　　　　　　　　≪週刊フランスのＷＥＢ≫ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　第183号 Tokio, le 4 aout 2003 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ Index (目次）１．MDMA、麻薬２．アルマ・マテル３．セネガルのNPO　/　TICAD3 ４．シャンソン　ピアフ　「わたしはさんざん見たわ」５．忘れられたフランス人６．あとがきフランス語のサイトの文字化けは表示＞エンコード＞西ヨーロッパ言語の順で選択すれば修正することができます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 　　　　　　　　　　　　　　１．Ecstacy　MDMA　（Extasy）　　http://mastekush.ovh.org/drogue/xtc.htm 　麻薬については本誌42号（2000年10月30日）やコスタリカの問題（116号、 2002年3月18日）でも触れた。先週のNHKの「クロズアップ現代」でMDMAと取り上げていた。　MDMAを番組では、ドイツの製薬会社が当初薬として開発したといっていたが、上記サイトでは、Merckが1912年に開発し第一次世界大戦の頃、米兵の疲労を忘れさせ士気高揚の為に使用したとある。たしかLSDも米軍が兵士用に使用したのがはじめてであったと思うから、アメリカはこのような麻薬の使用に国が加担していたといってよい。　1970年代にはアメリカやヨーロッパで麻薬として流行し始めた。副作用effet secondaireは、他の麻薬と合わせることで一層激烈なようだ。　番組では、この麻薬経験者に始めて服用した時のことを語らせるのだが、そのままきけば、誰でもやってみたくなるような話であった。ま、その証言が本当かどうかしらないが、直ぐに副作用の恐ろしさを証言させて、中和を図る。おかしいね。　売人が逮捕されるところもあったが、麻薬の恐ろしさは、薬のそれではない。裏であやつる組織である。麻薬自体は、やりたい奴はやる。問題は介在する犯罪組織、暴力団である。その国際的組織、日本との繋がりが問題の本質だと僕は何時も見ている。だから極端にいえば麻薬自由化でかまわない。　暴力団の、あるいは特定の国や組織、多くは戦争をしている、内戦をしている組織の実態に踏込まなければ、麻薬をテーマとするのは意味がない。　また何故麻に人が関ろうとするのか。何故麻薬を飲んだり打ったりするのか。その個人的心理分析、及び社会の病理にも目を向けなければならない。　いずれにせよ、麻薬撲滅は不可能である。とすればマフィアや戦争屋の資金源を断つためにはタバコやアルコールほどに安くしてしまい、あとは品質管理と販売の管理の問題とする。困るのはマフィアや戦争屋である。　このサイトには、MDMAだけでなくありとあらゆる麻薬が載っている。またその体験者達の証言も豊富である。日本の警察のホーム・ページによくあるように、麻薬を止めさせるためにその副作用を誇張して脅かしたり、モラルを語っても麻薬はなくならない。とくにマリファナ使用者を見せしめに逮捕する警察は愚かしいとしかいいようがない。それに踊らされるメディアも、市民も。　とくにインターネットで麻薬が簡単に手に入るなどの、インターネットに対する中傷は、次に来るインターネット規制を匂わせていかがわしい。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝２．Alma Mater 　　http://www.ac-grenoble.fr/lettres/jjr/natura.htm 　アルマ・マテルとはラテン語で「乳母」mere nourriciereのことである。ローマの詩人たちは祖国のこともアルマ・マテルといったようである。乳母は慈悲深いかもしれないが、アルマ・マテルを「慈悲深い母」とするのは俗説である。この言葉が、19世紀後半になるとパリ大学のことを指すようになった。その後「大学」一般をアルマ・マテルというに至った。　コロンビア大学（ニューヨーク）の入り口正面にはアルマ・マテルの像まである。プレスリーElvis Presleyの「Steadfast, Loyal And True」という題の歌詞に、 Farewell, Royal High School, We'll remember you. Dear alma mater, We're steadfast, loyal, and true. As we go onward In the lives we lead. Your light will guide us, Your motto is our creed. We will look back fondly At your ivy walls, Recalling precious moments Within your hallowed halls. Farewell, Royal High School, We'll remember you. Dear alma mater, We're steadfast, loyal, and true.　(Words & music by Leiber - Stoller) と、まぁ、Chere amla materが出てくるが、こうなるとアルマ・マテルの意味がどこまで拡大解釈されていくのかわからない。 1968年5月、パリの学生はこんなグラフィティー（落書）をした。 Professeurs, vous nous faites vieillir. Fin de l’Universite. Violez votre Alma Mater. Et si on brulait la Sorbonne ? Professeurs vous etes aussi vieux que votre culture, votre modernisme n’est que la modernisation de la police. もう大学にこんな怒りをぶつける学生は日本にはいないが、フランスやヨーロッパそして恐らくは日本を除いた世界で起こっていることは、アルマ・マテルを破壊して、全く新しい世界を構築しようとする「もう一つの世界を模索する運動 altermondialisteである。　これに関し、アギトンChristophe Aguitonの興味ある論文を近く訳して、本誌に添付したいと思う。題して「民主主義とネットワークDemocratie et reseaux」である。アギトンはフランス・アタックの論客である。僕は、こうした論客が出てくるアタック・ジャパンを目指そうとしているが、現実のアタック・ジャパンは残念ながら今のところアギトンのいう古い体質の活動家の集りに過ぎない。僕が、学術委員会設置を急ぐ所以である。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝３．Enda TM & TICAD3 　　http://www.enda.sn/ 　Enda TMとは環境Environementと開発Developement、行動Action、並びに第3世界Tiers Mondeの頭文字をとったセネガルのNPOである。　セネガルの言葉は、バンバラ語bambaraであるが、公用語はフランス語。上記のサイトでもバンバラ語表記はない。これはフランスがセネガルを植民地化した結果である。フランス語の言語帝国主義としての側面についてはここでは述べない。　セネガル国については、 http://www.senegal-online.com/francais/presentation/index.html 国土としては、日本の半分よりやや大きい。人口は900万人、そのうち20％の人口が首都ダカールDakarに集中している。第一の産業は漁業で、日本の漁船団も操業しているし、日本への輸出の80％は魚介類である。　この国からACT2003（TICAD3のための市民運動）が外務省の後援で開催した「アフリカNGOがやってくる！」（於　国連大学　8月3日）のためにENDA TMのソコナYouba Sokona氏が来日した。　以前TICAD3について書くと言っていままで書かなかった。そこでこの機会にこの会議について書く。　TICADとはアフリカ開発会議Tokyo International Conference on African Developmentの略称である。第3回目の会議が東京で今年9月29日から10月1日にかけて開催される。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ticad/index.html 　「アフリカNGOがやってくる！」の会場は青山の国連大学ウ・タント国際会議場で行われた。ウ・タントSithu U Thantはビルマ（現在のミャンマー）出身の国連事務総長（1961-1971）である。始めて入ったが、大変に金のかかった容れ物である。建物は丹下健三の醜いいかにも権威主義的なもので好感がもてる代物ではないが、日本は容れ物が得意である。外務省の後援でもなければ、こんな施設をNGOが使用することはできまい。　アフリカからは、セネガル、モザンビークMozambique、ナイジェリア Nigerie、ウガンダOuanda、ケニアKenya、ジンバブエZimbabwe、南ア（ソウェト）Afrique du Sud (Soweto)、ルワンダRwanda等のNGOが参加したが、プログラムでは国名を明示していない。NGOということまた地域代表と言うことで意図的に国名をはずしたものと思われる。しかし、アフリカも国の数だけ個々の問題があるのであって、国名を外したとて本質に関りはない。　会場入り口には各国を集会する写真と説明書きがあった。モロッコ、チュニジアはあったが、アルジェリアはなかった。これが何を意味するのか、ちと不思議に思った。　さて問題点として出されたのが、「紛争予防」、「HIV/AIDS・感染症」、「農村開発」、「債務」であった。しかし、大きく括（くく）れば、これらの問題は全て「貧困pauvrete」に集約される。　アフリカ人にいわせるとアフリカは豊か、リッチなのだという。しかし、それは天然資源に限ったことである。人的資源も、教育の比較的高い国もある。しかしながら、ジェブチDjibouti、エリトリアErythreeなど全く資源のない国もあるのである。一括しては云えない。　休憩時間に、エチオピアでエリ蚕飼育農業をすすめている方にあった。 http://www.eic.or.jp/jfge/act_repo/report12/pages/page190.html エリ蚕はキャッサバ、ヒマ、シンジュ、ナンキンハゼ等を食べる蚕で、着物などにする光沢のある生糸がとれないが、いわゆるワイルド・シルクとして最近日本等で流行の兆しがあるらしい。　エチオピアで蚕を飼育したとて、エチオピアの貧困問題が解決するわけではないが、なんとか輸出品になるものを作ろう、現金収入を農民に与える道を拓こうということで、極めて興味あるプロジェクトだと思った。願わくは、伝統的絹織物の国、イタリアやフランスで加工するのではなく、エチオピアで織物にまで加工できるようになると新しい産業が育つ。それまでの道程は長いので、現在のところ蚕を輸出できるところまで到達すれば、素晴らしい貢献である。少なくとも日本政府がプロモーションしているかにみえるネリカ米（これについては既に本誌で書いた）よりも環境にいいのではないか。キャッサバ等の蚕の飼料の植栽に多量の農薬を必要とするのでなければ。　取り上げられなかった問題点として、僕が関心を持つのは「人口の都市集中」と「エネルギーとくに原子力」である。　原子力？　アフリカにと言うかもしれない。資源として南アやニジェール（ナイジェリアではなくニジェール、マリの隣の国）等ではウラン鉱開発が進んでいる。南アでは原発開発が進んでいる。日本は原発事故多発先進国として、本来、原発は危ないよ、というべきなのではなかろうか。　原発については、「あとがき」でまた書く。　もうひとつ気がかりなのは、いささかジャーナリスティックだが、TICADの性格である。鈴木宗男以前と以後のTICADのことである。前2回のTICADの線にそって日本のODAが使われたはずである。そのODAの使われ方で、今回の会議でも日本のODAが「タイト」つまり、機器を購入する時にmade in Japanを買わされることが指摘されていたが、まさに、日本の企業による建設や機器の納入について鈴木宗男が暗躍したのである。この始末の反省が全くなかった。　またACT2003で一所懸命TICAD3に向けて仕事をしている日本側NGO/NPOについても、余程透明性を確保しないと、本誌111号（2002年2月11日）「あとがき」で、クルド難民援助に関るNPOを批判した同じ論理が云えることになってしまう。これは是非とも避けて欲しいものである。 http://members.tripod.co.jp/davidyt/log111.htm NPOに携わる個々人の意思・善意とは全く別の次元である。　それにしてもAttac Japanは、もっとトビン税taxe tobinについて運動すべきであると反省した。そのためにも学術委員会が必要なのだ。そしてやはり、この税がアフリカだけではなく、南北問題、貧困問題に対する日本の一つの積極的な答えでなければならないと痛感したのである。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝４．Edith Piaf 　　J'en ai tant vu Paroles: Rene Rouzaud. Musique: Michel Emer 1963 Quand je colle le nez a la portiere, Je vois passer ma vie entiere Au fil de mes peines, de mes joies Et j'en vois beaucoup, croyez-moi Mais pour toujours recommencer, Faut croire que j'en ai pas vu assez... ドアに鼻を押し付けるとき　自分の人生の全てが思い出される　苦しみや歓びが連なって　たくさん見えるの　本当よ　だけど永久に再出発すること　まだ全てをみてはいないと、、、 J'en ai tant vu, tant vu, tant vu. Dans ma tete, 'y avait la cohue Et je me disais "On ne m'aura plus." J'en ai trop vu, trop vu, trop vu, Oui mais, a chaque fois, Je remettais ca Et bien entendu Je me trouvais encore de la revue. J'en ai trop fait, trop fait, trop fait, De la corde raide sans filet, Mais, aussitot que je comprenais, Que je me disais "T'en as trop fait !", On me tendait l'echelle, Alors, de plus belle, Je montais encore... Pour me retrouver dans le decor. J'en ai trop cru, trop cru, trop cru, Des boniments de coin de rue. On m'en a dit, tant dit, tant dit, Des "Je t'adore", des "Pour la vie". Tout ca pourquoi, tout ca pour qui ? わたしはたくさん見た　たくさん見た　たくさん見たわ　頭の中は混乱していた　わたしは自分に言い聞かせた「もう騙されないわ」　わたしはたくさん見すぎた　たくさん見すぎた　たくさん見すぎた　でもその度　くりかえした　そうなの　また夢を見てしまったの　わたしは何度もした　何度もした　何度もした　危ない綱渡りを　わたしが気付いた時　わたしは自分に言い聞かせた「度が過ぎたわ！」梯子を渡してくれた　しかも　一番いい梯子を　わたしはまだ上っていた、、、背景の中に自分を見出すために　わたしは信じすぎた　信じすぎた　信じすぎた　街角の香具師（やし）の口車を　わたしに云った　さんざん　さんざん云った　「君が好き」だって　「永久に」だって　そんなこと　どうして？　誰のため？ On ne m'aura plusのavoirは、よく口語でつかうtu m'as euの時のavoirと解釈 sans filetは「網のない」、サーカスなどで安全ネットをしない Je croyais que j'avais tout vu, Tout fait, tout dit, tout entendu Et je me disais "On ne m'aura plus." Et mais c'est alors qu'il est venu Et depuis que je l'ai vu, C'est vrai, je marche plus, Oui, mais je cours, je cours ma chance, Je cours vers la vie qui commence, Je ne marche plus, je cours, je cours, Je cours, je cours, je cours, je cours, Je cours, je cours, je cours, je cours, Je cours, je cours... 全てを見てしまったと思った　全てをしてしまった　全てを語ってしまった　全てを聞いてしまったと思った　わたしは自分に言い聞かせた「もう騙されないわ」　だのに　男がやってきたとき　男を見たときから　本当よ　わたしはもう歩かない　ええ、走るの　成功にむかって走りだすのよ　はじまったばかりの人生にむかって走る　もう歩かずに　わたしは走る　走る　走る　走る　走る　走る　走る　走る　走る　走る　走る　走るの、、、＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝５．あとがき　8月、カンパを送っていただいた方々、ありがとうございます。くれぐれも今後ともよろしくカンパをお願いいたします。　さて、先週約束した「科学を開く　思想を創る」（猪野修治著、つげ書房新社、2003年）について書く。　本書は大きく分けて次の2部構成になっている。すなわちかなり個人的ないわゆる「自分史」的な部分と、著者が関心を寄せる科学史・科学論の部分である。市民運動、核の章もあるが、これは後者の実践的断面である。　「自分史」については二つのことを指摘する。一つは、著者の教育現場での体験である。これがすっぽりと抜け落ちている。著者はある東京の名門高校の物理の教師をされているが、学校教育と科学史の関係がわからない。今一つは、ブラジルに関する記事の客観化である。著者の家族の、またそのブラジル移民時代のことが、ブラジルにおける再会というドラマティックな事件をとしてひしひしと読者の胸に迫るのだが、現代のブラジルが描かれていない。あまりにも個人的体験であるから確かにつき離して学者の目で書くことには無理が今はまだあると推察するけれどもである。　「科学史・科学論」については、主として書評を通して著者の思想を語るのであるが、選択された学者達は、「身内」的な人々が多い。身内には優しくなる傾向がある。大先輩、大先生を前にして辛口な批評を加えることは難しいかもしれない。しかし、著者の思想を前面に押出してもよかったのではないかと思うのである。　しかし、僕は次の著者の言葉を本書で発見した。「現代科学の抑圧的・攻撃的・差別的構造を撃つ武器と私が考えていた科学史学を担う科学史集団の中に、東南アジアや南米等の第三世界の人々が全くといってよいほど見当たらないことだ。しかも科学史の世界で世界をリードしているはずのアメリカの科学史家に黒人の人々が全くいないのである」（ｐ118）　この視点、これこそが猪野修治の人を魅了する人格を端的に示している。だからこそ、僕は先週も書いたように、是非続編続々編をものして、猪野世界を天下に問うて欲しいのである。そして、「湘南科学史懇話会」がそのゆるい、ゆるいとは生温いことではない、狭いセクショナリスムを排した民間の学問を求める「寺子屋」が今後とも大きく羽ばたくことを期待するのである。　高木仁三郎の「市民化学者として生きる」および「原発事故はなぜくりかえすのか」を読んだ。いずれも岩波新書。　「市民化学者として生きる」は高木の半生記である。自伝と言うのは往々にして自己を庇う。高木も例外ではないようだ。　都立大学助教授のとき海外留学をするのだが、そのときアメリカのスミソニアン天文台にするかドイツのマックス・ブランクにするか迷う。アメリカに行けばアポロで持ち帰った月の石の放射能測定をさせられるだろうからやめたという。これはおかしい、なぜなら、両方の研究所に留学の可能性を打診した結果、両方ともが色よい返事を幸いにもくれたのである。スミソニアンを断る理由は、あとでとってつけたものであろう。ドイツから断られていても、スミソニアンに行かなかったというのか。　また、ドイツ留学中に都立大学を辞任する決心をする。辞任を申し入れると「意外にも」敵と見られた教授が大学に残ることを勧めるのである。これは意外でもなんでもない。日本の体質である。教授としては、髙木が辞任してドイツに勝手に留学したのなら遺留もへったくれもない、大学に席をのこしたというのは教授会の決定であろう。とすれば、帰ってきてもらわないと一応困るのは上司である。　その他、僕のように天皇制を否定するにもかかわらず、宮内庁からもチェルノブイリ原発事故後の野菜の汚染状態について問合せがあったなどと書く神経は理解できない。　しかし、上記意外に散見されることがあるのだが、これらのことは好意的に見れば、高木が正直であるということで大きな瑕疵ではない。いや、むしろ正直すぎた。もっと誤魔化せば良かったのだ。　それよりも、原発がいかに危険を含むものであるか、それを実証的に「原子力資料情報室」を通して実践として訴え続けた髙木は、日本にとって貴重な民間の学者かつ運動家であった。東京電力などが次次と原発の運転再開をしている今日、髙木のような、感情論ではない科学的裏づけをもって原発に反対する泰斗が亡くなられてしまっているのは残念である。 http://www.cnic.or.jp/ 　「原発事故はなぜくりかえすのか」は高木の遺書である。文字通り死を賭して書かれた警告書である。高木は2000年10月8日、鬼籍にはいった。本書の発行は同年12月20日である。原発は日本の無責任体制、政府から企業、団体、組合から NPOに至るまでの無責任体制の権化である。題名にもかかわらず、原発のことだけではなく、日本の文化批判としても広く読まれるべき書物である。　僕にも、高木が始めに入った東芝原子力にエンジニアとして就職した親友がいた。就職後数年して会ったとき、その親友は原発が如何に安全であるか、素人にはわからんだろうが、安全には万全の措置がこうじてあるんだと豪語した。本人は東芝原子力を辞めてしまったが、15年くらい勤めていた筈、高木の本なんて読まなかったのだろうなぁ。　高木は燃焼して燃え尽きた。原子の青い炎ではなく、命の炎を燃やし続けて。　来週および再来週の本誌を、夏休みで休刊にするかもしれません。あるいは再来週からの2週間。　＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝発行者：田邊　好美（ヨシハル）　　　　〒　157-0073　東京都世田谷区 e-mail: davidyt@m2.ffn.ne.jp 「カンパ」よろしくお願い致します。郵便振替口座　名称　HEBDOFRANCE　番号　00110-2-314176 成城学園前郵便局当ＭＭのホーム・ページは http://members.tripod.co.jp/davidyt/hebdofrance.index.html 次ぎの２サイトをミラーとします。 http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ryunosuke/9981/ http://davidyt.hoops.livedoor.com/hebdofrance.index.html ここからＭＭ発行所にリンクし、解除手続きができます。解除は各人が購読を申し込んだ発行所、まぐまぐ、Pubzine等から行ってください。eGroupを除いては僕が管理人ではないため、解除手続きが出来ません。悪しからずご了承お願いいたします。過去ログ(archive)も上記ホーム・ページで全てご覧になることができます。＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

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