メルマガ:片山通夫のnewsletter「609studio」
タイトル:609studio No.102 現代時評:[台湾問題と日本の正義]  2003/01/13


2003/1/14 No.102  _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

【609 Studio 】609studioメールマガジンは「現代社会を斬
る!」をコンセプトに論説委員Ken氏の論説「現代時評」をはじめ、
サハリン情報として、ロシア唯一の韓国語新聞サハリンの「セ・コリョ
」ダイジェスト版、その他、寄稿記事など話題満載!

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
  
         609studio ホームページの案内

           ◆◇◆「サハリン・アリラン」歌詞募集◆◇◆
           主催 セ・コリョ新聞社

         詳しい応募要綱はHPに掲載 
   http://www.609studio.com/html/se_koryo/arilang.html
       
        ◆◇◆サハリン・ウリマル放送 配信!!◆◇◆ 

     サハリンの韓国語放送のソースを毎日入手!!毎日更新!!
    
    メールで「インターネット受信報告」をしていただければ
    製作者の励みになると思います。よろしくお願いします。
   http://www.609studio.com/html/broadcasting/urimal.html
          
  ◆◇◆609studio 韓国語版 Kil Sang ホームページ◆◇◆  
        http://www.609studio.com/kil_sang.html    

─────────────────────────────────
       CM・CM  いい本紹介  CM・CM

               「リス」

         アナトリイ・キム 著 有賀祐子 訳

 獣の心にあふれた人間社会で四人の美術学校生の魂に乗り移りなが
ら、生と死、過去と未来、地上と宇宙の境目を越えた物語を愛する人
に聞かせる森の小さなリス・・・。著者は1939年カザフスタン生
まれの朝鮮系ロシア作家。カムチャッカ、サハリンなどで暮らしたこ
ともある。

       発行;群像社  定価 1900円(税別)
 詳しくは
    http://gunzosha.com/books/ISBN4-905821-49-5.html
            
      ─────────────────────      
           「トンダ・モンタ総理っ!」
                         本多立太郎 著

  ともかく最近の政治家にあきれる方々にお勧め。憲法を読めばわか
るとばかりに奇想天外?の政策を推し進めるトンダ・モンタ総理の生
き様は本多氏そのものといえよう。「面白い」の一言!

    発行:すりふか文庫 定価 本体950円(税別)
    
 詳しくは 
       http://www.609studio.com/html/0207topix/honda


_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/             

          ◇609studio INDEX◇ 

◆現代時評:[台湾問題と日本の正義]               ken

◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:未配信につき掲載しておりません

◆コリア・コンフィデンシャル
    [米国の機嫌もさぐりながら]         Kil Sang
       

◆韓国新聞拾い読み:                              編集部

◆編集長から:[この1週間]
─────────────────────────────────
◆現代時評 [台湾問題と日本の正義]             ken
─────────────────────────────────
◆産経新聞2003.1.5   台湾の陳水扁総統は三十一日、恒例の年末談
話を発表した。その中で「お互いに悪意を持たない限り(中国と台湾
の)両岸は良い親戚(しんせき)になれる」との表現で、胡錦濤総書
記による中国新指導部に対し、武力行使の可能性放棄と話し合いによ
る平和的な中台関係の構築を呼びかけた。

◆人民日報ニュース 2003.1.1   台湾同胞2300万人にとって新しい
1年が幸せな年になるように述べた。江主席はまた、幅広い台湾同胞
を含む中国人全員が共に努力することにより、祖国の完全統一が速や
かに実現すると信じていると強調した。

◆李登輝氏講演原稿2002.12 「そこで新渡戸先生の『武士道』です。
私は「公」の精神を主軸に台湾人のアイデンティティを確立していく
ためには、この一書をテキストにするのが一番良いと考え、実際これ
を用いて台湾各界の人々に「公」と「私」の問題を語っているところ
です。そのようにすることによって、かつて日本の武士道に学び、現
在も台湾人の心に潜在しているはずの台湾精神を呼び戻せるはずだと
考えているのです。同じように日本人に対しても、あらためて武士道
を見直し、かつての民族的な自信、誇りある日本人のアイデンティテ
ィを取り戻して欲しいと思うのです…・」。

■毎年、元旦には大陸に対して和解を呼びかける台北政府の声明と、
必ず取返すという中国政府の決意がニュースで報じられる。今年も伝
えられたが、両者並行して相譲らないのは旧に変わらない。
台湾には気の毒だが、大陸中国側の「台湾は中国固有の領土」という
主張については、それがいかに理不尽なものか、日本では皆が知って
いる明白な歴史認識であり、それでいて我が政府はあえて口にしない
。中国とことを構えたくないからだ。
無用の(?)争いを起こしたくない政治的意図は理解できるが、過去
のいきさつから考えて、「他所の争い」もしくは「対岸の火事」視す
るだけで、はたしてわが国はそれでいいのであろうか。中国や米国の
台湾に対する態度とはぜんぜん別に、過去の歴史的いきさつからして、
日本は日本なりの台湾に対する倫理や信義があるはずである。

■台湾の地がまがりなりにも中国によって統治されたのは、明治7年
のわが国でいう台湾征伐後から、下関条約で日本領有になるまでの2
0年に過ぎない。
いわゆる台湾征伐後の、日本と清国の交渉の内容が、陸奥宗光の蹇蹇
録(ケンケンロク)に記されている。それによれば、台湾が清国領で
あると主張する清国の李鴻章に対して、それならなぜあのような暴挙
を取り締まらなかったかとのわが方の詰問に対し、いまだ「化外の地
」であると清国側は答える。さらに、「統治に必要な税金さえ住民か
ら徴収していない状態では貴国領とはいえな」と日本側は詰めよって
いる。それ以後、中国(清国)は慌てて台湾に行政官を派遣し、いち
おう統治している形式を示した。戦前日本領であったころ、基隆炭鉱
の顔氏とともに台湾最大の大地主として多額納税議員に名を連ねた霧
峰の林氏は、清朝最後の科挙登用により台湾へ派遣された行政官であ
ったという。
科挙による行政官が、日本移管までのたった20年の間に台湾随一の
大地主になったという事実は、有史以来ほんの僅かな20年の中国に
よる台湾支配ですら、それがいかにいい加減なものであったかの証拠
となる。

■その台湾を、いま中国政府が「中国固有の領土」と主張していて、
なるほどと思わせそうな理由が一つある。それは、国民党蒋介石政府
が第2次大戦後に共産党に負けて台湾へ逃げてき、そこで大陸反攻の
ための臨時政府を樹立したことだ。
 そのころ、戦争に負けた日本は台湾の領有権を放棄した。領有権放
棄だけで、中国政府に譲り渡したワケではなかった。しかし蒋政権が
来たとき、日本はその政権を認めたから、結果的に台湾を国民党政府
に譲ったことになる。そして今日までの50年、形式的にはその国民
党政府がそっくり台湾政府になった。が、しかし、ここ数年の台湾政
府はもはや大陸からやってきた国民党政府ではない。台湾人による台
湾政府になっているのは衆目の認めるところだ。

■ボクの親友、故何樹木氏は日本陸軍の伍長だった。俘虜虐待の廉で
終戦後の半年、シンガポールの英軍に捕らえられ服役した。台湾へ帰
って驚いた。日本人と思っていたのが、いつのまにか中国人に替わっ
ていたのである。「誇りある帝国軍人下士官が、なぜ、いつのまに中
国人に替わったのか、誰が私を中国人にしてしまったのか」、彼は不
思議でならなかった。 そして続いて、いわゆる2.28事件が起こ
った。台湾人と大陸から来た陳誠将軍の軍隊との大衝突である。噂に
よれば数万人が殺されたという。 何氏はその数日は家から出なかっ
たそうだ。何がなんだかわからず、自分が日本人でなくなったことが
理解できないまま、少なくとも中国人ではないという思いだけが残っ
た。いつかまた日本人に戻れるという思いで、熊本野戦郵便局所管の
、残高2千数百円の軍事郵貯金通帳だけは手離さず、そしてつい先年
身まかった。

 台湾の歴史はたかだか数百年に過ぎず、それ以前は混沌としている。
先ずポルトガル人が来てフォモサ(美しい島)と名付けた。次ぎにス
ペインが来、それを追い払ったのが日中混血の鄭成功で、ために和唐
内のニックネームをもらった。そのあと明国・清国からの自由移民が
続き、のち日本に割譲され、それがほどなく中華民国に替わった。
その間、モリソン山が新高山となり、いまは玉山と名が変った。打狗
(だかお)の町名は、字づらが良くないとして字だけ高雄(たかお)
に変えられ、それもいまは高雄(カオシャン)と発音だけが中国語に
変った。
この町名と山の名の変遷は台湾史を端的に象徴している。

 わが国は、日本領台湾にたいして皇民化政策を推進し、日語家庭な
るものを育てた。葉は葉山に、林は若林に改姓し、台湾神社を拝ませ
、「見よ東海のそら明けて」を歌わせた。その彼ら台湾系日本人たち
は、ある日とつぜん彼らの意思に関係無く、葉や林の旧姓に戻され、
台湾神社は壊されて跡地に圓山大飯店が建てられた。日語家庭変じて
中国語を国語とすることが強制された。

そしていま、台湾は世界一の一人当たり外貨保有を誇り、世界に誇る
豊かな国に変身した。しかもそれは、どこの国とも争いを起こさず、
持ち前のバイタルティを武器として、いわば社会全体が嬉しく楽しく
遊びながらの、自力による成果であった。
その豊かさが羨ましい大陸中国政府は、ついこの間まで亡命中華民国
政府が居たことを根拠にして、台湾は中国固有の領土であると主張す
る。それに対して、李登輝から陳水篇へと引継がれた台湾人による新
生台湾政府は、自分たちは中国の一部ではなく、台湾人自身の国だと
主張し、それは全世界ほとんどの国によって、事実上認められている
。ただ1カ国、大陸中国政府だけが「台湾は自分たちのもの」と主張
しているに過ぎない。しかしこの、ただ1カ国だけの中国が世界の超
大国であるから、他国はそれに反論出来ない。ことを構えたくない世
界の殆どの国は、不承不承ながら中国の主張を認めざるを得ない。 
ちょうど超軍事大国アメリカに屈服して、世界が対イラク戦争に参加
しようとしているのに似ている。もし中国が超大国でなく、せめてた
だの大国ていどであれば、即座に全世界が台湾側の主張に従うであろ
う。

■さてわが日本。全世界が中国の横紙破り的な主張に屈服しているか
らといって、はたして我々もそれに従うだけでいいのであろうか。答
えは「否」だ。
世界の他の国々と違って、台湾の辿ってきた今日までのいきさつにつ
いて、われわれ日本は特別な因縁があり、結果責任がある唯一の国な
のだ。関係が薄い他の諸国はイザ知らず、日本だけは台湾という国を
看過してはならない立場にある国なのだ。長いものに巻かれて中国に
迎合し、他所の国々のように台湾問題にそっぽを向いていては信義に
悖る国、それが日本なのである。
もし自分の損得ずくだけで中国の言い分に従い、台湾を袖にしたので
は日本の正義ないしは倫理はどこにある、と言いたい。日本がかって
台湾を領有し、ある日突然にその領有権を放棄したからこそ、いまの
台湾の悲劇が起こったのではないか。もちろん領有権の放棄は強制さ
れたもので、積極的意思によるものではない。 だがしかし、我々は
世界のどの国にも増して台湾の過去の歴史を知り、それに関与してき
た事実を思い起こさねばならぬ。いわゆる結果責任がある国なのだ。
さらには、台湾人たちの、今なお切々たる「日本恋しや」の心情をじ
ゅうぶん過ぎるほど理解している我々である。 
彼らはいま、せめて日本時代に戻れぬまでも、「大陸中国とは特殊な
関係にある兄弟国」になろうではないか、と、大陸に対して切ないメ
ッセージを発しているときだ。
過去の歴史を考え、過去に対する責任から、そうした台湾の立場を支
持し、大いに協力するこそ日本の倫理であり、日本の正義であるべき
だ。もちろん耳に快い話では無いから大陸中国政府は不快に思い、反
発するだろう。しかしその反発を恐れ、唯々として中国の言い分に従
うばかりでは日本の倫理はどこにある、と言いたい。古い諺に「窮鳥
懐に入れば猟師もこれを救う」というのがある。 この場合、窮鳥は
ついこの間まで互いに兄弟として育ち、親に見捨てられた台湾という
国である。それを見ぬ振り知らぬ振りしていては日本の「義」はどこ
にあるというのだ。
過去に一度皇民化し、日本人として兄弟になった台湾の人々の、中国
人になりたくないという願いに、知らぬ振りして他人扱いで済ませよ
うとするのは、少なくとも人倫の道に反する。叶わぬまでも中国に言
って、どうかせめて「対等の兄弟国」にしてあげてくれ、と頼むべき
ではなかろうか。

■つい先月、日本入りを拒否された元総統の李登輝氏は、日本でする
予定だった講演の原稿を日本へ送ってきた。「かつての民族的な自信、
誇りある日本人のアイデンティティを取り戻せ。日本人よ、新渡戸稲
造の武士道に帰れ、日本魂を取返せ」という内容になっている。 世
界中どこに、兄弟国の元首からこのような意見をされるひ弱な国があ
ろか。それに対してわが政府はぐうの音も出ず、黙殺するしか他に方
法がないと思っているらしい。恥ずかしい話としかいいようがない。
わが日本国の倫理再興のために、そして李登輝氏の檄に応えるために
も、いまわが政府がすべきいちばん簡単な行動は、中国政府に向かっ
て「対等な兄弟国としての台湾を認めよ」という正式の発言だ。たと
い成果は期待できなくても、それをいえば、中国、台湾ともども内心
で「やはり日本にはいまなお日本の倫理観、つまり日本魂が残ってい
る」と、将来評価してくれる日があることを信じて疑わない。

   Ken氏もしくは現代時評へのご意見、ご要望などは 
                 info@609studio.com   へ!
─────────────────────────────────
◆[セ・コリョ新聞ダイジェスト版]   2002年1月10日号    
              発行 ユジノサハリンスク市 翻訳 Kil Sang
◇詳細/写真、記事、は関連Webへ → http://www.609studio.com
─────────────────────────────────
             お断り

◇1月10日号のセ・コリョ新聞はユジノサハリンスクから配信され
ませんでした。配信され次第掲載いたします。ご迷惑をおかけいたし
ますがご了承ください。

─────────────────────────────────
◆コリア・コンフィデンシャル[米国の機嫌もさぐりながら] Kil Sang
─────────────────────────────────
 北朝鮮の核不拡散条約(NPT)脱退宣言とミサイル実験発射再開
の示唆に対する韓国内の反応は、「予測はしていたが、こんなに早い
とは・・・」と驚いているのが一般的である。最終的には米国が交渉
テーブルに出ざるを得ないであろうと楽観的にみている背景の一つと
して、米国の北朝鮮に対する攻撃は国際的合意を得にくいものである
ということである。石油が絡んでいる中東地域と違って、国際社会に
おける利害関係があまりない。北朝鮮の持っている軍事力がイラクと
は比較できないほど破壊力のある危険なものであっても、軍事力を行
使しないように金正日政権の維持を黙認しようと周辺国は考えている
とみている。

 また国連安保理事会に北朝鮮問題を持っていたとしても、理事会で
発言力の強い中国が米国の要求に乗らないであろうと国内専門家は予
測している。中国は今も脱北者問題で手をやいている。朝鮮半島で戦
争が起きると中国や韓国、勿論日本へも大量の難民が入ってくるであ
ろうし、そんな厄介なことは避けたいと思っているとのことである。

金正日体制の転覆を狙う発言を機会ある度に主張しているブッシュ大
統領の対北政策を、韓国版ニュースヴィーク誌では「Morality is not
 a Strategy」といい、国民を抑圧し餓死に導いている独裁者であると
いう道徳性だけでは外交は成り立たないと指摘している。

国連安保理事会まで召集される程緊迫化している北朝鮮核危機問題に
対して当事者である我々韓国人の対応があまりにも微温的で楽観的で
はないかとう反省の声も出ている。
米軍装甲車に轢かれ命を無くした女子学生の追悼式とSOFA改正を
求める市民デモのメッカであったソウル市庁前で、先週の土曜日(1
1日)午後3時、韓国クリスチャンたちが反米デモ中止、米軍撤退反
対を訴える市民デモを組織し、約8万人が集まった。参加者の多くは
40代以上の人々であった。

 SOFA改正問題とは違って北朝鮮核問題に対しては若者の意見も
穏健派と強硬派に分かれるようである。韓国インターネットポータル
サイト・ダウムが、12日に実施したオンライン世論調査(全体参加
者数9、200人)によると、南北直接対話を解決策としてあげてい
る人が33.5%、韓米共調を通じての圧迫強化を訴える人々も28.
6%を占めていた。

 もしも・・・という不安が徐々に顔を出している様子ではあるが、
戦争は有り得ないとの楽観的見方が支配的である。

─────────────────────────────────
◆[韓国新聞拾い読み]               編集部
─────────────────────────────────
◇【解説】北朝鮮のミサイル技術は?
              (中央日報 2003・1・12)

  朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の駐中大使が10日、北朝鮮が
ミサイル発射実験の再開を示唆したことで、核拡散防止条約(NPT
)脱退宣言に続き米国と国際社会に対する圧力を強化した。 
  北朝鮮のミサイル技術水準は「近い将来、米本土を射程距離圏とす
る大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発できる程度」と推定される。
__________________

⇒北朝鮮の崔鎮洙(チェ・ジンス)中国駐在北朝鮮大使は11日、北
朝鮮が、核拡散防止条約(NPT)脱退を宣言したのに続き、ミサイ
ル試験発射の猶予措置を取り消すかの発言を行った。このことと関連
して韓国の中央日報は上記のような解説記事を掲載した。緊迫一方の
北朝鮮情勢。その中で最も興味が引かれるのが「北朝鮮の核兵器の現
在の開発水準とその核兵器を運ぶミサイルの開発技術」であろう。
 北朝鮮は90年ごろから射程距離1200キロの蘆洞(ロドン)1
号と、アラスカ付近までを射程距離とする大浦洞(テポドン)1号の
開発に取り組み、97年に蘆洞1号を実戦配置、98年に大浦洞1号
の発射実験を実施した。今後も発射実験を行うと宣言して、東アジア
、特に朝鮮半島を巡る情勢が一気に緊張していることは、周知の通り
である。おりしも小泉首相がロシアを訪問してプーチン大統領との一
連の会談で朝鮮半島の緊張緩和に両国が一段と努力するということに
なった。ロシアは北朝鮮は話し合いに対象となりうるというスタンス
で、独自に朝鮮半島の緊張緩和に努めようとしているかに見える。
 一方、独自の外交政策をもちきれないわが国は、今後もアメリカべ
ったりで進むであろう。そんな中で今一方の当事国・韓国はノ・ムヒ
ョン次期大統領が韓国独自の外交政策、特に北朝鮮政策を推し進めて
ゆこうとしている。中国もまた然り・・。
 日本は東アジアにあって漂流する運命になりかねない危機感を感じ
る。

───────────────────────────────── 
◆[編集長から]             Michio Katayama
─────────────────────────────────
 何があっても必ず行うというアメリカのイラク攻撃ですが、英国の
アメリカ支持が翳って来たような報道があります。それでもブッシュ
大統領は15万もの兵力を投入してフセイン政権を打倒する様子です
。わが国はイージス艦を派遣してアメリカ一辺倒政策を世界にさらけ
出して・・・。ロシアや中国、そしてフランスのような「政治大国」
にはなれそうにもありません。

◆小泉首相、北朝鮮問題で「プーチンに丸投げ!」・・・。そんなこ
とないよね。ハバロフスクで少しは勉強できた?

■■■一方、江沢民国家主席は10日夜、ブッシュ米大統領と電話会
談し、朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)の核開発問題について意見を
交換した。 (中国・人民日報)
 国連常任理事国の中国は独自に北朝鮮への対話を進めようとしてい
る。ブッシュ大統領との電話会談で、そのようなニュアンスが。

◆◆◆昨年9月の小泉首相のピョンヤン訪問、それに続く日朝国交回
復交渉で、平和条約の締結まで一気に進むはずだった日朝関係。まず
拉致問題で頓挫し、その後の一連の北朝鮮の核疑惑などで、暗礁に乗
り上げた。しかし国交回復が仮になされてもわが国が独自に朝鮮半島
情勢に関して取れる政策はない?EU各国をはじめ国交を持っている
国々も下す手がないありさま・・。むしろなかった方がわが国の外交
のためには良かった?
 だって「無能」をさらけ出さずに済む!

◇◇◇訪韓中のケリー米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は13
日午前、ソウルでノ・ムヒョン次期大統領と会談し「北朝鮮との対話
で問題を解決できると述べたようだ。これは北朝鮮へのアメリカの最
新のメッセージと取れる。アメリカも解決策を模索中?
 コイズミサン、ロシアでプーチン大統領の私邸でお茶なんてしてる
場合と違うよ!

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
発行     2003年1月14日   No.102
編集・発行  609studio   Michio Katayama
発行     毎週火曜日  購読料無料
配信          まぐまぐ配信システム         ID:0000052236
              MailuX配信システム           ID:MM3E1B97842E020
e-mail        info@609studio.com
website    http://www.609studio.com
投稿      http://www.609studio.com 掲示板へ
購読 購読解除は websiteへ
           ◇禁・無断転載◇  
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_//_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

ブラウザの閉じるボタンで閉じてください。